角田光代のレビュー一覧

  • 対岸の彼女

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    29歳でこの作品に出会えて共感の嵐だった。
    ずっと同じライフステージで生きてきたと思っていた友達が次のステージに進もうとしていたり、知らない間にもう進んでいたり、やるせない距離を勝手に感じることが日に日に増えていく今日この頃。この作品に出会えて、なんだか救われた気がした。
    今現在結婚していてもいなくても、子供がいてもいなくても、忘れられないひとときを歩んできたってことは消えない過去で、それがあれば人間なんとかやっていけるのかもって思いました。刺さる言葉にもたくさん出会えたなあ。

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    2026年02月16日
  • 恋をしよう。夢をみよう。旅にでよう。

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    問いかけから始まる文体が多いからなのか、角田光代さんとちょっとした行きつけのバーや喫茶店で恋バナやら人生やらについてよもやま話をしているような気分になる一冊。

    「あなたも一度くらいあるよねえ?褒められてキャラが微妙に変わったこと」

    「男運なんてものは存在しなくて、私も友人も知人も、自分のシンプルな基本設定に忠実に恋愛をしてきただけなのではないか、と思うのだ。
    〜大事なことと許せないこと、つまるところこの二点を満たしている男と、人はだれでもつきあうのではないかしらん。
    〜男運が悪いと言われている女の子って、つまり基本設定がゆるいというか、即物的ではないだけなのではないかと」

    「当事者であり

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    2026年02月15日
  • 対岸の彼女

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    女同士の友情と確執が、現在と過去を行き来して語られていた。
    専業主婦の小夜子が公園デビューに失敗するところから物語は始まる。
    鬱々とした気持ちを晴らすかのように仕事探しを始め、子どもを保育園に預けて、生き生きと働き出す。
    もう一人の主人公は、そこの社長の葵。
    暗い過去を持つ葵と小夜子はわかりあえないまま意気投合して、仕事を通して社会に役立つ自分を確立していく。その世界観に引き込まれた。

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    2026年02月13日
  • 神さまショッピング

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    角田光代さんの作品はあまり読んだことがない。八日目の蝉くらいかな。
    可愛らしい表紙と軽いタッチのタイトルから想像するよりは、骨太で重さのあるストーリーばかりの短編集だった。
    様々な事情を抱え、神様に会うために旅をする8人の女性の話。インドやミャンマーの秘境めいた寺や、ヨーロッパの巡礼地などへ、様々な思いを抱えて旅する女たちの話は、今すぐ自分も旅に出たくなるような、引き込まれる魅力がある。
    抱える事情は様々で、軽重にも大きな違いはあるけれど、どれも人の心の葛藤や迷い、矛盾、弱さなどに共感できるものばかりだった。

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    2026年02月12日
  • さがしもの

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    人と人との間にそれぞれとくべつな関係があるように、人と本との間にも、そういう“特殊で個人的”な関係が存在していると、角田さんは言う。

    そんな関係性について描かれた9つの物語。

    本好きな人が読めばきっと、自分の本棚を眺め、その一冊一冊と思いを交わしたくなるかもしれない。そのとき本は、エンターテイメントのひとつとしてじゃなく、友人にも相棒にも腐れ縁の奴にもなる。

    そうでなくっても、この物語にはすてきな言葉がたくさん散りばめられてあるから、きっと自分のための言葉に出会える。

    本が好きな人、つらいお別れをしてしまった人、大切な人とうまくいかないなって人に、読んでほしいです。



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    2026年02月12日
  • 対岸の彼女

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    書店で見かけて、裏表紙のあらすじを見たら面白そうだったので、買ってみた。

    誰かを標的にして攻撃することで、仲良くなる人たちもいるけれど、その絆は薄っぺらいもので、いつしか自分たちも標的にされる。
    そんな人付き合いに辟易している、2人の主人公。
    1人は独身の女社長。もう1人は、子供を持つ主婦。
    ふたりが仕事を通して出会い、大学が同じという共通点があり、初対面で一気に距離が縮む。

    最近、失恋や友達と仲違いをして、心が疲れていたので、染みるお話だった。
    もう失ってしまった絆は取り戻せないかもしれないけれど、その思い出と共にいまを生きていこうと思った。

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    2026年02月12日
  • 恋をしよう。夢をみよう。旅にでよう。

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    私の中で恐らくエッセイは選り好みがあるけどこの方のエッセイはスラスラ楽しく読めました。

    私にはない考えや視点も面白くて、中でもサザエさんを『時間が止まってる』、『変化を許さない』と捉えられてるところが好き。フネに注視したこともなかった笑

    全体的に人間味があってすき!そしてこの方が八日目の蝉の人なんだと知って驚き!他の作品も読みます。

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    2026年02月16日
  • 平凡(新潮文庫)

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    人生に対して、もういかほども抗うことができなくなり、諦念を持ってしまってからでさえも、人はふりかえり、あのときあんなことしなければ、とか、ここをこうしとけば、とか、そんな生産性のないことをついつい考えてしまうものだと思います。

    『当たり前の、普通の、平凡な人生を送ってくればよかった。なんのことはないそれが一番だったんだ』
    僕はふりかえってそんなふうに
    思ったりするんです。
    『平凡』ってなかなかに
    難しくないですか?
    『平凡に生きてる』って
    案外非凡なことなのかもしれません。

    『平凡』って幸せと同義なのではないだろうか、と還暦をこえてからそう思うようになりました。
    当たり前に日々を健康で過ご

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    2026年02月10日
  • 八日目の蝉

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    ネタバレ

    p.343
    それは違うかもね。八日目の蝉は、ほかの蟬には見られなかったものを見られるんだから。見たくないって思うかもしれないけど、でも、ぎゅっと目を閉じてなくちゃいけないほどにひどいものばかりでもないと、私は思うよ

    p.352
    手放しくたくなかったのだ、あの女とのあり得ない暮らしを。ひとりで家を出てさがしまわるほどに、私はあそこに戻りたかった。

    p.354
    病院に調べにいったときも、その場で手術の日取りを決めるつもりだった。だけどね、千草、おじいちゃんの先生がね、子どもが生まれるときは緑がさぞやきれいだろうって言ったの。そのとき、なんだろう、私の目の前が、ぱあっと明るくなって、景色が見えた

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    2026年02月08日
  • タラント

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    ネタバレ

    知られてないのが惜しいレベルで高評価な一冊。

    あらすじはかつてボランティアに勤しんだ孫女のみのりと戦争に行き足と感情を失った祖父の清美と不登校気味な甥の陸が各々抱える悩みや過去が交錯しながら進むヒューマンストーリー。

    ボランティアを「助ける側と助けられる側を無意識に線引きしてる」とか、救われる側はしおらしく弱者であってほしいという無意識な考えとか等身大だけどリアルな視点や物の捉え方にひとつずつ共感できる。善意には善意で返すという無自覚に信じているところとかハッとさせられる考え方を言語化してくれる一冊だった。

    「この子は困難な立場にいるというだけで、私と隔たった世界にいるのではない。かっこ

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    2026年02月08日
  • 字のないはがき

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    まだ字も書けないほどの小さな女の子が戦争のために家族から離れて疎開した。

    家族からたくさん愛されてきた小さな妹。
    両親の心配をよそに元気に疎開先へ出かけていく。
    その後疎開先でどんどん元気をなくしていく様子が字のない葉書からありありと伝わってくる。
    その変化に胸が締め付けられた。
    どんなに心細く苦しかっただろう。
    お母さんもお父さんも居ても立っても居られなかっただろう。

    子どもたちの無邪気さ、健康、安全基地、時には命を奪ってしまう戦争の理不尽さをひしひしと感じた。なぜ人間はそんな愚かな行為に繰り返し走ってしまうのか。

    小さな妹が無事に大きくなってよかった。

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    2026年02月04日
  • 森に眠る魚

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    1999年、とある地区で出会った5人の母親の関係が、子どもたちのお受験の空気とともに混沌としていく
    母親と子どもたち、その家族と登場人物が多く、なかなか組み合わせを覚えるのに苦慮しましたが、
    読み進めるにつれて、意地や欲が波及していく様に戦慄したり、嫉妬や猜疑心に狂っていく母親たちに恐怖したり、どろどろとした角田ワールドに浸れました
    この意地の張り合い、代理の自己実現って、きっと他人事じゃあないんだろうなぁ…とひやり

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    2026年02月01日
  • 源氏物語 上

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    源氏物語は中高生の古典とか受験勉強などで断片的に読んだだけなので、通しで読みたくて手に取った。源氏物語もとてもすばらしいし、この日本文学全集そのものが大変良いので、全巻買って本棚に並べたい。予算があれば笑

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    2026年01月30日
  • 源氏物語 8

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    最終巻ものすごく面白くてあっという間だった!!
    特に蜻蛉→手習→夢浮橋の流れがドラマチックで、なんというか今風で…とにかく読みやすかった。
    古典を読んでいるというよりエンターテインメントを楽しんでいる感覚
    浮舟に憑いてた魔物が「1人目は取り殺した」って言うシーン怖すぎて鳥肌。大君の名前出さずに、でも読者には大君のことだとわかる、そういう昨今の漫画のような演出を1000年前からやってたのスゲエ…
    源氏物語途中で作者変わってる説あるけど、たしかに宇治十帖(特にこの8巻に入っている浮舟以降)はテイストがかなり違うように思える。でも私は、創作している過程で書き方が変わったり書きたいものが変わったり筆が

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    2026年01月28日
  • タラント

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    なかなか読み応えのある本だった。
    過去の経験から前に進むことに怯え、「意義のあることをしている」と思わないように無難な道を選んでしまうみのり。ウジウジしたみのりが好きになれないと思う人もたくさんいると思うけど、私はみのりに共感してしまう。玲のように思いついたら即行動!みたいにはなれない。それでも世界で起きている恐ろしい出来事や人々に思いを馳せることができる。心が潰れそうになっら、怖くて立っていられなくなったらその場から逃げてもいい。先行きが見えなくても、自分が何もできなくてもいつも穏やかでいられる寿士さんのような人に私もなりたい。

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    2026年01月26日
  • ひそやかな花園

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    大学のゼミで、生殖補助医療についての事例や判例を学んだことから読み出した。現在こそは理解が徐々にされてきているが、この時にこのお話を書かれているのがすごいなと思った。登場人物の抱える違和感や感情が伝わってきた。

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    2026年01月24日
  • ひそやかな花園

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    ネタバレ

    感じたことある感情がめちゃくちゃ出てきた。親同士が仲良くても子供同士は仲良くなれないパターンもあれば、結局親の都合で会えなくなっちゃうパターンもある‥親になった時に子どもの気持ちに立った行動をしていかなきゃな‥

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    2026年01月22日
  • さがしもの

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    本にまつわる、どこか希望を感じる九つの物語から成る短編集。

    実は「彼と私の本棚」という作品が共通テスト模試だったかな。それで出題されて、気になったので手に取った本。
    角田さんの心情描写が美しくて、共感を貰いながら読める優しい話。
    個人的におすすめです!

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    2026年01月20日
  • 対岸の彼女

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    私の人生に寄り添ってくれる、お気に入りの本。何度も読み返しているけど、毎回心に刺さる。涙なしには読めない。
    人を信じることや、人との出会いに消極的になっている方にオススメしたい。

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    2026年01月20日
  • 月夜の散歩(新潮文庫)

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    なにげない日常(料理、食べ物、猫など)を淡々とした文体で綴ったエッセイ。たまに出てける猫の写真がたまらなく可愛い!

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    2026年01月19日