【感想・ネタバレ】大人のいない国のレビュー

ユーザーレビュー

Posted by ブクログ 2020年01月31日

小気味良い対談の終章はとくに面白かった。「オメオメ」とか「ノコノコ」といったオノマトペがなぜ伝わるのかだとか、定型に万感をこめて余白をのこすことだとか、「利」でなく「理」で動く政治家がいないことだとか。
知性あるお二人のやりとりは、行間たっぷりであるのにまとまっている。

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ネタバレ

Posted by ブクログ 2019年07月20日

教養について、正しさを規定するもの、身体感覚の一致、言論の自由、二項対立を超えた合(アウフヘーベン)、定型句に込める万感の思い。
結論は、大人になれる気はしないが、めざしてみたい。

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Posted by ブクログ 2019年02月27日

身につけるべき教養
愛国心の形
言論の自由とは誰でも言いたいことを言う権利があるということではない。発言の正否真偽を判定するのは発言者本人ではなく、自由な言論の行き交う場そのものであり、場の威信に対する信用供与のことである。場の審判力に対する信認のことである。そのような場は、あるかないかではなく、あ...続きを読むらしめること、私たちがそこで創り出さなくてはならないもの。

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Posted by ブクログ 2016年08月07日

違う価値観の親や親族と一緒に過ごすことで、子供は「どっちが正しいのか」自分で考えざるをえなくなる。それで成熟するのだ。同じ価値観の親に育てられると、従うか、反発するかしか選択がない。

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Posted by ブクログ 2016年07月12日

 「今の日本には成熟した大人はいない。メディアに出てくる官僚、政治家、経営者の言動は呆れる程幼稚だが、それでも何とか社会が回っているのは、幼稚な大人でも統治できる社会を長年かけて作ってきたからだ」。こう指摘する著者たちが、幼稚な大人とは何か、なぜ今の日本には幼稚な大人しかいないのか、その幼児性を脱却...続きを読むし成熟した大人となるためにはどうするべきかを語る。
「幼稚な大人」とは、自分の属する社会の現状に自らは全く責任がないと信じ、不満があれば「自分は純然たる被害者である」という立場で責任者探しに走ったり、あらゆるものを費用対効果でしか吟味できない消費者マインドに支配されていたり、ディベートは得意だが対話ができず、他人と連帯することが不得意だったりという、言われてみればよく見るタイプの人々だ。
著者たちは、そんな日本が「成熟した大人のいる国」になるための道として、個人の中に多様性を持つこと、人々が本物と偽物を見分ける力を身につけること、自分と意見を異にする「不愉快な隣人たち」を受け入れることなどを論じているが、それぞれ納得のいく見解で大変面白い。
哲学者の鷲田清一と思想家の内田樹という知識人二人による「大人とはどうあるべきか」の議論は、正に大人になりつつある皆さんにとって大いに参考にしてほしい内容だ。

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Posted by ブクログ 2015年04月05日

私が好感をもっている二人の論客の共著だ。ちょっと考えてみれば、二人とも思想や哲学に造詣が深いし、拠点も関西だし、年もほぼ同じなんだから交流がないはずない。そんな二人が「大人のいない国」なんて、これまた(自分のことは棚に上げといて)私が常々、日本に対して思っていることに触れた本が出ているなんて。
いろ...続きを読むいろ話題が出ているけど、最も共感したというか身につまされたのは、終章の対談「身体感覚と言葉」で触れていた内田さんいうところの「大人の芸」ってやつ。
内田さんは、これまで結婚式とかでスピーチするとき、気の利いた面白いことを言ってやろうとか思っていたけど、それが嫌になってきたと。葬式でそんなことをする人はいない。型にはまって、そのなかで万感を出せるようになりたいと言う。鷲田さんも、葬式のときに何といいのか迷う、困るみたいなことを言っている。
つい最近、伊藤理佐さんが新聞に書いていたエッセイで、知り合い程度の人との会話で面白いことを言おうとしていたが、あたりさわりのない天気の話くらいがいいのだと気づいたみたいなことを書いていたのを読んで以来、ハタと思い、いろんな場で気の利いたことを言おうとしては、結局玉砕……どころか不発に終わることがままあるわが行動パターンの換えどきを思っていたんだけど、この本でさらにその思いが深まった。
ちなみに、鷲田さんは葬式で「なんと申し上げてよいのやら」としか言えないと釈徹宗さんに話したら、そう言いながら首を縦か横に振ればいいと教えてくれたとか。こんど会葬の機会があったらやってみよう……って想像してみたら、ぜんぜん板についていない気がする。長い時間と経験をかけて磨いていかないとダメそう。

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Posted by ブクログ 2014年03月10日

内田先生と鷲田先生の対談が、とても読みやすくて納得することばかり! 私自身 精神的に大人になりきれていないなぁと反省しつつ、日本独特の社会構造について考えさせられました。何度も読み直したい1冊。

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Posted by ブクログ 2013年08月30日

私は内田樹が大好き。文章の感じが好き。
タイトルは大人のいない国(もちろん日本のコトですね)ですが、今の日本がよくないとか、今の若者は…(これはちょっとあるか)というより、もっと本質的に「大人ってこういうことなんじゃないの?」って言いあってる感じです。
私が感じたのは一面的でなくたっていいんじゃない...続きを読む?多面的である方が大人っぽいよってことですかね。
生まれてからずーーーっっと変身しないでいなくちゃ、と、窮屈な状態でいなくてもいいらしいし、時系列で同じ事言わなくても本質が合ってればいいってことらしい。
あと、もっと、自分のコト信じてあげていいってことかなぁと。
内臓が喋るっていいなぁと。脳の細胞だけじゃなく、体の細胞も言いたいことがあるって感じでしょうか。

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Posted by ブクログ 2013年08月28日

内田センセイと鷲田清一さんの対談など。
幼稚化した日本ではあるが、逆に言うと幼稚化した人間でも運営できるシステムを構築した、とも言える。平和な時代には英雄は生まれないように、平和で繁栄しているが故に人は幼稚化してしまうのかも知れない。残念な事に。さてそんな環境ではあるけれども人間はどのようにして成熟...続きを読むしていくべきなのだろうか。このふたりのような、数少ない「信頼できる大人」に学び、自らもそうなっていくことを目指す人間が少しずつ増えていくこと。江戸〜明治期の私塾に集った中から、日本を動かす人物が続々と出たように、そんな人物が生まれてくるような気がする。

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Posted by ブクログ 2020年08月25日

2020/8/24
薄い冊子に厚い内容。
内田樹の「呪いの時代」でも言及されていたことなどがまとまっており、内田樹の本を読みたい人に入門編でこの一冊がお勧めしたい。

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Posted by ブクログ 2019年04月14日

鷲田清一と内田樹の大人のいない国を読みました。

日本は、人が成熟せず、大人にならなくても生きていける国になってしまった。
クレーマーやモンスターペアレントが横行する国になってしまった、ということが議論されています。

面白いと思ったのは、内田樹の以下のような主張でした。
SNSなどでの匿名のメッセ...続きを読むージは本人が正しいと思っていてもそれは呪いのメッセージである。
なぜなら、呪いはその発信源が特定されるとその効果を失うからである。

表現の自由というのは、他の人が認めようと認めまいと自分は正しい、というメッセージを発信することではない。
メッセージはその受信者に対して発せられるものであり、受信者に対する「敬意」が必要である。

そのような呪いのメッセージが充満する世界で、少しでも呪いを中和することができるのは「祝福」のメッセージである。

少しでも、祝福のメッセージを発信できるようになりたいものだと思ったのでした。

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Posted by ブクログ 2016年06月30日

最近本当に「大人」が減ってしまったように思う。
そんなことを考えていたら、本書に出会った。
大人について考えるところから始まって、どんどん派生していく。
本当に大人のいない国になってしまっては、困る。
今の日本は、システムが優れているため大人でなくても上手く回ってしまうというような記述があったが、確...続きを読むかにハードがしっかりしている分、ソフトはいまいちでもやっていけるところがあるのかもしれない。
社会環境に左右されないように、家庭や地域など小さなコミュニティで大人を育む必要があるのだろう。
成熟するためには、どうしたらいいのだろうか。
まず、自分が未成熟であることに気付くこと、そして成熟を目指して努力すること。
その努力には読書も含まれる。
様々な本を読むことで、知性が磨かれていくと思う。
少し雑に読んでしまったので、再読したいと思う。

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Posted by ブクログ 2016年01月18日

終章『身体感覚と言葉』臨床哲学ってはじめてきいた〜。面白かった!

鷲田さんはせんだいメディアテークの館長なのね。読み終わってプロフィールを見て知った!

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Posted by ブクログ 2014年12月24日

あっという間に読んだ。
内田さんの言葉はやっぱり好きだ。

私も、しわしわの子供になっていっているな、と怖くなった。

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Posted by ブクログ 2014年12月12日

 内田氏との対談本。内田氏の著書を数冊読み、哲学、身体論、武道との関連が次第にイメージできてきていた。そして本書での国家論?(違うか)全てがつながる、という視点はまだ持てていないが、本書はかなりすんなりと入ってきた。少しは氏の主張が理解できつつあるのか、と思いながら読む。
 

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Posted by ブクログ 2014年08月01日

内田樹さんと鷲田清一さんの対談が最初と最後にあり、そのあいだに、両者それぞれ2,3編の短い文章が収められている。
正直に言うと鷲田さんの論説はさほど面白くなかった。やはり内田さんの方が冴えているように見える。
同胞愛と同義であるような愛国心は不可能である、という前提をまず受け入れなければならないとす...続きを読むる「愛国心論」ともいうべき『大人の「愛国論」』、ネットに飛び交う他者攻撃の言葉の鋒を「呪い」と定義する『呪いと幻論』が非常に良かった。かなり共感できた。特に後者は、ネットを覆う憎しみの嵐を適切に分析して、『呪いの時代』なんかよりも短い文章できっちりと論じている。すべてのネット民にこの文章を読んでもらいたい。

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Posted by ブクログ 2014年05月28日

この本を読んでの感想…じゃないかも。
この本は読んでよかったけど。

私は、大人かなぁってよく思う。

自分でもびっくりするような小さなことにイライラしてしまったり、八つ当たりではないけれど、人に冷たくするような態度をとってしまったり


心に余裕がないときに、

自分の行動、今のは正しかったのかな...続きを読むぁなんて、

よく考える。わたしは、プライドが高いのかなぁ。


それで、とても悲しい気持ちになる。


「あんたはさ、そこにいるだけで目立つわけ。だからやっかみの対象にもなるし、あんたがいくら目立たないようにしようとしたって、そうすればそうするほど目立つのよ。人に気を使うとかそんなことしても無駄って言うかさ、ちょっとでも尻尾見せたら叩かれて大変なことになるのよ。ほら、学校時代にクラスでもいたじゃない?ちょっと浮いた感じの子でさ、『わたしなんかが○○さんに話しかけちゃ悪いかなって思って』みたいに勝手に線引きされちゃうような子。あんたはそのタイプなのよ。自分を持ってるって言うのかもしれない。そういう人とさ、面と向き合うと、自分がいかに何もないかってことを思い知らされるのが怖くて近寄りがたくなっちゃうのよ。」



っていうようなことを言われたことがある。


「怖い」とかさ、「オーラあってキャラ立ってるよね。」とかさ、

なんとなく違う感じを、あたかも私が何かしたかのように被害者のような口ぶりで言われたりさ、


もう、そういうの、うんざりなんだよって思うんだけど


自分が何にもないことを思い知らされるような存在って、


身近にいたら、きっと傷つく。


わたしは、自分がまるでモンスターのようだと思うことがあるんだけれど(それは自意識過剰という意味で、自意識にとらわれたモンスターという意味だ。)


わたしはきっと、存在するだけで人を傷つけるような、モンスターなんだろう。

シザーハンズみたいに、泣いた赤鬼の、赤鬼みたいに、

人間と仲良くしたいのに、その存在ゆえに、人の心は離れていく。


どうしたら、人を傷つけずに生きることができるのだろう。


知らぬ間に人を傷つけていることに傷ついているなんて、人は嗤うだろうか。


「そんなにいい人で、いたいわけ?」


わたしは、最近そんなことを言われた。


「いい人で、いたいわけではないです。ただ、率先して人から嫌われる必要も、ないんじゃないですか?」なんてことを答えたのだけど、


心の中で、「あぁ、今私の言葉は、吐き出した途端に、上滑りしていった。」と思った。

「いい人で、いたいのだ。わたしは。」と思った。


わたしは、嫌われることが、怖いのだと思った。


それは、「人並み以上にそう思っているのかどうか」は、私には分からない。


おかしいなぁ。


「愛されファッション、愛されメイク。」

いったい誰に愛されたいんだよ


心の中で突っ込みを入れる私が、


一番、不特定の誰かに、愛されたいのだ。



とかなんとかつぶやくほど、私は今、心に澱が溜まっている。

自分の時間が保てないと、決まってそうなる。


自分の時間なんてものがなくても、その澱を、見ない振りするか、どこかに捨て去ることのできる人が、

社会に求められる人なのだろうと、最近よく思う。

だったら私は、社会にいらない存在なのだと、最近よく思う。




悲しくて。


何の話かは忘れちゃったのだけど、家の中にいて、誰かの帰りを待っている、でも外にはモンスターがいるらしくて、誰も家に帰ってこない。次第に、家で待っている人は、誰も帰ってこないので、実は自分がそのモンスターなのではないかと思い始めるというような話が、どっかであった気がする。


わたしは、人の顔をかぶった、人が近寄りたくもないと思ってしまう、モンスターなんだろう。でも、自分は、人間だと思い込んでいる。人間の振りをすることができていると思い込んでいる。



わたしは、いったいどこで、道を踏み誤ったのだろう。


人を傷つけることは、仕方のないことなんだろうか。

できるだけ、うまくやりたいと思うことは、罪なことなんだろうか。

それを悲しいことだと思うのは、私の自由だ。

傷つくことは、自由なのだ。


でも、他人が、自分のせいで傷つくことは、
「傷つくことなんてあんたの勝手でしょ。」なんて、思えない。


できるだけ、謙虚に。
できるだけ、人を傷つけないように。
できるだけ、そのことで、自分も傷つかないように。

そう思いながら、私は今日も、
人の皮をかぶって、

人間社会を生きる。

「終わりなき安穏を受け入れることは、死に等しい」

そう思い生きるだけで、重たい罪を私は抱えているという自覚を、忘れてはいけないのだ。

罪を自覚しているにもかかわらず、その軌道修正をする選択を選ばない。

おそらく私の最大の罪は、そこにある。

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Posted by ブクログ 2013年12月31日

 私のとって気になる論客お二人が揃い踏みした著作です。
 鷲田氏の言では、「幼稚な人でも政治や経済を担うことができて、それでも社会が成り立っている」日本は、ある意味、成熟した社会とのこと。しかし、その社会は、安定を損なうような想定外の事象が発生した際、それを制御できる「大人」不在の社会でもあります。...続きを読む
 「大人」というキーワードを発想のトリガーにして、魅力的な個性を持つ論客が「現代日本社会の幼児性」を縦横に評した、とても刺激的な著作だと思いますね。

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Posted by ブクログ 2013年11月15日

大人のいない国。日本にたいしての警鐘
大人になるということはどういうことか
大人がいなくても社会的に成り立つように成熟した社会
哲学者としての2人の造詣の深さ
難解さを感じながら、少々読むのに苦労しましたが
面白かった。

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Posted by ブクログ 2013年10月29日

内田樹さんの〝追っかけ〟になってから5年くらいは経つでしょうか。書棚にずらりと並んだ内田作品の背表紙を眺めて、「はて、初めて読んだのはどれだっけ?」と考え込みました。でも、他の書き手が書かないようなことを選択的に書きながら、読み手を説得してしまう手腕に舌を巻いたのを今でも覚えています。恐らく、これが...続きを読む内田さんの魅力でしょう。
でも、それだけではありません。作品全体に流れる自由さというか、風通しの良さも内田さんならでは。読み手との距離が近いと言ってもいいかもしれません。
学者さんの書いたものって、偉そうなのが多いじゃないですか。特に文系の学者さん。甚だしいのに至っては、読み手に学術的成果を伝えるというより、もっぱら自分の知的威信を高めるために書いているのが見え見えという方もいて辟易することもしばしばです。これは学者さんの性分なのかもしれません。
なぜ、内田さんはその陥穽を免れているのか。本書でも一部触れていますが、内田さんって、仲間と雀卓を囲むし、漫画もよく読みますし、お酒もよく飲むようですし、睡眠もかなり取っているようです。「偉い」学者さんはこういう、自身の価値を損ないかねないことは隠すか積極的に書かないものだと思います。
でも、内田さんは違うんですね。「お前らはバカだから俺が教導してやる」みたいな態度は決して取らないですし、むしろ「みんなでワイワイやろうよ」という開放的な態度で読者を迎えてくれます。
本書の共著者、鷲田清一さんが「文庫版あとがき」に書いてます。
「内田さんを結び目とする人の輪、もちろんそこからいっぱい内田さんぬきの輪も生まれてきました。その輪を結ぶ人がみなとにかく気持ちのいい人ばかり。逢うのが初めてなんて信じられない。この人のつながりにぼくは無限に近い信頼を置いています」
内田さんの人となりを雄弁に物語っているように感じました。
ああ、何というレビューでしょう。本書の内容にはひとつも触れずに1,000字くらい書いてしまいました。
本書は内田さんの年来のテーマのひとつ(たぶん)である「成熟」について、内田さんと鷲田さんの論考を交互に並べ、それを両者の対談で挟むという、なかなか凝った体裁。
文庫で189ページとかなり薄いですが、内田さんの魅力がギュッと詰まっていますし、鷲田さんの話も実に面白いです。
FBにも書きましたが、非常に印象に残った個所を本書からひとつだけ引用して終わりにします。子を持つ親として、胸に響きました。肝に銘じます。
「教育の目的は信じられているように、子どもを邪悪なものから守るために成熟させることにあるのではない。子どもが世界にとって邪悪なものとならないように成熟を強いることに存するのである」(内田樹「第6章 もっと矛盾と無秩序を」)

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