角田光代のレビュー一覧
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Posted by ブクログ
danchuに連載された食に関わるリレーエッセイを集めた一冊。
著者は角田光代さんと堀江敏幸さん。
取り上げられるのは小説が多いけれど、エッセイやノンフィクションなど、幅広い。
100作取り上げられていて(連載ではもっとたくさんあったのかな?)、自分が詠んだことがあるのはたった15作。
タイトルだけ知ってはいる、というものを含めても、30余りしかないのだが、知らない作品に関するエッセイも面白く読ませてしまう。
ここらへんはさすが手練れの作家のお二人。
面白さを伝える力だけではない。
作家の味読力のすごさも随所に感じられた。
ピンポイントに「食」というテーマに引き寄せるものもあるのかもしれない。
例えば、角田さんが「海辺のカフカ」(村上春樹)を取り上げた回。
見えざる力に導かれて四国高松にやってきて、恐ろしい世界への扉をあけてしまう主人公が最初に口にするのがうどんだったということに着目する。
物語上、もう彼が戻ることのできない、元の穏やかな世界の「純然たる幸福」の象徴、それがうどんだったのではないか、と読み解く。
二人の書き手の文章が交互に配置されているのもいい。
甘いものの後のしょっぱいものとか、ビールと枝豆とかにあるような、無限ループ状態に陥ってしまう。
はっとさせられるのは、角田さんの文章。
一方、そうだよなあ、としみじみ共感するのは堀江さんの文章だった。
これから読んでみたいもの。
・ランダル・ジャレル「はしれ! しょうがパンうさぎ」
・鴨居羊子「カモイクッキング」
・吉田篤弘「それからはスープのことばかり考えていた」
・イアン・マキューアン「初夜」
・ロアルド・ダール「味」 -
Posted by ブクログ
フィクション。なんだけど、
報道やネットニュースで知るリアルの事件と、
心理的な距離感は変わらない。
合わせ鏡の中に映る中の一枚の私を取り出して、
時間軸を過去か未来に動かして、
ほんのちょっとずつボタンがかけ違っていったら、
私もまた彼女であったかも、
あるいは母親か友人か義母か、
その周りの誰かであったかもしれない。
という恐怖感が読んでいる間じゅう、
つきまとっている感じだった。
自己肯定感の低いところへ、相対的に強い人が入り込んで、どちらもそうとは分からないままに支配者と被支配者になってしまった時、自分が何をしたいのか、そもそも自分の意思って何なのかさえ分からなくなってしまったら、それはいったい誰で、どう立て直せばいいのか、そもそも立ち直る事は出来るのか。
言いたい事はたくさんあるのに、言葉に出来ない、言っても分かってもらえない無力感。
真実はいつもひとつなのか?
モヤモヤする。 -
Posted by ブクログ
2025/6/3 再読。
角田光代さんの作品は、個人的になぜか読後の印象が薄いものが多くタイトルを見返しても内容が思い出せなかったりする。この作品もそうだったけれど数年ぶりに読み返してみたら内容が蘇ってきた。
子どもの頃のサマーキャンプを大人になって思い返す。ある年突然なくなってしまったあれはなんだったんだろう?毎年夏の数日間だけを一緒に過ごす7組の家族、自分たちはどういう関係性だったのだろう?
サマーキャンプの真相が明らかになるにつれてテーマは思いがけない方向へ向かう。他の方も書いているようにミステリーを装った社会への問題提起という感じ。
7人の視点で物語が展開するので混乱はする。初読だと登場人物を整理しながら読まないと難しいと思う。
紗有美を見ていて、まあグズグズしていてはよくないよなーと思うなど。 -
Posted by ブクログ
これは危ない本です。
なぜかと言うと、作家の角田光代さんがご覧になった韓国のドラマや映画についてお書きになっているからです。
そんな文章を読んだらどうなるか?
見たくなるに決まっています!
寝る間も惜しんでDVDや配信を見て、、、
そして、沼にハマってズブズブと、、、
ズ
ブ
ズ
ブ と。。。
それで大丈夫なのか、わたし?
いいえ、ぜんぜんケンチャナヨじゃない!
ああ、怖い!
でも、、
読んでしまいました。。w
『トッケビ~君がくれた愛しい日々~』が最初に書かれていたのが悪い!
わたしもこのドラマを見てましたから。
自分が見たドラマ・映画について書かれていたら、もうおしまいです。読むしかありません。
角田光代さんは冒頭で、こう語ります。
「2020年、パンデミックのはじまりとほぼときを同じくして、ドラマといえば私はほぼ韓国ドラマしか見なくなってしまった。~中略~パンデミックになっていなかったら、きっと見ていなかっただろう。」
「それまで私はとくべつに映画好きでもドラマ好きでもなかった~中略~こんなに見るようになったいちばんの理由は、やはり飲み会が減って家にいる時間が増えたせいだが、その次の理由としては、やっぱり韓国映画・ドラマの魅力にはまったのだと思う。」
各章では、さまざまな作品について語られ、各章末には「今回取り上げた主な作品」コーナーがあり、脚本家・監督の名前、あらすじ(役名と俳優名を含む)がまとめられています。便利な作品ガイドになります。
また、2章の本文の前には注意書きがありました
「はじめにおことわりさせていただきたいのですが、本文にはドラマのネタバレも含みます。なので、『〇〇作品名〇〇』と『〇〇〇〇』を見る予定のかたは、どうぞ視聴後にお読みください。」
でも、読んでから見るか、見てから読むかは、あなたしだいです。
わたしは、先に本を読んで、見る作品を選ぶことにしました。
事前の説明は、これで終わります。
では、沼にハマる覚悟ができた方から、どうぞお読みください♡
〔目 次〕
1 つれづれなるままに
2 恋愛ドラマの、恋愛以外
3 シーズン2を待ちながら
4 身の危険を感じるやめられなさ
5 アンチではないエイジング
6 何かしなければ何も変わらない
7 悪役が極悪であることで救われる
8 カルト宗教というジャンル
9 島の歴史と、今を生きる人たち
10 ヨンウとモクハが私を励ます
11 財閥というジャンル
12 過去の伝えかたとしての娯楽作品
13 過去の伝えかたとしての娯楽作品・2
14 「ハマる」とはこういうことか
15 ソル・ギョング度と、彼の主演ドラマについて
16 私の好きなドラマ
17 韓国版『紙の月』あれこれ
付録 パンデミックと韓国ドラマ/
ドラマの本気と日常的啓蒙/本気度のシンクロ
●本書で取り上げられた主な作品●
『トッケビ~君がくれた愛しい日々~』(2016)
『愛の不時着』(2019)
『梨泰院クラス』(2020)
『その年、私たちは』(2021)
『二十五、二十一』(2022)
『イカゲーム』(2021)
『地獄が呼んでいる』(2021)
『SKY キャッスル~上流階級の妻たち~』(2018)
『ナビレラ-それでも蝶は舞う-』(2021)
『まぶしくて-私たちの輝く時間-』(2019)
『ペパーミント・キャンディー』(1999)
『D. P. -脱走兵追跡官-』(2021)
『悪魔を見た』(2010)
『ザ・グローリー~輝かしき復讐~』(2022)
『サバハ』(2019)
『グリッチ-青い閃光の記憶-』(2022)
『ホームタウン』(2021)
『私たちのブルース』(2022)
『チスル』(2012)
『ウ・ヨンウ弁護士は天才肌』(2022)
『無人島のディーバ』(2023)
『黄金の私の人生』(2017)
『Mine』(2021)
『タクシー運転手 約束は海を越えて』(2017)
『1987、ある闘いの真実』(2017)
『パチンコ』(2022)
『ミスター・サンシャイン』(2018)
『マイウェイ 12,000キロの真実』(2011)
『シークレット・ミッション』(2013)
『レッド・ファミリー』(2013)
『国際市場で逢いましょう』(2014)
『シルミド』(2003)
『力道山』(2004)
『旋風』(2024)
『私の解放日誌』(2022)
『紙の月』(2023) -
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角田源氏3巻です。「澪標」、「蓬生」、「関屋」、「絵合」、「松風」、「薄雲」、「朝顔」、「少女」、「玉鬘」の9帖を収録。
朱雀帝が譲位し、冷泉帝の御代に。明石の君は女児を出産。六条御息所が前斎宮とともに帰京するも、ほどなく死去。末摘花と再会。夫を亡くした帚木(空蝉)は尼になってしまった。斎宮女御と弘徽殿女御が絵合で競い合う。明石の君との姫君を二条院に引き取る。義父(太政大臣)が死去、藤壺の尼宮も死去。朝顔は相変わらず光君を拒み続けている。冷泉帝の后が梅壺(斎宮女御)に決定。葵の上との若君は学問に勤しんでおり、内大臣(頭中将)の姫君と思い合っているが、離ればなれにされてしまう。六条院が落成、これまで光君と関わりのあった女たちを住まわせる。ようやく再会できた、亡き夕顔の姫君(玉鬘)もこの六条院へ。
なんという激動の一冊! これまでに出会った人たちの消息が次々と明らかになり、目が離せない。上記のあらすじは流れをざっと追っただけなので、ネタバレになるから書かないけど「実はこの人は……」と語りたい事情がたっくさんあります。
紫式部さん、物語を書きながら作家として成長しているのか、どんどんおもしろくなっていきますね。キャラの書き分けがしっかりしていてみんな個性的だし(けっこう笑える)、話運びも、夕顔の姫君と再会する「玉鬘」の帖なんかとくに、「なるほどそう来たか!」と絶妙で、その瞬間を迎えたときにはウルウルしちゃいました。
いろいろ事情があって読むのにかなり時間がかかっちゃってるけど、今のところ嫌になったり飽きたりしてはいないので、この先も焦らずこのまま読み続けてまいります。
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Posted by ブクログ
ネタバレお母さんとの旅館に行った話が良かった。
お母さんは、いつも旅行に行く時には文句を言う。せっかく予約してお金まで払っているのに、理解できない。
でもそれは、自分が子供の頃に両親について行くだけで何も考えなかったり、時には文句を言ったり、それのやり返しが来ているだけだ…という所がなんか良かった。お母さんは、宿の方には感謝の気持ちや喜ぶ気持ちを打ち明けていたようだ。
自分も子供の頃は「なにこれ…」「まだ??」「え〜…」「やだ〜」とか頻繁に両親に言ったものだ。(未だに言う時もある。)
両親には本当に感謝しているし、自分もまたされる立場に近づいているのだなぁとしみじみ。
角田光代は、売れた作家でも一般人離れしていない感覚が好きだ。午前中から昼ごはんは何を食べるかで頭がいっぱいになり、休みの日はビールをのみ、それでも無駄なお金は使いたくない。家電も眺めるだけのことが多い。美味しいご飯屋さんを紹介してもらいたい。 -
Posted by ブクログ
どんな恋愛がいいんでしょう
そもそも、恋愛に「いい」「悪い」ある?
あるようなないような、たぶんあると思う
結婚の前段階に、恋愛がある必要は必ずしもないが、やっぱり嫌いな人とは結婚しないと思うので、少なくとも相手が好きだと思うことは必須。
↓以下ネタバレです
仁絵は、35歳にしては幼い感じがした。
恋愛のワクワクドキドキとかは、所詮勘違いにすぎない。
雄大を絶対に離してはいけない。
嘘のない、とても素敵な人だと思う。
ストーリーとは関係がないが
雄大の作る料理はおいしいが個性がないのだという。
でも、料理の味に個性を出すことより、個性を消してかつ、美味しいものを作る方がはるかに難しい。という一文が、この本で学んだことでした笑
なるほどなーと思った。
不倫相手の死期が迫っている時、奥さんが夫になりすまし、愛人にメールを送信して、面会の機会を作ってあげたこと、すごく感動した。清らかな女性ってこういう事ができる人なんじゃないかな。
泣きそうになった。いい話。
たとえ伴侶であっても、誰の所有物でもないと理解した。
将来そんな時が訪れたら、私も愛人にメールしようと思った(あるわけない) -
Posted by ブクログ
私は読書が好きですが、韓国ドラマを見るのも好き。著名な角田さんが韓国ドラマについて描かれていたコラムということで、楽しみにしていました。韓国ドラマガイドにもなりますが、やはり作品をみている方が楽しめる内容となっています。
韓国ドラマをみていると、なぜこんなに面白いんだろう?と疑問に思うことがありますが、角田さんがその面白さを分析して下さっていて、なるほど!と納得しました。俳優の顔や名前が覚えられなかったり、視聴したことのある作品をみるまで気づかなかったりと、角田さんの微笑ましい姿も笑えます。紹介されていた視聴していないドラマ
も面白そうなので、早速みたいと思います。