内田樹のレビュー一覧

  • 困難な結婚

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    毎度お馴染み、内田樹先生の本
    適切なメッセージのやりとりをすることを「仕事をする」という。コミュニュケーションが適切にできない人に仕事がテキパキとこなせるはずがない。仕事の90%くらいは他者とのコミュニュケーション。「耳を塞いでいる人」にはこれができない。頼んでいないことをやって、頼んだことをやってくれない。だからそういう生き方をしていると、どんどん「仕事ができないやつ」という評価が確定していく。すると職場はますます居心地の悪いところになる。大事なのはコミュニュケーション感度。

    共同生活を営む上で1番大切なことは「機嫌がよいこと」高い目標を設定していると、みすぼらしい現場との落差を思い知らさ

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    2018年07月07日
  • ぼくの住まい論

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    公共性のある住宅建築入門書でもあり、
    内田樹先生の思想への入門書でもある。
    そうそう、それが言いたかったんだ!と痒い所に手がとどく本。母港論の話にぐっときた。
    建築をはじめたての時よりしばらく学習したあとの方が味わい深く読める。

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    2018年07月13日
  • 変調「日本の古典」講義――身体で読む伝統・教養・知性

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    能や論語などの古典をベースに、教養や知性についての対談を書籍化したもの。タイトルに変調とあるように、一般常識では見られない解釈や解説が非常に面白い。「不惑の惑は、本来は域であり、枠にとらわれるなという意味」「教養とは、外部に開かれた小さな窓枠。内部の言語のみで説明できるわけがない」「笑いは割らい。その場の雰囲気を割って変化させるもの」「自由とは不安定。四つ足から二足歩行となり、さらに飛ぼうとしている」「雨粒を感じようとする動作を制御して行うことはできない」「矛盾はあって当然。最強の矛があったら世界は終わる」「事象の背後に見えないパターンを見いだすことが戦略」

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    2018年06月07日
  • アジア辺境論 これが日本の生きる道

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    面白いのだけれど、☆を1つ減じたのは本書の目論見である「明るい未来像の提示」よりも、現状への不満が多く述べられていたような気がするから。
    もちろん現状の分析があっての未来像だとは思うのだけれど、もっともっと「どんな可能性があるのか」という点について聞きたかったので、その分が残念でした。

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    2018年05月11日
  • 聖地巡礼 ビギニング

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    大坂 上町台地を特段意識したことは無かったけれど、一度歩いて確認してみたい。『村上海賊の娘』の世界を思い起こしながら読んだ。
    京都は船岡山のパワースポット、六道珍皇寺、鳥辺野、清水寺。珍皇寺近くに住んだことがあるけれど、確かにあの世的な雰囲気があったように思う。
    奈良の大神神社も未体験だけれど、ぜひお参りしたい。

    内田さん、釈さんのかけあいが、適度に霊的、宗教的で入ってきやすい。能にももっと触れてみたい。

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    2018年03月26日
  • 最終講義 生き延びるための七講

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    相変わらずの内田節で読んでいて面白い。大学建築の話とか、異質な人が居た方が全体として生存確率が上がるとか、いずれもどこかで読んだことがある話な気もするけど、同じ話を色んな例えを入れつつアップデートしていくのがこの方の流儀だとは思う。
    ただ、読んだことない話もあって、その部分は非常に興味深く読めた。誰が読んでも自分の話だと感じるという、複数の立場を同時に盛り込む文章(倍音)の話は、なるほどな、と思ったりした。個人的にも倍音のある文章を書いてみたいな、とそんなことを思った。

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    2018年03月23日
  • 街場の天皇論

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    2016年8月の天皇の「おことば」について内田さんの考えは新聞等で読んでいたので大枠はわかっていたけど、初めて読んだ内容もたくさんあった。
    これは改憲を考え直すよう促したものだと諸外国では報じられていることとか。

    後半の天皇論以外の文章が意外と(?)めっぽう面白かった。
    吉本隆明の「大衆」についてとか、源平合戦は馬を操るのがうまかった源氏(陸)と、船を操るのに長けていた平氏(海)の戦いだったとか、能はもともと死者を鎮魂するために生まれたとか。

    ほかにもいろいろと面白い視点がてんこもり。書ききれないのが残念。

    (メモ)鎌倉仏教のことを知りたければ以下の本が良さそう。
    ・鈴木大拙「日本的霊性

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    2018年03月11日
  • 村上春樹にご用心

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    ネタバレ

    私は村上春樹はあまり好きじゃないです。
    (アンチではないですよ?ただ、つかみきれないその文に
    畏怖も感じるのですが、なんか、怖い)

    著者は珍しいことに
    冬ソナが好きなのです!!
    しかも超真面目に語っているぜコノヤロー。
    ここまでいろいろと思いを巡らせることができれば
    幸せなんだろうなぁ。

    村上春樹の魅力をこれでもかと
    ぶつける、著者らしい(と言われる)作品。
    翻訳しやすい文だということに
    驚かされました。

    現実にフランス語にかかわる彼が訳した分と
    原文は近いのよね。
    しかもハルキストらしく、
    大体文脈予想をしてらっしゃる(笑)

    文壇のかくかくしかじか話も
    必見であります。

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    2018年03月07日
  • 街場の天皇論

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    今の世の中で
    起きていることを
    自分なりに
    すっきり
    させたい時には
    内田樹さんの本が
    とても良い

    読みながら
    考えたり
    考えながら
    読んだり

    思考のストレッチを
    させてもらっているような
    気がしている

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    2018年03月05日
  • 街場の読書論

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    読書本はただ本の紹介か感想が書いてあるだけのことが多いが、内田氏のものは、著書の論考がふんだんに盛り込まれており、色々な刺激がある。いくつか読んでみたいなという本があったので、参考にまたいくつか物色してみよう。

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    2018年01月12日
  • 街場の天皇論

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    今上天皇の退位を来年に控え、天皇や天皇家の報道や
    様々な天皇論が語られていますが。
    確かに民族の特殊性を下手にとらえると大変なことに
    なるとは思いますが、天皇が存在するという日本国の
    特殊性はあるのだろうと思います。
    そこに立憲民主と天皇性の2項対立の中の矛盾や、
    そこからくるであろう抑止力というのも
    ありえるのだと思いますが、そこに全能性を持つのも
    怖い気がします。

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    2018年01月07日
  • 街場の読書論

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    ワークショップ・デザインなどをやっていると面白い視座からの提言は必要。これからは内田さんの書籍を読み直し、読み直し、そこから発案しようと画策している。

    思考停止に陥らず考え抜くとはどういうことかを身をもって示してくれている先達だと思う。これからも是非新しいものを提供いただきたいと思う。

    内田さんのマンガの趣味が自分のと結構合うのにビックリ。是非お会いしてお話ししたい。

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    2017年12月17日
  • 日本の覚醒のために

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    20世紀にアメリカが戦争をしてきたのは、イラク戦争を除くと、ウッドロー・ウィルソンからバラク・オバマまですべて民主党の大統領の時代です。共和党は本来戦争をしたがらない。外国の紛争に介入しないで、ひたすら国益増大をはかるというのが共和党の基本戦略です。

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    2017年12月11日
  • 日本の覚醒のために

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    コミュニケーションや伊丹十三、白川静などの講演集。

    白川静について読んでいるとき、孔子が周公に託して思想を語ったように白川先生は孔子に託して自分の思想を語っていると説いていた。それを読みながら、途中でその語り口がまさに内田氏が白川先生に託して自分の想いを語っていると気づき、その入れ子構造というか、メタ的な構図になんともざわざわした。あとがきによればいつもの焼き直しで、一番出来が悪いと書いてあったけど。

     どの話も刺激的で、何度か読み返して考えたいものだった。見返すと、けっこうマーカー引いているものなぁ。

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    2017年12月02日
  • アジア辺境論 これが日本の生きる道

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     私の好きな作家,内田樹さんと姜尚中さんの対談なんだから,面白くないわけがありません。
     この二人は,いつも新しい視点を与えてくれます。
     今回のテーマは,アジア。日本と韓国と台湾の連携で,新しい可能性が拓けていく…というのは,現実からみると無理そうに見えますが,そういう大風呂敷を広げないことには,いつまで経ってもアメリカの属国になっているだけです。
     今回の安倍とトランプの外交を見ても,悲しくなってきます。
     日本の右翼がどうして反トランプ,反安保にならないのか,不思議です。

     韓国が植民地支配の反省から,漢字を廃止してハングルにしたために,若者たちが韓国の古典を読めなくなっている…という

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    2017年11月23日
  • こんな日本でよかったね 構造主義的日本論

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    仕事の合間時間にたまに手に取って読み進めたから、正直内容はあまり覚えていないのです(苦笑)。でもいつも通りの論調だったと思うし、何といっても最後にまんまそのもの、その後一冊の新書に発展する「日本辺境論」の章が収録されているのがその証左。定期的にコンスタントにその著作を読んで、その度に襟を正される作家です。

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    2017年10月25日
  • 「おじさん」的思考

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    文庫化されたのは02年ですが、内容は00年前後の著者のブログをまとめたものです。
    今(17年)読んでも、著者の慧眼には、やはり脱帽します。時事ネタは、時の経過と共に、
    大概は価値をなくしますが、著者の一部の内容は、経年劣化に耐えています。

    第二章に「老人大国に向けてのロールモデル」という文章があります。01年に書かれた内容ですが、
    日本は確実に衰退していくという内容に、17年の今の日本がダブります。
    日本はここ10数年で、制度疲労を起こしています。
    もはや過去の成功モデルでは、国を安定維持させることは、
    できないにも関わらず、成長モデルを打ち出してします。

    超高齢化、人口減少、少子化、労働

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    2017年10月01日
  • 属国民主主義論―この支配からいつ卒業できるのか

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    買ってから一年くらいになってしまったけど、ようやく読めた。面白かった。いろいろなことを考えるね。頭の中が活性化されるというか。政治状況については、この本が出た当時とあまり変化はないと思う。シールズって、その後どうなっているんだろう。

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    2017年09月28日
  • 現代霊性論

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    現代霊性論
    内田樹25冊目

    霊性というものが科学的なものかどうかは一旦“判断を停止”して、人々に現象として与えている影響等を分析する現象学的なアプローチから、宗教や共同体の慣習について論議している。死に対する態度というものは往々にして世界でも普遍的な要素が多く、面白い。
    ・墓について:西洋では身心二元論が一般的であるが、アジアでも儒教では身心二元論的な考え方をしていて、死後も魂のよりどころとして位牌が作られる文化があった。それが日本に通じて、墓が作られる。場が持つエネルギーについても面白い。繁華街というものはもともと霊的なエネルギーが強すぎる為、人が住まないことを理由に市場としての役割を与え

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    2017年09月27日
  • アジア辺境論 これが日本の生きる道

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    姜尚中氏と内田樹氏の対談。2冊目だったような気がします。
    今回は、アジアのなかで、日本と韓国、台湾が連携をして
    東アジア圏をつくるという話。
    ちょっと実現には遠いきもしますが。。
    ちょっと間違えると大東和共栄圏と同じようなことに
    なる気もします。
    でも、今の風潮に危機感をもっているということは
    非常に同意。

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    2017年09月24日