【感想・ネタバレ】コロナ後の世界のレビュー

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Posted by ブクログ 2022年07月16日

内田さんの文章はいつもメッセージの宛先に自分が含まれていると思えるので、たとえ悲観的な話題だとしても読んでいて気分が落ち着いてくる。

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Posted by ブクログ 2021年12月14日

まえがきを読むだけで、なぜかとても救われたような気持ちになる。これから何度も何度も読み返していくことになるかもしれない。

世の中、本当に尖った言葉があふれているような気がして、しんどいなぁと思うことが増えた。

移動の隙間時間で読んだので、もう一度じっくり読み返そうと思う。

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Posted by ブクログ 2022年04月22日

あまりコロナとは関係ない感じがしますが
最後の大瀧詠一、加藤典洋、橋本治、吉本隆明への追悼の話が残りました。
あと、今ここという考え方の危険性もある程度納得です。

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Posted by ブクログ 2022年03月27日

2021年10月発行の書籍。内田樹が、ブログやその他の色々な媒体に書いたものをまとめ、加筆・修正したもの。「コロナ後の世界」という書名になっているが、ポストコロナについてのものばかりではなく、色々なテーマのについての論考を集めたもの。章立ても「コロナ後の世界」「ゆらぐ国際社会」「反知性主義と時間」「...続きを読む共同体と死者たち」という題名になっている。もとになっている原稿が書かれたのは、2020年から2021年にかけてのもの。

本書を読んだ後、あらためて世界のコロナウィルス感染状況がどうなっているのかをネットで調べてみた。
全世界での感染者数は4.8億人、これまでの死者数は6百万人強。世界人口は75億から80億人の間であり、全世界の感染率は6%弱。致死率は感染者数の約1.3%、人口の0.078%ということになる。
日本の感染者数は、おおよそ6.2百万人、これまでの死者数は27,000人強。日本の人口は約1.2億人なので、感染率は5%強、致死率は感染者数の0.45%程度、人口の0.022%ということになる。世界的な数字と比較すると、感染率は少し低く、また、致死率は世界の数値から比べると随分と低いということになる。
また、約100年前のパンデミックであるスペイン風邪について調べてみた。スペイン風邪には、全世界で約5億人が感染したと言われている。数自体はCovid-19と変わらないが、当時の世界人口が18-19億人であったので、感染率は27%、4人に1人は感染したと言われている。また、死者数は1億人を超えていたと言われており、致死率は感染者の約20%、人口の約5.6%なので、今回のパンデミックよりも感染率・致死率ともに高いものであった。
Covid-19について内田樹の2020年当時の論考をあらためて今回読んでみて思い出したのは、パンデミック発生直後は、Covid-19の感染率、致死率、あるいは重症化率は、もっと高いものである、Covid-19というのは、とても危険なものであるという認識が一般的であったということだ。実際に重症になられた方、実際に亡くなられた方もいらっしゃるので、軽々しいことは言えないが、現時点の実際の感染率・致死率よりも、もっとずっと高いもの、例えばスペイン風邪に近いものをイメージしていたと思う。もちろん、危険なものであるという認識のもとで対応したり、あるいは、比較的早くにワクチンが接種できたりしたことにより、結果的に感染率・致死率は上がらなかった、すなわち、世界の人たちの対応は、ある程度うまくいったということでもある。
内田樹の論考が、ということではなく、もう少し一般論的に言って、パンデミック発生直後に言われていた「コロナ後の世界」についての論考が現実のものと少しずれていることが多いように感じるのは、こういった実際の感染率や致死率についての予測が(良い方に)はずれていたから、とも言えるのではないか、とあらためて感じた。

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Posted by ブクログ 2022年03月05日

何度も思うが、やはりこの人の考え方は面白い。だから面白く思えば思うほど、この人はもっと表に出ていくというか、もっと周りがこの人の言うことを取り上げて(もしかしたら自分が思う以上に取り上げているのかも?)、広く知られていてもいいのにと思うのだが。それこそ養老先生や、小林秀雄にだって引けを取らないのでは...続きを読むないだろうか。
本の最後に、内田樹という人が敬愛していたのだなと思われる、大瀧詠一、橋本治、鹿島茂の諸氏がいずれも2019年に亡くなっていて、その追悼の意味合いで各氏の著者の書評をしたものが収められているのだが、自分にはなぜこれらが収められているのかわからず、でも本人の後書きでこの本で言いたいことはここに収められているとあったので、俺は何を読んでいたのだろうと、愕然としてしまった…

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Posted by ブクログ 2022年01月22日

 著者が,いろいろなところで書いた論文を集めたもの。いつも通り,内田さんの筆はよく動く。視点が面白くて,しかも難しくないので読みやすい。本のタイトルにある「コロナ後の世界」は,本の4分の1くらいで,あとは,違う話題が多い。最終の第Ⅳ章では,4人への弔辞?がまとめられていて,ちょっと変わった編集となっ...続きを読むている(これは編集者の工夫らしい)。内田さん本人は,「この本を通じて僕が一番言いたかったことは,(吉本隆明を含めた)4人の死者たちに向けて書かれたこれらの言葉の中に表現されていたように思います」と言っていて,ここだけでももう一度読んでみようかな。
 気に入ったところに付箋を付けながら読んでいたら,付箋紙が30枚近くになった。この付箋の部分をこれから抜きだして,どっかに書き留めておくことにする。これがわたしの本の読み方の一方法である。
 一カ所だけ,引用しておく。これを意識してくれれば,おそらく,ネトウヨ・ネトサヨなんていなくなるんだがなあ。これもわたしの加害責任がついて回るんだよな。
  
 僕はものごとの適否を「それをすることによって、集団として生きる知恵と力が高まるか?」ということを基準にして判断しています。もちろん、その言明が「正しいか正しくないか」ということを知るのも大切ですけれど、僕はそれ以上に「それを言うことによって、あなたはどのような『よきもの」をもたらしたいのか?」ということが気になるのです。言っている言葉の内容は非の打ち所がないけれど、その言葉が口にされ、耳にされ、皮膚の中に浸み込むことによって、周りの人たちの生きる意欲が失せ、知恵が回らなくなるのだとしたら、その言葉を発する人にはそれについての「加害責任」を感じて欲しい。(p.2)

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Posted by ブクログ 2021年12月15日

コロナの功罪、コロナが抉り出した日本社会の暗部、いちいち頷けるが言葉が心に刻まれる前に頭を通り過ぎてしまう。目で文字追うだけ。内田さん、もういいかなぁ。「統治コストの最小化。今の日本には、もう国家目標がない。日本社会の全面的な劣化。ただイエスマンで埋め尽くされた社会を作り出した」なるほど、なるほど。...続きを読むだけど変えるエネルギーは、もはや無い…。

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Posted by ブクログ 2021年11月18日

いつものように
いや いつも以上に
フムフムフム を
連発しながら
読み進めてしまいました

なんだろう
このモヤモヤした状況は…
を いつものように
分かり易い言葉で
分かり易く綴ってもらうと

そうそう
私が言いたかったことは
こういうことだったんだ!
と 何度も 思ってしまう

そんな内田樹さ...続きを読むんです

今回は
P232からの「倉吉の汽水空港でこんな話をした」

p 181からの「反知性主義者たちの肖像」が
ぐっときました。

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Posted by ブクログ 2023年07月11日

街場のコロナ後論といった具合だろうか。
内田樹の著書はいつでも政治を論破して気持ちいい。
この読み方は危険!

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Posted by ブクログ 2021年11月29日

現在の社会のあり様を、この様に解釈するとわかり良くなるという、視点をもらえる本。
個人的には、積読の効用が、無知の知を視覚化する所にあるという解釈が秀逸だと思った。
後は、コロナや、ここ数年のアメリカ、中国、日本の政治に対するもやもやとした違和感の正体を解説して提示されたことに感謝。
→中間層の弱体...続きを読む化、政治的無関心を助長することと市民の権利の無権利化で統治コストを下げるというのは、ジリ貧しか生み出さないということ。
→緊急事態への対応として、正常性バイアスを解除するためには、自分以外の視点からの情報の取り込みを一気に増大させないといけないということ。様々な視点から立体的に物事を見ないと、何が起きているかわからない、ということ。日常的に、自分以外の視点からの情報の取り込みを行っていれば、特に苦労しないということ。視点を変えるのは、気づきの視点を得るという瞑想も役に立つと思った。
→市民を相互監視させることで統治コストを劇的に削減することができてしまうが、その結果、大義名分を掲げて隣人を攻撃する人を野に解き放つことが生じること。その危険はすでに顕在化しているが、そうした統治は、コモンズ的な資源の保全や治安維持にも役立ちうるなとも思った。その辺りは、ナチスの環境保全の本でも読んでみようかと思った。

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Posted by ブクログ 2021年11月28日

 著者を「知の巨人」と呼んでも過言ではないのではないか。透徹したその眼で鋭く世の中を見ている。そして理路整然とした語り口にぐいぐい引き込まれていく。
 全世代に一度は読んでほしい著書だ。いや、そういう前にもう一度読んでみよう。新たな発見があるはずだ。

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