内田樹のレビュー一覧
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2000年から2006年にかけてブログに書かれた
内容を採録したというだけあって、ウチダ節が冴え
わたった一冊。
“学校というのは子どもに「自分が何を知らないか」を
学ばせる場である。一方、受験勉強は「自分が何を
知っているか」を誇示することである。”
“定期的に「頭の中身」を満天下に明かして、批判の
矢玉に身をさらすのは、学者の責務であると私は思う。”
縦横無尽の炸裂ぶりに、いつもの通り胸がすく。
でも、この本を読んでいていつものウチダ本と少し
趣が違うなと感じたのが、母校・日比谷高校と全共闘
について描かれた第8章と第9章。
正直、全共闘と言われてもピンとこないワタシには、
この -
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「メディア論」とあるけれど、内田センセイの
ことだから、ただの「メディア論」ではない
だろう…と想像はしていたけれど、果たして
その内容は想像以上!
こんな切り口があったのかと驚愕しながらも、
言われてみればその通り!というご指摘の
オンパレード。
例えば、電子書籍で「本棚」について論じられて
いる部分。自分が毎日本棚を眺めている事実に
改めて気づかされ、眺めることを力いっぱい肯定
された。驚愕、納得、歓喜!
そんな中でも圧巻だったのは「第六講 読者は
どこにいるのか」と「第七講 贈与経済と読書」
のニ講。
贈与経済については、最近のネット本やツイッター
本で -
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久しぶりに内田本を。
アレクシス・ド・トクヴィルに献呈するという
記載から始まっているので、いつもの内田節
と違うのかな?と思ったけれど、そんなものは
杞憂に過ぎなかった(笑)。
ページをめくるそばから、いつもの内田節が
さく裂!
のっけから、この本を書くに至った経緯の中で、
こうおっしゃる。
“私はもともと仏文学者であって(今ではその
名乗りもかなり怪しいが)、アメリカ史にも
アメリカ政治にもアメリカ文化にもまったくの
門外漢である。非専門家であるがゆえに、どの
ような法外な仮説をたてて検証しようとも、誰
からも「学者としていかがなものか」という
隠微な( -
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なまじのガイドブック読むより熊野を堪能できる。
熊野って何か大事を果たす前にエネルギーを充填するような土地なんですかね。
大きな困難と向き合う前に行っておくべき地
そこに行くことで生命力が高まる、戦闘力が高まる、そういうことが実感としてあったんだと思うんですよね。
神社仏閣や祭は人間が一定数以上いる場所には絶対に必要。土地にこもっていたり人間が持ち込んでくる邪気を「リリース」「放電」する装置が必要。
子供の頃から自分の死に方のイメージをはっきり持っていて、そこに向かって次第に収斂していくように老いていく、そういう文化があったんじゃないでしょうか。
むしろ、「生と死をつなぐ強烈な通路」を持 -
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よく「ポストが人を作る」といいますけれど、ほんとうにそうなんです。…「自分が何をしたいか」「自分には何ができると思っているか」には副次的な意味しかありません。
→自分探し若者に対して、日ごろから思っていることで、全く同感。
社会的共通資本というのは、原理的に言えば、個人の恣意にも政治イデオロギーにも市場の需給関係にもかかわりなく保全されなければならないものです。
→医療や教育は社会的共通資本であり、メディアによる正義の暴走がそれを危機にさらしていると言う主張であったと思うが、個人的には、それは医療・教育にかかわらず、すべての産業に当てはまる事項ではないかと思う。社会的共通資本そのものが重 -
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毎度お馴染み、内田樹先生の本
適切なメッセージのやりとりをすることを「仕事をする」という。コミュニュケーションが適切にできない人に仕事がテキパキとこなせるはずがない。仕事の90%くらいは他者とのコミュニュケーション。「耳を塞いでいる人」にはこれができない。頼んでいないことをやって、頼んだことをやってくれない。だからそういう生き方をしていると、どんどん「仕事ができないやつ」という評価が確定していく。すると職場はますます居心地の悪いところになる。大事なのはコミュニュケーション感度。
共同生活を営む上で1番大切なことは「機嫌がよいこと」高い目標を設定していると、みすぼらしい現場との落差を思い知らさ -
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能や論語などの古典をベースに、教養や知性についての対談を書籍化したもの。タイトルに変調とあるように、一般常識では見られない解釈や解説が非常に面白い。「不惑の惑は、本来は域であり、枠にとらわれるなという意味」「教養とは、外部に開かれた小さな窓枠。内部の言語のみで説明できるわけがない」「笑いは割らい。その場の雰囲気を割って変化させるもの」「自由とは不安定。四つ足から二足歩行となり、さらに飛ぼうとしている」「雨粒を感じようとする動作を制御して行うことはできない」「矛盾はあって当然。最強の矛があったら世界は終わる」「事象の背後に見えないパターンを見いだすことが戦略」