内田樹のレビュー一覧
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聖地巡礼シリーズ、まだ続いていたのだなと手に取り。今回は対馬ということですが、対馬に対して何の知識も思い入れもなく全く何も知らない状態で手に取ったので、こんなに日本創生に関わる土地柄だったと本書で知り、先ず驚きました。
シリーズ、一つ飛ばしてしまったようなので(熊野編?)それはまた別の機会に読みたいですね
国書偽造の話(p83)が面白かったですね。いつの時代も中間の立場にいる人間は苦労させられるんだなと思うと同時に、このやりとりがどこかで破綻していたら歴史は変わったのだろうかと考えました。あちらはあちらで良いように報告書を書き、こちらはそれに対してまた良いように報告書を書きって、どんどん真実 -
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この本の表紙に描かれているイラストが素朴で可愛らしい、読んでからまた見てみるとこの本で内田先生が述べていることだと気がつきます。
「勇気」という言葉から連想するのはやはり、“勇気りんりんるりの色〜”というメロディーライン、あの「少年探偵団」の主題歌です。先生と年代が近いので、私も先生と同じことを思い浮かべました。まずこの「勇気」という資質が現代日本に足りないものと述べています。
この本は編集者と先生の往復書簡をまとめたものなので、読み易い内容になっています。編集者の問いに対する先生の答えは、ああそうか、やっぱりそうなんだなあと一々腑に落ちたり、それでいいんだなあと安心したりします。
現代日本に -
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・一緒に革命できるかという判断基準。
・メディアは世界の成り立ちに迫れるかが価値。
・弱者を一次的に正義として扱うのは方便。
・言葉の重みや深みというのは、それを書いた個人が、その生き方を通して「債務保証」するものである。
・少しでも価値判断を含むものは、そのコンテンツの重みや深みは、固有名を持った個人が保証する他ない。
・だが、今あるほとんどのコンテンツは定型だ。
・メディアの暴走というのは、最終的な責任を引き受ける個人がいないからだ。
・「真に個人的な言葉」というのは、ここで語る機会を逃したら、ここで聞き届けられる機会を逃したら、もう誰にも届かず消えてしまう言葉。
・「私が -
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ネタバレガチガチに今の世界、成果や理由に固まってる自分を少しほぐしてくれる本。
家事や育児が本業。仕事が副業。空いた時間は神様からの贈り物(空いた時間は基本存在しない)という考え方。
そして、家事や育児は誰がやると決めず、自分がやると決める。そうしたら、残った家事はやるだけだし、誰かがやってくれたらラッキー。
あと、人と付き合うときはその人のユニークな面にだけ意識する。直すべきところとか、非難すべきところは見ない。みんなどこかにそんなところはあるに決まってるし、タイミングによって出ることもある。見ても無駄。
直感に従う勇気。理由なんてなくていい。
定期的に読み返したい本です。 -
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ネタバレ指南力のあるメッセージを発信する人は未来に保証人を求める、しかし辺境人である日本人は外部に保証人を求めてしまうために世界標準を制定する力がないという主張が面白かった。(p.99)今の政治を見ていると確かに他国の動向を受けて日本はどうするかという立場にある事が多く、唯一日本が先頭に立てそうな核に関する事柄でもあまり存在感がないのは問題というか、勿体ないと思った。
「人間が過剰に断定的になるのは、たいていの場合、他人の意見を受け売りしているときだからです。(p.119)」という意見も興味深い。でも、ごもごもして対話にならないのを防ぐために一人で考えをまとめてみる努力も必要だなと思った。
本を -
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「話」というものに対しては、その場の跳躍を最も大切にしてきたつもりでしたが、自分で思っていたよりも、一貫性とか論理性、着地点を求めていたことに気づかされました。
つまり、「さっき言ってたことと違う」「こういう話はこういう風に帰結する」といった具合に頭の中である種のレールを意識してしまっていたわけです。
でも今回は養老先生がどちらかと言うと聞き手ということもあり、内田先生が、養老先生の胸を借りる、もっというと、養老先生ならむちゃくちゃやっても大丈夫でしょ!という感じで脳内のドライブをバシバシに言語化していて、それに振り回されてるうちに、「やっぱり跳躍ってカッコええな」と思えてくる。
このカ -
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十数年ぶりに再読。
自分、自分の思索の独立性や独自性を根本から問い直す契機となる本です。
「自分こそが正しい」という感覚が少しでもある方、健全なバランスを己のうちに取り戻す処方箋は、この本かもしれません。
いろんな思想家の考え方が紹介されていますが、自分が今回最も引き寄せて理解しやすかったのは、ラカンに関する説明にあった下記の記述でした。人間の赤ちゃんが自己を認識する過程についての分析で、自分の子どもを見ていても首肯できる部分が大いにありました。
―人間は「私ではないもの」を「私」と「見立てる」ことによって「私」を形成したという「つけ」を抱え込むところから人生を始めることになります。「私 -
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バイブルすぎる!!好きすぎて買った。
騙されたと思ってこの本みんなに読んで欲しい。
今ちょうど異動して「あー自分はなんでこんなことも理解できないんだ…」とかで落ち込む毎日だったから救われた言葉が多かった。
あとこれだけ色んな角度から質問されてるのに答えが一貫しててすごいと思った。根底には「無知の知」があって。
一見難しいような感じなんだけど噛み砕いて説明してくれてるので読みやすい
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「理解できる」のはいいことです。もちろん。すごくいいことです。でも、「理解できない」というのも同じくらいにいいことなんです。
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知性の開発のためには、何かが「わかった」と思って安 -
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最終学歴のアウトソーシング化。総理大臣候補者の最終学歴がほとんど海外の教育機関。しかし、その様な留学ができるのは資産のあるものだけ。いや、その格差を維持するためには国内の教育期間に資金をつぎ込み、彼らの立場を脅かす者が出てこない方が良い。日本の教育予算が貧困なのも頷ける。
この組織は何のためにできたのか。この事が忘れられて、組織の運営・維持のみが優先される。そうすると「組織マネジメント原理主義」に陥るが、この場合、最も組織を効率よく動かせるのはトップダウン方式。しかし、このトップダウンが上手く行きのはトップに「賢い人」が立つのが必要条件だが、「組織マネジメント原理主義」ではそうはならない。権力 -
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まえがきに、専門書のしくみを簡単に書いてくれていて、構造主義云々の前に、新書ビギナーにも易しい
このような新書を、体感を持って読めるようになっているのは、社会との交わりや普段の思考において、「考えたことのある」事柄が非常に増えているから
言説→本の中に出てくる例示(→自らの体験)まで思考ながら読めている
村上龍のインタビュー、読んだ本が繋がっていく感覚
なんらかの、誰かの、症候の寛解をめざした現実の再現でも想起でも真実の開示でもない、「創造行為」
ラカンは、鏡像のところは難しかったが、精神分析のところはすっと理解できた気がする
鏡像の部分を乗り越えると、自分の在り方やコミュニケーションに不調を -
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ものすごく良い本。
中学生と高校生の息子にどうかと思い、渡す前に自分で読んでみたのだが色々考えさせられる良書だった。確認のつもりだったので急いで読んでしまったが、いつか時間のある時に参考に挙げられている本なども含めてゆっくり再読してみたい。
…が!うちの子には難しすぎるだろうなあ、とも思った。言葉使いが、とかではなく、この本の立てている問いが根源的すぎるというか。
ピアノのバイエルを勉強している人に、「そもそもどうして鍵盤を弾かなきゃいけないんですか?プリペアドピアノってのもありますよ」って言ってるような感じ。いや、でも、そういうとこから真に革命的なピアニストが生まれるのかな…。
あ -
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「現代思想入門」からこちらへ。寝ながら読めるほど自分には優しくないが(むしろ頭が冴える?)、「現代思想入門」にもあったトピックをもう少し掘り下げてくれる。教科書的にというより面白いところを紹介してくれる感じで。
構造主義とは、人間は自分で判断や行動の「自律的な主体」であると信じているけれども、実は自律性はかなり限定的で人や世界の構造的な事実(時代、地域、社会集団の歴史や常識等の無意識なところ)に基づいて成り立っていると。その切り口として権力論のフーコーや言葉遣いのバルトや文化人類学のレヴィ=ストロースや精神分析のラカンを取り上げて説明している。特に後の二人の話はへーと刺激的。
歴史は文化に