あらすじ
〈本書は、単行本『コロナ後の世界』(2021年 文藝春秋刊)を文庫化にあたり改題したものです。〉
「生きている気」がしなくなる国で
陰謀論、他者への悪意、排外主義……社会の病毒をえぐり再生への道筋を示す処方箋。文庫化企画として森本あんりさんとの対談を掲載。
なぜ日本は”生きている気”がしない国になったのか。「自分は正義を執行している」と信じる人は時にとてつもなく残酷になれる。尖った言葉が蔓延する社会で「親切」であることの意味を問う言葉の処方箋。『コロナ後の世界』を改題し、文庫化特別企画として『反知性主義』『不寛容論』の著者、森本あんりさんとの対談を収録。
単行本 『コロナ後の世界』2021年12月 文藝春秋刊
文庫版 2025年12月 文春文庫刊 ※文庫化にあたり改題
この電子書籍は文春文庫版を底本としています。
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Posted by ブクログ
同じホフスタッターの「反知性主義」を基にしていても、森本あんり氏の『反知性主義』と論点が違って面白かった。森本氏はアメリカの宗教や建国史を背景に「反エリート主義」として反知性主義を捉える一方、内田氏は「集団の知的パフォーマンスを下げる振る舞いをする人」として論じていた。本書がもともと『コロナ後の世界』という題名だったことも印象的だった。執筆時期がコロナ禍の真っ只中であり、コロナ禍という危機的状況が水面下にあった排外主義や陰謀論を増幅・可視化していったように思う。コロナがある程度落ち着いた(勿論完全に無くなったわけでは無い)今でも、コロナ禍で表面化したこれらはまだ続いている。SNSで切り取られた一部の動画だけではなく、実際の現場を見たり、自分と違う意見を持つ人と対話したり、さまざまな年代や背景を持つ人と関わってみたり、そうやって自分の無知を知り考え続けるが大事なのだと思った。