内田樹のレビュー一覧

  • 街場の親子論 父と娘の困難なものがたり

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    本当は仲の良さを感じました。
    3割噛み合えばよいというのに共感します。
    完璧を求めすぎてもダメで、時期によってはこの割合がわかるものと思って、子どもに接します。

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    2020年07月08日
  • 街場の親子論 父と娘の困難なものがたり

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    ネタバレ

     内田樹の等身大の姿が垣間見える貴重な本だと思う。それもまた、みんながとりあえず信用することができるだけの情報を出しているだけだと内田樹は釘を刺してはいるけれど。それでも今までの内田樹が発する言葉から窺い知れる姿とはずいぶん違う像を見ることができた。
     るんちゃんの洞察力もさすが。この人の言葉選びと視点は希有のものだと思うので、そのうち本を書くだろうな。
     それにしても、内田樹が30代後半の娘をまるで10代の子どものように娘に語りかけるのは最後まで違和感ありました。どうなんでしょう、これ。
     とはいえ、愉快に自由に過ごして欲しいという親心は共感できたし、カッコつけずに話そうという姿勢はやはり内

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    2020年07月04日
  • 常識的で何か問題でも? 反文学的時代のマインドセット

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    発刊から数年経ち、時事としてはちょっと古い話題ではあるものの内容に関しては全く遜色ないばかりか、今の政治や世事の状況を鑑みつつ読めば発見や自分では思いもつかない見識が満載です。
    私には目からウロコの見識がたくさんありました。

    先生の、「未来に対する仮説を立てて検分する」という世の中に対するあり方は私たちに、もっと広く物事を見よ、考えよ、本当のありかを見極め嘘や誤魔化しを見抜けよ、と訴えているかのようと感じました。
    たとえ仮説が外れたとしてもそれは問題ではなくて、そういう風に物事を関心を持ってみる姿勢がなくてはならないという啓発だと。
    流されてばかりではあかんですね。何が出来る出来ないの前にき

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    2020年05月16日
  • 転換期を生きるきみたちへ

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    中高生にとって必読の書であるのはもちろん、私たち大人も読んでおくべき1冊。
    以下、印象に残ったフレーズを。

    「この世に『最低の学校』というのがあるとすれば、それは教員全員が同じ教育理念を信じ、同じ教育方法で、同じ教育目標のために授業をしている学校だと思います(独裁者が支配している国の学校はたぶんそういうものになるでしょう)。でも、そういう学校からは『よきもの』は何も生まれません。これは断言できます。」(p10:内田樹)

    「疑うというのは『排除する』とか『無視する』ということとは違います。『頭から信じる』でもなく、『頭から信じない』でもなく、信憑性をとりあえず『かっこに入れて』、ひとつひとつ

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    2020年05月14日
  • 疲れすぎて眠れぬ夜のために

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    内田樹の安定感には、毎回安心させられる。
    おかしいな、変だな、という気持ちを上手に分解してもらえるきがする。

    どんな作家のほんを読んでいるのか、名前が出てきたのは珍しい気がした

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    2020年05月10日
  • 日本辺境論

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    日本人のアイデンティティは、辺境民としての『きょろきょろ』するところに見出せるという主張はすとんと腑に落ちた。

    常に辺境民として追いつき追い越すべき相手がおり、ある種の解決すべき課題が豊富にある状態というのは恵まれた環境にあったのではないだろうか。

    矛盾を包含し、そのまま飲み込むというのはとても強かな国民性であり、生き延びる知恵だと感じる。

    佯狂戦略をとる日本の特殊性という観点からとても面白い本であった。

    とはいえ全てを理解できてはいないのでまた時間をおいて読み返したいと思う。

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    2020年05月07日
  • 「おじさん」的思考

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    私が読んだのは単行本です。内田樹(たつる)著「おじさん的思考」、2002.4発行。軽い読み物と思いきや、何とも理屈っぽい作品、哲学の書でしたw。こういう見方もあるのかなという感想です。①大義名分を立てて戦争するより、大義名分のない平和にしがみつく方がずっとむずかしい。憲法九条と自衛隊、歴史上、もっとも巧妙な歴史的妥協。②フリーターの社会的機能は失業者の隠蔽。主体的なフリーター、勉強をしない大学生、家事をしない専業主婦(日本だけに存在する社会集団)が失業率の緩衝材。③教育では学ぶためのマナーを学ぶことから。

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    2020年05月02日
  • そのうちなんとかなるだろう

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    本の帯には、著者の破天荒な半生のトピックが
    キャッチコピーよろしく書かれている。

    いじめが原因で小学校を登校拒否
    受験勉強が嫌で日比谷高校中退
    親の小言が聞きたくなくて家出
    大検取って東大に入るも大学院3浪
    8年間に32大学の教員試験に不合格
    男として全否定された離婚、
    仕事より家事を優先して父子家庭12年

    本書はまもなく古稀を迎える内田 樹 版「私の履歴書」。 大学の教員職を得るまで、かなりの苦労をしたとは耳にしていたが、採用になった神戸女学院が33校目だったとは…。それに輪をかけて驚いたのは高校中退し、大検経由の東大合格⁈

    数奇な半生記でありながら、本書には運命的な出会いとかついてな

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    2020年05月02日
  • 街場のメディア論

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    ・情報を評価するときに最優先の基準は「その情報を得ることによって、世界の成り立ちについての理解が深まるかどうか」ということです。

     この本の主題には直接関係ありませんが、私は、第一講「キャリアは他人のためのもの」が好きです。

    《人間がその才能を開花させるのは、「他人のため」に働くときだからです。人の役に立ちたいと願うときにこそ、人間の能力は伸びる。とにかく「これ、やってください」と懇願されて、他にやってくれそうな人がいないという状態で、「しかたないなあ、私がやるしかないのか」という立場に立ち至ったときに、人間の能力は向上する。ピンポイントで、他ならぬ私が、余人を以ては代え難いものとして、召

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    2020年04月30日
  • 街場の天皇論

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    死者とか敗者、忘れされれようとしている者、なかったことにされている者への想いを持つことが、今、自分が生きるために必要なのだ、と言われた気がした。

     読んでいて、気持ちが軽くなった。気持ちが軽くなったことで、俺は自分を死者、敗者の側に置いていたのだと気づいた。

     誰かから、負けや死を宣告されていたわけでもない。自分で自分をそういうふうに勘定していたのだな、と。

     今の社会情勢がそういう気持ちを喚起していたのかもしれないし、ひょっとしたら誰でもそういう気持ちをもつものなのかもしれない。だからこそ、死者をおもうことは、自分をおもうこと、救うことになるのかもしれないな。

     多くの友、同志を失う

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    2020年04月30日
  • 困難な結婚

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    結婚は困難だ。
    特に今の時代、することも難しければ、婚姻関係を維持することも難しい。
    タイトル通りの主張を、著者は変えません。
    そんなネガティブイメージ満載で書かれた結婚論ですが、不思議なことに
    この本を読むと、結婚も悪くないかも?
    既婚者目線では、もう少し頑張ろうか?
    等、新たな視点が得られます。
    ためになりました。

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    2020年04月26日
  • 日本辺境論

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    日本人は、主体的にビジョンを生み出すことができない。そのため、リーダーにもなれない。キョロキョロし、周囲が何をやっているかを観察、日本人がやるべきことを探るタイプ。文明が遅れて発達し、辺境人としての位置付けのためか。常に歴史上、中国が、中心であった。

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    2020年04月26日
  • しょぼい生活革命

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    僕は内田樹という知性を信頼している。

    膨大な知識・鋭い感性・身体性に裏打ちされた独自の視点を持ちつつ、さらに自分より若い世代や異なる分野の専門家に対してオープンマインドな姿勢を保ち続けている人だからだ。

    自分はもうすぐ40歳を迎える人間(内田樹氏から見ればまだまだ若造)だが、既に自分より遥かに若い人たちの感性やスピードについていけず、徐々の頭が徐々に柔軟性を失いつつように感じ始めている。

    そういう自分の老化のようなものを自覚し始めた今だからこそ、内田樹氏の開放性というか、しなやかさに尊敬の念を禁じ得ない。


    本書「しょぼい生活革命」は、そんな敬愛する内田樹氏が、自身の娘よりも若い30歳

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    2020年04月26日
  • 街場のメディア論

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    2010年出版で、終わり頃に10年後どうなっているだろうという感じのことが書いてあった。今が10年後……内田先生の危惧がそのままという印象を私は受けています。

    市場化してはいけないもの、教育や医療もかなり変化を求められているように感じる。
    そしてこの本を読むとマスメディアの変化への貪欲さがすごく目につくように……。
    贈与経済のあたりが少し難しく感じたのでまた何度か読み返すことになりそう。

    良い刺激を受けました、ありがとうございます。

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    2020年04月01日
  • しょぼい生活革命

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    ノルマに責められる会社勤めに限界を感じて、
    3/11をきっかけにして、
    人混みの中の都会での暮らしに嫌気が指して、
    さまざまな理由はあれど
    とにかく
    他者に追われる「暮らし」を辞めて
    自分の力で、
    自分の頭と、
    自分の足と、
    自分の手と、
    自分のリズムで、
    田舎で「暮らし」始めた
    若者たち(30代~40代)と
    知り合うことが
    ここ数年多くなった

    夫婦で、子供たちは
    まだ幼いけれども
    空の下で
    土に向き合った
    暮らしをしている人が多い

    彼らと
    話をしていると
    本書で話されている
    さまざまなことが
    暮らしの中で
    もうすでに
    実践しているのだなぁ
    と感じてしまうことに
    結構気付かされる

    日本に

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    2020年03月23日
  • 日本辺境論

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    内田先生の文章は、思考のジャンプ力(ある事実を推考して結論を導く力)の素晴らし生の文章は、思考のジャンプ力(ある事実を推考して結論を導く力)の素晴らしくいつも感銘を受けます。そして文章を読んでいるこちらも頭が良くなったような気分させてくれます。今回も推考が光っています。日本は中国(中華)から見れば辺境なので辺境論ということですが、それを拗ねたり畏縮しているわけではなく、辺境人だからこその日本人論を展開しています。

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    2020年03月17日
  • しょぼい生活革命

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    対談の面子がすごい

    最初あたりの全共闘のところはあんまり面白くないなあとおもったけど、ポツポツと気になるところが出てくる。2人の思想のポイントが垣間見えるところが面白い。体系的にはわからないのが対談の限度か。2人の本を読みたくなる。

    以下面白いと思ったところ

    ●どんなことがあっても「こういう人いるよね」と思ったほうがいい
    「床族」の結婚の話も面白かった

    ●貧困をゼロにしようとすることが社会として不健康
    リスクをゼロにするのはコストがすごい

    ●貨幣を呼び込むコツは贈与すること
    貨幣は予想外の使い方を喜ぶ、とか目からウロコ

    ●合意形成は全員が同じくらい不満なところに持って行く
    三方1両

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    2020年03月15日
  • そのうちなんとかなるだろう

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    流れに任せて生きていていくとか起こったことをとりあえず信用するとか
    引き寄せ系の本やブログで見ていいな、そうしてこうと思ってたけど
    改めて力強く肯定してもらった感じ
    何があろうと自分である限り行き着くところは同じ。直感に従って生きていく。
    身近なとこだと会社の異動とか結婚とか
    いいやこうだからこうしたいんだ!!と明確な目的や理由を持って突き進もうとしないで
    あはい、いいですよぐらいで依頼が来たら乗っかってその先でどんどん自分の資質を見つけて生かしていけばいい感じに生きていけると思う

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    2020年02月11日
  • 困難な結婚

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    結婚はどのようなものか必要性などをQ&Aで話す本
    インフルエンサーが書くような勢いのある本よりこういう落ち着いた本のほうが好み。


    結婚はリスクヘッジのために存在する。ピークではなく危機耐性を見る、結婚を通して大人になる、結婚という宣言、
    幸福になるためではなく、不幸にならないために結婚がある

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    2020年01月19日
  • こんな日本でよかったね 構造主義的日本論

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    内田樹のエッセイをまとめた本。日本の様々な問題点について独自の視点で意見を述べていますが、いろんなメディアに書いたエッセイであるため、一貫性があまりない。読んでいるととても面白いし、分かりやすいけれども、あまり記憶に残らない感じ。

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    2020年01月02日