角田光代のレビュー一覧
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Posted by ブクログ
ネタバレ20年近く前の作品、読んでよかった、最後の朝比奈あすかの解説も。ネットで何でも調べられる今でもこの構造は変わってないんだろう。角田さんは何人の人生を生きているのだろうと思う。あの頃の自分やママ友的な人が浮かぶ。かおりは自分の小舟に乗っているのは家族だけ、と気づき護も同じ船に乗り同じ方向を向いたからいい結果になるけど、気づいた真実に目を背けたくなる人もいるだろう。護の名前は後半まで出て無かった、そんな存在の夫が一番の理解者だったってことかな。名字と名前、子の名前が混在するので相関図を作って読んだ。読み進めるのはきついけど素晴らしい作品だった。
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Posted by ブクログ
2026/7/11
初バレンタイン
この作品のテーマは甘い記憶。
何もかも初めてで、しどろもどろになって、うまく出来なくて、その時は一生懸命で…
そんな純粋な大切な甘い記憶を、テーマにされていると感じた。
読後なんだか、寂しい気持ちになった。
特に最後、「…もうすぐ夫になる人の腕に腕を絡ませる。」が切ない。昔の甘酸っぱい鮮明な記憶を思い出したのに、今は違う人を好きになり結婚しようとしているとろこが切ない。
初めての彼氏に本を送ったあとの、彼の本に対する感想、反応が載っていない。
→あくまで自分の変化がテーマ?
「本当に人生が変わったとしたら、…その本をだれかのために選んだときかもしれない」がピンと来ないが、
それくらい人のために心が動くことが起きること、人のために心動けるようになったことが、「人生が変わった」ということなのかと感じた。 -
Posted by ブクログ
ネタバレ気軽な感じで読める楽しいエッセイ。オレンジページの連載をまとめたものだそうですが連載20周年だそう。すごい。
タイトルのように、居酒屋でワイワイ話すような食べ物の話が多めで、読んでるこちらも参加して発言したくなる話題ばかり。
途中に差し込まれているトトちゃんの写真がこれまたイイ癒しで読んで眺めてほっこり。
車のないお出かけについて書かれた「半分の生活」。自分は車がないと生活が成り立たないところに住んでいるので想像できなかったけれどそういうことなのかぁと新鮮な気持ちになった。ある不便があるようにない不便もあるということに思い至らないものだなぁと。
「好きと似合う」にもはげしく首肯。ほんとそれ。自分は着たい服と似合う服のほかに着られる服というのもあり全部違って困ることが多かった。今はもう着られればいいになってきている…
「ここまででいい」もわかる。上記の着られればいい、も自分としては「ここまででいい」の一つ。だんだん我慢しなくなったり諦めていくことは確かに増えていく。
他にもいっぱい「私もそう!」があって角田さんと一緒にご飯行きたくなりました。 -
Posted by ブクログ
結論、大大大オススメです。少し経ったらまた読みたくなる本。
高校の国語のテストを見る機会があり、その中で出題されていた話が面白くて、「これは誰の何て本だ?」と思い、探したらすぐに見つかった。それは角田光代さんの「さがしもの」に収録されていた「旅する本」という話だった。角田光代さんの話が高校の現代文の教科書に載っているんだ。いいなぁと高校生を羨んだ。そして、この出会い方こそ、まさに本の魅力である。
本にまつわる話が9つ編まれた短編集である。
本を読むことは食事のようなものだと思う。文字を食べて、それを消化して、自分の一部にすること。面白さは読みながらでもわかるけど、本当に自分の一部みたいにその意味を実感するのは、読んでから少し経ったときだ。しかも味覚や好みが変わるように、本は読むたびに伝えることを変える。
また、本にはあらゆる想いを媒介する役割があると信じている。同じ本を読んでも人それぞれ感じ方は異なり、その人の想いや考えが水面のように反射して、あるいは匂いとなり真空パックされて本の中に閉じ込められているのかもしれない。古本を触ったときやページを捲ったとき、新品のそれとは全く違うように感じるものだ。
この短編集はそのような本の多面的な魅力を伝えている。変化し、思い出を吸い込む。私にはどうしても本が生き物のように思えてしまう。
お気に入りは「旅する本」「手紙」「彼と私の本棚」。恋愛をテーマにしている話が多いが、それは恋愛が精神的エネルギーに満ちているからだと思う。感情が大きく揺らいだり、考えが大きく変わる原因になることを考えると、テーマとして自然なことではないだろうか。
角田光代さんは物語の緩急が素晴らしいと読むたびに思う。淡々と話が進んでいく中で、突然やってくる感情の爆発。感情が溢れ出てくる心的描写をいつも見事にありありと「見せ」つけられる。本当に目の前にその場面が浮かんで「見える」のだ。
いつどこで読んでも、周りの景色を消し、文字で人を没頭させることができる。一流の小説家ってすごいな。そして本は最高に面白いな。 -
Posted by ブクログ
ネタバレいやはや、すごい
角田光代氏にしか書けない、何とも言えないゲスな人々…周りにいたらめんどくさいし、関わりたくない、と思ってしまうが小説だから最後まで気になって読んでしまう。
全く愛がないわけでもなく、醜いわけでもなく、ふわふわ漂う人々、何とも言えない読後感…
でも面白かった、かな
母、東原直子と父はだれかわからない、智
生まれてからあちこち移住して暮らしている
そんなひと時に茨城で暮らした泰子に会いたい!
泰子ちゃんは生活しているのだろうかを考える。たべて、寝て、掃除して、その繰り返しをきちんとこなしているのだろうかと。
衝動的に会いに行き、またそれぞれの運命が動き出す、泰子には「あぁ、不幸に追いつかれた」という感想
泰子の産みの親を探して欲しいと智に告げる、TV番組を使って探し出すとコレまたすごいのが出てくる、TV出演を利用して料理家でのし上がり、挙句離婚
とことんクズばかり…笑
2人に子どもができ、生活できるのか?つわりもひどくろくに食べられない中子どもはお腹で育って言う生まれてくる…
ふつう、人は、そういうことを避けて、できるだけ避けようとして生きているのだと、最近になってようやく泰子は気づいた。自身の現実を変えないよう、変えさせられないよう、他人の現実を変えないように、注意して生きている。でも、この母子はそうではない。まったくおそれていないばかりか、そういうものだと思っている。生きていくというのは、他人の人生に闖入ちんにゅうし、一変させ、とりかえしかないことを次々と起こし、後片づけを放ってまたそこを出ていく、そういうものだと思っている。
はじまったらあとはどんなふうにしてもそこを切り抜けなきゃなんないってこと、そしてね、あんた、どんなふうにしたって切り抜けられるものなんだよ、なんとでもなるもんなんだよ。
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Posted by ブクログ
角田さんの描く食べ物って、本当においしそう!いろんなおいしいものを実際に食べたような気になる、幸せいっぱいなエッセイだった。
肉好きだという角田さんの愛する「塩、胡椒してグリルした」羊や、あまりのおいしさに仰天したという「サイボクのゴールデンポーク」はもちろん食べたくなるし、来る夏に茄子やトマトやオクラを食べるのが楽しみになる。
食べたことないかもしれない鱧も味わってみたいなあ。「鱧を湯に落とし、十五秒で引き上げて食べるのがいちばんおいしい」らしい。ぱっと引き上げ、タレにつけて食べると、「やさしく、やわらかく、ゆたかな味」がするなんて、なんて素敵なのでしょう。
いくらの醤油漬けを作ったり、殻付き牡蠣を蒸したり、白子をムニエルにしたり、難しそうな調理にもチャレンジしているのが頼もしく、自分も変わった食材にチャレンジしてみようかなと勇気が湧いた。