内田樹のレビュー一覧

  • 若者よ、マルクスを読もう 20歳代の模索と情熱

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    石川康宏先生の書簡部分は、正直内容が難しかったのですが、難しいなりに読み飛ばしながら(すみません)読み切りました。
    でも、難しいと諦めずに最後まで読めてよかったです。

    内田樹先生の部分は、読みやすかったです。

    マルクスってすごいなーと漠然と感じ、
    マルクスの言葉の力にカリスマ性を感じました。
    マルクスかっこいい。

    という、カジュアルな気持ちでマルクスに触れることができてよかったです。

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    2021年03月04日
  • 学問の自由が危ない

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    どの論考にも強い危機感が示されている。なかでも内田樹氏の論考はもっとも説得的だった。私が近年感じている「政権はまじめにやっていない」という印象はなぜ引き起こされるのか、これを読んで得心した。異議申し立てという人間の力を奪う数々の営みが粛々と進んでいる。

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    2021年02月28日
  • 日本辺境論

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    初版2009年。著者内田樹はこの本の要約を梅棹忠夫の「文明の生態史観」の次のような文章を引用して述べています。

    「日本人にも自尊心はあるけれども、その反面、ある種の文化的劣等感がつねにつきまとっている。それは、現に保有している文化水準の客観的な評価とは無関係に、なんとなく国民全体の心理を支配している、一種のかげのようなものだ。ほんとうの文化は、どこかほかのところでつくられるものであって、自分のところのは、なんとなくおとっているという意識である。
    おそらくこれは、はじめから自分自身を中心にしてひとつの文明を展開することのできた民族と、その一大文明の辺境諸民族のひとつとしてスタートした民族とのち

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    2021年02月28日
  • ポストコロナ期を生きるきみたちへ

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    高校3年生の私でも分かりやすい文章が多かった。新型コロナによって振り回される私たちの未来を前向きに考えていこうと思った。まずは正しい知識を得ること。そしてタテ、ヨコ、算数(本書より)の多角的視点から問題をみつめる。これから大学に進学する上で役立ちそうな知恵を得ることができた。

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    2021年02月19日
  • 学問の自由が危ない

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    学問の自由は私たちの生活とも関係している。学問をすることが自由なのもあるが、学問はそれ自体国の権力から自由で独立したものでなくては、また再び、戦争に使われる可能性がある。過去の過ちを繰り返さないという学者の決意から生まれた学術会議の経緯を知っていれば、今回の件は学者集団にとって、赤信号であるとともに、私たちの身にも危険が近づいていることを示している。
    さまざまな学会から声明が出され、報道を賑わせたが、最近また忘れられそうになっている気がしてならない。しかし、このことは決して忘れてはならない。
    個人的には内田樹さんの部分が、自分が薄々感じていたことをはっきりと明文化して提示されたようで戦慄が走っ

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    2021年02月17日
  • 下流志向 学ばない子どもたち 働かない若者たち

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    学ばない子どもたちの一人として、ストンと胸に落ちるという訳ではないがかなり納得させられる論だった。学びは何の役にたつの?という質問に対して、"答えることのできない問いには答えなくてよいのです"という考えはかなり納得のいくものがあった。自己責任論の危険さの話もかなり良かった。

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    2021年01月27日
  • 街場の親子論 父と娘の困難なものがたり

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    子どもの成長と家族の絆はトレードオフであり、家族は常に口では成長しろというが、心の奥底では未熟であることを願っている。家族の呪いから解放されなければ成長はない。子どもをこうしたいという親のエゴは害であり、衣食住を提供する支援者ぐらいの気持ちじゃないと子育てはうまくいかない。

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    2020年12月28日
  • 疲れすぎて眠れぬ夜のために

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    自己啓発本のように気負うことなく肩の荷をそっと下ろしてくれるような本書の「幸福論」は多くの人々が必要としている考え方だと感じました。
    生き方を選ぶのは自分次第ですが、この本を手に取ってみて今の自分に力み過ぎている部分がないか振り返ってみてはどうでしょうか?

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    2020年12月22日
  • ポストコロナ期を生きるきみたちへ

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    色んな立場における識者の手による、今の時代ならではのアンソロジー。内田樹編ってところで、それなりのバイアスがかかっていることは間違いないけど、氏の慧眼に心酔している身としては、その選択には疑念の余地なし。通読した後も、その気持ちに変わりはなかった。いくら博覧強記でも、単著では、その言論にそれなりの限界があるものだと思うけど、その点本作は、根っこの部分でのブレをほとんど感じさせることなく、だけどそれぞれに違った見地からの論旨が展開されていて、感じ入ることしきりだった。

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    2020年12月14日
  • 日本霊性論

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    『日本霊性論』内田樹×釈撤宗

    東日本大震災以降、新たに日本の霊性を捉え直すというのが本書のテーマ。内田老師が常々仰っていることが新たに霊性という観点で書かれている。

    ・霊性とは人智を越えたものを感じ取る構え。「ここに何かがありそうだ」という直感を推し進め、とにかく触ってみる。そして、それを様々な用途で検討し続ける、そのようなブリコロール的な知性も、ここでは霊性と呼べるであろう。非常に面白いのは、科学的知性と宗教的知性は本質的に同じものであるという記述である。「神の摂理が存在する。宇宙の全てを統御している理法が存在するという宗教的な覚知と、万象の背後には数理的な秩序が存在するという直感は構造

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    2020年10月20日
  • コロナと生きる

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    「コロナウイルスは現代社会の弱点を突く“21世紀の鬼っ子”」という著者ふたりが、強まる一方の同調圧力や評価主義から逃れてゆたかに生きる術を語り合う。災厄を奇貨として自分を見つめ直すサバイバル指南書。

    現在進行形な事柄だけに興味深い。続きがあったらぜひ読みたい。

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    2020年10月12日
  • そのうちなんとかなるだろう

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    敬愛する内田先生のこれまでの人生がどんなだったのか、知らなかったことも多々あり、「そうだったんだ!」とまるで人の噂話を聞くかのような、不思議な感覚にとらわれる。
    それにしても、帯文の「小学校登校拒否」、「高校中退」、「家出」、「大学院3浪」、「32大学の教員公募に不合格」、「離婚」、「父子家庭12年」て、いくらなんでもちょっとあんまりじゃないかと…。

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    2020年09月24日
  • 先生はえらい

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    一読しただけではすっきりと掴みきれないものの、「ここには何かとても重要なことがある」と思わせてくれる一冊です。

    凝り固まったものの見方を、軽やかな文体で説きほぐしてくれる感じは、外山滋比古さんの「思考の整理学」に近いものを感じました。

    読み返すたびに新しい発見がありそう。

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    2020年09月22日
  • コロナと生きる

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    岩田氏は、ツイートは断片的で真意を掴みにくかったが、発言を辿ることで考え方を理解できるようになったような気がする。

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    2020年09月21日
  • 困難な結婚

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    ネタバレ

    結婚について
    幸せになるために結婚するのではない。
    不幸にならないためにするのだ。


    『狼少年のパラドクス』
    少年が狼が来るぞ!と言ったのに、狼は来なかった。
    いつのまにか、狼が村に来て人を食べちゃえばいいのに、と考えてしまう。
    人間は、発言したことは実現してほしいと考えてしまうもの。

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    2020年09月19日
  • コロナと生きる

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    いつまでも話を聞いていたいお二人による、コロナに関する対話。その企画が、果たして興味深くない訳がない。お二人の発信には、日ごろからアンテナを伸ばしているから、この中に取り立てて目新しい見解はない。他の人となるべく違ったことをするという意見は、大いに首肯。

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    2020年09月16日
  • 街場の親子論 父と娘の困難なものがたり

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    何げなく手にとった本だったけど、
    最初の方から泣けてしまった。
    お互い言葉づかいが丁寧で優しい。
    この往復書簡で、あのときききたかった
    こととか思っていたこととか、
    自分の想いや考えなんかを
    整理していってるような感じ。
    でも共有した出来事でも、お互い
    思ってたことは違っていたりする
    という。

    最近あきらめとかではなく個人的に
    他人でも身内でもやっぱり自分以外と
    わかりあえるなんてことは
    ないなと思っていたところだったので
    この本を読んで安堵するような気持ちに
    なったりもした。

    とはいっても、そんななかでも
    わかりあえたって
    思うような一瞬もあるってようなことを
    るんちゃんが書いていて、そ

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    2020年09月12日
  • 聖地巡礼リターンズ

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    この夏は長崎に行きたかったが、コロナで行けず、代わりにと手にしたのが本書。キリシタンをテーマに長崎、大阪を紀行する。内容的には潜伏キリシタンを多く扱っている。
    釈徹宗、内田樹両先生の当意即妙なやり取りが心地よい。出典等はなく、学術的なものではないのだが、ラフな「しゃべくり」の方がこのコンビには合っている気がする。特に内田先生がその土地に触れて反射的に発するコメントにはキラリと光るものがある。信長や秀吉は成長型の社会システム、家康は定常型として、アメリカも実は定常系なんだというのは面白い指摘だと思う。
    4年前の刊行なので、その後、社会は変わっている。アメリカの定常的な社会に、中国が対抗できるほど

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    2020年08月15日
  • 街場のメディア論

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    本好きが本棚に並べているのは、いま読む必要がある本ではなく、いつか読めるようになることを希望している本である。という内容が印象に残った。たしかに私やお父さんを見ても、本棚にある本をすべて読んでいるわけではない。「この人は、こんな難しそうな本も読んでいるんだ」と思われたい、とまでは、私はまだ思っていないが、その考え方も面白かった。

    著作権についての話も、長く書いてあった。本そのものに価値が内在しているのではなく、受け取った人が「これには価値がある」と思ったときに初めて価値が生まれる、という話。本に限らずコミュニケーションや経済活動の根本はそのような様相らしい。よって、内田さんは本をタダ読みする

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    2020年08月14日
  • 変調「日本の古典」講義――身体で読む伝統・教養・知性

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    「古典の知識つけたいな。難しいかな、でも学んで知ることができたらこれからもっといろんな本を楽しく読めるだろうな。ものの見方も変わるかもしれない」そんな思いを持ちながらも何もしていなかった私が、入門のようなものになるかもしれないと思って手に取った本です。読んだから知識が増えた、とは言えないけれども、自分のいろんなところが沢山の刺激を受けて、興味を示す範囲がぐんっと広がった感じがしました。心境の変化があったり、環境の変化があったり、少し期間を開けてみたり、そういう風にしながら何度も手に取って、言葉を咀嚼して、長く長く自分の変化を感じながら読んでいきたい本です。

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    2020年08月08日