内田樹のレビュー一覧
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Posted by ブクログ
お世話になっている整形外科医院の本棚からお借りした
神戸にお住いの内田樹さん
たくさんの著作があるが、なんか難しそうで……
最新の本(2023・9・15発行)を手に取った
今の世界、日本
なんかヘン
イヤな肌触りがする
そんな違和感が少し分かるかなと
たくさんの脳にビンビン響く言葉たちを届けて頂いた
書きだせばきりがない
でもプレ認知症の私はすぐ忘れるんだろうなあ
自分も含めてホントみんなが「幼い」!
もっと寛容で学べる「成熟」した大人になりたい
・ウクライナ危機後の世界
・沈みゆく社会
・成熟について
・ジェンダーをめぐる諸相
・語り継ぐべきこと
≪ 大人たれ 自分の「VOIC -
Posted by ブクログ
”新しい戦前”と言う言葉は、昨年末「徹子の部屋」でゲスト出演したタモリが、2023年について問われ「新しい戦前になるんじゃないですかね」と発言したことから話題になったとのこと。ただ本人からその言葉の背景はなかったし、黒柳さんからの質問もなかったので、受け止め方は様々だ。
安倍元首相の頃から、かなり戦争に対するハードルが低くなってきたと感じるのは、私だけではないはずだ。岸首相になって、所属する宏池会は、政策面では保守リベラル派に属し、特に安全保障では日米関係を重視しながらもハト派的傾向という認識だったので、少しはブレーキがかかると思っていたが、しらっと異次元の防衛費増額を指示している。
これは -
Posted by ブクログ
「どうして勉強しなくちゃいけないの?」
こういった子供の問いに、大人として最適なふるまいとは『絶句』してそのような問いは「ありえない」と斥けることだと著者は主張しています。
なぜなら、その答えを教師から引き出すという体験によって、子どもがあるゆることにおいて自分に有益そうならやるし、気に入らなければやらないという採否の基準を身体化した『等価交換する子ども』になってしまうからだと言います。
それは子どもたちが「家で労働する」という体験から自己形成をする機会がなくなり、その代わり早い時期から消費活動への参加を促されていることに原因があるとのことで、その説明は納得するところもあるのですが、平和で -
Posted by ブクログ
内田樹は、本書を「人と人との結びつきのありかたについて、あれこれと論じ」たものと説明している。その具体的な対象は、家族・学校・地域などの、いわゆる「共同体」である。。
私が「なるほど」と思ったのは、「第4講 格差社会の実相」だ(他の話ももちろん面白いのだが、特に興味をひかれたという意味)。
「格差社会というのは、成員たちが単一の度量衡で格付けされる社会のこと」であり、現代の日本で用いられている、その単一の度量衡は「年収」であると内田樹は述べている。
そして、高い収入を得ている人間と低い収入に甘んじている人間は、同じ条件で競争して、その才能と勤労努力の差によって差別化されている、すなわち、年収 -
Posted by ブクログ
親はたいへんなんだぞ、なんて話はよく聞くものだ。子育ての困難というのは、少子化をいわれる世の中にあっては、考えざるを得ない問題だろう。でも、子どもの立場に立って見たらどうか。自分の存在が親にとっての困難だといわれたら?そのあたり、不倫関係になぞらえて考えさせる冒頭のやりとりは、なかなか楽しく、同時にとても考えさせられる。
ナナメの関係、失われるものへの哀惜、親を許すということ、没入する体験、必ずしも子育ての話に限らないけど、どこかでつながりも感じられる。なにか答えを与えられるというよりも、問題提起されて自分なりに考えを進めたくなる本だった。
親が成熟していると、子どもはイノセントになれ