【感想・ネタバレ】源氏物語 4のレビュー

あらすじ

光源氏は夕顔の忘れ形見、玉鬘を引き取ったものの、美しい玉鬘への恋慕を諦めきれずにいたが、思いも寄らない結末を迎える。また夕霧はようやく最愛の人と結ばれる。「初音」から「藤裏葉」までを収録。

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「蛍」の帖の"物語論"、有名なものと知らずいきなり"物語"に対する熱い論が繰り広げられて読みながらこちらも熱くなった。小説家である角田光代さんの熱も少なからず感じた。

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2025年02月25日

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玉鬘をめぐり恋の駆け引きが繰り広げられる。40代に差し掛かった源氏は若い頃のように勢いに任せてものにするようなことはできず隙をつかれて髭黒に持っていかれ大変悔しがる。これを書いたのが女性と思うと、改めて紫式部ってすごい。

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2024年09月26日

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4巻はほとんどが玉鬘にまつわる話で、最後2帖(梅枝、藤裏葉)では明石の姫君の入内と、息子・夕霧がフォーカスされ、前巻の「少女」の続きといえる展開に。

玉鬘は、自身の好きなようには生きられない、拠り所を持たないと生きていけないことを自覚するなかで、その拠り所である源氏も色目を使ってきて…と、とかく不憫。源氏が若かったときの巻では彼の振りまく魅力が女性たちの個性を光らせていたが、ここでは、彼女の拒絶をわかっていない周囲の男たちの情けなさが玉鬘を通じて浮かび上がる。

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2024年09月16日

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髭黒の大将とその妻の応酬が、強烈で印象深かった。玉鬘の元に出かける間際の夫に、灰を浴びせかける場面は、妻の心情が痛いほど伝わってきた。

紫式部は、本当にすごいと思う。和歌のやりとりにおいて、筆遣いから人柄を類推している箇所では、再び原文にあたって読み味わいたい。

筆者の後書きに、「なぜ昔から人々は、物語をよむのか」という問いについて記されており、深く共感した。

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2024年03月20日

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ネタバレ

光源氏が栄誉に上り詰めた巻。個人的にはおてんばな近江の姫君がとってもよい。血が通っている。おっとりなんてクソくらえだ。

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2025年11月11日

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角田源氏、4巻です。「初音」、「胡蝶」、「蛍」、「常夏」、「篝火」、「野分」、「行幸」、「藤袴」、「真木柱」、「梅枝」、「藤裏葉」の11帖が収録されています。

年が改まり、光君は女君たちを訪ね新年の挨拶まわり。亡き夕顔と内大臣の姫君玉鬘に、たくさんの男たちが言い寄る。光君もついに思いを打ち明ける。玉鬘のもとにこっそりやってきた兵部卿宮は、光君の企みで放たれた蛍の光に照らされた玉鬘を見て、その美しさに心打たれる。一方内大臣は、亡き夕顔との子が今どうしているかと探している。一人見つけ出して迎えた娘近江の君は早口で軽薄なため、内大臣は見習わせようと弘徽殿女御に仕えさせることに。激しい野分の後、夕霧は紫の上を垣間見て、その美しさに見とれてしまう。冷泉帝の大原野への行幸を見物した玉鬘、初めて父親(内大臣)の姿を見る。玉鬘の裳着の儀をきっかけに、光君は内大臣に真実を打ち明け、内大臣と久しぶりに対面、昔のように酒を酌み交わす。玉鬘は尚侍になり、ついに結婚、そして男の子を出産。秋好中宮の住む西の御殿で、明石の姫君の裳着の儀が行われる。内大臣の娘雲居の雁と夕霧は、ようやく許され、結ばれる。明石の姫君の入内に明石の御方がお世話役に付き、やっと親子が再会。光君は太上天皇に准じる位を授与され、内大臣は太政大臣に、宰相中将(夕霧)は中納言に昇進。

今回はそんなに大きな変化はないように感じていましたが、こう流れを振り返るといろいろありましたね。長年の思いがようやく果たされた人物が何人かいて、良かったねぇとホッとしました。一方で苦しんでいる人もいるのですが……。みんなそれぞれ成長しているのを感じます。

初登場の近江の姫君がいいですねー。彼女が出てくると一気に場が和みます。内大臣家では浮いた存在かもしれないけど、この天皇家の中にいてすごく庶民的で、思ったことを素直に言っちゃうので憎めなくてかわいらしいのです。この子たくさん登場してほしいなぁ。

あと書いておいた方がいいのかなと思うのは、「蛍」の帖における物語論でしょうか。玉鬘が物語に夢中になっているのを見て、光君が笑いながら皮肉混じりに物語について語るのですが、あたくし実はここが有名な箇所だとは知らず、ただ光君が長々としゃべってるんで、言葉の多いうるせぇやつだなぁと思いながら読んでいました。

先に片付けてしまいたいことがあって、そちらを優先していたのでしばらく本を読めなかったのですが、ようやく目処がつき読書できるようになってきました。久しぶりに『源氏物語』を開いたとき、なんだかすごくホッとして、あぁやっと帰ってきたと、本来の自分に戻れたような気がしました。本を開くと、自分の居場所のように感じて落ち着きます。

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2025年07月06日

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ネタバレ

心揺れた女性は何としても手に入れてきたイケイケの光源氏も、玉鬘は手に入れることは出来ず。少ししか出てこなかったけど、紫の上と明石の君が初めて顔を合わせ認め合ったところも良かった。あとがきにもあったように角田さんと同じく北の方が髭黒に香炉の灰をふっかける場面は胸の内がスッとした。

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2025年04月30日

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玉鬘編、面白い。
玉鬘、美貌によってあらゆる男が寄ってくるが、本人はあまり恋愛体質じゃないらしく常に鬱陶しがっていて気の毒に思える。
言い寄る光る君もすっかり中年なのではっきり言ってキモい。紫式部もおっさんの懸想にちゃんと見えるように描いているので、キモく思えても仕方ない。
玉鬘にすっかり入れ上げた髭黒に嫌々ながら嫁ぎ、嫌々ながら子をなす。
多分玉鬘は、その生まれ育ちから心が落ち着いた生活を送れたことがなく、とにかく心の平穏がほしかっただけなのだろう。
だけど美しいうえに高貴な生まれなので、誰も放って置いてくれない。
他におんなの生き方がなかったからしょうがないのだが、そんなふうに仕方なしに結婚するおんなも描いている。
みんながみんな恋愛して好きな男と結ばれることが最高なわけじゃない。ってことも千年前に式部先生はわかっておられた。
恋愛的に淡白な玉鬘とバランスを取るように、玉鬘編のあとに宰相の君の成就が描かれていて、わかっとるなー式部先生…という気持ちになった。

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2025年03月25日

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「初音」から「藤裏葉」まで、ほとんど玉鬘十帖の巻。光君の玉鬘への思いは、ちょっと受け入れられないが、蛍の巻で紫式部の物語論の場面もあり、大河ドラマを思い出しながら読み進めた。角田さんのあとがきも毎巻楽しみ。

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2025年02月02日

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紫の上がいるのに、玉鬘にも惹かれてしまう光君。これは仕方がないのかもしれないけど、もっと紫の上を大事にしてーと思う。そんな簡単に他の人に惹かれるものなのかな。
髭黒が玉鬘を掻っ攫っていくところが、あっという間だった。いつ、そんなやりとりが?という感じでした。

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2025年01月31日

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鬚黒が掻っ攫っていった…。
いつそんなことが??って数頁戻って読み直したけど、急にそんなことになってた。

鬚黒よ、平安の世の習わしとは言え、灰をぶっかけた北の方の気持ちはわかるまい。
物の怪ってなってるけど、素直な気持ちだよなぁ。

玉鬘との夫婦仲も気になる。
この先、読んでいくと続きあるかなー。

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2025年01月19日

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娘としてお世話している玉鬘に思いを伝える光君も、妻を捨てて玉鬘を自分の妻とする鬚黑大将も、現代にいたら、本当に非難の対象てすね。
 平安の時代の、催し物の描写は、優雅な絵になる情景が、思い浮かびます。
 大河ドラマでは、まひろが、書いている源氏物語について話す場面があり、これはまだ読んでない箇所だと思うと、早く読み進めたい思いです。話についていきたい。
 

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2024年11月03日

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光源氏も40代。でも都合よく女癖が悪いのはまだ続いている。そして、息子の夕霧に浮気するなみたいな指導してるのに、イライラする。
でも夕霧が小さい時から一緒に育った雲居雁と一緒になれたところでこの4巻が終わっで、ホッとしました。

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2024年08月14日

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「初音」〜「藤裏葉」
夕顔の忘れ形見、玉鬘をめぐる恋の駆け引きが描かれます。光君の庇護のもとにあるにせよ、あんな風に言い寄られたら「うざい!!」って思ってしまうだろうとその姿が痛々しい。「女子三従の教え」の重みを感じた巻でもありました。

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2024年02月19日

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玉鬘に言い寄る光君。笑えるけどだんだんイラついてきた。
挙句、しょうもない男に嫁入りさせちゃうし。

近江の君はバカにされ過ぎてて可哀想になってくる。
末摘花といい、貶され役には容赦なくてひく。

40にしてそろそろ出家を考えている様子の光君。
あと4巻あるのにどーなんの?

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2025年01月03日

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揺るぎない地位を築いた光源氏は、夕顔の忘れ形見である玉鬘を引き取り、男たちの恋のさや当てを楽しむが、自身も美しい玉鬘への恋慕が諦めずにいた。苦悩しながらも懸想するが、それを受け入れまいとする若い玉鬘。やがて思いも寄らない結末を迎えることになる・・・。

光源氏の庇護力は確かにこの時代はもてはやされるべき美徳なんだろうけれど、さすがに自分の娘みたいな人にまで言い寄ってるのは現代人からするとドン引き。時代が違うとは言え、紫の上みたいな素晴らしい奥方がいる中でもこんなあちこちに言い寄って落ち着きがないって本当に病気なんじゃないか・・・。玉鬘だってこんな中途半端に囲われて、面倒見てもらってる中で断るのも大変だし、そうかと思ってたら変な男に取られるし可哀想すぎる。男女の仲にはならず一歩引いた花散里のポジションが一番気楽でいいのかもしれないな。夕霧の恋は無事に報われて良かった!

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2024年12月13日

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