角田光代のレビュー一覧
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ネタバレあとがきに「明日には忘れるようなどうでもいいことを書く」とあるように、友人とたわいもない会話をした後のような読後感でした。オレンジページの連載とのことで、各話さくっと読みやすい長さです。
食に関するエッセイが好きなので、この本でも、「食」の章が好きです。自分の気持ちを言語化してくれていると思う部分が多く、特に「『おいしい』の謎」の「違う家で育ち違うものを食べてきた大勢の『おいしい』がなぜいっしょなのかも、わからない。」ところには、確かに!と相槌をうちながら読んでしまいました。「ホテルのバイキングの朝食」でも、「こんなにたくさんの料理を、朝っぱらから、自力では用意できないという降参のもとに成り立 -
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かわいい小説。
テルちゃんは完全にイカれてます。でもしんどいくらい共感する部分もある。心ではわかっているのに何故かいつまでも執着してしまう。
逆にマモちゃんを見ていて、自分の過去の行いを思い返すこともありました。あの時、自分はまったく相手のことを考えられていなかった。
いろいろ過去の恋愛を思い出しながら読み進められたのは、月9みたいにキラキラしていない等身大の話だからなのだと思います。
今泉力哉監督の映画が好きで、「愛がなんだ」もお気に入りの作品なのですが、今まで原作の存在を知りませんでした。読んでみて、描写や台詞回しなど今泉監督の原作へのリスペクトを感じました。 -
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とても新鮮な気持ちで
読み進めてたけど、
途中で「ムム?」この
既視感や如何に・・・
そう、この本過去にも
読んでました(笑
それはさておき、本を
閉じるその刹那、
大げさですが宝石箱を
閉じるような気持ちに。
収められた短篇の一つ
一つに、
輝石のようなかがやき
を感じたからでしょう
か。
この本は今さら恋愛話
なんてフッという方に
お薦めです。
色とりどり二十四篇の
物語のなかに、
貴方の記憶をくすぐる
一篇がきっとあるはず。
私も遠く若かりし日の
甘酸っぱいワンシーン
を思い出しました。
ワンシーンで十分だと
思うのです。
その記憶は紛れもなく
貴重な輝石ですから -
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ネタバレ私の好きな作家、島本理生さん、宮下奈津さん、角田光代さんが入っていたので購入。
本のタイトルが「アジアの街角で」とあったので、東南アジアを旅するテーマなのかなと思ったら全然違った。
作品に出てくるのは台湾と香港のみ。しかも、実際に街角を旅するのは1作品だけで、あとは日本の日常風景の中で話が進んでいく。
全作品を読んで頭に浮かんだのは、「台湾加油」「香港加油」という言葉。(「香港加油」は実際に作品の中に出てくる)
政治情勢が不安定な二つの街を小説という切り口で応援したかったのではないかと思った。
島本理生さん、大島真澄さん、宮下奈津さんの話が味わい深くて面白かった。 -
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私は自分のルーツを知らない。
「結婚失敗した」と喚き続ける不幸せそうな母を長年見続けたいせいか嫌でも知りたくないのだ。
なので、一族のルーツを知りたいと思った良嗣は、なんだかんだ言って健全に育ったんだなと思う。笑
異国の地で敗戦を知らされ、苦労し続けた祖父母。
今日の一日を生き延びることに必死なあまり子どもを飢えで死なせてしまうところや、お世話になった食堂の家族との別れはとても悲しかった。
そんな親の苦労を知らず平和ボケした子供たち。
必死に働き続けてる両親を見て育ったのに、みんな親不孝だ。
そしてさらに平和ボケした孫達。
特に基樹と早苗、お前らなんなん?
命を産んで繫げていくってそ -
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ネタバレ映画→小説の順で見た。
映画版で学生時代に募金をしないクラスメイトに腹を立てた梨花が父親の財布から金を抜き取って募金するエピソードがすごく印象的だった。
梨花の行き過ぎた正義に賛同してしまったからだ。
その無欲で正義感の強い梨花が狂っていく様が恐ろしかった。序盤の手持ちのお金がなくてお客から預かった金から5万円抜き取って会計したシーンも、すぐにお金をおろして元に戻したとはいえ、ものすごくハラハラした。この本は心臓に悪い笑
客のお金に手を付けたのも、はじめは光太の借金返済の為だったのに、当り前のように自分の家のローンまで返済に充てようとしててオイオイオイオイ、って声が出そうになった。
光太 -
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ネタバレ大きな出来事や、衝撃的な内容が含まれている訳ではないのに、飽きが来ずスラスラと読めてしまった
テーマとして、女性、恋愛、仕事、生活、バブル
が挙げられる。
主人公はバブル時代とバブル崩壊を生きる20代女性
20代特有の、少し心配になるような価値観や考え方とか、20代を経験した女性なら共感できる点が多いなと思った
主人公の恋人である仙太郎は、若くしてクリエイティブな仕事で成功を収め、結婚に際して、現実的な仕事をすると言うリアリティーさがあった
20代前半の、仕事である程度の成功を収めた仙太郎の言動がどんどん業界にかぶれていく感じとか、痛さを感じた。
女としての幸せと、仕事での成功を同時