内田樹のレビュー一覧

  • 先生はえらい

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    一読しただけではすっきりと掴みきれないものの、「ここには何かとても重要なことがある」と思わせてくれる一冊です。

    凝り固まったものの見方を、軽やかな文体で説きほぐしてくれる感じは、外山滋比古さんの「思考の整理学」に近いものを感じました。

    読み返すたびに新しい発見がありそう。

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    2020年09月22日
  • コロナと生きる

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    岩田氏は、ツイートは断片的で真意を掴みにくかったが、発言を辿ることで考え方を理解できるようになったような気がする。

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    2020年09月21日
  • 困難な結婚

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    ネタバレ

    結婚について
    幸せになるために結婚するのではない。
    不幸にならないためにするのだ。


    『狼少年のパラドクス』
    少年が狼が来るぞ!と言ったのに、狼は来なかった。
    いつのまにか、狼が村に来て人を食べちゃえばいいのに、と考えてしまう。
    人間は、発言したことは実現してほしいと考えてしまうもの。

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    2020年09月19日
  • コロナと生きる

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    いつまでも話を聞いていたいお二人による、コロナに関する対話。その企画が、果たして興味深くない訳がない。お二人の発信には、日ごろからアンテナを伸ばしているから、この中に取り立てて目新しい見解はない。他の人となるべく違ったことをするという意見は、大いに首肯。

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    2020年09月16日
  • 街場の親子論 父と娘の困難なものがたり

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    何げなく手にとった本だったけど、
    最初の方から泣けてしまった。
    お互い言葉づかいが丁寧で優しい。
    この往復書簡で、あのときききたかった
    こととか思っていたこととか、
    自分の想いや考えなんかを
    整理していってるような感じ。
    でも共有した出来事でも、お互い
    思ってたことは違っていたりする
    という。

    最近あきらめとかではなく個人的に
    他人でも身内でもやっぱり自分以外と
    わかりあえるなんてことは
    ないなと思っていたところだったので
    この本を読んで安堵するような気持ちに
    なったりもした。

    とはいっても、そんななかでも
    わかりあえたって
    思うような一瞬もあるってようなことを
    るんちゃんが書いていて、そ

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    2020年09月12日
  • 聖地巡礼リターンズ

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    この夏は長崎に行きたかったが、コロナで行けず、代わりにと手にしたのが本書。キリシタンをテーマに長崎、大阪を紀行する。内容的には潜伏キリシタンを多く扱っている。
    釈徹宗、内田樹両先生の当意即妙なやり取りが心地よい。出典等はなく、学術的なものではないのだが、ラフな「しゃべくり」の方がこのコンビには合っている気がする。特に内田先生がその土地に触れて反射的に発するコメントにはキラリと光るものがある。信長や秀吉は成長型の社会システム、家康は定常型として、アメリカも実は定常系なんだというのは面白い指摘だと思う。
    4年前の刊行なので、その後、社会は変わっている。アメリカの定常的な社会に、中国が対抗できるほど

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    2020年08月15日
  • 街場のメディア論

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    本好きが本棚に並べているのは、いま読む必要がある本ではなく、いつか読めるようになることを希望している本である。という内容が印象に残った。たしかに私やお父さんを見ても、本棚にある本をすべて読んでいるわけではない。「この人は、こんな難しそうな本も読んでいるんだ」と思われたい、とまでは、私はまだ思っていないが、その考え方も面白かった。

    著作権についての話も、長く書いてあった。本そのものに価値が内在しているのではなく、受け取った人が「これには価値がある」と思ったときに初めて価値が生まれる、という話。本に限らずコミュニケーションや経済活動の根本はそのような様相らしい。よって、内田さんは本をタダ読みする

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    2020年08月14日
  • 変調「日本の古典」講義――身体で読む伝統・教養・知性

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    「古典の知識つけたいな。難しいかな、でも学んで知ることができたらこれからもっといろんな本を楽しく読めるだろうな。ものの見方も変わるかもしれない」そんな思いを持ちながらも何もしていなかった私が、入門のようなものになるかもしれないと思って手に取った本です。読んだから知識が増えた、とは言えないけれども、自分のいろんなところが沢山の刺激を受けて、興味を示す範囲がぐんっと広がった感じがしました。心境の変化があったり、環境の変化があったり、少し期間を開けてみたり、そういう風にしながら何度も手に取って、言葉を咀嚼して、長く長く自分の変化を感じながら読んでいきたい本です。

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    2020年08月08日
  • 街場の親子論 父と娘の困難なものがたり

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    離婚はしていないけど、ひとり娘を持つ父という意味では立場が同じなので、どうしても感情移入が強くなってしまう。かの内田樹だからこその部分もあろうけど、娘から父親に向けられた感謝・敬意の念に、思わずほろりとさせられてしまった。

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    2020年06月29日
  • 一神教と国家 イスラーム、キリスト教、ユダヤ教

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    イスラム、ユダヤ教に関する討議はもちろんとても勉強になったし面白かったのだけど、現在のアメリカ主導のグローバリズムに関する話が特に面白かった。
    今の英語教育、グローバル化というのは結局日本が繁栄する手段というよりアメリカ主導の資本主義の中で個人プレーでどう成功するかの手段にすぎない。わたしもなんとなくグローバル人材という耳触りの良さで英語を勉強したりや海外勤務を希望したりしていたのだけど、自分が目指していたものは一体何なんだ??と考えさせられた。
    もう少し自分の働き方というか、行動の軸を詰めて考えたい、と思わせられた本だった。内田樹の本ってだいたいそうなるんだけど。

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    2020年06月21日
  • 橋本治と内田樹

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    ネタバレ

    橋本治と内田樹の2004~2005年の対談本。「私的なところがなく」「自分のことなんかどうでもいいと思っている」(ただし自己犠牲的な意味では全くなくて)とにかく天才としかいいようのない橋本治の魅力が浮き上がる内容になっている。早世といってもいい年齢での逝去が惜しい。

    興味深い対話がたくさんあったが、今読んで特筆だなぁと思うのは、能力を必要とする「参考にする」という行為がだんだんできなくなり「参加」するしかなくなってきて、「全員参加型社会になる」という兆しを指摘している点。15年後のいま、まさに参加する/しないの二択しかないかのような世の中になっているが、中間である縁側を設けてそこに身を置き、

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    2020年05月10日
  • 街場の五輪論

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    久しぶりの内田本(といっても対談集)。結果的に、誰も予想し得なかった形で五輪はポシャッた(あ、まだ延期か)訳だけど、このタイミングだからこそ読みたい一冊。皆がいったん、五輪どころではなくなり、そっちの方面に関しては冷静になれている今だからこそ、本当に、どうしてもやる価値があるものなのかどうか、改めて見つめ直すべきではないか。もう、あらかたの設備投資金は積み上がりきってしまっているのかもしれないけど、それを更に積み増して、来年開催という博打に打って出るのが正しい判断なのか。昨今のこれだけ大きな有事に及んでなお、きな臭さが漂いまくる現政権が、一部の熱狂を背景に推し進めてきた事業、という側面を忘れて

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    2020年05月08日
  • 日本辺境論

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    日本には根底に流れる「美意識」がない事が西欧との違いである。ここに立脚して、太平洋戦争や日本の右翼左翼の矛盾や国際社会での日本人の問題点を炙り出す。メッセージの中身よりメタメッセージを重視するとか。それを地政学的辺境性に起因して論じているところが面白い。

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    2020年05月05日
  • 先生はえらい

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    売れっ子作家が中高生向けに書いた学習論。最近学生に聞いたら「内田樹は入試頻出作家なんですよ」とのこと。オススメ!

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    2020年05月04日
  • しょぼい生活革命

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    おもしろかったな~
    P91
    「完全な仕組みを求めることは、人間が道徳的にふるまう義務を免ずるという副作用をもたらすことに無自覚すぎるような気がします。」
    ハッとした。そうか! これまで気づかなかった視点。
    P94の貨幣を呼び込むコツは贈与すること、にも納得。これも大事な視点だなぁ。

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    2020年04月14日
  • 日本戦後史論

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    強烈な本であった。知的に刺激を受ける。
    特にアメリカで、木材産業の自立に向けた話をした後では。
    補助金のことをたくさん言われたけれど、その歴史性などを明らかにする必要があるなぁ。
    林業が自立できない背景には、日本社会の構造的な課題があるように思えて仕方がない。

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    2020年04月03日
  • 街場のメディア論

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    本を書くことは、贈り物をすること。
    本を読むことは、贈り物を受け取ること。

    その交換を円滑化するために、貨幣が発明された。

    上記は、コミュニケーション全般に当てはまる。

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    2020年04月03日
  • しょぼい生活革命

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     責任は俺がとる、と言ったらその仕事はうまくいく(「失敗したらお前らのせいだ」と言ったら絶対にうまくいかない)。貨幣を呼び込むコツは贈与。中小企業の経営者は実はプロレタリアート。税金や年金などの社会保障に関する支払いは共同体を維持するための持ち出し(自分に積み立てるものではない)。戦争が嫌いな理由はバカが威張るから。知性は思いもかけないところから生まれる。
     ただ、韓国映画や韓国文学はエンタメでありながら自国を相対化できていて素晴らしいと思いますが、政治体制はどうでしょうか…

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    2020年03月16日
  • 聖地巡礼 ライジング  熊野紀行

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    世界遺産の熊野を歩いて、これを読むと最高に面白い。

    聖地に足を運び、「この世ならざるもの」を感じ取ること、とある。

    熊野に触れると本当に圧倒される。

    「場」の神道と「語り」の仏教、神仏習合がある。でもシンプルにそれだけでなく、仏教から新道的な要素を削いだり、廃仏毀釈があった。

    聖地の中枢へ熊野古道をめぐるとなんとも山深い。
    あの空間で登ったり下ったりしてると、歩行瞑想になる。

    熊野本宮大社と大斎原、熊野川には圧倒される。
    こちらは瞑想から目覚めて、全てから解放される感じ。

    これに源氏と平氏が出てくる。
    馬と船の戦い、確かに馬と船が周辺の神社にある。
    色々まざるまざる。

    そして一編

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    2020年02月22日
  • 大人のいない国

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    小気味良い対談の終章はとくに面白かった。「オメオメ」とか「ノコノコ」といったオノマトペがなぜ伝わるのかだとか、定型に万感をこめて余白をのこすことだとか、「利」でなく「理」で動く政治家がいないことだとか。
    知性あるお二人のやりとりは、行間たっぷりであるのにまとまっている。

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    2020年01月31日