あらすじ
世界的振付家・久我一臣にインタビューをすることになった、編集者の水野果耶と記者の長瀬一平。久我の半生を辿りつつ、戦前戦後の日本バレエを紹介するつもりだったが、彼が語る過酷な戦争体験は、二人が思ってもみなかった縁を掘り起こしてゆく。芸術と戦争を通し、過酷な運命に希望を見出す人々に迫った、入魂の輪舞曲(ロンド)。
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Posted by ブクログ
読んで良かった。中国で戦争を生き抜いて、戦後はシベリアに抑留され、帰国した後にバレエダンサーとして成功していった久我と、満州に家族と渡り、看護婦として従軍し、帰国後は幸せに生きていった、さかゑ。当時のあまりにも過酷で理不尽な日々に胸が締め付けられた。戦争の頃の話は色々読んでいるが、まだまだ足りない。
Posted by ブクログ
よかった。
きらびやかなバレエの話ではなく、戦争前後のかくしておきたい話もあって。
歴史の授業って何か知らない場所の伝説のお話を聞いている感覚があったけど、最近は少しずつ繋がっていて自分が歴史の中にいる感じもしてきて。ただただ不思議な感覚。
Posted by ブクログ
あらすじから想像する以上に苦難を描いた作品
バレエに魅せられた一人のダンサーが戦争に翻弄された自身の人生を振り返る
この本の舞台は今より30年以上前で、当時ですら「戦後」という感覚はもはやなく、当然のように平和な日本を享受していた
そこからさらに時はたち、「シベリア抑留」「ソ連」「ヤルタ会談」「関東軍」などはあくまで教科書で習い試験に出される単語としての意味でしか捉えられていなかった
敗戦国としての惨めさ恐ろしさを描くと同時に、開拓民として先に住んでいた人々を追い出していたり土地を結果的に奪っていたり、大和国民と自認し周囲国を見下していたりした当時の価値観も描かれている
村山由佳さんのリーダビリティの高さは流石で子の話はどこへ行き着くのだろうかとグイグイと読まされる
個人的には内省描写や苦悩が書かれている方が好みだけれど、本書に関してはこのぐらいの展開じゃないと読み続けるのが辛いかもしれない
Posted by ブクログ
こんなに偶然が重なるものだろうか? でも
この過酷な過去には、このくらいの偶然でもなければ読むのが辛すぎる…
僕と先輩の関係性が とても良かったなー
Posted by ブクログ
一気に読みました!
ボリショイ・バレエ団の来日を盛り上げていくため連載記事を書くことなった果耶先輩と長瀬くん
2人でバレエダンサー振付師久我一臣のインタビューを軸に、久我氏の幼少期から戦争の話が続きます
バレエ特有の肉体に無理のかかるポーズがことごとく、この世のものとは思えないほどの美しいもの
そのために、女性の持つ本来の肉体にいつか重大な事故に繋がるほどの無理をかけ続けなければバレエの理想に近づけないと言うなら、その理想の型そのものを修正してゆくという久我氏…
そして創作バレエを考え、シニアのためのコンクールでパ・ド・ドゥの部分だけ、久我氏と果耶先輩で踊るという
バレエのため体を故障し心も故障してしまう
そこからの立ち直り方も含めて才能
いつ壊れて砕け散ってしまうかもわからない危うさと、すべてを破壊し尽くすほど危険な美を、両方とも身の裡に飼っているのがダンサーという生き物
だからこそ魅せられてしまう
Posted by ブクログ
バレエ半分、戦争半分の大河小説。
幼少期からバレエに親しんでいるので、とても興味深く、夢中で読み進めました。
わたし自身の所属していたバレエ団の大先生らの恩師たちが生きてこられた時代であり、家族の話としては祖父母が上海〜大連〜舞鶴の経験者。
人ごとでない気がして、ドキュメンタリーかと錯覚しそうでした。
読みながら、読んだ後も壮絶な時代を生きた先人たちに思いを馳せる。
暗い時代の話ながら、後味は悪くなかった。
Posted by ブクログ
偶然新聞で紹介されているのを見て購入。
Netflixで不毛地帯を見ていたこともあって、シベリア抑留という共通点から派生したというのも購入の理由です。
途中読み進めるのもつらい点がたくさんありました。
私が思うに、戦時中の出来事や言動に対して様々な感想は抱いたとしても、言葉にして言えないです。今の時代を生きる自分が、あの頃のことを何も理解せずに対岸からジャッジしてるような気がして、何を言っても間違っている?軽い?と思わざるを得ないからです。
どこで見たか忘れてしまったのですが、たしか村山由佳先生が、こういった題材をエンタメとして消費していいのか悩んだというようなことを発言されてました。私も戦争ものに限らず、繊細な話題の際は、小説をはじめフィクションに触れる度同じようなことを思います。
だからなるべく事実を知ろう、学ぼうと思いました。この作品にも、巻末の参考文献にはたくさん記されていました。
自分にはそれしかできないと思うので、何があったのか出来る限り目を逸らさないでいたいです。
Posted by ブクログ
こんな重い話しになるとは。
ダンサーとデンジャーをかけてデインジャーらしいのですが、デンジャーが80%以上に感じます。
編集者の長瀬くん、同じくバレエが大好きな編集者の水野果耶さん二人が、バレエダンサーの久我一臣さんの過去経験談を連載として取材していく
のだが、その過去に出会った翠さんの波瀾万丈物語となっています。
ソ連収容所での久我一臣さんの経験談も凄まじいものがありましたが、満洲で従軍看護婦として務めた翠さんの経験談は本当におそろしく、バレエどころではない展開です。
段々とロシアがキライになってしまいますが、日本兵も同じようなことをしていましたので、なんとも言えませんね。
終戦後満洲に取り残された日本兵や看護婦たちは、ソ連からの悲痛な暴力、拉致、強制労働、レイプ、そして逆らったものは射殺されるという恐ろしい歴史、アクチブというソ連での共産党活動を敗戦した日本の捕虜たちに洗脳させていた歴史も知りませんでした。
嘘のような本当の話しが描かれた小説は個人的に好みなのですが、苦手の方は読むことにちょっと苦痛を感じるかもしれません。
でも本当の「愛」があったので読んで本当に良かったです。
Posted by ブクログ
どん底に堕ちてなお、輝きをあきめない。
これは、スゴい作品としか言いようがない…。
タイトルがDANCERではなく、DANGER(危険)である理由は、本作を読むと明らかになる…!!
最初は、久我のバレエに対する想いが記されていたものの、読み終わったら、戦争の話だったなぁという印象が強く残っている。
シベリア抑留の過酷さなど。
久我が、戦争の悲惨な記憶を振り返るシーンを見て、これは、知ってなきゃいけないことだと、、、思った。
この本を読んで、「戦争」は、2度と繰り返してはいけない。
そう改めて感じた。
「面白かった」というよりは、「考えさせられる1冊」
多くの人に読んで、「戦争」について改めて考えてほしい。
(こういう本を多くの人に読んでほしいんだよなぁ…)
Posted by ブクログ
戦争について分かった気でいた。映画ラーゲリより愛を込めてを観て、シベリアの抑留者のことを分かった気でいた。なんて苦しい時代があったんだろう。本当に心が締め付けられ、泣いてしまった。約80年前、こんなに苦しんで亡くなってしまった命があったこと絶対に忘れてはいけない。
Posted by ブクログ
Danger
Dancer
バレエの物語として興味を持つ方も、
満蒙開拓.シベリア抑留の興味から読む方もいるのだな、そこの裾野、懐の深さ。
最初から最後まで圧巻の、強い、強い物語。
最初のページ、プロローグのような見開きは極度の絶望。
私はシベリア抑留の話と関心持ち手に取ったから、まさにここから始まる壮絶な物語の心構え、身を引き締める思いだが、バレエの話とお読みになれば動揺するだろう。
意外に大手雑誌の編集部、からスタート。東京にくらす若い編集者が、歳をとりまだ現役のバレエ振付演出家を訪ねそこからさまざまなな、ロシア革命で日本に亡命してきたバレエダンサー、ロシア人の物語、縁あって上流階級の日本人が親子で上海に暮らしそこでまた上海亡命中のロシア人たちのバレエ団に参加する話、日本に戻れば赤紙招集で満蒙へ戦後はソ連抑留、戦中の日本で日本人として健気に慰問団に参加したロシア人女性、、、満州からソ連抑留までの長く辛い時間を支え合い思い合った人々、壮大な現代史、戦争と人々の歴史、芸術と戦争文化と戦争、なににもまして食べること、暴力から逃げたり諦めること、帰国を諦めなかったこと、やがて被害者という運命としても満州により良い暮らしを求め期待を胸に赴いた日本からの家族たち、行ってみたらそこに住んでいる人々を家屋や土地を奪う植民であったこと、そこから始まることに敬意を表したい、いかに時間が経とうとも忘れられない、忘れたい、忘れない記憶、バレエを取り戻したり姓名を変えて生き延びる、前に進む力。
壮大な事実に向き合う、若い編集者たち。
力強い小説.表現。脱帽。
Posted by ブクログ
私の好きな厚みです♡
この本は、私が高校生〜社会人になり始め、まだ携帯電話は普及しておらず、ポケベルが流行っていた頃が舞台となります。
編集者の水野果耶と、記者の長瀬一平が、バレエの世界的振付家、久我一臣にインタビューするという形式で語られます。
インタビューで彼が語る過去の多くは、戦争体験なのですが、中でもシベリア抑留時代の描写は本当にしんどいです。゚(゚´ω`゚)゚。
久我さんのインタビューと並行して描かれるのは、我らが翠さん(女性)のお話。
ここでも翠さんがΣ( ̄。 ̄ノ)ノ
翠さんの人生は、波瀾万丈。とにかくキツい。
満州に渡ったって聞いた時から、嫌な予感しかしませんよね(;´д`)
もうその予感、当たりまくりですよ。゚(゚´ω`゚)゚。
ほら、私なんか感情移入型じゃないですか。
泥んこになりましたとも、逃げて逃げて逃げましたとも。゚(゚´ω`゚)゚。
満州からの引き上げの話は、読んでいて辛くて悲しくて泣きたくなりますが、戦争がこんな悲惨なものだと知るためにも、戦争をしないためにも、機会があれば読んでいきたいと思います(T-T)
とても辛いけど(´°̥̥̥̥̥̥̥̥ω°̥̥̥̥̥̥̥̥`)
皆様の評価が超絶高くて、期待して、期待して、まだ何かある筈だ!まだ出てくる筈だ!と思っていたら終わってしまって、、、かなり引き込まれて一気読みでしたし、めっちゃ面白いのにお星様4つでごめんなさい。
少しだけ言い訳すると、これはちょっと女子には辛く悲しいお話でしたm(_ _)m
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木曜日は、健康診断の二次健診でした。
血糖値で捕まっております。゚(゚´ω`゚)゚。
ついでにLDLコレステロールも高杉くんです(-。-;
行ってすぐ、尿検査と採血。身長体重血圧。
その後保健師さんの指導。
前回一次健診の結果が出てから1ヶ月。
食べ物を出来るだけ野菜からにして大好きなお菓子パンとおやつを殆どやめたところ、
LDLコレステロール は前回値から30減。
血糖値 前回値12減
血糖値のヘモグロビンなんちゃらは、前回値0.1減
全部改善が見られました。
頑張っている項目を報告したら、食べ方も良い、食べるものも良い、運動習慣もよい、、、
でも?
「ビールをもう一本減らせませんか?」
と。
そーよね。だってそこしかないもの。他自分で言うのもなんですけど、ほぼ完璧じゃね?って思いますもん。
「すみません、私 2026/1/1 から、350mlを4本飲んでいたのを3本に改善したんです!
そりゃもう血の滲むような努力だったんです。
もうこれ以上は無理です。゚(゚´ω`゚)゚。」
と頭下げてきました。看護師さん笑ってました(^◇^;)
最後に女医さんの診察。
「たった1ヶ月で数値改善してますね!いいですね!ビール飲むの?」
「はい」
「毎日350を3本?」
「はい」
「1本減らそうか?」
「すみませんm(_ _)m
それだけは、、
それだけは頑張れません。゚(゚´ω`゚)゚。」
「ま、1ヶ月色々頑張ったんだもんね。数値は良くなっているし、じゃ、続けて頑張ってみて、来年の数値見て、また考えてみようか」
明らかに私の 1.5倍くらいありそうな看護師さんと女医さんに健康指導を受け、無事薬を貰うことなく、ビールを減らされることもなく、二次健診が終わりました (๑˃̵ᴗ˂̵)و
めでたし。めでたし。 (*ˊᗜˋ*)♡
Posted by ブクログ
戦争の話。バレエの独特の世界の話。男女のジェンダーの話。人生の生き方の話。
バレエの取材を通して語る過去。編集者の気持ちを揺さぶる壮絶な過去。そして過去と現在がリンクする。
ノンフィクションを見ているような戦争の話は、決して目を背けてはいけないと背筋をピンとさせてくれる。
目を背けてはいけない事実であり、戦争の現実。二度とこんな事があってはいけないと考えさせられる素晴らしい作品。
Posted by ブクログ
読み終えてまるで自分は副島翠(水野さかゑ)の人生を歩んできたような錯覚でどっと疲れた。
バレエの取材で定期的に世界的振り付け師でダンサーでもあった久我一臣に話しを聴きにいくことになった長瀬一平と水野果耶。
現在と過去が交互に綴られていくスタイル。
この一臣の太平洋戦争をはさんだ半生が語られていく。
そしてそこで知り合った女子看護学生たちの過酷な人生も翠の立場から語られていく。
満州からの引き揚げがいかに危険で死を覚悟してのことだったとか。
ロスケから暴力的な強姦の日々。これは決してフィクションではなく実際に起きていたことだと思うと同じ女性としてほんとに腹立たしいし、胸が潰れる思いだ。
でも日本人だって中国や韓国の女性に戦時中は同じようなことをしていたんだからほんとに戦争は絶対してはいけない、
と改めて思ったよ。
果耶の祖母である水野さかゑは癌で入院中。若い頃満州で看護学生でその友だちが副島翠。
なんで友だちの翠目線で語られているのだろう?っとずっと不思議に思いながら読んでいたら、そういうことだったのね。
ほんとの水野さかゑは気まぐれで発砲した弾が窓からふたりで顔を出してたところ隣にいたさかゑに命中して即死。
毎晩強姦されていたロスケの恨みをかい絶対見つけ出して殺すと言われたので戦後のゴタゴタに紛れて戸籍を改ざんしたってことだった。
このさかゑさん(ほんとは翠さん)結局亡くなってしまうんだけど(最後に久我氏と再会できて良かった)年齢が66歳ってあまりに若くてびっくり。勝手に80歳くらいかと思っていたよ。
あっそしたら久我氏との年齢差が変になってしまうのね。
黒川の女たち(映画)もそうだけど、這々の体で帰国して
汚い体と偏見でみられ二重にも三重にも傷ついた女性がたくさんいたことを忘れてはいけないと思った。
Posted by ブクログ
第二次世界大戦、シベリア抑留を経験し世界的バレエダンサー、振付家として活躍する久我氏にインタビューし特集を組むことになった二人の若い男女の雑誌記者。戦争の記憶と現在を行きつ戻りつ物語が進んでいく。時々読み進むのが辛くなる戦時中の描写が出てくる。何度も思うが先の大戦でも現在の戦争でも最も苦しい状況を強いられるのは弱い市民である。今は過去の過ちとその後の経過を見ることができる。現実的な新しい平和が何なのか考えていきたい。
Posted by ブクログ
「父親のシベリア勾留体験からいつかはシベリアを書きたい」と思っていた著者と、「作家には各々書かなければならないテーマがある」と著者の想いを支えてきた五木寛之氏との、対談記事を目にし、読みたいと思った作品。
読み手にとっても重たいテーマ。できれば目を背けたいけど、背けずに知らなくてはならない歴史の事実。
久我にしても翠にしても、想像を絶する苦難を生きてきたはずなのに、その生き様にポジティブさを感じる。バレエの世界を重ね文芸作品として読ませてくれるところも、重たいテーマに読者が向き合えるための配慮にも思えた。久我氏が戦後どのような変遷を辿り世界的な振付師になったかも興味深いところではあった。
戦渦の火が絶えない今の時代だからこそ多くの人に読んでほしい一冊です。
Posted by ブクログ
思っていたよりずーーーっと重い話だった。
バレエに憧れ、日本で本場ロシアの女性から指導を受けるも、戦争がはじまり…。
戦時中の話が重く、辛い。どこまでがリアルか分からないけど、説得力もあり、華々しいバレエから遠ざかっていく。
でも、踊りにかける情熱が彼らを生きながらえさせてくれた。
戦争のむごさを感じ、忘れてはならない気持ちと、それでも生きる強さ、力強さも同時に感じた。
Posted by ブクログ
4.3
非常に読み応えのある作品
内容としては、1人のバレエダンサーの生涯をおうものだが、そこの大部分を戦争体験が占める
書かれてるのは、壮絶な戦争体験
現代の我々では想像できないほどのリアルがある
途中苦しくもあったけど、戦争体験していない現代の人ほど読んだ方がいいと思える作品だった
Posted by ブクログ
文中にあった「戦争を始めるのは権力者たちだが、翻弄されるのはいつも弱者だ」という言葉が、読後もずっと心に残っている。
日本におけるバレエの歴史や戦争との関わりも描かれており、その点も非常に興味深かった。時代の空気や心情が丁寧に描かれていて、単なるエンターテインメントにとどまらない奥行きと迫力を感じた。
また、物語の構成もよい。疑問に思ってたことが後半で明らかになる。先が気になってページをめくる手が止まらず、ミステリとしても十分な読み応えがあった。
今年読んだ作品の中でも特に印象に残る一冊で、きっと私の今年のマイベスト10に入る。
Posted by ブクログ
村山由佳さんの作品は没頭させてくれるので好きです。
この作品も展開に引き込まれてあっという間に読み終えました。
性的な描写で残酷な部分があり、そこは夢見が悪かったです、しかし現実はこんなレベルではなかったのでしょうね。
こういうのを読むと戦争がほとほと嫌になります。平和のありがたみが身にしみます。
バレエがわからなくても読めます、どちらかというと戦争の話です。
Posted by ブクログ
バレエに興味がないので、バレエの話ということで、なかなか読む気が起きなかったのですが、読み始めたら、バレエの話というよりも戦争の話でした。
読みやすく一気に読めました。
舞台は1992年頃、若い編集者2人が振付師 久我一臣にインタビューをすることになる。久我と戦時中看護婦だった翠の戦争体験。
満州から撤退するお話だと、宇佐美まことの「羊は安らかに草を食み」
従軍看護婦のお話だと、藤岡 陽子の「晴れたらいいね」・・などが頭に浮かびました。
戦争というと、男性の兵隊さんや、国内の大空襲・原爆の話が多いですが、外国の戦地で女性も壮絶な戦争を体験してるんですよね。やっと帰国したのに差別的な扱いにも悲しくなる。
Posted by ブクログ
悲惨な戦争体験が描かれるんだけど、そこにバレエを絡めたことで希望や美しさが同時に描かれ、ただの戦争ものではない爽やかさもある。
果耶の再生物語であり、長瀬の成長物語でもあり、ほのかなロマンスの物語でもあって読後がとてもいい。
骨壷に石を入れるシーンでグッときました。
Posted by ブクログ
看護隊のさかゑさんこと翠さんの物語が壮絶すぎ
戦争とバレエ、
シベリア抑留の歴史に繋がっていく。
DANCERではなくDANGER…危険
哀しくも美しい愛の輪舞曲でした(/--)/
Posted by ブクログ
バレエの話、自分にわかるのか?と思ったが、むしろ戦争の話だった。
満州に住む兵士と少女たちの目線で戦争の末期が語られる。臨場感があって読むのが止まらない、久々の没入感だった。
現代と過去が交互に語られ、それが結びついていく後半は驚きもあって、それも楽しめた。
作者の戦争に対する強い思いも伝わってくる。
小説ができることってあるよねと思った。村山さんもそれを信じて書いてるのだろうなと思う。
朝井リョウが國分功一郎との対談で、「雨のように読者たちに伝えることができるのが小説だ」と言ってたのこういうことなんだろうなと思う。
戦争に負けてすぐ、満州では兵士が先に逃げ一般人を置き去りにしたこと、ソ連兵に女を差し出し命乞いをしたこと、捕虜となっても上官は威張ってたこと、男たちは生きて虜囚の辱めを受けても、女には許されなかったこと。
実感が湧かないこれらの事実を、小説の中で体験し、小説の中の登場人物に感情移入することで、腹の底から腹を立てることができる。
戦争の話なんて、今更特に聞きたくないよと思ってる人も、この小説を読むと、思いっきり戦争を「浴び」てしまう。そして、本当に本当に嫌だ!と思うことができる。
小説の力だよね。
Posted by ブクログ
さすがの可読性、プロットも題材も面白いのに「現在」が1995年の平成初期、「過去」が昭和初期から敗戦とその後の話なのに、周辺と比較した「語り手」の視線と価値観があまりにも「綺麗で正しい令和」過ぎる。過去編の戦争の惨禍を語りたいけど脱臭しきれないその辺りがかなりのノイズだった。
Posted by ブクログ
ストーリー展開や何気ない風景描写に引き寄せられ、登場人物の人生に思いを寄せられたが、こんなに「偶然」は重なるだろうかという違和感に加え、戦争に関する記述が教科書的で、物足りなかった。バレエについては「そういうこともあるかもしれない」と読んだが、いきなり居酒屋でまわり始めるエピソードは実際にあるのかもしれないけど興醒め‥。戦時中のエピソードもほぼどこかで読んだり聞いたりした内容で、ある意味時間が遠く過ぎたことを実感した。