内田樹のレビュー一覧

  • 呪いの時代

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    久々のウチダ本は相変わらずの切れ味。
    ワタシは内田センセイが以前から唱えている「贈与論」には強く共感している。考えてみると、先輩から「お前が先輩や上司の立場になったらおごってやれ。金はそうやって回る。」と言われていつもおごってもらったり、アントニオ猪木が「笑顔は施しだ」と言っていたり、先日読んだ『モリー先生との火曜日』でモリーが「ほんとうの満足は『自分が人にあげられるものを提供すること』によって得られる。」と言っていたのも、実は根っこは贈与論なんだと思う。贈与万歳。これからも贈与できるものは贈与しよう。

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    2018年11月18日
  • 街場の大学論 ウチダ式教育再生

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    2000年から2006年にかけてブログに書かれた
    内容を採録したというだけあって、ウチダ節が冴え
    わたった一冊。

    “学校というのは子どもに「自分が何を知らないか」を
    学ばせる場である。一方、受験勉強は「自分が何を
    知っているか」を誇示することである。”

    “定期的に「頭の中身」を満天下に明かして、批判の
    矢玉に身をさらすのは、学者の責務であると私は思う。”

    縦横無尽の炸裂ぶりに、いつもの通り胸がすく。

    でも、この本を読んでいていつものウチダ本と少し
    趣が違うなと感じたのが、母校・日比谷高校と全共闘
    について描かれた第8章と第9章。

    正直、全共闘と言われてもピンとこないワタシには、
    この

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    2018年11月18日
  • 街場のメディア論

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    「メディア論」とあるけれど、内田センセイの
    ことだから、ただの「メディア論」ではない
    だろう…と想像はしていたけれど、果たして
    その内容は想像以上!

    こんな切り口があったのかと驚愕しながらも、
    言われてみればその通り!というご指摘の
    オンパレード。
    例えば、電子書籍で「本棚」について論じられて
    いる部分。自分が毎日本棚を眺めている事実に
    改めて気づかされ、眺めることを力いっぱい肯定
    された。驚愕、納得、歓喜!

    そんな中でも圧巻だったのは「第六講 読者は
    どこにいるのか」と「第七講 贈与経済と読書」
    のニ講。
    贈与経済については、最近のネット本やツイッター
    本で

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    2018年11月18日
  • 街場のアメリカ論

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    久しぶりに内田本を。

    アレクシス・ド・トクヴィルに献呈するという
    記載から始まっているので、いつもの内田節
    と違うのかな?と思ったけれど、そんなものは
    杞憂に過ぎなかった(笑)。
    ページをめくるそばから、いつもの内田節が
    さく裂!

    のっけから、この本を書くに至った経緯の中で、
    こうおっしゃる。

    “私はもともと仏文学者であって(今ではその
    名乗りもかなり怪しいが)、アメリカ史にも
    アメリカ政治にもアメリカ文化にもまったくの
    門外漢である。非専門家であるがゆえに、どの
    ような法外な仮説をたてて検証しようとも、誰
    からも「学者としていかがなものか」という
    隠微な(

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    2018年12月08日
  • 疲れすぎて眠れぬ夜のために

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    あまりに面白くて読むのが止まらず、「眠れぬ夜」になって
    しまった一冊。

    こういう見方もあるのか、という新たな気づきをずいぶん
    もらった。なんだぁこいつぁ、とお怒りになる御仁もいるん
    でしょうが、最後には、なるほど、と思わず納得してしまう
    ような話が満載。

    中でも、アメリカは女性嫌悪の国であり、その国で生まれた
    西部劇というのは、フロンティアの男たちのトラウマを癒す
    ための物語だという指摘は、面白かった。
    ワタシの中でスッと落ちた。


    人気が高いというこの内田さんのブログ、これからはマメに
    チェックだ。

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    2018年11月18日
  • 呪いの時代

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    日本のことを捉え直すに役に立つ好著。エッセイ的に色々な角度から日本という国を見つめ直すことができる。オバマの章にあった、アメリカを覇権国家たらしめている、根底の話が面白かった。アメリカにあって、ヨーロッパにないもの。こういうことも踏まえていかないと、日本という自分の国を理解するにあたっても、誤った理解をしてしまうと思った。英語が要らない日本という国の章も必読と思う。

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    2018年11月12日
  • 街場のメディア論

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    ・「しかたないなあ、私がやるしかないのか」という立場に立ち至ったときに、人間の能力は向上する
    ・「自分が言わなくても誰かが代わりに言いそうなこと」よりも、「自分がここで言わないと、多分誰も言わない」ことを選んで語る
    ・「命があやうくなると知るやたちまちそれを否認する」ような言葉が自分にどれくらい含まれているか点検する
    ・「変える必要がないもの」「惰性が効いているほうがよいもの」−医療、教育などの社会的共通資本
    ・本棚−「ほんとうはなにものであるか」よりもむしろその人が「どんな人間であると思われたがっているか」

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    2018年11月04日
  • 聖地巡礼 ライジング  熊野紀行

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    なまじのガイドブック読むより熊野を堪能できる。

    熊野って何か大事を果たす前にエネルギーを充填するような土地なんですかね。
    大きな困難と向き合う前に行っておくべき地
    そこに行くことで生命力が高まる、戦闘力が高まる、そういうことが実感としてあったんだと思うんですよね。

    神社仏閣や祭は人間が一定数以上いる場所には絶対に必要。土地にこもっていたり人間が持ち込んでくる邪気を「リリース」「放電」する装置が必要。

    子供の頃から自分の死に方のイメージをはっきり持っていて、そこに向かって次第に収斂していくように老いていく、そういう文化があったんじゃないでしょうか。
    むしろ、「生と死をつなぐ強烈な通路」を持

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    2018年10月18日
  • 街場のメディア論

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    オーディオブックにて視聴完了。
    面白すぎて3回聴き直した。

    内田樹の他の街場シリーズ、はよ。

    のっけのキャリア論の話が本当に秀逸で、自分の才能に適した職業があるのではなくて、社会からの要請が才能を開花させるって話はほんとそうだと100回は頷いた。

    紙の本も買ったので、改めて読書メモを書こう!

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    2018年10月14日
  • 街場のメディア論

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    よく「ポストが人を作る」といいますけれど、ほんとうにそうなんです。…「自分が何をしたいか」「自分には何ができると思っているか」には副次的な意味しかありません。

    →自分探し若者に対して、日ごろから思っていることで、全く同感。

    社会的共通資本というのは、原理的に言えば、個人の恣意にも政治イデオロギーにも市場の需給関係にもかかわりなく保全されなければならないものです。

    →医療や教育は社会的共通資本であり、メディアによる正義の暴走がそれを危機にさらしていると言う主張であったと思うが、個人的には、それは医療・教育にかかわらず、すべての産業に当てはまる事項ではないかと思う。社会的共通資本そのものが重

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    2021年08月08日
  • 日本辺境論

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    「ここではないどころか、外部のどこかに、世界の中心たる「絶対的価値」がある。それにどうすれば近づけるか、どうすれば遠のくのか、専らその距離の意識に基づいて思考と行動が決定されている。そのような人間のことを私は本書ではこれ以後「辺境人」と呼ぼうと思います。」

    本書を読んでいて、自分が、著者の言う辺境人の思考方法になっているのだと度々思い返された。

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    2021年08月08日
  • 街場の天皇論

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    「おことば」から展開する天皇制のみかた。その視点ははなかった。源平合戦や日本書紀に遡り梅原猛とつながってるのが面白い。

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    2018年08月18日
  • 転換期を生きるきみたちへ

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    このレベルの本が一番わかりやすい。厭世的な世の中で、誰も意思決定をしない状態が続いている。日本を正常な形に戻すべきだね。その方法論は今国会で審議されている改憲論ではないことだけはわかってる。頑張れるかな、戦争も安保も知らない世代が。問われてるね。この世代の役割が。

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    2018年07月25日
  • 直感はわりと正しい 内田樹の大市民講座

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    内田氏がAERAに寄稿していたコラムを文庫本化したもの。約10年前のもので当時の政治や経済、社会、文化など様々なテーマが取り上げられており、内田氏の指摘が短くまとまっていて読みやすく、理解しやすい。この人の指摘は鋭さというより噛んで言い含めるような浸透力にあるのだと実感。「貧しい人にもっとお金を配分せよというのは、金さえあれば問題は解決するという拝金主義の裏返し」「同じ仕事ができるなら賃金が一番安い労働者が良い労働者」「自分は知らないけどなんだか面白そうな話を排除しないセンス」

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    2018年07月19日
  • こんな日本でよかったね 構造主義的日本論

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    買い置きしていたが、濡れかかっていたので急きょ読み通す。この人の本、やはり面白い。 2000年代の空気感がよくわかる。

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    2018年07月12日
  • 困難な結婚

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    毎度お馴染み、内田樹先生の本
    適切なメッセージのやりとりをすることを「仕事をする」という。コミュニュケーションが適切にできない人に仕事がテキパキとこなせるはずがない。仕事の90%くらいは他者とのコミュニュケーション。「耳を塞いでいる人」にはこれができない。頼んでいないことをやって、頼んだことをやってくれない。だからそういう生き方をしていると、どんどん「仕事ができないやつ」という評価が確定していく。すると職場はますます居心地の悪いところになる。大事なのはコミュニュケーション感度。

    共同生活を営む上で1番大切なことは「機嫌がよいこと」高い目標を設定していると、みすぼらしい現場との落差を思い知らさ

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    2018年07月07日
  • ぼくの住まい論

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    公共性のある住宅建築入門書でもあり、
    内田樹先生の思想への入門書でもある。
    そうそう、それが言いたかったんだ!と痒い所に手がとどく本。母港論の話にぐっときた。
    建築をはじめたての時よりしばらく学習したあとの方が味わい深く読める。

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    2018年07月13日
  • 変調「日本の古典」講義――身体で読む伝統・教養・知性

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    能や論語などの古典をベースに、教養や知性についての対談を書籍化したもの。タイトルに変調とあるように、一般常識では見られない解釈や解説が非常に面白い。「不惑の惑は、本来は域であり、枠にとらわれるなという意味」「教養とは、外部に開かれた小さな窓枠。内部の言語のみで説明できるわけがない」「笑いは割らい。その場の雰囲気を割って変化させるもの」「自由とは不安定。四つ足から二足歩行となり、さらに飛ぼうとしている」「雨粒を感じようとする動作を制御して行うことはできない」「矛盾はあって当然。最強の矛があったら世界は終わる」「事象の背後に見えないパターンを見いだすことが戦略」

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    2018年06月07日
  • アジア辺境論 これが日本の生きる道

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    面白いのだけれど、☆を1つ減じたのは本書の目論見である「明るい未来像の提示」よりも、現状への不満が多く述べられていたような気がするから。
    もちろん現状の分析があっての未来像だとは思うのだけれど、もっともっと「どんな可能性があるのか」という点について聞きたかったので、その分が残念でした。

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    2018年05月11日
  • 聖地巡礼 ビギニング

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    大坂 上町台地を特段意識したことは無かったけれど、一度歩いて確認してみたい。『村上海賊の娘』の世界を思い起こしながら読んだ。
    京都は船岡山のパワースポット、六道珍皇寺、鳥辺野、清水寺。珍皇寺近くに住んだことがあるけれど、確かにあの世的な雰囲気があったように思う。
    奈良の大神神社も未体験だけれど、ぜひお参りしたい。

    内田さん、釈さんのかけあいが、適度に霊的、宗教的で入ってきやすい。能にももっと触れてみたい。

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    2018年03月26日