角田光代のレビュー一覧

  • 愛がなんだ

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    ネタバレ

    『愛がなんだ』は、恋愛の甘さではなく、人が抱える弱さの本質を描いた物語だと感じた。テルコは「殻を破れば変われる」と周囲から見れば思えるのに、自分ではその殻を守り続けてしまう。角田光代が描くのは、意志では変われない人間の姿だ。変化は誰かに促されて起こるのではなく、痛みが積み重なり、耐えきれなくなった瞬間に壊れ、そして訪れる。テルコの殻が自然に壊れていく過程は残酷だが、同時にとてもリアルだ。恋愛は人を強くするのではなく、弱さを露わにする。その弱さを直視した時、人はようやく自分の生き方を選び直すのだと思った。⑤

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    2026年08月30日
  • 明日、あたらしい歌をうたう

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    あらたと、くすかの親子の話。
    くすかの名前の由来が気になりましたが、くすかの両親は薄く語られるのみでした。

    時を行き来して語られる構成が、親子の関わりの軌跡性みたいなものをより表現しているなと思いました。

    歌が気持ちを掬い上げる、見えないし形もないのに、感受性だけで前を向ける、世界が色付く。音楽って本当に素晴らしい。

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    2026年08月30日
  • さがしもの

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    初めて読んだ角田光代の本。

    本にまつわる短編集。
    すきだなぁ。
    本が好きな理由が詰め込まれてると思う。

    本にまつわる記憶。
    出会い方、感じ方、扱い方、再会、人間関係。本とは関係ない自分だけのその本の歴史と感情。においや温度。
    なんだか久しぶりにこういう本を読んだかも。
    日常の個人体験の日記みたいな、でも大事なアルバムの1ページのような。

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    2026年08月28日
  • 対岸の彼女

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    切なくも希望を与えてくれる小説でした。過去と現在の人物像の対比や、想像の余地がある結末を面白く読みました。

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    2026年08月27日
  • 明日、あたらしい歌をうたう

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    2026.3.3日経新聞記事「角田光代さん 新刊で「書く楽しさ」に再会」を読んで手に取りました。
    記事概略「RCサクセションを好きになって40周年。小説執筆に疲れていたが、好きなミュージシャンのことだったらかけるのではないか、と考えました。小説を書くことの楽しさを久しぶりに見いだせた。」
    確かに読む方もとても楽しめました。
    RCサクセションが好きな人は、特に楽しめると思います。
    人が人に救いの手を差し伸べる、気持ちのいい小説でした。

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    2026年08月26日
  • 愛がなんだ

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    ネタバレ

    映画見てから読んだけど、かなり映画と違って、また面白かった。
    めちゃくちゃ好き。テルちゃんは愚かだけど、むしろここまで来ると気持ちがいい。
    好きな人の近くに、なんとしてもいたいっていう気持ちもわかる。

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    2026年08月25日
  • マザコン

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    母と娘問題を含む短編が8個収められています。

    わたしは日頃から母娘は、呪縛関係だと思っています。

    母、娘問題は、女に生まれたら、誰しもがおりに触れ、考え、悩む問題だろう。
    完璧な母親などいない、母親も変化すると知る事は大切だ。ひとつ言えることは、愛されて育てられたという根底は、人の人生の支えとなるだろう。一方で、人は欲張で、もっと、もっとと、良き母親像を求めるのだろう。わたしは自分の母が、もっとこうだったら、ああだったらと何度考えた事だろう。

    母、娘の呪縛を、物語りに落とし込むなんて、言語化する作家ってほんとに深い思考力だなぁと、尊敬する。


    300冊の本を読んで、読むことは、人生の地

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    2026年08月18日
  • 今日も一日きみを見てた

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    角田光代も猫も好きな自分・大歓喜。
    猫だけが好きで角田光代の作品読んだことないよって人は、角田光代のことも好きになるような気がする。。たぶん

    小説やエッセイに猫が出てくると、人間からみた「猫のセリフ」があると思うけど、その口調が自分のイメージに合わないと、猫の魅力が半減してしまう気がする。角田光代の書く猫はちょうどいい。人間ぽすぎなくて、ちゃんと猫しててGOOD。
    写真もたくさんあって嬉しい。トトちゃんの「ひもじい顔」が可愛すぎる。

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    2026年08月17日
  • 明日、あたらしい歌をうたう

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    久々に読むに角田光代さんの作品。とても読みやすくてあっという間に終わった。

    音楽が好きな人だけでなく、今少し疲れている人にも読んでほしいオススメ作品!

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    2026年08月16日
  • 源氏物語 8

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    浮舟が自殺未遂までして逃げても中将やら薫が執拗に迫ってくる様子、しかも周りの尼もやたらとすすめてくる煩わしさ、浮舟に思わず感情移入して一緒にいやーな気持ちになりながら読みました。
    大君は結婚しないが、生きることも辞めてしまった。一方で大君の身代わりのような、自分の意思のなかった浮舟は、自殺未遂し生き返り、最後には自分で生き方を選択し出家する。

    源氏物語、読む前は平安時代のイケメンが主人公の少女漫画みたいなイメージでしたが、徹頭徹尾、女の生き方の話でした。すごかった。

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    2026年08月16日
  • 愛がなんだ

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    なんで人は他人のことだったら客観的になれるのに、いざ自分のこととなると客観性を見失ってしまうのか。
    そんな恋の経験誰にでもあるよね。
    読んでいてとても懐かしい気持ちになった。

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    2026年08月13日
  • 紙の月

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    リカの自分を持ってないようで、一方で怖いぐらいの一途。恐怖。でもこういう女の人いるよね。リカ以外のお金に支配されている女たち。何も欲しがってないけど、どんどん与えられていく光太。お金って怖い。人間も怖い。

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    2026年08月13日
  • ツリーハウス

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    ネタバレ

    だいぶ読み応えがあった。
    読んでいたのはたったの2日だったのに、時代を越えて、生死を越えて、何十年もの月日を越えて彼らの人生を上から見守っていたような感じで、まるでこの一族の守護霊か何かになったような気分だった。

    私自身が最近自分の家族に対して感じていた、なにかを受け継いでいる感覚、なにかが繰り返されている感覚、ばらばらでもなにかで繋がっている感覚。その“なにか”がなんなのかはまだはっきりとは掴めていないが、そのなんとなくだが神秘に溢れた感覚を、この本を通して改めて強く感じ取ったように思う。

    祖母が、木や植物を見たときに感じた、「大丈夫だよ」と背中を押されるような感覚。自分の選択に何故か強

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    2026年08月13日
  • 明日、あたらしい歌をうたう

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    はぁぁ、久しぶりに涙で文字が霞みました。色に溢れた美しいカバーを改めて眺めると、この本からのメッセージが静かに伝わってきます。悲しいけど、明るくて優しくて、ちゃんと前を向いている。人生は続いていく。深く温かな余韻が心地いい。

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    2026年08月10日
  • 紙の月

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    恋愛っていうのが 根源的なところで生殖本能と 不可分で、必然的に「排他性」やら「独占欲求」やらがセットでついてくるものである以上、恋に落ちた人がエキセントリックな行動に走るのは むしろ自然なことって僕には思える。最近 現実生活において は 人と人との出会いまでが システム化・マニュアル化されているかのように僕には感じられ、恋というものから その「病性」ないし「毒性」みたいなものが 漂白されて まるでニンニク抜きの餃子みたいだし わさび抜きの寿司みたいな一抹の物足りなさが そこら中にあって、そのせいか こうして小説の中で 恋に中毒し 自己抑制も客観性も理性も失って 闇に落ちていく人に出会うと な

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    2026年08月09日
  • 対岸の彼女

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    結婚して分かったことだが 妻と僕とはそれぞれ生まれ育った環境も生活習慣・様式、そして物の言い方=表現のしかた、捉え方も違う。言うなれば 文化・習俗習慣・言語、なにひとつ共有しない「異民族」なのだった。この数十年 僕ら夫婦の歩みはすなわち異民族どうしの邂逅と 民族紛争、そして融和=和解という激動の歴史であった。夫婦でさえもこんな有様だ。人は誰かと仲良くなるとうれしくて ついつい 自分たちは多くの価値観を共有していると思い込みがちだ。けれどある日ある時 その違いに気づいて 戸惑い傷つき悩み苦しむことにもなる。本当の人間関係はそこから始まるのだ。「あれ?なんかちがう」のその先をどう歩むか、どう生きる

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    2026年08月08日
  • ちょっと角の酒屋まで

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    角田光代氏のエッセイ最高!
    オレンジページで20年間連載していたものを一冊に集約、いつもながらクスッと笑える言葉の数々、そうそう!と同意している自分、笑
    旅の多い角田氏らしい着眼点も楽しい

    ローカルごはんや、各地の「これなんだろう?」的料理の話、美容院移動など知らないことを知れたり、同意したり、懐かしんだり。
    食いしん坊の方々の雑誌から食の話が多いところも楽しい!
    シリアスな小説が多い方だから、楽しいエッセイとのギャップがいつもながら最高です!

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    2026年08月07日
  • 明日、あたらしい歌をうたう

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    音楽は世界を救うと思っていた。
    しかしこの物語はそんな大きな話ではない。
    あるロックミュージシャンが、一人の女性、そしてその息子である少年を救う。
    震えたね。魂。清志郎。

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    2026年08月05日
  • 字のないはがき

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    胸が締め付けられる。字の書けない小さな妹を疎開させることになり、心配な親は自分の住所を書いたはがきを大量に持たせる。元気な時は、丸を書いて毎日ポストに入れなさいと。大きな赤い丸で届いた翌日からは、黒い小さい丸に。それが×に変わってから、ハガキすら届かなくなる。心配になった両親はお迎えに行くと、病気で衰弱した妹が。

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    2026年08月05日
  • 字のないはがき

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    8月に読んでほしい絵本

    向田邦子さんの原作 エッセイの中の 字のない葉書 を絵本にした作品

    絵は作家の西加奈子、文は角田光代さん

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    2026年08月04日