内田樹のレビュー一覧
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内田樹による 最終講義。
イタチの最後っぺ みたいに濃厚な臭さである。
長くニオイが残るような問題提起。
内田樹はエライ!
内田樹は アメリカ嫌いである。
アメリカは日本を属国にして、
その属国に迎合している日本。
アメリカのなすことに金魚の糞よろしく、
自衛隊まで海外に派兵する日本。
そのことに、怒っているのだ。
国家を株式会社にする。教育を株式会社的にする。
アメリカのグローバルスタンダードは、
とんでもないとおもっているのだ。
役所は 営利を追求するところでない。
学びの場は 教育を商品としてあつかうことではない。
効率的であること、目先の利益しか考えないこと
そのような 刹那主義に -
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内田樹『身体に訊く』-言葉を伝えるということはどういういことか
加藤典洋『僕の夢』-中高生のための「戦後入門」
高橋源一郎『表と裏と表』-政治の言葉について考える
平川克美『人口減少社会について根源的に考えてみる』
小田嶋隆『13歳のハードワーク』
岡田憲治『空気ではなく言葉を読み、書き残すことについて』
仲野徹『科学者の考え方』-生命科学からの私見
白井聡『消費社会とは何か』-「お買い物」の論理を超えて
山崎雅弘『「国を愛する」ってなんだろう?』
想田和弘『「中年の危機」にある国で生き延びるために』
鷲田清一『社会に力がついたと言えるとき』
以上11人の寄稿文
内田樹氏の以下の呼びかけに対応 -
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ネタバレこの三人の鼎談とあらば読まずにいられないと手に取り。
最初にこの本を読むに当たって押さえておくべき場所についての解説がありますが、確かにそれを踏まえて読みだした方が入りはスムースかと。
とはいえ正直言うと私は、最初の方「おっさんの内輪話」にしか感じられず(失礼)中々お三人の語りのペースに馴染めませんでした。
しかし何気ない話をしているようであっても自ずと深い話になってゆくのはさすがです。三人とも全然違うようでどこか通じるものがあるというか似ているところがあるように見受けられました。
「政治やメディアの劣化を野放しにしておくことは危険である」とか、「生きる上で当たり前のこと(常識)だから法文 -
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何はともあれこのタイトル、センスなさ過ぎないか。
中身とはほとんど関係のない煽りっぷり。
せっかくの2人の刺激的な対談が台無しになっている感。
こういうタイトルに惹かれる人にこそ読んでもらいたいというメッセージなのかもしれないけれど、それにしてもなあ。
個人的には末尾の方で指摘されている「飽きている」という指摘が腑に落ちた感じでした。戦後70年を経て、日本人は今の社会に、政治に、平和に「飽きている」という指摘。
たとえば戦争状態に巻き込まれずに半世紀以上の時間を過ごすということは文字通り「有り難い」ことなのだと思う。その奇跡的な出来事が70年続いてくれたおかげで僕たちはそれを「有り難い」と思 -
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日本はシンガポール化するのか? この章が一番面白かった。緊急事態条項を書き込むことによる憲法改正は、日本社会を独裁への道へと開くことになるかもしれないが、一方で、自民党は新自由主義的政策を決して手放そうとはしない。金儲けしながら独裁への道を開く。そのモデルとなっているのがシンガポールな訳だが、そのモデルを日本に導入するにはかなりの無理がある。そもそも経済成長という幻想から離れ、どのような社会を築くことができるのかという問題提起を行っている。本書は、日本のことだけではなく、世界情勢(特に、フランスとアメリカの議論が多い)に広く目配せし、世界が第三次世界大戦に向かっているのではないかと言及している
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「今の日本には成熟した大人はいない。メディアに出てくる官僚、政治家、経営者の言動は呆れる程幼稚だが、それでも何とか社会が回っているのは、幼稚な大人でも統治できる社会を長年かけて作ってきたからだ」。こう指摘する著者たちが、幼稚な大人とは何か、なぜ今の日本には幼稚な大人しかいないのか、その幼児性を脱却し成熟した大人となるためにはどうするべきかを語る。
「幼稚な大人」とは、自分の属する社会の現状に自らは全く責任がないと信じ、不満があれば「自分は純然たる被害者である」という立場で責任者探しに走ったり、あらゆるものを費用対効果でしか吟味できない消費者マインドに支配されていたり、ディベートは得意だが対話 -
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201605/
戦後の日本の復興を担ったのは、明治生まれの人たちです。/
そういう波瀾万丈の世代ですから彼らは根っからのリアリストです。あまりに多くの幻滅ゆえに、簡単には幻想を信じることのないその世代があえて確信犯的に有り金を賭けて日本に根付かせようとした「幻想」、それが、「戦後民主主義」だとぼくは思っています。/
人間がどれくらいプレッシャーに弱いか、どれくらい付和雷同するか、どれくらい思考停止するか、どれくらい未来予測を誤るか、そういうことを経験的に熟知しているのです。
戦後日本の基本のルールを制定したのは、その世代の人たちです。明治20年代から大正にかけて生まれたその世代、端的に言って、 -
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著者のデビュー作です。「なぜ私は戦争について語らないか」「なぜ私は性について語らないか」「なぜ私は審問の語法で語らないか」「それではいかに物語るのか―ためらいの倫理学」という4つのテーマのもとに、著者が雑誌などに発表した論考が収録されています。
「あとがき」で述べられている、「自分自身の正しさを雄弁に主張することのできる知性よりも、自分の愚かさを吟味できる知性のほうが、私は好きだ」ということばに、本書の中心的な思想は集約されているように思います。著者はこのようなスタンスに立って、愛国心、戦争責任、女性の解放、そして「他者」といった主題について審問の文法で語ることのパフォーマティヴな水準におけ -
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高橋源一郎、内田樹著。(編?)
一般の方から文字通り『嘘みたいな本当の話』を募集して、高橋先生内田先生がいいなと思ったものをピックアップするプロジェクトの第2弾。
巻末に何名かの著名人の話も掲載されていますが、一般の方々のお話の方がガゼン面白いです!
内田先生のまえがきにある、"採択の基準"は、ブログを書いたりするのに役に立ちそうです。『「奇妙な後味」を残すこと』と『「そういうことって、あるよね」』の2つ。
いま机の上に置いてあるこの本、忙しくて活字を読む時間がないと嘆く家人に勧めたいところだけど、「あなたがやりそうな話ばかりね」と突っ込まれそうで、ちょっと怖いです。