内田樹のレビュー一覧
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ネタバレ著者の鋭い洞察は、現在の日本社会の成り立ちについて改めて眼を見開かされる思いがする。例えば、日本国憲法について、「本来は存在 しない 9条と自衛隊の葛藤を苦しむという不思議な病態を演じることを通じて、日本人はその疾病利得として世界史上 例外的な平和と繁栄を手に入れた」と喝破し、兵隊にとられた我々の親世代が「子供たちには戦争犯罪について何の責任もないのだから、戦争の醜い部分は自分たちの心に封印して墓場まで持って行くのが戦後生まれの子供たちへの贈り物」と考えていたとの推察も、良い悪いは別として強く同感する。また、大学については、91 年の大学設置基準大綱の目的は18歳人口の減少の結果、増えやしすぎ
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三軸修正法の池上先生との対談本。いつも通りの内田老師のトーン。
・哲学は複雑な学問であると思われがちだが、世の中の方がよっぽど複雑であり、その点ではかなり正直な学問である。
・頭で感じる快不快と、身体で感じる快不快は異なっている。それを識別できない人が多い。頭で感じる快というのは幻想的なもの多い。政治的陶酔やイデオロギー、はたまた身体毀損によるもので、おおむね幻想的な快楽であるが、身体的な快はじっくり、ゆっくり感じるもの。多くの人が、幻想に惑わされやすい。過度なダイエットやピアスなどは明らかな身体毀損であり、身体的には不快であるにもかかわらず、頭で感じる快の強さに押し負けて、快楽と誤認しがち。 -
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いつも以上に?アグレッシブな内田樹を読めて、ちょっとヒヤヒヤしつつ、面白かった。
選挙を終えて、さて、そろそろ「この状況」を振り返らなくてはならないよな、と誰もが少しずつ思い始めている。
結局、日本のコロナ禍における対応はどうだったのか?そして、私たちには何をしてきたのか?
でも、と内田樹は言う。
恐らく、それを知っていて答えるべき人たちは皆、記憶喪失にかかるだろうね、と。
施政者たちは手と手を取り合い、無言を貫く。
一方、私たちはそんな政治を諦めながら、お互いにルール違反を犯していないかを見張り合い、SNSで拡散することは脅迫のレベルにたどり着いた。
でも、そこに認められる善は、あまり -
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つまり、予定調和的な混乱や破壊が起きてそれに対処できる才能を持つ者よりも、予測できない事態が起きた時にそれからの方向性をきちんと掴むことができ、それを世に示せる才能を見出すことのできるのが、武道ということなんだろうな。こういうことを考えているもしくは考えられる人、そしてそれを実際に使える人がどのくらい世の中にはいるのだろう。
この自分が、そうなれるかは全然わからないけど、何かしら武道を、この齢五十を過ぎた身体で、心で、始めようと思うのは無謀かもしれないが、今までそんな使い方ができると思っていなかった体の一部が、ある日突然できるようになるというような経験をしてみたい。それはもちろん、仕事も生活も -
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ネタバレ問い
・なぜ、共同体論が必要なのか
答え
・消費社会の行き過ぎた進展とともに家族が解体され、格差社会が出来上がった。同時に、学校教育も解体され、われわれの子供の世代の学力は極めて低い状態のまま、われわれは老後という弱者に転落する時代を迎える
以下、現代の日本社会の特徴
父親が没落し、母親による家族支配と呪縛がもたらされるようになった。
・父と息子の葛藤はドラマにならない
・圧倒的な支配力をもつ母親が誕生した
・母親の育児戦略は「弱者デフォルト」
・母親の「父親兼任」はきつい
拡大家族論
・賢い男は「家族内序列2位」を選ぶ
・人を傷つけると全能感が味わえる
・ヴァーチャルが実で、リア -
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日本戦後史論 内田樹×白井聡
白井氏の提唱する永続敗戦レジームなどの新しい概念があり、面白かった。日本は、歪な戦後史を辿っているという認識のもと、現代の諸問題を読み解いていく。戦後、アメリカの冷戦対応に伴い、日本は戦前の官僚体制を温存したまま、戦後を迎えた。そして、東条英機をはじめとする戦犯の首を挿げ替えただけで統治機構を温存させたまま戦後レジームが形成される。その際、白井氏が「敗戦の否認」と呼ぶような、敗戦へのごまかしを進めてきた。ごまかしとは何かと言えば、日本は米国に負けたという感覚を少しずつ減らしていくというもの。これはなるほどなとも思ったのであるが、普通、戦争に負ければ臥薪嘗胆として -
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手軽に読めるエッセイだけど噛めば噛むほど味がでる書物(あとがき)なのが、内田先生らしい良書です。
この方、物凄く頭の良い方だと思うので、権威ばって難しく書こうとすればいくらでもできるのでしょうけど、どうやら無知蒙昧なバカな子供(私も含め)を啓蒙することをご自身の天職とお考えのようです。本書のテーマの一つに、「修行や学びは成し遂げた後になって初めて回顧的に理解できるように構造化されている」ということで、本来は、「分かってる人たち」と「分かりようもない人たちたち」に分断されているばずなのですよね。低いレベルに居着いている我らには、文字通り想像もつかない世界があり、そこは本来隔絶されてるのだけど、そ -
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内田樹 最終講義 教育、大学、組織、日本が生き延びるための処方箋を語った講義録。良書だと思う
結論としては、共生原理による社会、直観の重要性とそれを引き出す組織づくり、ブリコラージュ(ありものの使い回しで急場をしのぐ)に生き延びる術を見出している。教育の市場原理を批判し、人文学の意味、教育者が負うリスク、子どもの成熟プロセスなどを論じている
一番強く否定していたのは 教育投資(教育にかかった費用より、その教育により得た賃金や地位が高ければ、教育は成功とする考え方)。教育を投資と考えるのは、教育の自殺であり、使用禁止用語にすべきという主張。その通りと思うが、親がお金を、子が時間を 投入し