【感想・ネタバレ】アジア辺境論 これが日本の生きる道のレビュー

あらすじ

アメリカ、欧州で排外的な政治勢力が台頭する中、ロシア、中国の影響力が日増しに拡大している。米ソ対立の冷戦終結から四半世紀経ち、世界各地に複数の覇権の競合関係が生まれている。はたして、その狭間で日本が生き残るためには何が必要なのか? そのカギは日・台・韓の連帯にあり。アメリカとの一方的な従属関係を見直し、中国、ロシアなど、スーパーパワー間にある中小民主主義国家同士の協力関係の構築はいかにして可能か。世界史レベルの地殻変動と戦後の平和国家的な国のあり方を蹂躙する近年の日本の政策を目の前に、リベラルの重鎮ふたりがその理路を提示する。 【目次】はじめに 日本・韓国・台湾連携の夢 ――これがボクらの生きる道 内田 樹/序章 問題提起 ――自由主義はなぜこれほど脆かったのか/第一章 リベラルの限界 ――「モビリティー」に無力化された自由主義/第二章 ニッチな辺境国家が結ぶ新しいアジア主義の可能性/第三章 アジアの連携を妨げる「確執」をどう乗り越えるか/第四章 不穏な日本の行く末 ――たどり着けるか「日本の生きる道」/おわりに アジア辺境の「虚妄」に賭ける ――これがみんなの生きる道 姜尚中/主要参考文献

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感情タグBEST3

Posted by ブクログ

日米安保の実在よりも、アジア辺境の虚妄に賭ける。一国の国力とは、よりよい未来を創ろうとするヴィジョンの提示力であり失敗から学ぶ復元力である。

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2017年10月09日

Posted by ブクログ

ビジョンを創る能力がある国家にどうやったらなれるのか、独裁にならず非効率でも民主主義が保てるのか、課題は大きい

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2025年03月13日

Posted by ブクログ


自由の概念が"機動性"になってきてない?
ってとこ新しかったです

自分にとって
フリーダムはなんなんだろう?
って

ちょこっと
考えたけど
やめた!



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2019年12月03日

Posted by ブクログ

面白いのだけれど、☆を1つ減じたのは本書の目論見である「明るい未来像の提示」よりも、現状への不満が多く述べられていたような気がするから。
もちろん現状の分析があっての未来像だとは思うのだけれど、もっともっと「どんな可能性があるのか」という点について聞きたかったので、その分が残念でした。

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2018年05月11日

Posted by ブクログ

 私の好きな作家,内田樹さんと姜尚中さんの対談なんだから,面白くないわけがありません。
 この二人は,いつも新しい視点を与えてくれます。
 今回のテーマは,アジア。日本と韓国と台湾の連携で,新しい可能性が拓けていく…というのは,現実からみると無理そうに見えますが,そういう大風呂敷を広げないことには,いつまで経ってもアメリカの属国になっているだけです。
 今回の安倍とトランプの外交を見ても,悲しくなってきます。
 日本の右翼がどうして反トランプ,反安保にならないのか,不思議です。

 韓国が植民地支配の反省から,漢字を廃止してハングルにしたために,若者たちが韓国の古典を読めなくなっている…という指摘には,なるほど…と思いました。英語を話せる力も大切かも知れないけれども,不易から学んでこそのグローバルだと思うんですがね。
 ま,今の社会がグルーバル化しているということさえ,眉唾ですが。

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2017年11月23日

Posted by ブクログ

姜尚中氏と内田樹氏の対談。2冊目だったような気がします。
今回は、アジアのなかで、日本と韓国、台湾が連携をして
東アジア圏をつくるという話。
ちょっと実現には遠いきもしますが。。
ちょっと間違えると大東和共栄圏と同じようなことに
なる気もします。
でも、今の風潮に危機感をもっているということは
非常に同意。

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2017年09月24日

Posted by ブクログ

ネタバレ

読書中のメモ
●独裁制の反対は民主制ではない。民主制はいとも簡単に独裁制に転じてしまう悪い面を持っている。みんなが難しいことを考えるのに疲れたとき、シンプルな政策を提示する者に政治をゆだねてしまう
●独裁制の反対は共和制。共和制とは、法の制定者と実行者が別ものである統治形態ー立法権と行政権の分離
共和制の統治機構は様々。条件は重大な決定は立場や判定基準の異なる複数の審級を経由し結論までに長い時間をかけること
●倒産したら終わりの会社経営と国政を同様に考えてはならない。独裁で迅速な判断ができることを至上命題としてはならない。国政は会社経営と違って間違えたら取り返しがつかないのだから。
●憲法22条「何人も、公共の福祉に反しない限り、居住、移転及び職業選択の自由を有する」。自民党の憲法改正案では、「公共の福祉に反しない限り」を削除しようとしている。(他の条項とは逆の動き)これは自民党の人々が都合が悪くなったらいつでも日本を捨てる権利を確保すること。自由と言う概念はいつのまにか機動性(モビリティ)概念に置き換えられ、機動性の高い、グローバルに活躍できる人材だけが高く各付けされる現状は奇妙だ
●機動性が高い人間というのは周囲にその人がいなくなっても困る人が誰もいないということ。なんでそんな人間の評価を高くしないといけないのか
●独裁を目指す行政府は立法機関の威信の低下をめざす。ゆえに、自民党は議員候補には無能なイエスマンをわざと選んでいる。そして議会不要論が蔓延する
●自民党新人議員はイエスマンばかりで党の言うなり、派閥を作る力を持つ者はもちろんいない。議員はとにかく拍手喝采してればいいという独裁の典型へ近づく。中国や北朝鮮と変わらない
●日本の司法権は弱すぎる。高裁で国に不利な判決は出ない。高度に政治的な問題は裁判の範疇外とされる
●日本の自衛隊員 インド洋の補給活動、イラク復興支援にあたった56名は帰還後に自殺した

感想
世界の自国ファースト主義化、日本の政治や社会のあれこれに対する考察と批判、なかなか勉強になるところあり、なるほどと思うところあり。
2017年出版の本だから、コロナで世界が大きく変わったため古く感じる面もある。

しかし、これからの日本は韓国台湾と協力すべきというアジア主義については、今ひとつピンとこなかった。
基本的にはいい話なんだけど、学者っぽい理想的なものの見方に鼻白む論がそこここにあった。
現実ではなく楽観的な目で印象や見通しを立ててしまってるのでは……と疑問が湧いた。
いい話、聞いて賛成してくれる人が増えるといいね
としか言えない。

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2021年12月01日

Posted by ブクログ

姜尚中さんの「日本の隠ぺい体質」の指摘がズバリと刺さった。
今の一連の忖度事件をはじめ、先の戦争が泥沼化していった過程などの日本の誤った歴史は大抵それが原因だと気付く。

※内田センセーの主張はいつも通りなので…

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2018年05月15日

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