内田樹のレビュー一覧

  • 最終講義 生き延びるための七講

    Posted by ブクログ

    内田樹 最終講義 教育、大学、組織、日本が生き延びるための処方箋を語った講義録。良書だと思う


    結論としては、共生原理による社会、直観の重要性とそれを引き出す組織づくり、ブリコラージュ(ありものの使い回しで急場をしのぐ)に生き延びる術を見出している。教育の市場原理を批判し、人文学の意味、教育者が負うリスク、子どもの成熟プロセスなどを論じている


    一番強く否定していたのは 教育投資(教育にかかった費用より、その教育により得た賃金や地位が高ければ、教育は成功とする考え方)。教育を投資と考えるのは、教育の自殺であり、使用禁止用語にすべきという主張。その通りと思うが、親がお金を、子が時間を 投入し

    0
    2021年06月14日
  • 下流志向 学ばない子どもたち 働かない若者たち

    Posted by ブクログ

    ネタバレ

    封建制を否定し、地縁共同体を霧散させた近代日本の歪みを解決してくれるのは封建的要素かもしれないのかと考える。それはまた封建制の問題を浮かび上がらせるだけなのだけれど、良い中間は多分ない。
    そういえば、外山滋比古といい内田樹といい、自分の子供時代の教えは良かったとよく言う。人の話は丸呑みせずに考えることも必要だけど、訳もわからず受け取って、後でこういうことだったのか。と気が付くには、現代の生き方は早すぎるかもしれない。

    0
    2021年06月05日
  • ポストコロナ期を生きるきみたちへ

    Posted by ブクログ

    ポストコロナ期という題名が気になって読んでみた。
    いろんな著者の考えを知れて興味深い。

    権威にただ従うだけではダメなこと
    自分の頭でよく考えること
    周りの空気に流されなくてもいいこと

    が、いろんな立場の著者から述べられている。

    わかっていても難しいんだけどね、というのが
    大人になってしまった自分の言い訳だけど。

    この先が、少しでもいい未来が待っていますように。

    0
    2021年05月23日
  • そのうちなんとかなるだろう

    Posted by ブクログ

    内田さんの書く文章はスムーズに腑に落ちることが多い
    なぜそうなのかがこの本を読むと少しわかる、縁や直感を大事に生きることを論じた半生記。

    後書きに椎名誠の「哀愁の街に霧が降るのだ」が紹介されてた。20年以上前に読んだ、大好きな本。

    0
    2021年05月09日
  • 聖地巡礼 ライジング  熊野紀行

    Posted by ブクログ

    ネタバレ

    知識人のお二人が、巡礼部(聖地巡礼をするツアーのようなチーム)と共に熊野を訪れた際の紀行とナビゲートをまとめた書物です。

    熊野という地は南方系宗教観に似ていると、たびたび登場する。王子は沖縄ことばの「オウ・チ・キュ」が訛ったのではと民俗学者の五来重さんの説。観音浄土は南。一週間ほどの食糧とともに船に閉じ込めてしまう補陀落渡海と、ポリネシアの信仰に似ている。

    三十三は観音様が三十三回変身するところからの数字。青岸渡寺が廃仏毀釈を免れたのは、日本で最も古い西国三十三所だということがあるのでは。

    0
    2021年04月28日
  • 下流志向 学ばない子どもたち 働かない若者たち

    Posted by ブクログ

    ある意味ホラーです。生まれついての消費者は、バザールの商人と同じ,儲かるか損するかが価値基準で有り、その行動原理は、幼き時より深く精神を支配していると師範はときます。

    0
    2021年04月14日
  • 一神教と国家 イスラーム、キリスト教、ユダヤ教

    Posted by ブクログ

    大学時代に中世ヨーロッパ史を専門としていて、キリスト教の考え方や歴史はある程度勉強していた。その中で、現代日本においてイスラームを信仰する人というのはどのような感覚・価値観を持っているのか非常に興味を持っていた。そのため、本書を通してムスリムの考え方の一端を窺い知ることができて良い体験ができたと思う。内田氏中田氏の考え方や主張は極端だなと感じる部分もあったが、中東情勢を西洋的日本価値観で見ていた自分にとって、新たな知見を与えてくれた。中東情勢は非常にややこしく腑に落ちないな〜と言う人は読んでみると理解の助けになるかもしれない。自分がどの考えを選択するかは置いておいて、自分にない知見を得ると言う

    0
    2021年04月04日
  • 学問の自由が危ない

    Posted by ブクログ

    法的に見て明らかに違法な任免拒否。
    国会での議論を行わず、解釈だけでも運用を変更してしまう内閣に底知れない怖さを感じる。
    また、これを見過ごして、何も考えずに自民党に投票してしまう国民が情けない。
    再び戦争を起こす事が無いよう、この本は全ての国民に読んで欲しい。

    0
    2021年03月16日
  • 先生はえらい

    Posted by ブクログ

    内田樹の教育論。と言っても、「学ぶこと」とはどのような状況で起こるのか、ということを平易な言葉で中高生向けに書かれている。学ぶことを学習に限定していないところがとても良い。
    ちょっと回り道が長いので、ついてこれる子どもはどれくらいいるかわからないが、最後までたどり着くと実に面白い例が出ていて、納得する。教員にも読んでほしい本。

    0
    2021年03月14日
  • 若者よ、マルクスを読もう 20歳代の模索と情熱

    Posted by ブクログ

    石川先生のところは引用が多くて難しいけど、時系列に沿ってマルクスの思想の変遷を辿っていくため手厚くガイドしてくれていて助かります。

    一方、内田さんはマルクスのここがいい、ここが聞かせどころというのをすごく楽しそうに語られていて、読んでるだけでマルクスが好きになってきます。

    0
    2021年03月13日
  • 日本戦後史論

    Posted by ブクログ

    なかなか良かった。戦後史が学校であっという間に終わってしまったり、事実の羅列だけで深い解説がなかったりするのも、日本が「敗戦を否認」しているからなのかなと思った。ちゃんと勉強したい。日本人として。

    0
    2021年03月12日
  • 最終講義 生き延びるための七講

    Posted by ブクログ

    自分がいかに歴史的な文脈の中に生きているか、ある思想に囚われているかについて考えさせられました。
    その考えはおかしい、という主張は、それが正しいかは置いておいて、自身を客観的に見つめ直すのに有用です。

    0
    2021年03月05日
  • 現代思想のパフォーマンス

    Posted by ブクログ

    ・現代思想のパフォーマンス

    P326
    フロイトの例によれば、「母親の不在」という幼児にとっては極めて根源的な喪失経験に動機づけられて、幼児は記号操作の習得のやむなきにいたる。
    母親と想像的に癒合していた幼児にとって、母親との離別の苦痛は耐えがたい。幼児にとって想像的他者の不在が「名づけえぬもの」であるかぎり、それがもたらす喪失感は世界の崩壊に等しい。
    しかし、「母の不在」を言い表す記号を幼児が獲得し、その記号が他者に認知され、理解されるようになると、「母の不在」という経験のもたらす苦痛は緩和される。苦痛は、苦痛そのものであることをやめて、苦痛の記号になるからである。「母が存在しない」と幼児が

    0
    2021年03月04日
  • ポストコロナ期を生きるきみたちへ

    Posted by ブクログ

    コロナ後の世界を想定しているため、コロナに対する寄稿が大半を占めるが、むしろbeforeコロナにあった問題が断絶せず続いていると感じた。
    内田樹さんのベーシック・インカムについての話はブルシットジョブ(くそな仕事)から人を解放する方法の1つだと感じた。

    0
    2021年02月27日
  • 下流志向 学ばない子どもたち 働かない若者たち

    Posted by ブクログ

    学ぶ意味、働く意味を考えることは重要じゃない。そんなのは学ぶ、働くうちに見つけるもの、或いは見つからなくても良いもので、学ぶ、働くというのは当たり前のこと。という理解は強引かな?
    内田さんは子供のうちに労働主体として生きることを経験するべきと言っている。そうかもね。自分が生きている社会は誰かの労働の上に成り立つもので、生きているだけで恩恵を受けている。働かずに生きていくというのは難しいこと。

    私が物心ついた時、労働というものは自分以外の他人が担うもので、その対価に自分の何かを差し出すという考えはなかった。親が子どもに「寝床と食事は与えるからその分働け」なんて言ったら虐待扱いされますもんね、今

    0
    2021年02月16日
  • 疲れすぎて眠れぬ夜のために

    Posted by ブクログ

    修善寺の本屋で購入。「まぁまぁ、一度落ち着いて考えてみよう」全体的にそういったトーンの内容。概ね内容には同意である、人間は一人である事を知ってる人が他人を大切にできる、自分が生きている文脈(≒時代、家族、出身、学歴、職業…etc)を客観的に正しく捉えて相応しい場所に自分を位置づける事がディセントに生きる、という事なのだ。多分それは他人が迎合する事ではなくて、リスペクトする、自分を防御する為だ。他人との関係を理解する事なく「自分らしさ」を主張するのは利己的でさえない只の幼さでしかない、結局のところそれも自分は孤独であり誰も理解してくれない、という事実に気づかない未発達な状態だ。変化し続ける自らは

    0
    2021年02月22日
  • 疲れすぎて眠れぬ夜のために

    Posted by ブクログ

    ・型にはまる⇄型にはまらない が同じゴールに辿り着いてしまう辿り着く人類の矛盾

    ・自己実現を成し遂げるためのオリジナリティなど本当は存在せず、実は既観念に従うことが賢明なのではないか?という見解

    ・個性を見出すには付け足す、では無く今までのものを全て削り取る

    ・礼儀や節度というのは無用な散らばるリスクを回避するためにあり、それはありのままの姿と対義にあり、現代の「自分らしく」という見方に警鐘を鳴らす

    ・武道や明治時代などから継承されている文化の”基”は、時代を経ても自分の中で重要視することが、年代やレッテルの垣根を取り分け人々の欲望を掻き立てようとする資本主義的社会に対抗するのに必要な

    0
    2021年02月08日
  • 日本辺境論

    Posted by ブクログ

    これが内田樹先生との出会いの一冊だったような。。読破当時は大学生で、台詞回しがとにかくかっこよくて、何もかもわかった気になって気持ち良くなっていた(実際は未だに何もわかっていないw)。思考の枠組みを広げてくれた。

    0
    2021年02月06日
  • 日本戦後史論(朝日文庫)

    Posted by ブクログ

    - パトリオットかつコスモポリタンであることを目指す
    - 次は勝つために徹底した敗因分析が必要
    - 日本は敗戦を否認した
    - 中国への負債感を抱える日本
    - ゴジラは近代化により抑圧されたものの象徴
    - 日本人にはリセット願望がある
    - 本土決戦すれば天皇制は廃止されていた。本土決戦派は実はそれを望んでいた
    - 日本のモデルはシンガポール
    - 政府の長期的政策は都市一極集中で地方は棄てる
    - 対米従属を通じて対米独立を求める日本=のれん分け
    - フランスヴィシー政権は対独協力政権であり枢軸国
    - フランスの移民や極右の問題は敗戦の否認
    - 韓国は発展したけど住みにくいか

    0
    2021年01月30日
  • ポストコロナ期を生きるきみたちへ

    Posted by ブクログ

    2020年の8月くらいに書かれた内田樹さん編のアンソロジー。
    コロナをへてポストコロナに対しての中高生・大学生
    に向けて30代・40代・50代・60代・70代の著作者が
    指針というかメッセージ集です。
    前書きの内田樹さんの『各代の著作者からの想定読者にたいするいうべき言葉は『ごめんなさい』』という部分は非常に
    心に残る内容です。
    20人の人からの言葉のなかで、一番よかったなあと思うのが、今回は平川さんでした。
    昨年の8月と現在(2021年1月)とはまたフェーズが
    変わってきているコロナの状態ですが。
    やはりいろいろな矛盾が表出してきているなあと
    思います。
    たしかに、自分の息子も含めて、若い人

    0
    2021年01月24日