内田樹のレビュー一覧
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再読。
現代における師弟論の概略と、学びの自由さ(主体性)をコミュニケーション論で繋ぐ本。
以下、本文より一部抜粋。
『もし、弟子たちがその先生から「同じこと」を学んだとしたなら、それがどれほどすぐれた技法であっても、どれほど洞察に富んだ知見であっても、学んだものの唯一無二性は損なわれます。だって、自分がいなくても、他の誰かが先生の教えを伝えることができるからです』
『人間は自分が学ぶことのできることしか学ぶことができない、学ぶことを欲望するものしか学ぶことができない』
『「自分は正しい」ということを前提にした「学び」というものは成立しません。「自分の欠点の補正」と「未熟さの発見」という -
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過去の内田本で何度も展開されてきた、教育に関する内田節が炸裂している。
『人文学のめざす目標のひとつは「より複雑な人間になること」ではないかと僕は思っています。ひとつの事象をながめる時に、複数の視点に立つことができる力を養う。複数の文脈のうちに置いて、別の側面を見ることができる「複雑な人」になることを目標に掲げてよいと思います。でも、そういう言葉づかいで人文学の意義を語る人って、あまりいません。』
かつてよく使われていた「学際的」とか「複眼的」という言葉の代わりに「深掘り」がよく聞かれるようになり、「狭くて深い知」こそ良いというような価値観が一般的になったという。
僕も教養課程の縮小とか実学 -
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「関心の深さや細かさの違いが言葉を決める(=知的能力の差ではない)」
これは、現代日本でまかり通ってる風潮がいかに空虚なものか教えてくれる。
知ってる人、エリート、論破できる人こそ賢い。的な風潮がいかに空虚なものか。
たしかに、私と違う人は違うことに関心と知識を抱いており、それが知的か否かとは関係なく、それぞれの世界に必要な、ことを知っているし関心を持っている。
「実存主義は死んだ」
実存主義はその単線的な見方及び、存在するものの本質があるという姿勢が、故に我こそは正しく、我こそは進歩の頂点にいる。と考える。
それは傲慢であり世界、とくに歴史を説明できない。と実存主義の死を宣告したのがレビィ -
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養老孟司さんと内田樹さん、この二人の思想家の対談なのだから、
話の方向性は想像がつく。
そして期待通り。
あえてこのブログで要約を書くまでもない。
いや、そんなものは存在しないのだ。
話は一つのキーワードから思わぬ展開を示す。
予定調和などないのだ。
二人が、それぞれの立場で身体感覚でとらえたこの世界を、
ことばとことばでぶつけあっているのだ。
心地よい言葉の応酬。
知的だ。
タイトルは何かつけなきゃいけないんだろうけど、立ち返る場所、ねえ。
日本人、ねえ、、、
日本人にフォーカスした部分もあるけど、
逆にそこにこだわらない部分もあったように思う。
ときどきふたりのやりとりがかみあわない -
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「生きづらさ」って、自分の内面についての本かと思って手に取ったけどそうではなくて。
今の社会って、生きづらいよね、という感じ。
著者が色々なところで掲載していたエッセイや対談をまとめた本。ぱらぱらと読めるけど、時々思想強めと感じたり。
以下メモ
・家事は他人の身体を配慮する技術。他者の体が経験する生理的な快適さを想像的に先取りする能力。
家事が好きだと思えたとき、それは娘がいたとき、親がいたとき。
・若い人たちは「株式会社みたいな制度」しか経験したことがない。トップが方針を決めて下がそれに従う、彼らがそれを自然で合理的なシステムだと信じても責められない。
・ハラスメントは古仏語har -
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【2026年54冊目】
「どうしたら自分に合う良い結婚相手と出会えますか?」「付き合っている相手と本当に結婚していいのか決心がつきません。見極める良い方法はないですか?」「お金はかかりますが結婚式はやった方がいいですか?」などなど、結婚に纏わる素朴な質問に思想家の内田樹が時に軽妙に、時に真剣に答えるエッセイ。
普段は小説しか読まない私ですが、勧められたので読みました。著者が内田樹さんということで、ちょっとドキドキしながら(理解できるだろうかと思いながら)読み始めましたが、出てくる質問が質問だけに、とっても読みやすくて、するすると読んでしまいました。
この本を読むと、結婚に対するハードルが多 -
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ネタバレ熊野が聖地であるというのは何となくは知っていましたが、他の予備知識もないまま、この「聖地巡礼」シリーズ完読を目指して手に取りました。
本筋の巡礼そのものよりも、あちこちで語られる先生お二人の会話の名言や知識が面白かった。
1600〜1660年ほどの60年間が日本文学史上「空白期」、後世に残るような文学的成果が全く何も出ていない(p21)という巡礼本筋とは全く関係ない情報にまずは驚き。
後でこれは何かの文学史年表を確認してみようと思いました。
「8時だヨ!神仏集合」(p22) 吹き出しました。確かにネーミングセンスが(笑)
インドネシア全体はイスラム教なのにバリ島だけがヒンドゥー教というのも -
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面白かった章は、
「共感」に価値を置くことへの警告
「最終学歴がアメリカ」を誇る、残念な人々
「虚無感」に苛まれている有権者たち
「民主制」の終わり
第二期トランプ大統領誕生の「最悪のシナリオ」
「自民一強」時代の終焉
大学存続の秘策
今、中高生に伝えたいこと
第2部 冷たい国からの脱却
この本を読んでいるときに、「怪しい本」を読んでいると友人から小馬鹿にされた。彼女には、彼女自身の「怪しくない」イデオロギーとはどういうものなのかを聞いてみたい。さすがに内田樹を知らないのは庇えない(知ってて言ってるのかも)。タイトルと装丁は怪しく見えるかもしれないけども。