作品一覧

  • 謎ルール : 10代から考える 「こんな社会」を生き抜く解放論
    4.0
    ルールって必要なの?理不尽でも従うべき?破るとどうなる? 自縄自縛的ルールが氾濫する現代社会を問い直し、生き抜くヒント考察する。 ■読んだ後に、世界が変わって見える本! 学校のブラック校則、守られない就職活動の紳士協定、職場の意味不明な規則……。 私たちを取り巻く理解不能の「謎ルール」は枚挙に暇がない。 だが、他人に振り回されずには生きられない私たち社会的動物にとって、最大の謎はルールを必要とする「社会」それ自体。「謎ルール」の誕生は、この社会の本質と深く関係している。 なぜ人は社会を築き、互いを縛ることにしたのか。人はルールなしではやっていけないのか。 ルールは人を育てるのか。 ルールへの適応に必死なルール依存症の私たちは、一体誰によるどんな支配を受けていて、本当の自由とはどこにあるのか。 社会の原点を原典に求め、教育思想家と旅する人類史約600万年の時空旅行。 読み終えたら、きっと身の回りのあらゆるルールや組織が、これまでと違ってみえるはず! 監修=内田樹氏 〈目次〉 ■PART 1.謎ルールに従ってしまうワケ 第1章 他人に振り回される私たち ルールまみれの現代社会/なぜ会話はOKで社内通話はNGなの?/身近な生活に潜むルール/「泣き寝入り」で生きる私たち/歴史は繰り返さない――こうして現代人は仕事中毒になった/大人になる=大人しくなる?/謎ルールに鈍感になったツケ――生きがいの行方不明/自明を問いに付す――「当たり前」の再検討 第2章 謎ルールに服従してしまうカラクリ 群れつつも孤独な現代人/人類はいつから孤独になったのか/「昨日までの世界」の姿/孤独の原点――「定住革命」/分業の罠――他者なしでは生きていけない/協調性というルールの加速/理不尽でも服従してしまうメカニズム/「裏のカリキュラム」――無意識の刷り込み/一致団結が難しい時代/現代人を支配する正体――他人指向社会と承認欲求地獄 ■PART2.ルールがもたらす功罪 第3章 謎ルールの長所――まずまずの安心とそこそこの満足 社会をつくる目的は「保護と繁栄」/ルールで高まる社会のコスパ/秩序維持装置としてのカネ/カネよりもコスパがいい統治ツール「知識」――だから国家は教育を手放さない/国家とは「教育団体」である/国家が教育を独占できるのは――「外部効果」という社会貢献/「性弱説」――社会を誰に任せるか/脱個人依存――民主主義とは荊の道/母なるルール――イノベーションとバリエーション/条件が人間の条件 第4章 謎ルールの短所――自動で増えない「善」 仏作って魂抜ける――手段の目的化/思考停止――手段目的化がもたらすもの/人はなぜ社会を築いたのか――手段目的化の起源/社会的記憶喪失――目的の再考/社会――「一時休戦」の手段/統治者――社会に尽くす公僕/「社会の趣味」とのお付き合い/社会可変説――社会は変えられるという事実/コンセプトの忘却――社会に備わる根本精神/悪の飼育――社会の初期設定に組み込まれていた双子/「決まりだから」――大人の常套句のなぜ/「落ちこぼれ」・「浮きこぼれ」・「吹きこぼれ」――「自転車カゴのゴミリレー問題」/自発の蒸発――活気のない秩序という終点/2つの「大きなお世話」 ■PART3.謎ルール社会を人間的に生き抜くために 対談 内田樹×高部大問 「謎ルール」にぶつかった際の若者の反応は三つある/「近代社会はよくできたフィクションである」という前提を知る/教育が目指すべきは「市民的成熟」である/謎に対する「葛藤」が成熟を生む/定型化が空洞化を招く/複雑な人間になりなさい/自分の中に「局所的な無秩序」を抱え込め!/教育の目的は「社会化」と「解放」/「謎」や「未知の領域」との遭遇の重要性 /「戦え!」
  • ファスト・カレッジ ~大学全入時代の需要と供給~(小学館新書)
    3.5
    1巻1,056円 (税込)
    現役職員が明かすざんねんな大学のリアル。  大学は教育機関ではなかったのか? 大学全入時代といわれる昨今、「就職しか興味がない学生」と「教える意欲がない教員」の思惑が一致した結果、早く手軽に卒業資格を提供するだけのファスト・サービスと化してしまった──。入試は外注、授業は手抜き、気にするのは就職率だけ……。優秀な人材を輩出するどころか、「3年で会社を辞める新入社員」を生み落とす今の大学につける薬はないのか? 教員や学生たちに日常的に接する現役大学職員が明かす「ざんねんな大学」のリアル。 (底本 2024年4月発売作品)
  • ドリーム・ハラスメント 「夢」で若者を追い詰める大人たち
    4.2
    1巻946円 (税込)
    <各界絶賛> ■武道家 内田樹氏 呪符として機能している「夢を持て」「自分らしく生きろ」という言葉の負の効果に、 我々はもっと恐怖心を持つべきである。 ■思想家 田坂広志氏 若者に「夢を持て」と語る大人は、必読! ■教育改革実践家 藤原和博氏 私には夢がなかった。リクルートに憧れはなかったし民間校長になる夢を見たこともない。 「教育改革実践家」は52歳の私があとづけで付与した肩書きだ。 ■経営学者 野中郁次郎氏 計画・分析偏重の呪縛から逃れよ。「いま・ここ」の直接経験から見えてくるのが「生き方」だ。 夢の強要。その罪と害 犯行の凶器は、「夢」でした。タチの悪い悪意無き共犯者たちによる「夢を持て」の大合唱。その陰に隠れて黙殺されてきたドリーム・ハラスメントという実態。数々のインタビュー・文献調査から浮き彫りになったのは、夢を持てずに苦しむ直接的被害者と、意外な間接的被害者の存在。誰も夢から逃れられないのに、誰も夢の持ち方は教えてくれない。夢に支配されない生き方も提示されない。只々「夢は善」と妄信させるだけ。夢を持てないとヒトは死ぬのか。そんなにも社会は生きづらいのか。教育関係者自らが、教育界の長年のタブーをえぐり出す。 【目次】 はじめに 第一章 夢に食い殺される若者たち 第二章 職業以外の夢が認められない異常 第三章 タチの悪い悪意無き共犯者たち 第四章 夢を持たないとヒトは死ぬのか 第五章 それでも夢を持たせたいならば おわりに

ユーザーレビュー

  • 謎ルール : 10代から考える 「こんな社会」を生き抜く解放論

    Posted by ブクログ

    10代向けにフリガナを多用した本だが、これは大人にも十分読み応えがある。
    というか、ここまで考える大人はいないだろう。
    表紙、タイトルの雰囲気からもっとおちゃらけた本だと思っていたが、
    とんでもない。
    深い。重い。そして的を射ている。
    日頃の私の問題意識にぴたっと当てはまっている。

    なんでこんなタイトルにしたんだろ。
    最初に私が思ったような軽い感じで読み始めたら、離脱者続出だろう。
    しかししっかり読み進めば、日本の病巣を抉り出すような内容。
    タイトルって難しいよなあ、、、

    さて本題。内容。目次はこう。

    ■PART 1.謎ルールに従ってしまうワケ
    第1章 他人に振り回される私たち
    ルールま

    0
    2025年11月14日
  • ドリーム・ハラスメント 「夢」で若者を追い詰める大人たち

    Posted by ブクログ

    851

    この本に意味づけが無いと行動出来ないというのはダメだって書いてあった。まずはやってみないことには何もわからないし現実化していないことは自分の妄想とか理想に過ぎないからって。自分の夢が思い描いた通りとは限らないし、夢のあとの人生みたいなものがあるから。まずは行動することでやりたいことが決まってくるっていう部分に共感した。

    私もつまらない人生だったけど、なんとなくランニング初めてみたら、山に登る体力とかロードバイク大会出る体力とか付いて行動範囲が広がって楽しくなった。ランニング始めた当初は山登ったりとか自転車の大会に出ることとか自転車の大会先で九州の友達が出来たりとか山登りで出会った友

    0
    2024年02月07日
  • ドリーム・ハラスメント 「夢」で若者を追い詰める大人たち

    Posted by ブクログ

    ハッとすることや頷かされることばかりだった。若者に夢を押し売りする大人は果たしてどんな夢を持ち実現させてきたのだろうか。一部の著名人は確かに夢を実現してきたのだろうが、それはほんの一部の人間を誇張し英雄化してきたに過ぎなく、夢を押し付ける側の大人のほとんどは夢などなくても、あるいは夢とは無関係に充実した生活をしている。
    夢という幻想に縛ることなく、人が多様な幸せを手に入れる社会でありたい。

    0
    2024年02月04日
  • ドリーム・ハラスメント 「夢」で若者を追い詰める大人たち

    Posted by ブクログ

    自分自身に問いかけたい。夢という言葉を凶器にして子供を追い込んでいないかと。
    やりたい事や夢という言葉は極力使わずに子供と接してきたつもりです。ただ、それでも知らず知らずのうちに目標ややりたい事と言った言葉で子供たちを煽っていたのでは無いかと自分自身に問いかけました。

    日頃から小学生、中学生、高校生と接しています。
    普段は夢を散々問うのに、いざ進路決定の段階になるとそんな夢を見るなと言われる子供達が不憫で本書を読みはじめました。

    結果として読んで本当に良かったと思えました。
    ややくり返しが多いように感じましたが、それくらい筆者が伝えたいことがあるということでしょう。

    この先も本書は手元に

    0
    2021年05月16日
  • ドリーム・ハラスメント 「夢」で若者を追い詰める大人たち

    Posted by ブクログ

    大人は若者に対して「夢を持て」「そしてそれ
    に向かって努力すことこそが、人生の充実に
    繋がるのだ」と言います。

    果たして本当でしょうか。

    今の大人は皆、「夢」を持って人生を歩んでき
    たのか。側から見れば、その夢をかなえること
    が出来たのは、ほんの一握りの人に過ぎないこ
    とは明白です。

    そうです。夢とは叶わずに散ってしまう宝くじ
    のようなものなのです。

    だとすると大人は「とにかくハズレくじでも
    いいから買っておくのが人生なのだ」と言って
    いるのでしょうか。

    違うと思います。

    本当に夢を持たないと人生に充実感を得るこ
    とは出来ないのでしょうか。

    この本では、そんな今まで誰も思ってみな

    0
    2021年02月19日

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