角田光代のレビュー一覧
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Posted by ブクログ
自分もランニング(フルマラソン含む)、登山、(プチ)トレイルランの経験があるから尚更楽しく読めました
一番驚いたのはランニングハイ(登山ハイの記述はある)の経験もないまま、練習や大会出場を継続するそのメンタルの強さ(笑)
ほぼ全てのエピソードにおいてランニングの負の面(退屈、しんどい等)が語られます
角田光代さんの小説とは違った面白さがあります
ラン最高マラソン最高って感じたことがない方にこそ是非手にとっていただきたい作品です
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本の概要
なんで私がスポーツを!?
中年たちは皆、運動を始める。人気作家・角田光代が、フルマラソン、登山、ボルダリング――様々なスポーツに果敢に挑戦した、爽快エッセイ。
おそらく私はこのまま中年ど真ん中になっても、20代のような手痛い失恋をして、10代の娘のように傷つくだろう、一方で、体はどんどん衰えていくのだろう。
年齢と精神と肉体はどんどんアンバランスになっていくだろう。
30数年間、一度も積極的にやったことのない運動をはじめたのは、この予感がきっかけである。
(まえがきより)
運動が得意、好きな人だけが運動をするのではない。だけど、嫌いだと自覚しているからこそ、続けられることもある。健康維持のためというわけでもない。たまに山登りで「ハイ」になったり、ワイン飲みマラソンで「酔狂」を体験したり……。志の低いユルい楽しみ方こそ、中年体育の特権ではなかろうか。
笑い転げながら読んでいると、不意に襲う感動。インドア作家の挑戦に勇気づけられる、傑作エッセイ集。 -
Posted by ブクログ
いやあ、夕霧キモかった。
落穂の宮にしても、女三の宮にしても、玉鬘にしても、源氏物語の女性は本当に「嫌で嫌でしょうがないけど仕方なしに」結婚したり庇護を受けたりしている。
本当に女には自分で何かを選ぶことができなかったんだ、そんな女の苦しい、狭い生き方しかできなかったんだということを紫式部先生は繰り返し書いておられる。すごいなあ…。
そして最近、質問をチャッピーにしながら読むのにハマっている。
なんですぐに出家したがるの?とか、死んだら家族はどうなるの?とか、失恋や心労で横になってそのまま死ぬとか、簡単に死に過ぎじゃない?とかのたわいない質問にすごく丁寧に答えてくれるのが楽しい。 -
Posted by ブクログ
戦争を生きた祖父母、生きるために逃げ、人生を生きる。何にも希望のない人生。
何不自由ない現代、何のために逃げてるのだろうか。その先に希望がないのは同じなのに。
祖父母の人生は逃げながらも、結局は誰かに支えられ生きている、その場しのぎでも。
『祖母たちの生きた時代のように戦争があるわけではない。赤紙が来るわけではない。今は平和で平坦で、先が見通せると錯覚しそうなほど平和で不気味で退屈で、でもそんな時代に飲み込まれるな』
嫌なら逃げていい、が許される今、
平和という平坦な日常が続くと信じている人たちは、この先の人生も結局逃げることになり、その人生は結果として帳尻合わせになるのかも知れない。 -
Posted by ブクログ
ボランティアのサークルで活動をする女性、戦争で片足を失いながら生き延びた元陸上選手の老人、不登校になった四国のうどん屋の息子の高校生。自分には共通点どころか全く接点もないが、それぞれがいろいろと思い巡らす話に頷き続けながらストーリーに引き込まれた。
戦場カメラマンも難民キャンプに取材に行くフリーライターの知り合いもいたこともないが、何かわかるようなわからないような、どこかで冷めてみたり、時には非難する気持ちになったり。現代を生きているというのはこうした事だなとしみじみと思わせてもらった。普通じゃない普通の人生が当たり前に描かれていて面白いという小説もそうはない。
巻末の解説も良かった。これも小説の一部のような気がして楽しめた。多田陸にちょっと藤井風のような雰囲気を感じたりして新しいCDを聴きながら読んだ。なんかしあわせなじかんがすぎていってここちよかった。 -
Posted by ブクログ
乳児虐待死事件の補充裁判員に選ばれた主婦の話。裁判が進むにつれ、全く異なる人種と思っていた被告人と自分の姿を重ねていく主人公。次第にこれは裁判の話か、主人公の話か、混乱してくる。主人公の心情の描写がほんとにリアルで、読んでいる自分も、これは自分の話か?と錯覚してくる感覚があった。
子育てしたことがある人、だけではなく、身近な人との関係に少しでも葛藤を感じたことのある人(ない人なんている?)は、必ずどこか共感したり、どきっとしたりする描写が出てくるはず。
そんな感想を持って解説読んだら、まさに私が思っていたことが的確に表現されていて、激しく頷いた。