ブックライブでは、JavaScriptがOFFになっているとご利用いただけない機能があります。JavaScriptを有効にしてご利用ください。
無料マンガ・ラノベなど、豊富なラインナップで100万冊以上配信中!
来店pt
閲覧履歴
My本棚
カート
フォロー
クーポン
Myページ
9pt
人間の心身は無限の深みと広がりを持つ――武道の教えを解きほぐしながら、危機の時代に人はどう生きるべきか、社会システムはどうあるべきかを縦横無尽に論じる。武道論=日本論の金字塔。
アプリ試し読みはこちら
※アプリの閲覧環境は最新バージョンのものです。
Posted by ブクログ
内田樹というフランス思想の研究者が武道についてあちこちに投稿した小論をまとめた本。この方の名前は聞いたことはあったがあまり著作とか目にした記憶はないので他の分野のことはわからないが、少なくとも武道を論じる本としてはとても面白いしためになる本。有事に向いた人間でありたいな。ジョブズや嘉納治五郎のように...続きを読む今学んでいることが将来どう役立つかは将来の自分しかわからないので、茶でも弓でも気の向くまま一生懸命やればいいわな。天下無敵とか同期誘発力とかは武道の審査の論述とかに書いたことをもっと丁寧に言語化してくれてる。 道場を開いたことと社会的共通資本について、場に対する敬意がないとコモンは立ち上げられない、場が整うということ。 武道は何をできるようになりたくて稽古しているのかわからないので工程表など作りえない、その五里霧中の稽古で方向を示すのが名人達人についての話。述べて作らずと一流を開いた武道家の共通性。修行に必要な無限消失点としての天下無敵、それは敵を排除するのでなくそもそも敵が存在しないという穏やかな境地。礼儀正しさとは禍々しいもののそばにうかつに近づかないという敬。いただきますなど無事を感謝する習慣を失うと禍々しいものを抑制する働きが弱まって鬼神の出番が増える。ルーティンは普段と違うことを察知する力を強める。残心は言葉の理解と同じで時間の中を行き来して終わった後も未決状態にして居付きを去ること。学ぶ力は新しいことを血肉化する力のこと、自分の無知についての自覚、師に出会う力、師に教える気にさせる3つから成る。刀や馬など良導体となって人間には出せない力を発揮する。後手に回らずに済むのは相手に先んじて攻撃するのでなく、相手とか先とかいうスキームの外に立つこと。石火の機や啐啄の機と同期誘発能力。まず自己同期することが強い同期現象誘発力を発揮する。現代に武道が優先的に開発しているのは他者と同期する能力ではないか。危機の予知はある種のノイズの感知で、その回避はノイズが消える方に向かうこと。内弟子は師匠の生理過程に同期し、独り立ちした時には師匠そっくりの芸風になる。 日本人が好きな忠臣蔵、あらゆるバリエーションに共通するコアは意思決定者が何を考えているのかわからないことなのでは、そしてそれは天皇制の政治力学と同一。有事対応型人間をプールしておくのは難しい。亡国のイージスの考える前に考える能力と先駆的直感。存在しないものとの交渉、かんぬきと戸、それが機能しなかった福島の原発事故。天賦の才能は世のため人のために使わないと目減りする。 帷幄上奏権が生んだ勉強ができることでのキャリアパス、そこに戊辰戦争での東北差別のルサンチマンを抱えた東北出身の高級軍人。職人としての学者と組織人としての大学人。半分諦めて生きること。 能や中国古典にも詳しい。
内田氏のレヴィナス翻訳の話、好きなんだよね。難解で何言ってるかわかんないのに、自分がこれを理解しなければならないということはわかった。翻訳したものの、やっぱり何を言っているかわかんなくて、2年くらい放っておいたら、出版社から「あれどうなりました?」と言われて出してきた。そのとき読んでみたら、2年前よ...続きを読むりもわかる。難しいことを理解しようと思ったら、自分自身が経験を積んで成熟しなければならない、っていう話だ。武道論といいつつ、武道でないようでいて、でもつながっているんだろうな。武道とは、成熟の道であるというように考えると、なんとなく察することができる気がする。
つまり、予定調和的な混乱や破壊が起きてそれに対処できる才能を持つ者よりも、予測できない事態が起きた時にそれからの方向性をきちんと掴むことができ、それを世に示せる才能を見出すことのできるのが、武道ということなんだろうな。こういうことを考えているもしくは考えられる人、そしてそれを実際に使える人がどのくら...続きを読むい世の中にはいるのだろう。 この自分が、そうなれるかは全然わからないけど、何かしら武道を、この齢五十を過ぎた身体で、心で、始めようと思うのは無謀かもしれないが、今までそんな使い方ができると思っていなかった体の一部が、ある日突然できるようになるというような経験をしてみたい。それはもちろん、仕事も生活も人間関係も全てにおいて。
内田先生の武道論です。 読みました。いつも通りです。 でも、頭をがーんとやられたような気がする ような話もあります。 人間性を基礎づけるのは弱さである とか・・・・・・
レビューをもっと見る
新刊やセール情報をお知らせします。
武道論 これからの心身の構え
新刊情報をお知らせします。
内田樹
フォロー機能について
「学術・語学」無料一覧へ
「学術・語学」ランキングの一覧へ
反知性主義者の肖像
アジア辺境論 これが日本の生きる道
新しい戦前 この国の“いま”を読み解く
生きづらさについて考える【毎日文庫】
いきなりはじめる仏教入門
一神教と国家 イスラーム、キリスト教、ユダヤ教
一神教と帝国
嘘みたいな本当の話 [日本版]ナショナル・ストーリー・プロジェクト
「内田樹」のこれもおすすめ一覧へ
一覧 >>
▲武道論 これからの心身の構え ページトップヘ