【感想・ネタバレ】放蕩記のレビュー

あらすじ

厳しい母親を恐れながらも、幼い頃は誇りに思っていた。いつからだろう、母を愛せなくなってしまったのは――。小説家の夏帆は、母親への畏怖と反発を抱えながら生きてきた。反抗の果ての密かな放蕩、結婚と離婚。38歳になりあらためて母娘関係と向き合う夏帆に訪れた、衝撃の真実とは。愛と憎、最も近い女同士の、逃れられないつながり。母を持つすべての人に贈る、共感と感動の自伝的小説。

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Posted by ブクログ

娘と母の記録というのか?

女の子が欲しい!と言う母の元に生まれた夏帆。

さぞかし愛情に包まれて幸せな家庭なのだろうと思いきや、夏帆は母を嫌いみたいで。

読んでいるうちに、作家さんの実生活書いている?と思い、(文章や物語を作る苦労の部分がものすごく現実味があり)調べているとそうみたいで?(お母さんが認知症になったから書いて世に出せた話らしいです)

お母さんは夏帆に全部を求めてしまったため、(友達とか恋人とかそういう部分)ああいう感じになってしまったのかなぁと。(でも、夏帆にとっては迷惑な話だよね)

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2025年06月05日

Posted by ブクログ

小説家の夏帆の母親との畏怖と反発を抱えながら生きてきた。あらためて母娘関係に向き合うことにしたが…。大阪弁で話す母親の美紀子の奔放さ。それを冷静に観察し分析する夏帆の観察眼が鋭い。自伝的小説だということでよけい興味をひかれる。素晴らしい作品。

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2025年05月17日

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高校生の時に読んで、衝撃を覚えた。
なぜなら私にも思い当たる節があったから。

小さい頃の嫌な記憶は今も心の奥に鮮明にあって、ふとした瞬間に私を苦しめる。母のことが大嫌いで家族が大嫌いな時期があって、家に帰りたくなかった。大人になって実家を離れてからは、適度な距離感を保てている。一緒に出かけることもあるし旅行に行くこともある。母のことが好き。親孝行したいとも思う。
だけど母のような子どもの育て方はしたくないし、うちの家族のような家庭も絶対に作りたくない。そう思っているのに私が子どもを作れないのは、私には母の血が流れていて 似ている部分があるからだと思う。なりたくない、したくないと思っている事を無意識にしてしまいそうだと分かっているから。
家族の確執は、根強いなと思う。

何度も読んだけど、いつこの本を思い出してもいろんな事を考えて憂鬱になってしまう。そんな本です。

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2024年11月16日

Posted by ブクログ

2024.10

流行り?の毒親的お話なのかな、と思いながら、読み進めたけどもっともっと広範囲な深いお話で。母と娘にとどまらず、妻と夫、彼女と彼氏、父と娘、、
とにかく心的描写がリアルすぎて、なのか、個人的に私に思い当たる描写がありすぎるのか。
主人公に感情移入しすぎながら、どんどんと読み終えてしまった。多分、共感しない方がいいところも、とにかく共感しすぎてしまった。辛くなるほどに。
誰かに対しての反抗心で、自分を傷つけることも、そんなこともあったなと。

自分も親に言われたこと、小さな時の嫌だったことはとても覚えている。嫌なことほど覚えている。今は小さな子がいる身として、自分の子のそういうマイナスな思い出ができるだけ少なくなるようにしたいなと。子どもは子どもで自分とは別人格で、何をどう感じるかは私とはちがう。

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2024年11月05日

Posted by ブクログ

同性の親に対する屈折。
果たして親としての愛なのか?
どうなのか?
教育か、躾なのか調教か、はたまた虐待か?

ボーダーはルールをいくら作ったとて、判断し切れるものではない。環境の違い。

環境が違っていた者同士が一つの家庭を営み始めるのが家族の最小単位であれば、どこまでがどこまでの範疇か。それぞれに委ねられる。

範囲が決まっていたとしても、定まった数値にはならない。昔の体重計が、体重を指し示す赤い針が中央に固定され、目盛りが動くように。
うまい例えが思いつかない。

この物語に書いてくれたことは、少なからずどの家庭でも起こり得ること。少なくとも、自分自身の子供時代に置き換えてみて、かなりなぞられる部分はあった。刺さった。よくぞ描いてくれた。

人がその人となりを形成する過程において、遺伝的要因と環境要因とがあるとされる。遺伝的要因と言い訳したくなる。どうしようもない程に。そういう時もある。

親子という血の繋がった他人と「うまくやっていく」こと。
難しい。異常? 
簡単に思える。正常?

人それぞれに人それぞれの生まれ育った環境がある。

だから社会は面白く、小説は虚構にしても
私の心を掴んで離さない。

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2024年08月01日

Posted by ブクログ

ここまで自分をさらけ出して書けるってすごい。
さらにそれを読者にも受け入れられるという。
正直、ありのまま過ぎてドン引きなエピソードもたくさんある。
周りにこんな人いたらぶっちゃけ怖いしどう付き合ったらいいかわからない。
そのような、重くてかなりヤバい自身の半生、母と闘い反抗した歴史を赤裸々に綴っている。
エンターテイメントに着地しているのはこの人の腕というか、自伝「的小説」の匙加減か。

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2023年05月12日

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母との確執とおいて認知症になる中、自分の人生を振り返る主人公。人間の暗部をさらけ出し、特殊なことなのに普遍化している作品

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2022年12月31日

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最初はよくいる母、どこが毒親なのか、、と思っていたが、違った。

この小説はかなり奥深い。
一度読んだだけでは本質を捉えるのが難しいかもしれない。

大嫌いな母親の、血を引いている自分。
同族嫌悪だとは分かっている。けれども受け入れられない。
そんな母親譲りの気質を使って、母が一番嫌うことをこっそりとやってのける。
それが【放蕩】であり、夏帆による母への復讐である。

しかし、その復讐が、まさか…。という展開になる。それでは困る。復讐にならないではないか、と。

しかし終盤、兄からの「おまえが母を愛せないのは、当然だった」という一言は、彼女にとって救いになっただろう。

なにせ、夏帆は母を愛したいのに、愛せない。という葛藤をずっと抱いていたのだから。


娘と母というのは本当に複雑。
心から憎むだけ憎んで、簡単に縁を切れたらどれだけ楽なんだろう。と似た毒親を持つ私は思う。

とりあえず母になり切れない、いくつになっても女を捨てられない女っているよね。

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2022年07月06日

Posted by ブクログ

自立していながらも母親との記憶に縛られ続けている様がリアルだった。心の一番深い部分を掻き乱されるようで読み進めるのが本当に苦しかった。忘れられない一冊。

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2021年09月30日

Posted by ブクログ

母と娘の激しい物語。
幼い頃は母からの誉め言葉が嬉しくて仕方なかった夏帆。
しかし、成長に合わせて母への憎しみが深くなっていく。
何に関しても厳しい母。
学生時代には、友人との付き合いにも支障をきたすほどのことも。
そんな母がひたすら恐ろしいのに、歯向かうことが出来なかった。
大人になってもその溝は埋まらない。
そんな娘の気持ちがわかるような部分が、私には少なくともあった。
最後は胸が苦しくなる場面も…
母と娘の物語では、かなり深くまで描かれた作品だと思う。

2018.12.18

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2018年12月18日

匿名

購入済み

こんなに自分を曝け出せるってすごいです。
個性の塊で、幼少期の頃から自分を持ってはる人なんだなと思いました。母親と娘の間での確執って、結構な人達が抱えているのかなと、私は感じています。
自分との親子関係を嫌でも思い出されました。

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2024年09月25日

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どこまでが村山さんの自伝なのかは分からないけど、少し特殊な家庭環境があったが故と夏帆自身の情欲と感性が独自のモノがあったために、性や生に深く纏わる人間の欲望がリアルに描けるのだと改めて思いました。母の存在は言うまでもなく
理解者としても父の存在もこの上なく大きく感じました。

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2023年06月02日

Posted by ブクログ

著者の自伝的小説ということで、気になって読んだ。
殆ど事実みたいなので、色々衝撃的なお母さん(そしてお父さんも)と育ち方をされたんだなと驚いた。

私もあまり人には言ったことがないけれど、母親に対しては一言では言い表せない気持ちを胸の内に抱えながら生きてきたので、正直とても共感できる場面ばかりだった。自分の周りには仲の良い友達親娘ばかりで、このような思いを抱えているのは自分だけなのかな、いけないことなのかな、とよく思っていたので救われる思いがした。
自分の親世代の老いを意識するのはもう少し先のことだと思うけど、そうなってくるとまた別の感情が入ってきて、混ざり合って自分の思いも変化していくんだろうと思った。

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2021年06月20日

Posted by ブクログ

我ながら1日で読み切ったのはちょっとヘヴィだった…。ミルクアンドハニーに繋がる、それこそ作中に出てくる「作家にとって同棲親との確執は鉱脈」そのものの作品。読み返すにもパワーがいるけれど、親と確執があった10代の頃に出会いたかったかもしれない。

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2021年02月19日

Posted by ブクログ

母である美紀子は、今で言う「毒親」になるのだろうか。
家族であるから許し合える、
家族だからこそ許せない、
そんな事が沢山あると思う。

でも、家族だからこそちょっとしたきっかけで良い関係性が作られると思う。

コロナウィルスが蔓延していなかったら、今週末実家に帰ろうかなと思った作品。
伊知郎の口調がシリアスになりそうな雰囲気をユーモラスにしてくれていたのが良かった。

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2020年03月13日

Posted by ブクログ

抉られるような小説だった
気がつけば昔に今に、過去と現在が入り交じりながら、話が進む
懐かしい風景、母と娘、確執
読み終わってどっと疲れるけれど、忘れられない本になった

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2023年07月19日

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4.0 4日で一気読み。ダブルファンタジーを別の面から見た物語。家族との関係がつくる自分の生き方。父親が亡くなった時ちゃんと泣けなかったことと重なる。それでも自分を形づくったのは、父との関係であるとラストシーンで思った。

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2019年09月25日

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作者が過去書いた作品と思われるものも、主人公を通して作中にちらほら出てきて、あの作品はそんな中から生まれてきたんだなあとかも思い出した。過去の作品ももう一回読み返したくなった。

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2018年05月25日

Posted by ブクログ

自伝的小説とのこと。
「的小説」と付きはしても、少なくとも心の部分では、向き合い確かめながら、できるだけありのままに書こうとされたんじゃないだろうか。

毎日の生活の中で、固く積もり重なってゆく母親への嫌悪感。
それはそのまま自分への否定感にもつながってゆく。

ビクビクというかトゲトゲというか。
母親という存在が、意識せずともあたりまえに愛情の対象である人が多い中、知識や情報は増えても、感覚的なところでどれくらいわかってもらえるだろうと思っていた。
それでいいのだった。少なくとも私にはとても自然に、旧知の日常を見ているかのようにするすると入ってきた。

書き上げられてから数年経って、何か変わってこられただろうか。
できれば今の思いをうかがってみたいと思った。

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2017年07月30日

Posted by ブクログ

まるで僕自身の物語なのかと思うほど共感した。辛辣と言われる主人公の言動にも当然だと思えてしまう。何よりも強い絆であるがゆえに、その関係は繊細で難しいものなのだ。
あらすじ(背表紙よる)
厳しい母親を恐れながらも、幼い頃は誇りに思っていた。いつからだろう、母を愛せなくなってしまったのは―。小説家の夏帆は、母親への畏怖と反発を抱えながら生きてきた。反抗の果ての密かな放蕩、結婚と離婚。38歳になりあらためて母娘関係と向き合う夏帆に訪れた、衝撃の真実とは。愛と憎、最も近い女同士の、逃れられないつながり。母を持つすべての人に贈る、共感と感動の自伝的小説。

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2017年03月27日

Posted by ブクログ

初の村山由佳作品、おもしろかった。ストーリー展開は結構ウッてなってしんどいんだけど、無意識に読み進めてしまう。文才ってこういうことだと思う。

しかしどこまでがリアルなんだろう。最後まで救いようのない悪役でしかない母親…、に思えてならなかった。これが全て現実だとしたら子どもは相当辛い(実際ありえない話ではないしこういう人いるよな…って感じ)。

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2016年11月04日

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実家に帰省する電車の中で読んだので妙にタイムリーだった。共感するところがあったりなかったり。読み応えはあった。まとまりはなかった。人間。

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2025年01月05日

Posted by ブクログ

著者の自伝的小説。ところどころに過去の作品のヒントがが出てくるので何だっただろうと考えるのもひとつの楽しみでした。

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2024年03月26日

Posted by ブクログ

実に濃厚、濃密な、家族の物語。そして母と娘の物語。
作者の人物描写や心象表現が、なんと言うのだろう、とても文学的、小説的で、物語そのものに惹き込まれるのみならず、作者のそんな技巧に魅了されながら文字を追う楽しさも味わえたのが良かった。
ただ、物語も中盤を過ぎ、舞台が主人公の高校時代に入った途端に、個人的には、それまでの物語とプッツリ「断線」したような。「あれ?オレ寝惚けて数ページ読み飛ばしちゃったかな?」あるいは「知らぬ間に主人公のキャラクターが誰か他の人と入れ替わっちゃったな?」と思えたほどの「不連続」感。そう感じたのはオレだけ?
思うにたぶん、物語の「その時点」を境に、同じ主人公が紡ぐそれ以降の物語に本当に感情移入できるか否かを、読者自身の経験値や感性、価値観に挑んで来るかのような、ある種の「位相転換」を作者が企図して描き込んだような気さえした。
そして残念ながら、そこまでのキャパシティを持たない自分にとっては、この「転換」を容易に連続して乗り切ることが難しかったように思う。
しかし同時に、そんな自分自身に向けた印象や感想もまた、本書の物語の「理解」の仕方の一つでもあるのかも知れない、とも思った。

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2023年10月03日

Posted by ブクログ

「自伝的小説」とあるけど、自伝なのではないかと思うほどリアル。母親との関係に悩む人は一読の価値あり。

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2023年08月16日

Posted by ブクログ

前半はただただ痛々しい。私の語彙が乏しいのか、相性が悪い親子と思いながら読んでいたが、後半は思いがけない夏帆の奔放な男性遍歴にちょっと辟易。
長編(しかも長年読みたいと思っていた)の割には感動するものではなかった。

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2021年05月14日

Posted by ブクログ

母と娘の物語で自伝的なお話とのこと。

子供時代を大人になってから振り返るような形で現在と過去を交互に書いてあり、作家というのは正に身を削るようにして文章を紡ぎ出しているんだろうな、と思った。

それ故に、作家の痛みのようなものがひりひりと伝わってきて正直、重たくてしんどくなるような部分もあった。
読み手それぞれの母との関係性によるものかもしれないと思った。

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2021年05月11日

Posted by ブクログ

共感する部分が多かった。母と娘の関係性をうまく言葉で表せることがすごいと思った。あまり思い出したくない、向き合いたくない過去であり、今はまだもう一度読みたいと思えない。性に関する話が苦手で他の本を途中で断念したことがあったけれど、いろいろ印象が変わったのでもう一度読んでみようと思う。

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2020年02月01日

Posted by ブクログ

子どもの頃は自慢だったはずの母親が憎悪の対象、疎ましい存在になってしまったのはいつからなのか。
母の捌け口になっても愛されていると信じていられたのは、いつまでなのか。
大人になり結婚して離婚して、改めて向き合った母と娘の物語。

母と娘であり、女性同士であり、その関係性は人それぞれ。
要領よく逃げる妹と違って、すべて受け止め苦しんでいる様子は、ただただ痛々しい。
この母親は、親になりきれていないというのか、親になることに向いていないというのか。
愛と憎しみは紙一重。

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2019年12月23日

Posted by ブクログ

作家の夏帆、同棲している年下の大介。ボケ始めた大阪弁の母美紀子、面倒を見る父伊智郎。子どもの頃は大好きだったのに、今となってはもう、あの母のあれやこれやが厭わしく思えてたまらない。

裏表紙に、衝撃の真実とは、とあったのでがんばって最後まで読みました。あまり衝撃ではなくて、流れとしてはそれもありかな、と。でもお陰で最後まで読めたかもです。作家ってすごいです。

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2019年04月14日

Posted by ブクログ

厳しい母親を恐れながらも、幼い頃は誇りに思っていた。いつからだろう、母を愛せなくなってしまったのは―。小説家の夏帆は、母親への畏怖と反発を抱えながら生きてきた。反抗の果ての密かな放蕩、結婚と離婚。38歳になりあらためて母娘関係と向き合う夏帆に訪れた、衝撃の真実とは。愛と憎、最も近い女同士の、逃れられないつながり。母を持つすべての人に贈る、共感と感動の自伝的小説。

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2017年05月22日

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