あらすじ
須磨・明石から京に戻った光源氏は勢力を取り戻し、栄華の頂点へ上ってゆく。藤壺の宮との不義の子が冷泉帝となり、明石の女君が女の子を出産、上洛。六条院が上洛する。「澪標」から「玉鬘」までを収録。
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夕霧、可哀想だったな。
秋好中宮の件が影響してるのだろうけど、
内大臣(頭中将)大人気ないぞって思っちゃった。
その後、玉鬘も引き取ったけど、これも内大臣だし。
光君と頭中将の関係がどうなっていくのか気になる。ピリピリすんのか?
この巻から急に読みやすくなったんだけど、なぜだ?
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失脚していた須磨・明石から帰京し、以前にも増して、政治的にも恋愛においても絶頂を迎える源氏。しかし、30代後半に差し掛かり、特に恋愛においてその勢いに翳りが見え始める。源氏が乗り乗っているせいか、エンタメ性が濃く面白かった。
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高校のとき、「あさきゆめみし」の漫画で源氏物語の全体像を知り、はまりました。
もし、そのとき角田光代さんの訳があったら、漫画と平行して読んでいたと思います。とても分かりやすく読みやすいからです。
光源氏と女性たちの和歌のやりとりで、文字や墨色、使用されている用紙の色の記述にうっとりします。平安時代のコミュニケーションは優雅だったんだなぁ。
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歳をとり、短期記憶が衰えると、一つ一つの人物にどのような背景があったのか、忘れてしまっていて、とりわけ長編小説を楽しむのが難しくなる。また、登場人物の心情、とりわけ女性の心情に思いを馳せるのが、苦手なことに今さら気づいてイヤになる。反対に男のことはよくわかる。なんと女好きなことだろう。情けなくも、清々しさもある。
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角田源氏3巻です。「澪標」、「蓬生」、「関屋」、「絵合」、「松風」、「薄雲」、「朝顔」、「少女」、「玉鬘」の9帖を収録。
朱雀帝が譲位し、冷泉帝の御代に。明石の君は女児を出産。六条御息所が前斎宮とともに帰京するも、ほどなく死去。末摘花と再会。夫を亡くした帚木(空蝉)は尼になってしまった。斎宮女御と弘徽殿女御が絵合で競い合う。明石の君との姫君を二条院に引き取る。義父(太政大臣)が死去、藤壺の尼宮も死去。朝顔は相変わらず光君を拒み続けている。冷泉帝の后が梅壺(斎宮女御)に決定。葵の上との若君は学問に勤しんでおり、内大臣(頭中将)の姫君と思い合っているが、離ればなれにされてしまう。六条院が落成、これまで光君と関わりのあった女たちを住まわせる。ようやく再会できた、亡き夕顔の姫君(玉鬘)もこの六条院へ。
なんという激動の一冊! これまでに出会った人たちの消息が次々と明らかになり、目が離せない。上記のあらすじは流れをざっと追っただけなので、ネタバレになるから書かないけど「実はこの人は……」と語りたい事情がたっくさんあります。
紫式部さん、物語を書きながら作家として成長しているのか、どんどんおもしろくなっていきますね。キャラの書き分けがしっかりしていてみんな個性的だし(けっこう笑える)、話運びも、夕顔の姫君と再会する「玉鬘」の帖なんかとくに、「なるほどそう来たか!」と絶妙で、その瞬間を迎えたときにはウルウルしちゃいました。
いろいろ事情があって読むのにかなり時間がかかっちゃってるけど、今のところ嫌になったり飽きたりしてはいないので、この先も焦らずこのまま読み続けてまいります。
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一度心を寄せた人はその人の家族まで手を差し伸べ面倒を見る光君。初めはなんて人だと思ったけど、だんだん印象が変わってきた。紫の上も内心は良くは思ってないけど、光君に理解を示していてすごい心の持ち主。
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「少女」の章が印象的でした。光君とは違って、真面目に1人の女性を想う夕霧が印象的で、親子なのに違うものだなぁと思いました。
想い合っているのになかなかうまくいかないものだと思うし、平安時代にこのような描き方をする「源氏物語」というものが存在していたことが、改めてすごいなと思いました。
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冷泉帝の即位、明石の姫君誕生など、源氏が地位も権力も手にしていく「澪標」から「玉鬘」まで。蓬生の帖の荒れ果てた住まいの様子が想像以上で心配になった。絵合の帖は華やかな様子がとても良かった。
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澪標から玉鬘まで。
あとがきにもあったが、個人的にはここまで読んで3巻に一番引き込まれた。
須磨から帰り、中年になった光る君の相変わらずさもありつつ、粉をかけるけど相手に袖にされたりするようになる。
息子の初々しい初恋話もあったり、夕顔の娘の逃避行にもハラハラしたし、バラエティに富んでいる。
4巻も楽しみ。
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だんだん面白くなってきた。光君が通った女君達とのその後、あの末摘花も光君を待ち続けていて、そんな人も見捨てず世話をする。
紫の上がいながら、未だに若い姫君にも興味を持つ懲りない人です。
かつてからの様々な女君達を近くに住まわせ、世話好きな方なのですね。
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左遷されていた光君が都にもどり、権勢を誇るようになる。前半では以前関係をもった末摘花や空蝉が再びクローズアップされ(「関屋」での空蝉とのニアミスはとてもドラマチックだ…)、本巻ラストから次の巻にかけ「玉鬘10帖」が展開される。
このあたりから(男の盛りを過ぎた)源氏のかっこ悪さが目立ち始め、また下の世代についての言及が多くなる。後半の3帖、「朝顔」「少女」「玉鬘」はストーリーにも起伏があり、面白く読めた。やんちゃだった頃から今でも執着している朝顔の姫君にやっぱり拒まれ、大人(内大臣)の都合で幼馴染同士の恋が振り回されて、内大臣と源氏が共にかつて関係を持った亡き夕顔の娘が見つかり…。
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須磨・明石から帰京した光源氏は勢力を取り戻し、栄華の頂点へと上ってゆく。藤壺の宮との秘めた子が新帝となり、明石の女君は女の子を出産後に上洛。広大な六条院が落成し、光源氏は地位も権力も手にするが、やがて陰りが見えはじめる。「澪標」から「玉鬘」までを収録。
ようやく地位が復活して都に戻ってくることができた光源氏は、過去のつらい時期を乗り越えた影響なのか、より一層輝きを増して見えるという描写。やはり躓いたことのない人よりは、試練を乗り越えた方が人として成長し魅力的になるということなのでしょうかね。ずっと信じて待っていた紫の上のことを考えると、早々にほっつき歩く光君にはいい加減にしろよお前・・・という感情しか湧かないのですが、明石の女君もさすがに子供が手元からいなくなって可哀想だし。複雑な心境の紫の上が切ない。過去の相手の縁の人も出てきて、ますます関係が広がりそうな感じ。