無差別暴力、コピーキャット型犯罪、震災――。「邪悪なもの」「人間的尺度を超えるもの」に対峙したとき、私たちが培ってきた常識的判断や生活者としての論理は瞬時にして無効化されてしまいます。そんな「どうしていいかわからない」状況に置かれた場合、人はどうすれば適切にふるまえるのでしょうか。霊的体験とのつきあい方から記号的殺人の呪い、災厄の芽を摘む仕事法まで、内田さんの智恵の詰まった1冊です。
Posted by ブクログ 2014年03月08日
内田さんのブログの記事の再録本。今回もいろいろ考えさせられました。
「清水の舞台から飛び降りる」ような切羽詰った状況で下を見ずに飛び降りても、ちゃんとセーフティネットに引っかかるような直感の働き。「どうふるまってよいのかわからない場面で適切にふるまうことができる」こと。内田さんは人間の知性とはそうい...続きを読む
Posted by ブクログ 2014年03月08日
内田樹の邪悪なものの鎮め方を読みました。
内田樹の主張が記述されているエッセイ本でした。
「子ども」から大人になれない人が増えすぎた社会、習慣としての「読字」の重要性、偏差値教育の弊害、記号的殺人の邪悪性、モラルハザードの構造、「常識」とは、現在の科学では証明出来ないものもあるかも知れないという柔...続きを読む
Posted by ブクログ 2014年02月10日
内田先生の霊性本
といってもオカルトではない。いくつも、読み返したい項目があるが最後の小学生向けの文章は秀逸だと思う。学ぶとは未知に備える想像力を鍛えることだ。
人を見る目もしかり。答えのわからないことへの直感が霊性なのだと解釈する。
自分を愛すること、機嫌よくいること、なぜかこの人の言説は説教臭...続きを読む
Posted by ブクログ 2014年02月06日
センセイのブログをまとめたもの。
まえがきにもあるが、「どうふるまっていいかわからないとき」に適切に振る舞うことができるようになるには?
センセイの答えは、ディセンシー(礼儀ただしさ)身体感度の高さ、オープンマインド。
数年前、立命館での姜尚中氏や平田オリザ氏と佐野元春の講演で、佐野さんが他の人へ...続きを読む
Posted by ブクログ 2014年01月23日
“いつもの”ブログ記事の再録本なのですが、今回は「邪悪なものの鎮め方」という切り口がドンピシャ決まった感じで最後まで(知的)興奮が続きます。
(前作の「昭和のエートス」にはまったくアンテナが反応しませんでした)
多くの記事が書かれたのは今から5年ほど前の2008年前後。本書に書かれている問題意識は当...続きを読む
Posted by ブクログ 2017年09月01日
内田樹20冊目
邪悪なものの鎮めかた
内田樹はマルクスを読む理由について、「マルクスを読むと何かが書きたくなる」というような知性を刺激する文体と論理をマルクスが持っているからと話しているが、自分にとっての内田樹についてもそうだなあと思う。この本においても、考え方のフレームであったり、陥りやすい思考...続きを読む