角田光代のレビュー一覧

  • 八日目の蝉

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    ネタバレ

    序盤は、ハラハラしすぎて、犯罪だし早く捕まって欲しい、、、と言う気持ちでいっぱいだった。
    後半、成長した薫(恵理菜)のその後や、千草が調べ上げたいろんな事実がわかるにつれ、何が正解だったのだろうと考えるようになった。
    元の両親のところへ戻らず、希和子と逃げ続ければ薫は幸せだった?でも誘拐している以上普通の生活は望めないわけだし、どうすればよかったのだとずっと考えてしまう。
    自分にも幼い子供がいるので、母の愛に涙が止まらなかった。

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    2025年11月05日
  • 新潮モダン・クラシックス 失われた時を求めて 全一冊

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    本文より引用
    「ぼくたちが生きているのは、ただたんに前に進む時間軸ではない。今まで過ごしてきたすべてが順不同に混在するなかで生きている。だから、昨日や一昨日よりずっと前、ジルベルトを愛していた日々を、今日生きることがあった。」

    あの時の「ぼく」が今を生きているんだね。
    まっすぐな恋心だけ捨てきれずに。

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    2025年11月04日
  • 八日目の蝉

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    ネタバレ

    『八日目の蝉』感想

    『八日目の蝉』は、日野OL不倫殺人事件をモチーフにした作品だと言われている。実際の事件では、女性Aが不倫相手Bとその妻Cの子ども二人を焼死させている。そして、BはAに二度の中絶を強要し、精神的にも身体的にも深い傷を負わせたうえ、CはAに対して「子どもができても簡単にかきだす」と侮辱した。
    この事件を知るとき、簡単に善悪で切り分けられない「誰もが被害者である」という視点が浮かび上がる。

    もちろん、何もしていない子どもを奪ったAの行為は決して許されない。しかし、Bが恋心を踏みにじり、希望をちらつかせながら追い詰めた過程を知ると、胸が締めつけられるような、ただただ惨く悲惨な現

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    2025年11月03日
  • 八日目の蝉

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    不倫相手の赤ん坊を誘拐するシーンから始まる物語。

    母親(希和子)は娘への与える愛を通して自分を保つが、娘を失い、自分を見失う。娘への愛情の奥には母親になりたいという強い思いがあった。

    娘(恵理菜)は母からの与えられていた愛を失い、自分を見失う。そして忌避していた母親と同じ不倫をする。愛情の奥には誰かに愛されたいけど、信じ切れない、拒絶もできない空白があった。

    前半は淡々と事実のみの描写が続くが、後半にかけて母親と娘が抱えている悩みが同じ心の空白である点がわかり、それぞれの愛情の奥にある心理を一気に描いてて、面白かった。

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    2025年12月20日
  • さがしもの

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    どれもかなり好きだったけど、あとがきエッセイにあった角田光代にとっての本の見え方がとびきり沁みた。ここにガッテンみたいな共感ボタンがあったら押しまくってるなあと思いながら読んだ。
    定期的に読み返したいし、身近にいる本が好きな人に是非おすすめしたい。

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    2025年10月27日
  • いつも旅のなか

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    これまで30カ国以上を訪れて、その度に色々なことを考えた日々を言葉にする、文字にする、答え合わせするような本。そう、そうなの。と何度も共感した。

    ・全て自分なりに考え、答えを出しーその答えを実践していく(ベトナム)
    ・うつくしさもやさしさも、おだやかさも品のよさも、それほど奥ゆかしいのである(ミャンマー)
    ・値段というものは、その国を知る手っ取り早い近道(キューバ)

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    2025年10月27日
  • トリップ

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    10篇のそれぞれの登場人物は、
    それぞれの居場所にずっと違和感を持っている。
    こんなはずじゃなかった。
    でも、あっという間にここまで来てしまった。
    そもそも、自分にここ以外の選択肢なんて
    なんにもなかったんじゃないか。

    こないだ読んだ荻原浩さんの「あの日にドライブ」では
    主人公は銀行を不本意に辞めて、
    タクシー運転手になった。
    あの人も、こんなはずじゃなかったと思いながら、
    最後にはこの場所で頑張ろう、と希望の兆しを見せて終わった。

    トリップの登場人物には、そんな希望はない。
    長く長く続く絶望。
    でも、現実はこんなものじゃないだろうか。
    絶望の中で希望を見いだせる人は、たくましいけれど。

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    2025年10月25日
  • なくしたものたちの国

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    すごく好き。
    「どんなこともいつか懐かしくなる日がくるわ」
    なんだか泣きたくなって、そんな気持ちになる自分が嬉しい。
    絶対また時間をおいて読み返す。



    超弩級の恋は足りないから超弩級になるんだと思う
    自分が好きだと思うのと同じだけを、相手がかえしてくれなくて、あるいはかえしてくれているようには思えなくて、それで、どんどんどんどん、好きが吸い取られていって、きづいたらとんでもないくらいの好きになっているんじゃないかな

    なくしたものばかりだ、と、二袋目の写真を見ながら、わたしは思う。落としてしまったもの、なくしてしまったもの、置き忘れてしまったもの、いなくなってしまったもの。写真はそれらで満

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    2025年10月23日
  • ゆうべの食卓

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    『食』にまつわる思い出って人それぞれ何かしらのエピソードがあるよなぁ。
    カタチあるものはいつか手放なくてはならない日が来るけれど、思い出はずっと心の中で生き続ける。
    イオクサツキさんの挿絵も素敵だった。

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    2025年10月19日
  • さがしもの

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    それぞれの人の人生の中に深く刻まれた1冊についての話。はじめの方は私がこの本の雰囲気になじめない感じで、面白く読めるかな?と思ったのですが、だんだんなじんできました。「彼と私の本棚」は失恋の感情が胸に響いて切ない気持ちになりました。表題の「さがしもの」はおばあちゃんのこと、きっとそれほど好きでもなかっただろうに、ちょっと呪いみたいと、思いつつ、探すことは自分のためでもあるのだろうと思いました。見つけたときは私も「キター!」って気持ちになりました笑
    1つ1つが短いお話なので、隙間時間に読みやすくてよかったです。

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    2025年10月19日
  • ご本、出しときますね?

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    BSジャパンのテレビ番組の書籍化。オードリー若林さんがMCする番組が好きな自分にとっては、読み進めてると声が聞こえてきそうな錯覚に陥った。作家の知らない一面が見えてとてもおもしろかった!読んだ章の中では村田沙耶香さんの変人度が群を抜いていた笑

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    2025年10月15日
  • ドラママチ

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    待つ立場、待つ環境、待つ時期。
    生きてる間に待つ瞬間は沢山あると思うけれど、私やっぱり動いていたい。それでもやる気が出ないとき、動きマチなり。

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    2025年10月15日
  • 銀の夜

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    キラキラした時代を引きずりながら、30代の今を悶々と生きる3人の女性たち。
    仲良し3人組のはずだけど、みんなそれぞれ他人に対する思いがあって、3人それぞれの思いも分かって(読んでると)、それがすごくいいなと思った。
    3人とも流されながら、時に無茶苦茶に生きてるんだけど、最後の最後で言葉を超えたところで分かってしまうのが良いよね。
    三者三様の生き方や思っていることに、ああ、これは小説でしか描けないよなぁと思いながら、一気に読んだ。

    あとがきに、これはずっと忘れられていた小説で、時が経ってしまってもう自分には直せないと思ったと書いていた作者に好感を持った。
    自分には、キャラクターが自由に動いたと

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    2025年10月06日
  • さがしもの

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    もっと早く読めばよかった。
    今まで忘れていた本との思い出が頭の中に次々と出現してきて大変だった。
    この本の主人公たちと同じように私にも私だけの本との思い出がある。
    それがとても嬉しい。
    そして、昔持っていた本で今もう一度読み返さないとと思う本も出てきた。
    本屋行こう。

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    2025年10月05日
  • 今日も一日きみを見てた

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    「明日も一日きみを見てる」の前作ということで、トトちゃんとの出会いからチビちゃんの時代のエピソード。

    特に印象的だったのは、トトちゃんと出会う前と後で自分が変わったというエピソード。私も愛猫を迎えてから同じような変化を実感しているので、とても共感できる内容だった。

    「猫は、全世界の猫となるのである。ノンフィクションの現在ばかりではなく、過去未来フィクションまで含む、全世界だ。一匹の猫によって、私たちは、全世界の猫の幸福を祈るに至る。たかだか一匹の猫なのに、その威力は、ものすごいのだなあとあらためて思う。」
    まさにその通りで、一匹の愛猫を慈しむ気持ちが、いつの間にか世界中の猫たちへの深い愛

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    2025年10月04日
  • ツリーハウス

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    今のZ世代は何不自由なく生活出来ている人が多いように感じる。その何気ない生活が、どんな想いで紡がれてきたものか垣間見ることができた。正直、先祖にたいしてなんとなくの敬いはあったが、具体的に敬うことはしていなかった。今の幸せを作ってくれた先祖、そして両親にもっと感謝して過ごしていきたい。

    また、逃げることの大切について。
    そのときは確かに恥ずかしさを伴う行為かもしれない。しかし、疑問を感じることに対して命がなくなるまで戦い続けるのもどうかと思う。だから、一旦逃げ、そして未来を頑張って生きて、逃げた過去に意味を持たせる。そうすることが重要なのかな。

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    2025年09月30日
  • タラント

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    撚り合わせた糸のような作品だと思った。

    みのりの現在、みのりの学生時代、清美の話、それぞれが層のように重なるのではなく、糸のように撚り合わさって最後のシーンに集約されていったと思う。

    すべての描写に無駄がなくて圧倒された。
    小説にここまで付箋付けて読んだのははじめてで、とにかく「ここ、覚えておきたい」「このシーンも後で読み返したい」のオンパレードだった。
    それは、私がみのりのように「何かしたほうがいいとは思ってるけど、なにもできない」と感じているからかもしれない。

    世界はきれいでもなければ、絶対的な正義も存在しない。目を背けたくなる現実ばかりだし、知らない方がよかったとも思うことがあふれ

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    2025年09月29日
  • さがしもの

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    とても良かった。
    短編集になっていてどれも本をテーマにしたもの。
    これを読んで本がもっと好きになった。
    本は世界への扉

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    2025年09月28日
  • タラント

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    とても感動した。読み進むうちにも感動する。
    満員電車の中で大声で慟哭しそうになる。
    タイトルからして聖書にまつわる話、
    才能というかギフトの話?
    かと思っていたが、案の定その話なんだけど
    それだけじゃない、人間の想い、気持ちに通底する何かに
    触れている気がする
    そういう意味で、まさにバイブル。

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    2025年09月26日
  • 韓国ドラマ沼にハマってみたら

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    角田さんもコロナのパンデミックで韓流ドラマにハマったのかとまず嬉しくなる。そして、ネタバレは嫌なので、私も見たドラマの感想を書いている項を読んでいくと、自分では到底言語化できない感覚を見事に文章化していて流石ですっ角田さんっっと握手したくなる。特に、韓国ドラマにどハマりするきっかけとなった「マイ・ディア・ミスター」の良さを、項をまたいで高らかに述べ、ひいては、イ・ソンギュンの死が悲しすぎて、多分もう見返すことはできない、と語っているところに共感を覚え、角田さんついて行きますっ!と誓ったことでした。

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    2025年09月25日