【感想・ネタバレ】新潮モダン・クラシックス 失われた時を求めて 全一冊のレビュー

あらすじ

作家志望の「ぼく」が味わう苛烈な恋、そして「時」の不思議――。あまりの長大さと複雑な文体ゆえに、名声ほどには読破する者の少なかった二十世紀小説の代表作が、いま蘇える。現代を代表する小説家と仏文学者のコラボレーションによって、プルーストのエッセンスはそのままに、贅美きわまる日本語でついに読める、読み通せる驚異の縮約版一千枚!

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Posted by ブクログ

本文より引用
「ぼくたちが生きているのは、ただたんに前に進む時間軸ではない。今まで過ごしてきたすべてが順不同に混在するなかで生きている。だから、昨日や一昨日よりずっと前、ジルベルトを愛していた日々を、今日生きることがあった。」

あの時の「ぼく」が今を生きているんだね。
まっすぐな恋心だけ捨てきれずに。

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2025年11月04日

Posted by ブクログ

原本は対訳が全14巻、とても読み通せるものではなく、興味はあるものの、でしたが、本書そのタイトル通り、「失われた時を求めて」を全1巻に纏めてものです。訳者の芳川泰久さん角田光代さんのお力で自分的にはスリリングな読書体験させて頂きました。特に45章「不揃いな舗石」以降の主人公の哲学的思弁と導かれる解。ここに至るまでは正直たるいですが、終盤のエキサイティングな読書体験は文学の名作が持つ力、それを読む醍醐味を真に味あわせてもらいました。

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2018年08月16日

Posted by ブクログ

大著の縮約版。
とは言え、ボリュームあり。
母への想い、祖母の死、そしてアルベルチーヌへの尽きぬ想い。
死と愛と嫉妬と欲望。およそ人間が苦悩する様々なものが連綿と綴られる。
角田さんの訳じゃなかったら、読めたんだろうか。

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2021年01月31日

Posted by ブクログ

本当は、ちゃんと原文に即したものを読むべきなのだろうが、複数回挫折している自分にとっては1冊でまとまっているものがあるというのは非常にありがたかった。
これを足がかりに改めて読み進めるというのはありなのではなかろうか。

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2019年11月10日

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