内田樹のレビュー一覧

  • 健全な肉体に狂気は宿る ――生きづらさの正体

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    「自分探し」禁止!!の文字に惹かれて購入。日本の若い女の子がAV女優になるのは「JJ」のせいだという話が笑えた。この人、対談も面白いな。

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    2009年10月04日
  • 健全な肉体に狂気は宿る ――生きづらさの正体

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    私にとって絶好のタイミングで出合った本。
    タイトルは、硬いイメージがあるかもしれないけど、内容はたくさんの経験を積んできたお二人の対談で、目からウロコな言葉も多かった。
    人生観が変わった気がする。

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    2009年10月04日
  • 健全な肉体に狂気は宿る ――生きづらさの正体

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    ページの端を折りまくった一冊。対談ものなので読み進めやすい。『自己探しは自殺行為』『服装は恥部』など、私にとっての名言がいっぱいつまってます。

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    2009年10月04日
  • 知性について

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    内田樹さんの本が好きで何冊か読んでいるのですが、正直難しいなと思うこともありました。「弟子という視点で学ぶ」という感覚がとてもなるほどでした。本を読むときに分からなくて飽きそうになるんですが「師匠が言ってることを弟子の自分が分かるわけがない」という視点を持てれば、果敢にチャレンジできるような気がします。

    とても良い事を聞いたなと思いました。

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    2025年12月11日
  • 日本辺境論

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    【日本人とは何ぞや?】
    ・日本は歴史的に、常に「中心(中国・西洋)」を意識しながら自らを位置づけてきた“辺境”の文化である。
    ・そのため日本人は、外来の思想・制度を受け入れつつ独自に再編し、適応することを得意としてきた。
    ・この“辺境性”こそが日本文化の特徴であり、現代の日本社会を理解する鍵になる。

    ※辺境=中心から離れた端っこ、を意味する。
    ここでは文明の中心地から「地理的」に離れた周縁地域という意味。

    ●日本の「師弟関係」や「道」は優れた学習装置だと述べている。「〇〇道」(武道、茶道、華道…)という教育プログラムの中で、弟子は師から何もかもをオープンマインドに学びとろうとする伝統的学習

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    2025年12月07日
  • 寝ながら学べる構造主義

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    構造主義とは何か?ということを考えるにあたり、我々の中に常識としてインストールされているが故にもはや何かわからないんだなと。ある物事について、多様な視点から物事を考えるというのは、そもそも常識ではなかったんだなと。

    構造主義の代表的な思想家として、フーコーが紹介されており、個人的に印象深かったのでメモする。

    > 狂人は「別世界」からの「客人」であるときには共同体に歓待され、「この世界の市民」に数え入れられると同時に、共同体から排除されたのです。つまり、狂人の排除はそれが「なんだかよく分からないもの」であるからなされたのではなく、「なんであるかが分かった」からなされたのです。

    なるほ

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    2025年12月04日
  • 下流志向 学ばない子どもたち 働かない若者たち

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    ー このゲームのルールは「先に文句を言ったもの勝ち」ですから、このゲームで幼児期から鍛えられてきた子どもは、どんな場合でも、誰よりもはやく「被害者」のポジションを先取する能力に長けてゆきます。人間、生きている限り、さまざまな不快なできごとに遭遇しますが、そのすべてにおいて、「私は不快に耐えている人間」であり、あなたは「私を不快にさせている人間である」という被害加害のスキームを瞬間的に作り上げようとする。

    いきなりだが、本書が取り上げる「下流」とは、こうした象徴的な性質のことであり、自己防衛的とも言えるが、高潔さがなく卑怯な戦略志向。さらに、群れて集団で誰かを加害者ポジションに追い込み“共通の

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    2025年12月04日
  • 寝ながら学べる構造主義

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    作者の言うとおり、人生を積み上げるにつれ、深く納得していくような話なのかもしれない。

    それでも若いうちに、大まかな道筋のようなものを提示してくれた先人とわかりやすく解説してくれる著者に出会えてよかった。

    レヴィ=ストロースとラカンの解釈が特に腑に落ちた。

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    2025年11月30日
  • 戦後民主主義に僕から一票

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    民主主義、憲法、教育などの様々なジャンルに関して、意見を述べている内容を集めた本。

    一番印象的だったのは、憲法の箇所。改憲派と護憲派の対立構造が私にはよくわかっていなかったのであるが、著者の解釈は割と納得感があった。

    改憲派のロジックは、基本的に日本国憲法はアメリカに押し付けて作られたものであるため、日本人だけで作るべきといった一貫性のあるものである。

    一方、護憲派には改憲派のような明快なロジックは存在しない。なぜなら、著者のように1950年に生まれた人間からすると、日本国憲法は空気のようにそこに存在していたからである。

    また戦争を経験した世代は、大戦の悲劇を次世代に受け継がないように

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    2025年11月27日
  • 若者よ、マルクスを読もう 20歳代の模索と情熱

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    マルクス思想の超入門書。
    往復書簡形式でマルクスの著書が噛み砕いて解説されており、知識の無い私もマルクス思想のエッセンスを理解出来た。

    マルクス思想は共産主義の一言で理解され、破綻した過去の理論と受け取られている事が多いと感じる。しかし、マルクスのテキストは政治的・経済的正しさの範疇のみで読み解かれるものではなく、読者の知性を鍛えるものとして今尚有効であるという内田先生の話に深く共感した。

    印象に残ったマルクス思想に「類的存在」が挙げられる。人間は、利己主義者としての市民と、法に従って公民として分裂した個人を統合し、自身と他者の幸福を共に気遣う存在であるべきとする人間観は大変魅力的である。

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    2025年11月13日
  • 疲れすぎて眠れぬ夜のために

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    非常に面白かった。
    著者は大学教授でありながら、武道家。この武道家の要素が身体知をともにした文章にしていると思う。
    ・無理して頑張るということはそれだけエネルギーを前借りしているということ。
    ・職場等の不快な人間関係に耐え続けると必ず「オヤジ化」し、自分がイヤな奴になる。
    ・パパ活等(たいした価値も提供していないのにその気になっていること)で自らの価値観が狂ったら、一生ものの傷になる。
    ・礼儀とは仮面を被ることで自分の利益を最大化すること。権力者の前で素顔など出してはいけない。
    など、すっと頭に入ってくるような内容だった。

    タイトル通り、頑張りすぎて疲れた時に読むといい本。
    社会の変な価値観

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    2025年11月14日
  • 気はやさしくて力持ち

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    往復書簡風のリレーエッセイ。
    男の子の育て方というテーマだったはずが、どんどん散らかって、散らかしっぱなしになった。三砂さんは最初こそ手探りで書簡を始めるが、だんだんのびのび自由に書いてる感じ。
    内田樹はずっと同じような話してるんだなと思い、ほっとするやら懐かしいやら。

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    2025年10月30日
  • 日本辺境論

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    学ぶ構えについて、機(敵について)の考え方は非常に興味深い。
    それ以外にもなるほどそういうことか。と理解が後から追いつくことが多く、例えばの話を論じるところから、自分の理解できる範疇までのタイムラグが多い本だった。
    日本人とは?という一つのトピックに対して、向き合い方、分析の仕方は斬新で刺激的だった。

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    2025年10月21日
  • 知性について

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    普段読まないジャンルの本なのでとっつきにくいと思ったが想像以上に読みやすい本だった
    勝ち負けは勝つ方がその後辛いとか、決してできたとかわかったとか思わないことが武道とか、日常生活でもわかりやすい例えがたくさん使われていてもっと内田さんの本を読みたくなった

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    2025年10月19日
  • 謎ルール : 10代から考える 「こんな社会」を生き抜く解放論

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    数多ある謎ルールを紹介し、それに対する疑義提示みたいな内容なのかと勝手に思い込んでました。ではなく、もっと根源的な問題究明が目指されていて、そもそもルールって?とか、それが必要とされた歴史的背景とか、かなり踏み込んだ論説が展開される。

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    2025年10月17日
  • 街場の平成論

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     内田樹篇の平成を振り返るエッセイ集。最初に内田氏が言っているように、自由に書いてもらったので統一感はないが、それぞれの書き手の専門分野に応じて、いろいろな平成の断面が見える。中には内田氏ファンである読み手の存在を忘れているのではないかと思われるものもあったが、総じて興味深く読めた。面白かったのはブレイディ氏の英国的「ガールパワー」と日本的「女子力」が全く真逆の意味になるという指摘だった。前者は、女が、女たちの支持を得て女たちをインスパイアすることだったが、後者は、女が、男たちの支持を得て男たちに愛されてほかの女たちより上に立つことだという、なるほど、双方の国民性の一端を垣間見せてくれている。

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    2025年10月13日
  • 老いのレッスン

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    私たちの先を行く達観した視点での人生に対する整理なので、納得する反面、なんとなく暗くなった。なんで暗くなったかは自分でもまだよくわからない。現実的すぎるからか。

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    2025年10月13日
  • 生きづらさについて考える【毎日文庫】

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    250文字ぎちぎちのフレーズ記録を10本近く残してしまった。相変わらず胸に響く「訓え」の数々。内田樹を信頼する気持ちは、出逢って20年ほど経つけど変わらない。寄稿の寄せ集めなので1冊の本としてはという意味で⭐︎4つですが、本当にいつも「知」をありがとうございます。p327「間違えてほしくないが、『冷静さを保つ』と『鈍感である』ことは違う。」p328「なにか異変を感知したら、『ほう、いつのまにこんなことが』と目を丸くしてみることである。驚くことを楽しむのである。それくらいの構えでいないと2019年を冷静にやり過ごすことはできないだろう」
    この後、コロナだったんだな……。
    あとがき、中央年齢高いt

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    2025年10月13日
  • 謎ルール : 10代から考える 「こんな社会」を生き抜く解放論

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    すべてのルールには、そもそもの作られた目的がある。時の流れはルールだけを所与のものとして、「いいから従え」という杓子定規な息苦しさがのこる。ルールは所詮間に合わせの道具なのだから、本来果たすべき役割が果たせなくなるのならば、変えればいい。もちろんルールを守らせるためのルール、もあるだろうが、増え過ぎればそれこそ謎ルールの氾濫、になってしまう。起源を時に問うてみるメタ視点を持つこと、首尾一貫は時に毒にもなりうること、昨日と意見を変えたっていいこと、1人でも多くの人が、生きやすい世の中になるよう、そのマインドセットだけは変えないでおこう。

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    2025年10月05日
  • 日本戦後史論(朝日文庫)

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    ・戦前日本の指導者層が退出せず、戦後も引き続き指導者層にとどまったことから、アメリカに対してモノが言えなくなった。以降、「永続敗戦」の歴史が始まっているとする。
    ・戦後日本がとった戦略は、「対米従属を通した対米自立」であるとする。これを「のれん分け」と表現するのが非常にうまいと思った。
    ・敗戦をうまく総括できないことから、東アジア諸国との関係もいまだにこじれる要因となっている。東西冷戦や日本の突出した工業力等を背景に、東アジアは日本に文句も言えなかったが、1990年くらいから潮目が変わってきた。
    ・終戦時に15歳前後で、間もなく徴兵という世代は、祖国のため米国に必ず勝つという思いを胸に終戦後は

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    2025年10月01日