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かつてなく幼稚化した日本。メディアでもネットでも、「こんな日本に誰がした」という犯人捜しの物言いや他罰的な言論が多いと思いませんか? 本書では、日本でいま一番練れた「大人」の思考をもつ哲学者と思想家が、現代社会と成熟について存分に語り合います。「子どもを成熟させないシステムを作り上げてきたのは私たち自身」「人は年をとるほど“多重人格化”していく」等々、ドキリとする言葉が満載。「大人が消えつつある日本」のいまを多層的に分析し、成熟への道しるべを示した目からウロコの1冊です!
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Posted by ブクログ
当たりの本でした。 大人とは、幅のある人。本音と建前とか。矛盾を理解。 今は一様、幅がない。 ・学びの意味、価値は事後的に知る。消費者マインドは受入れ不可。 ・個性とは他者から与えられるもの。探すものではない。 ・対話:両義的。善し悪しを理解して変わらないと成果ではない。 ・周りの大人の価値観はず...続きを読むれてた方がいい。両親の価値観一致は有害な条件。心のひだ(人としての幅)ができる。 ・SNS 投稿は呪い。だから匿名が有効。ネットのでのいじめ自殺は呪殺。言論の自由は呪詛を許容するわけではない。誤解。 言論の自由とは、何でも言って良いのではなく、その価値、扱いを世間に決めてもらうことに同意すること。 ・話を「ずらす」ことも大切。煮詰まる前に。 ・子供のまま、は厄災。矛盾を受入れ納得して幅が出てくる ・オノマトペ。オメオメ。日本語は特集号。舌が内臓の先端。ケアしていきましょう。外しましょう
小気味良い対談の終章はとくに面白かった。「オメオメ」とか「ノコノコ」といったオノマトペがなぜ伝わるのかだとか、定型に万感をこめて余白をのこすことだとか、「利」でなく「理」で動く政治家がいないことだとか。 知性あるお二人のやりとりは、行間たっぷりであるのにまとまっている。
身につけるべき教養 愛国心の形 言論の自由とは誰でも言いたいことを言う権利があるということではない。発言の正否真偽を判定するのは発言者本人ではなく、自由な言論の行き交う場そのものであり、場の威信に対する信用供与のことである。場の審判力に対する信認のことである。そのような場は、あるかないかではなく、あ...続きを読むらしめること、私たちがそこで創り出さなくてはならないもの。
違う価値観の親や親族と一緒に過ごすことで、子供は「どっちが正しいのか」自分で考えざるをえなくなる。それで成熟するのだ。同じ価値観の親に育てられると、従うか、反発するかしか選択がない。
「今の日本には成熟した大人はいない。メディアに出てくる官僚、政治家、経営者の言動は呆れる程幼稚だが、それでも何とか社会が回っているのは、幼稚な大人でも統治できる社会を長年かけて作ってきたからだ」。こう指摘する著者たちが、幼稚な大人とは何か、なぜ今の日本には幼稚な大人しかいないのか、その幼児性を脱却...続きを読むし成熟した大人となるためにはどうするべきかを語る。 「幼稚な大人」とは、自分の属する社会の現状に自らは全く責任がないと信じ、不満があれば「自分は純然たる被害者である」という立場で責任者探しに走ったり、あらゆるものを費用対効果でしか吟味できない消費者マインドに支配されていたり、ディベートは得意だが対話ができず、他人と連帯することが不得意だったりという、言われてみればよく見るタイプの人々だ。 著者たちは、そんな日本が「成熟した大人のいる国」になるための道として、個人の中に多様性を持つこと、人々が本物と偽物を見分ける力を身につけること、自分と意見を異にする「不愉快な隣人たち」を受け入れることなどを論じているが、それぞれ納得のいく見解で大変面白い。 哲学者の鷲田清一と思想家の内田樹という知識人二人による「大人とはどうあるべきか」の議論は、正に大人になりつつある皆さんにとって大いに参考にしてほしい内容だ。
私が好感をもっている二人の論客の共著だ。ちょっと考えてみれば、二人とも思想や哲学に造詣が深いし、拠点も関西だし、年もほぼ同じなんだから交流がないはずない。そんな二人が「大人のいない国」なんて、これまた(自分のことは棚に上げといて)私が常々、日本に対して思っていることに触れた本が出ているなんて。 いろ...続きを読むいろ話題が出ているけど、最も共感したというか身につまされたのは、終章の対談「身体感覚と言葉」で触れていた内田さんいうところの「大人の芸」ってやつ。 内田さんは、これまで結婚式とかでスピーチするとき、気の利いた面白いことを言ってやろうとか思っていたけど、それが嫌になってきたと。葬式でそんなことをする人はいない。型にはまって、そのなかで万感を出せるようになりたいと言う。鷲田さんも、葬式のときに何といいのか迷う、困るみたいなことを言っている。 つい最近、伊藤理佐さんが新聞に書いていたエッセイで、知り合い程度の人との会話で面白いことを言おうとしていたが、あたりさわりのない天気の話くらいがいいのだと気づいたみたいなことを書いていたのを読んで以来、ハタと思い、いろんな場で気の利いたことを言おうとしては、結局玉砕……どころか不発に終わることがままあるわが行動パターンの換えどきを思っていたんだけど、この本でさらにその思いが深まった。 ちなみに、鷲田さんは葬式で「なんと申し上げてよいのやら」としか言えないと釈徹宗さんに話したら、そう言いながら首を縦か横に振ればいいと教えてくれたとか。こんど会葬の機会があったらやってみよう……って想像してみたら、ぜんぜん板についていない気がする。長い時間と経験をかけて磨いていかないとダメそう。
内田先生と鷲田先生の対談が、とても読みやすくて納得することばかり! 私自身 精神的に大人になりきれていないなぁと反省しつつ、日本独特の社会構造について考えさせられました。何度も読み直したい1冊。
今の私にとって、救いを感じる本でした。 大人になるということは、どういうことか。 大きな声に、一方的な訴えに、ぶつけられる正論に、ただひたすら受け止めて答えなくてはと、へとへとになっていましたが、言葉を発する時にはその先にいる相手に対して敬意を抱くことも大事だし、受け取り方は受け手が選んで良いの...続きを読むだという趣旨のことが書かれていて、肩の荷が下りる思いでした。
2020/8/24 薄い冊子に厚い内容。 内田樹の「呪いの時代」でも言及されていたことなどがまとまっており、内田樹の本を読みたい人に入門編でこの一冊がお勧めしたい。
鷲田清一と内田樹の大人のいない国を読みました。 日本は、人が成熟せず、大人にならなくても生きていける国になってしまった。 クレーマーやモンスターペアレントが横行する国になってしまった、ということが議論されています。 面白いと思ったのは、内田樹の以下のような主張でした。 SNSなどでの匿名のメッセ...続きを読むージは本人が正しいと思っていてもそれは呪いのメッセージである。 なぜなら、呪いはその発信源が特定されるとその効果を失うからである。 表現の自由というのは、他の人が認めようと認めまいと自分は正しい、というメッセージを発信することではない。 メッセージはその受信者に対して発せられるものであり、受信者に対する「敬意」が必要である。 そのような呪いのメッセージが充満する世界で、少しでも呪いを中和することができるのは「祝福」のメッセージである。 少しでも、祝福のメッセージを発信できるようになりたいものだと思ったのでした。
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大人のいない国
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