角田光代のレビュー一覧

  • さがしもの

    Posted by ブクログ

    本を巡る短編集。恋人同士、友達、旅する本、そして表題作はおばあちゃんが幽霊になっても探していた本だ。良い話だなぁと思った。一枚の絵のように残る過去の自分に会える本…そんなの無い。本はいいろいろな所へ連れて行ってくれたり、呪われたり、誰かの遺言?みたいだったり…フフフと笑う本が出てくる。不思議だけれど、本を読んでいれば何にでも立ち向かえる気さえしてくる本推しの短編集。

    0
    2026年03月08日
  • 明日、あたらしい歌をうたう

    Posted by ブクログ

    200ページあまりの作品たが読み終えた後の余韻は大作のそれに劣らない。
    帯のキャッチコピーの通りさまざまな愛を感じられる作品だった。

    0
    2026年03月08日
  • 明日、あたらしい歌をうたう

    Posted by ブクログ

    出会えてよかったと思える一冊。しばらく余韻に浸っていたい。

    新の現在と、母・くすかの過去が交互に描かれ、離れているはずの二つの時間が少しずつ近づいていく構成が印象的でした。

    自分の出生や父親について知らない新。なににも夢中になれず、それでもどこかで自分は特別なのではないかと思いたい。でも同時に、そんなはずはないと気づいてもいる。その揺れる気持ちや感じる劣等感がとてもリアルで、胸が痛くなるほど共感しました。

    くすかの過去の物語は、結末を知ったうえで読むからこそ切なく、苦しい。

    大切なものが一つでもある人は強い。人はそれだけで、どうにか前を向いて生きていけるのかもしれない。

    大切な人に読

    0
    2026年03月07日
  • 明日、あたらしい歌をうたう

    Posted by ブクログ

    とても良い作品に出会えて幸せだと思えるものを久しぶりに読みました。
    今の自分に刺さることが多く、最後は泣きながら読んでいました。
    音楽といっしょに生きてきたと言っても過言ではないくらい、小学生の時から音楽を聴いて過ごしてきたのでふと脳内再生される歌詞とか共感できる部分が多く…語彙量がないので上手く感想を書けないのですが、読み終わったあとのこの感動と晴々とした今この瞬間を書き残したいと思い感想をかかせていただきました。
    続きを読みたいけど読んだら終わってしまうけど読みたい!!と葛藤した小説も初めてでした。笑
    私はだいすきな作品です。
    自分の子どもにも中学生くらいになったら読んでもらいたい一冊です

    0
    2026年03月05日
  • 方舟を燃やす

    Posted by ブクログ

    何かのインタビューで角田さんは、「書く時にズルはしない」とおっしゃっていて、それは作中で何かむりやり出来事を起こさせて背景描写をワープして登場人物に自分の書きたい事を喋らせる、みたいな事はしないようにしている、というような話だったと思うのだけど、確かにそう言われてるだけあって、読むほうもズルして斜め読みして分かった気になれないのがこの作品だなと思った。
    終盤の、みんな理不尽に耐えられないから、見たい現実を見ようとするし更には作り出そうとまでしてしまうんだ、という部分、確かにそういう人いるなぁと思った。
    次読む時はじっくりと丁寧に読んで、このタイトルになった理由を考えてみたい。

    0
    2026年03月05日
  • 紙の月

    Posted by ブクログ

    同業なので本当に息が詰まるような思いで読み進め、梨花が戻れなくなるほど胸が苦しくなった。自分の不祥事みたいな気持ち。学生時代を長く過ごした馴染みのある土地の話だったので尚のこと、自分のことと重ねて、今の銀行員が現金を預かるようなことはもうないというのに、自分が底なし沼に沈んでいくような恐怖を覚えた。かくいう私もこれを自分の顧客に勧められたのだが、銀行の担当者にこの作品を勧める顧客は、どうかと思う。

    0
    2026年03月03日
  • 愛がなんだ

    Posted by ブクログ

    168pにて、興味深い台詞がある。
    男女平等について物申している一節。読んで良かったと思う、強烈なものだった。
    進化ではなく、退化。誠にその通りだとわたしは思う。


    主人公の女は共感したくないほどに、ダメな女の典型というのか。愚かな女をよくもまぁこれ程うまく表現できるものだと感心する。

    だけど若かりし頃、程度の差こそあれ鬱陶しい恋の仕方をした事実もあり。嫌だわぁなんて思いつつ読んでいると、不思議と憎めないキャラクターに思えてくる。その己の中の変化もまた面白い。

    0
    2026年03月03日
  • さがしもの

    Posted by ブクログ

    読み終わって、言葉を越えた共感を持つことが出来たときが、読書の楽しみと言うのだろう。
    昨日読みかけた本に、文章について書いてあった。単語というレンガを積み上げたかたち、それが文章である。確かに日本語の文章はそういう構成で出来ている。そして一編の作品はその集合体で出来ている。
    無数にある単語の中から作者が選んだ、一つ一つの言葉が好きで、出来上がった文章が好きで、そして一編の物語になった時、それがぴったり合った好きな作品になる。
    好きな言葉があり好きな文章になっていて、それを読み終わると何かすっと腑に落ちた気持ちがする、その上作品に溶け込む感じがする。優れた作品からは作者の言いたかった、作品に託し

    0
    2026年02月28日
  • 明日、あたらしい歌をうたう

    Posted by ブクログ

    ネタバレ

    何がどう良いかとか、どんな物語だったとか、説明できない。ただただ、心が揺さぶられ、気付けば涙が流れていた。本や映画などの作品に触れた後、ほんのたまにしか感じることのない、この感情。余韻。息苦しさ。興奮。吐き出したい気持ちがあるのに、言葉にできない。
    希望も絶望もある。眩しい青春も、耐えられない現実もある。彩りのない世界も、色とりどりの世界もある。人生を変える出会いや別れがある。不器用で、とてつもない愛がある。色々な形の愛がある。感情が混ざり合って、どう言葉に残したらいいか分からない。ただ、この本を読み終えた今、確実に、世界の色が変わった。

    0
    2026年02月28日
  • 対岸の彼女

    Posted by ブクログ

    再読です。泣きました。
    10代で読んだ頃はあまりピンと来ない部分もあったので、いつか読み直そうと思っていた作品です。
    主人公の年代になった今、胸にグッとくる場面がいくつもありました。

    家庭や仕事、立場の違う同い年の女性どうしの話だったかなと記憶していたのですが、物語はもっと複雑で。主人公の二人の女性、それぞれの過去を遡って、窮屈な人間関係に悩みもがきながらもどうしようもないような学生生活を語り、それが現在にどんな影響を与えているか、まるでミステリーのように読み解く事ができます。

    とにかく心理描写がすごくリアルで。私も知らずに人を傷付けてはいないかな、なんて考えさせられもしました。大事な気付

    0
    2026年02月27日
  • 明日、あたらしい歌をうたう

    Posted by ブクログ


    胸を、心を、わたしを、強く強く揺さぶられた。
    生きるよろこびをこれほど高らかに歌いあげた小説があっただろうか?
    この閉塞感に満ちた日々に
    音楽が流れ、光がさし、
    世界がまるで違って見える、
    そんな奇跡のような体験ができる本です!

    0
    2026年02月26日
  • もの書く人のかたわらには、いつも猫がいた NHK ネコメンタリー 猫も、杓子も。

    Posted by ブクログ

    とても癒されました。
    毎日の暮らしの中に共存している
    猫という生き物が、たくさんの
    作家の方々の憩いであり
    生きがいであり、無くては
    ならない存在でした。
    家の猫も保護してから3年
    猫を飼った事もない家族の中で
    その存在感の大きな事、
    角田光代さんの文章の中に
    (以前は、自分は自分はという
    感じで暮らしで辛かったところに
    猫がきて自分以外の事に心を
    持っていけるようになった事で
    楽になった)とありました。
    まさにそれです。疲れたけど
    とりあえず猫に餌をあげようと
    声をかける事で気持ちが良い
    方向に切り替えていける。
    猫って不思議な生き物です。

    0
    2026年02月26日
  • 対岸の彼女

    Posted by ブクログ

    恐ろしい程の人間観察力 男の方が単純明快で生き易そうですね?しかし木原君は男の風上にも置けない!私に似過ぎて腹立たしい(笑) 作り話とは思えぬノンフィクションのような迫力

    0
    2026年02月24日
  • いま読む『源氏物語』

    Posted by ブクログ

    面白い面白い面白い面白い面白い!!!角田さんを紫式部と重ねる山本さん、それに恐縮する角田さん、こんなにも対談形式でスルスル読める本あるかな、対談形式の本は読みづらいなと感じることが多かったけどこれはもう、おもしろ楽しく読めました。角田光代訳の源氏読んでいきたい。

    0
    2026年02月23日
  • 子どもお悩み相談会 作家7人の迷回答

    Posted by ブクログ

    小学高学年から。作家7人の迷回答と言うだけあって面白い。お悩みにそれぞれ答えてくれているが、一般的な回答を期待してはいけない。とにかく文章が楽しめる。

    0
    2026年02月23日
  • 坂の途中の家

    Posted by ブクログ

    とっても良かった!5歳の女の子の育児中専業主婦の私は正直読んでいて辛かったけれど私も自分の育児、家庭を振り返るきっかけになった。あんなに小さな子供にイライラしたり、夫や義母の言葉に傷ついたり、周りの子供が気になったり‥というのは小さな子供と一日中家で過ごしたことのある人にしかわからない気持ちだと思う。モヤモヤした読後感が残るかと思ったけれど「白いワンピース姿の水穂にお辞儀をして街へ繰り出す理沙子」というスッキリする終わり方だった。

    0
    2026年02月22日
  • 対岸の彼女

    Posted by ブクログ

    学生時代の自分と大人になってからの自分を考えてしまった。変わったところもあるし、そうでないところもある。「友だちが少ないと暗くて、暗い子はいけない子」それ私のことやん!って思った。身内からもそういう評価されてた。

    0
    2026年02月22日
  • さがしもの

    Posted by ブクログ

    本に関する短編集
    本にまつわる角田さんのエピソード、物語が詰め込まれている。読んでいくと、本のことがどんどん愛おしく思えてくる。読みながら、もっと本が読みたいと思う。角田さんと本のエピソードを回りながら、自分もどうして本が好きだったんだっけ?と昔を愛しみたくなる。

    0
    2026年02月21日
  • 今日も一日きみを見てた

    Posted by ブクログ

    猫を飼ってからの気付きや変化、猫の知識が面白い。

    世話をするによって、何かわからないけど癒しでない何かに助けられているという。これは私も植物を育ててるときに感じる。水やりをして鉢替えをして。普通に生きている分には非合理なことなのに。

    また、なんでも言語化するのが正義みたいな世の中だけど、この"やりがいみたいなこと"に名前なんてなくて良いと思った。
    終始ほっこりしたし猫について、それ以外にも感情の整理や勉強になって読んでよかった!

    0
    2026年02月21日
  • さがしもの

    Posted by ブクログ

    彼と私の本棚
    失恋をした時に、もうひとりの私が見下ろしている。

    だいじょうぶ、だいじょうぶ、もうひとりの私は安堵してうなずいている。笑えるじゃない。冗談を言えるじゃない。ほしい服があるじゃない。すれ違った男の子を、ちょっといいなと思ったじゃない。もうひとりの私は、子供を褒めるように私を褒め続ける。

    ここがとっても大好き。
    きっと私はこの話を好きな人にした時に、いつかこうなってしまう自分を予感していたんだと思う。
    だからぽろぽろ泣いて、困らせてしまったね。
    この本のおかげで、悲しいこともすてきなことに思える。私の宝物です。

    0
    2026年02月20日