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武術において想定外は許されない。不意の事態に際して、最適な答えを常に求められるのが武術本来の在り方だ。その精神は危機の時代、先の読めない荒天の世にこそ真価を発揮する。現代思想家・内田樹は合気道七段の武道家でもある。その内田が注目するのが中国武術韓氏意拳の光岡英稔。光岡は十一年にわたるハワイでの武術指導歴を持ち、きれい事ではない争闘の世界を歩いてきた。本書は二人の対話を通じ、護身、闘争という狭い世界にとどまらない、武術に秘められた荒天の時代を生き抜くための知恵を提示する。【目次】はじめに 「弱い武道家」という立ち位置から 内田 樹/序章 武運ということ/第一章 荒天を生きるための武術/第二章 荒天型武術の学び方/第三章 達人はフレームワークを信じない/第四章 荒天を進む覚悟/おわりに きれい事では済まない状況を如何にきれいに解決できるか 光岡英稔
...続きを読むPosted by ブクログ 2023年11月26日
武道的な力とは、端的に言えば、一個の生き物としてあらゆる状況を生き延びることができる能力。自分自身が愉快に、気分良く生き続けられるために心身の能力を向上させること。
ただ、自分ひとり愉快であればよいというものではなく、社会格差のせいで苦しんでいる人がいれば、自分も楽しくなくなる。だからこそ、武道家と...続きを読む
Posted by ブクログ 2013年04月29日
自分が やってきたこと してきたことに執着が ある人は 新しい出会い
武運には恵まれない!
生き延びるための知恵と力を高めること
それが武術修行の目的
過ぎたことは もう過ぎたことだから考えても仕方ない。
まだ起きてないことは まだ起きてないんだから考えても仕方ない。
どちらも武道的には禁忌です...続きを読む
Posted by ブクログ 2013年01月15日
内田氏の著書は浴びるほど読んだが、今回はとりわけ武道にフォーカスした内容で、対談相手は韓氏意拳の光岡氏。光岡氏はストリートファイトで日本の合気道とは性格を異にする面も多いが、根本は相通じているようだ。時間概念の捉え方など、素人には少々ついて行けないような単元もあったが、海外での体験談や過去の武人にま...続きを読む
Posted by ブクログ 2012年12月23日
とても奥が深い対談本。
内田さんの『疲れすぎて眠れぬ夜のために』のなかで既に光岡英稔さんの名前が出ていた。
光岡さんは1972年生まれとお若いのに、この空間からはもはや超越されている。
私は数値や目で見えるものでは説明できないような、
感覚的、時間的な話題に対しては感受性が高いので
光岡さんが仰っ...続きを読む
Posted by ブクログ 2014年06月04日
5/10うてなの先生が貸してくださった。
内田せんせいが光岡先生の話を聞いて「分かりません」と言うところが2カ所くらいある。
分かりませんと言えるせんせいを見習いたい。
さて、前半はあまり印象に残らなかったのだが、後半、引き込まれる。
日本は「知識基盤社会」を提唱しているが、数値化されパッケージ...続きを読む
Posted by ブクログ 2014年04月30日
ものすごく奥深い話が続き、中々理解できない。しかし、何度も読むうちに少しずつわかってくるのでは?という期待感が持てる対談集ととった。少し武道はかじったことがあるが、本書にあるような境地はおろか、ろくすっぽな思考もなく、ただ練習?してた気がする(もっとも当時このような書があっても間違っても読みはしな...続きを読む
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