付箋を貼りまくって何度も読みたくなるような本。
こういうの、スポーツで子供をどにかしようと思っている親御さんに、
今!読んでほしいと思う。
合気道の内田さんと、ラグビー日本代表だった平尾さんとの体をめぐる話。
2007年の対談と2014年の対談。
19年間のラグビー生活の中で得た経験を言葉に落とし
...続きを読むていくことは、
その人にしかできないし、誰のものでもない貴重なもの。
第一線でスポーツをやっていた人が、教育に向きあって、
自分の経験を言語化していく勉強をしていくことって
客観的で誰にでもわかるような形で教えてくれるというのは
とても意義のあることだと思う。
感覚でしか分かっていない、感覚としてもまだちゃんと感じていない、
個人の経験で済まされてしまうようなものの中に
誰にでも共通している、数値化できないけれどとても大切なものがたくさんある。
今のスポーツ教育の中では置き去りにされているものの中に、
その人が豊かに生活していく、
生き延びていくために必要な知恵が山のようにある。
身体に対する信頼や愛情、興味などに裏打ちされた二人のやりとりは
とても健全で気持ちがいいもの。
子供をとりまく今のスポーツの状況の歪んだ姿、怠慢な構図に悲しくなる。