一神教と帝国

一神教と帝国

1,056円 (税込)

5pt

3.5

オスマン帝国の終焉から100年
日本は「帝国」の智慧に学べ
紛争と閉塞を生む「国民国家」の限界を超えるために

第1次世界大戦後、西欧列強が「国民国家」を前提とし中東に引いた国境線。それが今なお凄惨な戦争の原因になっている。そのシステムの限界は明白だ。
トルコ共和国建国から100年。それはオスマン帝国崩壊100年を意味する。以来、世俗主義を国是とし、EU入りをめざしたトルコ。だが、エルドアン政権のもと、穏健なイスラーム主義へと回帰し、近隣国の紛争・難民など国境を超える難局に対処してきた。ウクライナ戦争での仲介外交、金融制裁で経済危機に直面しても折れない、したたかな「帝国再生」から日本が学ぶべきこととは? 政治、宗教からサブカルチャーまで。ひろびろとした今後の日本の道筋を構想する。

◆目次◆
プロローグ 「帝国」をめぐる、新しい物語を探して 内田樹
第1章 現代トルコの戦国時代的智慧に学ぶ
第2章 国民国家を超えたオスマン的文化戦略を考える
第3章 東洋に通じるスーフィズムの精神的土壌
第4章 多極化する世界でイスラームを見つめ直す
第5章 イスラームのリーダーとしてトルコがめざすもの
第6章 日本再生のために今からできること
エピローグI トルコに学ぶ新しい帝国日本の転生 中田考
エピローグII 明日もアニメの話がしたい 山本直輝

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一神教と帝国 のユーザーレビュー

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感情タグBEST3

    Posted by ブクログ

    なかなか刺激的な議論と、トルコ社会、イスラーム社会の興味深い現況が語られている。三人の鼎談をまとめた新書なので、話が傍に逸れることが多く(特に、内田樹さんの話はページの無駄使いが目立つ)、題名の一神教と帝国について語られる部分が少ない。
     中田考さんの歴史認識と「帝国」への期待については理解できる部

    0
    2024年01月21日

    Posted by ブクログ

    どの国にも「恥ずべき過去」はある。それを認めるか認めないかで、それから後の国民たちの倫理的緊張感は変わる。「疾しさ」を抱えて生きることは辛い。けれども、それが民族差別や拝外主義の暴発を抑制している。歴史修正主義者は、国民の「疾しさ」から解き放つことで、民族差別や拝外主義といった暴力を解き放つ。

    0
    2024年06月03日

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