あらすじ
「私はただ、ずっと彼のそばにはりついていたいのだ」――OLのテルコはマモちゃんに出会って恋に落ちた。彼から電話があれば仕事中でも携帯で長話、食事に誘われればさっさと退社。すべてがマモちゃん最優先で、会社もクビになる寸前。だが、彼はテルコのことが好きじゃないのだ。テルコの片思いは更にエスカレートしていき……。直木賞作家が濃密な筆致で綴る、〈全力疾走〉片思い小説!
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Posted by ブクログ
『愛がなんだ』は、恋愛の甘さではなく、人が抱える弱さの本質を描いた物語だと感じた。テルコは「殻を破れば変われる」と周囲から見れば思えるのに、自分ではその殻を守り続けてしまう。角田光代が描くのは、意志では変われない人間の姿だ。変化は誰かに促されて起こるのではなく、痛みが積み重なり、耐えきれなくなった瞬間に壊れ、そして訪れる。テルコの殻が自然に壊れていく過程は残酷だが、同時にとてもリアルだ。恋愛は人を強くするのではなく、弱さを露わにする。その弱さを直視した時、人はようやく自分の生き方を選び直すのだと思った。⑤
Posted by ブクログ
映画見てから読んだけど、かなり映画と違って、また面白かった。
めちゃくちゃ好き。テルちゃんは愚かだけど、むしろここまで来ると気持ちがいい。
好きな人の近くに、なんとしてもいたいっていう気持ちもわかる。
Posted by ブクログ
なんで人は他人のことだったら客観的になれるのに、いざ自分のこととなると客観性を見失ってしまうのか。
そんな恋の経験誰にでもあるよね。
読んでいてとても懐かしい気持ちになった。
Posted by ブクログ
こんな大迷惑な人はさすがにいないだろー!
と思いつつ、さくさく読んでしまった。
絶対にお近づきになりたくない人種だけど、ここまで突き抜けて我が道を行けるのはすごいな
そしてこの内容をほぼ一気読みさせる角田光代さんの筆力がすごい!!!
Posted by ブクログ
愛とか恋とか、何をもって恋人なのかとか。
そういうことを考えせられる、両足に泥がまとわりつくような感覚とともに。
男の人が熱心に私を誘うとき、マモちゃんを思い出すんだろうな。求めれているのは私という存在であるという錯覚を味わいながらも、俯瞰したもう一人の自分が彼の誘い文句の中に私への興味がないことを、同時に悟るんだろうな。
付箋の数は18個、必ずまた読み返す1冊。
面白い!!!
報われない恋をしたことがある人なら共感できるところがたくさんあって、でも客観的に見るとどうしてそうなるの、、、?!って思うところがあり2つの感情を楽しめる面白いストーリーでした!どうかテルコちゃんには幸せになってほしいけどやっぱり彼を選んじゃうだろうな、、、。
良かった
すごく続きがあるのではと思ってしまった。と言うか、の先テルちゃんが幸せになる気がして、テルちゃんがすごく強くて良かったと思える作品。途中までなんだこれ、と思いながら読んでいたけど、流石角田光代。言葉の節々に自分の人生と重なるところがある。
Posted by ブクログ
私はしばらく天井をにらみ、言おうとし、飲みこみ、大きく息を吸い、思いきって言ってみる。真剣に否定されたときに落ちこまないように、慎重に冗談めかして。
「そうだよ。だからさあ、私でいいじゃん、べつに。すみれさんじゃなくて、私で」
─────────────────
いやああああ わかってしまうなあ
私も堕ちるところまで堕ちたら同じことする自信ある
「私でいいじゃん」、何度、空に向かって言っただろうなー。懐かしいな。
角田光代さんもっともっと読んでいきたい!
Posted by ブクログ
この人の書く場面転換が嫌いだ。
突然知らない場面になってて、まるで自分が数ページ読み飛ばしてしまったのかと思えるほど唐突に切り替わり、話が見えなくなる。少し経ってからそれを補正するように取り繕うが、あまりにも読者を置いてきぼりにしすぎる文章で好きになれない。そんな場面が2箇所ほどあった。メニューのことをメニュウって表記するのも好きになれない。
話はと言うと、20代後半のアラサー女性テルコが不器用な恋をするお話。片思い相手の田中守(マモちゃん)に夜中に呼び出されたら喜んで会いに行くし、仕事中に電話があったら仕事そっちのけで長電話をする、要するに都合のいい女。テルコは平穏な日常や仕事さらには自分の人生なんかも全て蔑ろにしてマモちゃんだけを優先事項としていた。テルコは行動一つ一つをする上でマモちゃんに嫌われないようにとか、重い女と思われないようにとか、とにかく思考を巡らす。それはすごく計算高いように思えて、実はとても空回りしていて、テルコの思考回路にはマモちゃんと一分一秒でも長くいたいという気持ちしかないためか、想いをぶつけまくるような恋愛ド直球な行動なんかはせずに、長くいるための最善策を考え、空回りしたあげくマモちゃんを怒らせる。
この小説では、好意がある人に対しては下の名前で呼び、好意がない人に対しては苗字で呼ぶという図式が確立しているため分かりやすい。マモちゃんも最初のパーティの時だけはテルちゃんと呼ぶが、それ以降下の名前で呼ぶことは二度となかった。
片想いという「恋」から「愛」に成就させ両想いになることを最後まで追い続けることが不可能となったとき、人はどこかで見切りをつける。何かしらの理由を自分に言い聞かせて諦めようとする。でもテルコは、愛が叶わないなら茨の道だろうと接点が切れない関係性を模索する。「愛がなんだ」と中指立てて、どこまでもマモちゃんを追いかけていく。
Posted by ブクログ
2026.08.24
「昔の私」がテルコの中にたくさん散らばっていて、なんとも言えない感情で心がいっぱいになった。
会えるわけではないのに会えそうかも、の見切り発車で好きな人を無謀にも待とうとしたり。
終電も終わった夜、反対方向にいるのに、あたかもそこに行く予定だったと嘘をついて何千円も払ってタクシーで速攻かけつけたり。
テルコの中に何度も過去の私が垣間見えた。
「都合のいい女」に成り下がってることはわかりつつ、「都合のいい女」でいなきゃ繋ぎ止めて置けない関係もある。他人に何を言われようがこうしてたいんだと思える独りよがりな恋愛だった。
苦しいことのほうがたくさんあったけど、そういう恋愛の方が今の自分を強くしてくれている気がする。
テルコとマモちゃんの不健康な関係は、綺麗な結末に着地するでもなく、ただ形を変えて現状維持をしていく。
共感できることがたくさんあり、当時の自分じゃなく、俯瞰できる今でこそ私に刺さる作品だと思った。
Posted by ブクログ
この小説を一言で表現するなら、「重い愛の話」だと思う。
この本を読もうと思ったきっかけは、本が薄くて読みやすそうだったことと、恋愛系の小説を読んでみたいと思ったからだ。普段、私は恋愛小説をあまり読むことがないため、最初はどんな話なのか少し興味を持つ程度だった。しかし、実際に読み始めると、登場人物たちの恋愛や人間関係に引き込まれ、次のページが気になってなかなか読む手を止めることができなかった。
特に、主人公のテルコの恋愛に対する一途さや、マモちゃんを思い続ける姿は、現実ではなかなかここまで相手に執着する人はいないのではないかと思う一方で、恋愛をしたことがある人なら少し共感できる部分もあるように感じた。登場人物の行動に「どうしてそんなことをするのだろう」と苛立ったり、もどかしく思ったりする場面も多かったが、それだけ登場人物の感情がリアルに描かれているからこそ、強く印象に残ったのだと思う。
また、物語を読んでいるうちに、自分自身の過去の恋愛や、誰かを好きになったときの気持ちを思い出すこともあった。恋愛には、幸せな気持ちだけではなく、相手を思いすぎて苦しくなったり、周りが見えなくなったりすることもある。この作品は、そんな恋愛のきれいな部分だけではなく、人を好きになることの不器用さや怖さ、執着することの苦しさまで描いているように感じた。
読後は、すっきりとした終わり方ではなく、少しモヤモヤした気持ちも残った。しかし、その「すっきりしなさ」も含めて、現実の恋愛に近い作品なのではないかと思う。登場人物たちの恋愛を見ているだけなのに、自分自身の恋愛観についても考えさせられる作品だった。
普段はあまり恋愛小説を読まない私でも、最後まで夢中になって読むことができたので、読んでみてよかったと思う。この作品をきっかけに、角田光代さんの他の作品も読んでみたいと思った。
Posted by ブクログ
映画も良かったけど本も好きだった!
執着とも取れるほどの熱量を1人の相手に対して向けられることは私からしたら羨ましいところではある。相手と関わりを閉ざさない事が本人の願いならハッピーエンドだったのかなあ
Posted by ブクログ
安定の角田光代さん! 主人公の恋愛感にイライラしながら?笑
先の展開がどうなるのか楽しみながら読めました♪
角田光代さんの「八日目の蝉」もお勧めです!
Posted by ブクログ
映画が出た当初、割とすぐに観たのだけれど断片的にしか覚えていないのもあり
こんな感じのストーリーと雰囲気だったっけ...?っという印象、悪い意味ではなく。
映画は映画で好きだったことは覚えているし
原作も原作で好きだなぁっと。
"恋は盲目"っという言葉があるけれど
片思いでも両思いでも経験をしたことがある人は少なくはないと思う。
そしてどれだけ好いて尽くしても愛は返って来ず
"それでもそばにいられるなら..."っと
テルちゃんのように都合の良い存在へと成り下がってしまう経験をしたことがある人。
どちらかの経験をしたことがある人には共感性が高く
現実味を帯びていて刺さるストーリーだと思う。
ただ、テルちゃんのそれは恋は盲目とも都合の良い存在とも呼べないような...いや、呼べるのだけれど。
それらをも越した、越してしまったと言うべき位置に到達しているように感じた。
私だったらと自分に置き換えて考えてみたら
テルちゃんのようにはなれない、到底無理だと
想像をするだけで胸が締め付けられた。
とても正常だとは言えないけれど
テルちゃんのそれはこれも1つの愛の形なのでは...っと。
こちらの感覚を麻痺させ鈍らせてくるような感覚を覚えた。
マモちゃんから離れたとして
テルちゃんはきっとテルちゃんのまま変わらないのだろうなぁ...。
そんなテルちゃんのままでも自然と軌道修正をしてくれそうな男性に出逢えたら...。
世にいるテルちゃんのような女の子、報われてほしいな。
Posted by ブクログ
映画を観た後に原作を読みました。
映画を観た時は絶妙にこういう恋愛ありそうっていうリアルを感じましたし、嬉しい寂しいみたいな複雑な感情のシーンも沢山あった印象。
それが文章だとスッキリして見えました。
好きな人以外はどうでもいい人に分類されるテルコには意外と共感できる。
愛を与えてくれる人がいても愛を与えてくれない人を愛し続ける人達が、愛を伝えるのに色んな方法があって、愛の形は様々だと思った。
付き合っている人を身内と捉えるかしたしい他人と捉えるか、そこが印象的な文章でした。
匿名
ストーカーの心境を見たとゆう感じでした。
恋に溺れる事はあれど、自分をこんなにも蔑ろにする男に、ここまでの執着ってわくものなのか?彼女だったら、もっと楽しい恋愛できそうなのに、そうゆう恋愛にしか心動かされないのか?恋の結末が見えてるのになんで?モヤモヤしっぱなしでした。
Posted by ブクログ
なんともかわいい小説。
テルちゃんは完全にイカれてます。でもしんどいくらい共感する部分もある。心ではわかっているのに何故かいつまでも執着してしまう。
逆にマモちゃんを見ていて、自分の過去の行いを思い返すこともありました。あの時、自分はまったく相手のことを考えられていなかった。
いろいろ過去の恋愛を思い出しながら読み進められたのは、月9みたいにキラキラしていない等身大の話だからなのだと思います。
今泉力哉監督の映画が好きで、『愛がなんだ』もお気に入りの作品なのですが、今まで原作の存在を知りませんでした。読んでみて、描写や台詞回しなど今泉監督の原作へのリスペクトを感じました。
恋とか愛とはちょっと違う、見返りを求めない複雑な恋愛感情。
主人公は今まで読んだ恋愛本に出てくる女性とはかなり違っていた。
こんなに一人の人に一方的に執着することは、自分には出来ないなと思った。
Posted by ブクログ
主人公の山田さんの最終的な選択からの最後の一文が余韻が残ってとても良かった。
登場人物の大半がアラサーなのだが、みんな社会人一年目みたいな口調でリアリティを感じられなかったり、ちょっとズレを感じたりして共感しきれずハマりこめなかった。年齢設定はもう少し若い方が良かったかもしれない。
初めて読む作家さんだったが文章も内容も意外と男性でも読みやすかったと思った。
Posted by ブクログ
ただ恋は盲目状態になっているのか、執着しているだけなのか、読みながら考えて、最後そう言う感じかと少し納得した。好きと言うより、その人の全てを肯定したい気持ちなのかな。
Posted by ブクログ
どうしようもない登場人物達だけど、誰しもテルコやマモちゃんだったことって一部分でもあるんじゃないか。誰しもの「昔の自分の恋」が見え隠れする物語。
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これが俗に言う沼か。
客観的にみたら理解不能な言動だけど、本人からしたら抜け出せない恋なんだろうなぁ。
報われない恋と分かっていても、周りからどれだけ言われようと、どうしようもないんだろうなぁ。
女性の方が共感する人が多そうな小説。
Posted by ブクログ
てっきり昔の小説で読みづらいかと思ったけど、そんな事なくすっと頭に入ってくる。
主人公には所々共感して、やっぱり共感できないなと思う。だからこそ主人公が何をするのか展開が気になる。特別な事こそ起こらないけど、いい意味で最後まで同じ情熱で読めたかなと。
あと節々に平成を感じられるのも面白かった。
Posted by ブクログ
片思いってこういうことなのかー。
ちょっとずつ優しくない人達ばっかり、登場する物語。
わたしは、バイト先の筑前煮を作って渡してくれるおばさんと、友達になりたい。
Posted by ブクログ
依存と執着。ただれた人間関係の物語
いやあ、これはきつい笑
ジャンルとしては間違いなく恋愛小説なのだが、方向性が斜め上で見てられない。
主人公のテルコは、好きな相手に徹底的に尽くすタイプ。というか、都合のいい女。
今はマモちゃんにぞっこんすぎて、仕事も何もかも投げ出してしまう。もう社会人として終わってる。
一方でマモちゃんもめちゃくちゃだ。テルコのことが特に好きではないものの、便利な友人としてすっかり甘えている。おかげで、支払いやら買い出しやらで、何の遠慮もなくテルコのことをパシリとして使ってしまう。
そして気まぐれに抱く。死ねばいいのに笑
ところが、テルコはそんな生活に満足しているのだから恐ろしい。
どこかでブレーキがかかりそうなものだが、あらすじの通りに最後まで全力疾走だ。
そんな極端な登場人物ばかりが出てくる本作。なかなか共感はしづらいかもしれない。私はできない。
おかしな人間関係の観察記録、という読み方がちょうどいいかも。
あとどうでもいいけど、テルコの住まいが私の地元だった。そこは親近感。笑
Posted by ブクログ
誰かを好きになると、
自分が見えなくなり、
なのに、かっこ悪くなりたくもなく。
バカだとわかっているのに、
バカなことがやめられない。
好きでいることの方が苦しいのに、
好きという舞台から降りられない。
そんな苦しさを、
魅力的な登場人物たちに乗せて
抉るように見せてくれる。
あぁ、角田さんだなあ。
どうなるの? どうするの?
読み終えてなお、物語は終わらない。
Posted by ブクログ
自分には分からない価値観だったけど、人の立場だったり、心情表現がわかりやすかった。なんとなく人を分類するように読んでしまったけど、そういう描写だったからしょうがないと思った。
Posted by ブクログ
数年前に映画を観て、友達とマモちゃんクズ男〜と言いながら帰った記憶がある。
時が経ち、原作者が角田さんと知り読んでみた。
至る所に出来ている都合の良い関係、恋のトランス状態に呆れそうになる。
私、片思いとは楽しいものだと思っておりました...
そんなこともないのか、苦しいな。でも、本人は楽しそうだ。じゃあ、いいのか?愛ってなんだ?
よく分からない
Posted by ブクログ
ドラマになったら面白そぅ。
自分ゎこんな恋愛絶対しないっ‼︎と思ったけど
きっと若い頃は同じコトしてたんだろぉなっ…
すみれさんとは友達になれそぅ。
Posted by ブクログ
大人になってからの片思いって、うまく言えないけどもしかして執着?純度100って難しいかも
でも小学生みたいに、中学生みたいに、誰かをこんなに一途に好きでいられるのはちょっと羨ましい
みっともないとも思えなかった
Posted by ブクログ
マモちゃんを愛している山田。その愛は果てを知らず、マモちゃんのためなら自分の生活を壊すこともいとわない。山田を愚かだと思いながらも、愛に対する愚直さをすごくうらやましいとも思いました。マモちゃんが誰を好きであっても、自分に振り向かないと分かっていても、山田はマモちゃんを思い続ける。短所を愛してしまったら、もう嫌いになれるわけがないじゃない。読めてよかったです。
Posted by ブクログ
オチが秀逸だった。
終始感じられる「あ〜。全員消えてしまえ。」感がたまらなく癖になる作品だった。
主人公が自分のことを決して否定せず、高く評価している辺りがサイコーだった。
角田光代の他の作品も読んでみようと思った。