内田樹のレビュー一覧
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Posted by ブクログ
七五調のタイトルにつられた。
仮題の「不思議の国ニッポン」のままだったら読んでいないと思う。
難しい印象が強い内田樹さんの本だが、これはすごく読みやすかった。
日本社会の問題の本質を考えるのにいい本だと思う。
普段考えが及ばない視点を幾つも示してくれている。
・日本の組織の問題
日本社会では「管理」したがる人の前にキャリアパスが開かれている。
統治機構の上層に上り詰めれば、政策決定に関与することができる。
「創造」に熱中している人は「管理」や「出世」に興味がないので、政策決定に関与することはほぼない。
「管理」が大好きな人の関心はもっぱら「上下」関係にある。
その結果、「管理」者は相手に -
Posted by ブクログ
ネタバレ本書に収められている文が書かれていたのは2022年11月のものまで。
そしてタイトルは日本社会が明るくなる希望を持って付けられたのだそうです。
しかし本書から1年半刊行から一年過ぎた今も夜明けの兆しが感じられるとは私には思えず。夜明けまでまだ遠い、というかまだ真夜中?と思ってしまいます。
コロナは終息したとは全然まだ言えないし、教育はイエスマン製造システムとなり、政治は開き直った権力者ばかりでボロボロ。マスコミも批判精神などなく忖度した記事ばかり書いてるし。(と段々腹立ちを通り越し悲観)
この先本書の内容を振り返った時、笑い飛ばせるような未来になっていれば良いけれど…うーん。
ちょっと楽 -
Posted by ブクログ
ネタバレ本書が安倍元首相暗殺(の一年)に前書かれたものなんだよなと言うことを思いつつ読み。内田先生はよく「これからの日本」を予測してそれがその通りになったかならなかったを検証するということをされるようです。(別の著作に書かれてました)
2024年春現在、米国でトランプ元大統領が再選される可能性が出てきたことを踏まえて読むと、三年前に出版された本書も一段と興味深く読める気がしました。
政治や世界情勢に疎いので果たしてちゃんとついていけるのか、と思いましたがやっぱりそれほど理解できた気はしなかった(笑)
しかし読み通せたのは対談形式だったからでしょう。
それにしても内田先生はすごい。専門家じゃないのに