角田光代のレビュー一覧
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キラキラした時代を引きずりながら、30代の今を悶々と生きる3人の女性たち。
仲良し3人組のはずだけど、みんなそれぞれ他人に対する思いがあって、3人それぞれの思いも分かって(読んでると)、それがすごくいいなと思った。
3人とも流されながら、時に無茶苦茶に生きてるんだけど、最後の最後で言葉を超えたところで分かってしまうのが良いよね。
三者三様の生き方や思っていることに、ああ、これは小説でしか描けないよなぁと思いながら、一気に読んだ。
あとがきに、これはずっと忘れられていた小説で、時が経ってしまってもう自分には直せないと思ったと書いていた作者に好感を持った。
自分には、キャラクターが自由に動いたと -
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「明日も一日きみを見てる」の前作ということで、トトちゃんとの出会いからチビちゃんの時代のエピソード。
特に印象的だったのは、トトちゃんと出会う前と後で自分が変わったというエピソード。私も愛猫を迎えてから同じような変化を実感しているので、とても共感できる内容だった。
「猫は、全世界の猫となるのである。ノンフィクションの現在ばかりではなく、過去未来フィクションまで含む、全世界だ。一匹の猫によって、私たちは、全世界の猫の幸福を祈るに至る。たかだか一匹の猫なのに、その威力は、ものすごいのだなあとあらためて思う。」
まさにその通りで、一匹の愛猫を慈しむ気持ちが、いつの間にか世界中の猫たちへの深い愛 -
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あなたには、『今もことあるごとに思い出』す幼い頃の記憶があるでしょうか?
幼い頃の記憶は、一般的に三歳から四歳頃のものが一番古いと言われています。私にも幾つかその時代かな?と思われる記憶が残っています。しかし、必ずしもその記憶が正しいとは限りません。『あれはどこだったの』と、具体的なイメージを説明しても、『そんなところにいってない』と親からあっさりと否定されてしまうこともあるかもしれません。写真や動画が残っているならまだしも、それらしいものが残っていなければ何が本当だったかはもはや知る術がありません。
では、それらは本当になかったことなのでしょうか?あなたの記憶の中にハッキリ残る光景はあな -
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今のZ世代は何不自由なく生活出来ている人が多いように感じる。その何気ない生活が、どんな想いで紡がれてきたものか垣間見ることができた。正直、先祖にたいしてなんとなくの敬いはあったが、具体的に敬うことはしていなかった。今の幸せを作ってくれた先祖、そして両親にもっと感謝して過ごしていきたい。
また、逃げることの大切について。
そのときは確かに恥ずかしさを伴う行為かもしれない。しかし、疑問を感じることに対して命がなくなるまで戦い続けるのもどうかと思う。だから、一旦逃げ、そして未来を頑張って生きて、逃げた過去に意味を持たせる。そうすることが重要なのかな。 -
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撚り合わせた糸のような作品だと思った。
みのりの現在、みのりの学生時代、清美の話、それぞれが層のように重なるのではなく、糸のように撚り合わさって最後のシーンに集約されていったと思う。
すべての描写に無駄がなくて圧倒された。
小説にここまで付箋付けて読んだのははじめてで、とにかく「ここ、覚えておきたい」「このシーンも後で読み返したい」のオンパレードだった。
それは、私がみのりのように「何かしたほうがいいとは思ってるけど、なにもできない」と感じているからかもしれない。
世界はきれいでもなければ、絶対的な正義も存在しない。目を背けたくなる現実ばかりだし、知らない方がよかったとも思うことがあふれ -
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大人になって、読書を積み上げてきた人に読んでほしい。とても読みやすいし忘れていたことがよみがえった。
初めての角田光代さん。今回は本についての本。その人にとってのほんの存在。無くても生きていける本を読む人々の理由が一つ一つの短編に詰まっていた。
本との出会い、きっかけ、昔の記憶
まるで人との出会いのように、すべて大切でこの世に存在していないと寂しくて、つまらない。
本は人のような存在だと初めて気付かされた。
角田光代さんは、なんといっても言葉が鮮やか。
「絵の具を溶いたような色の海と、風邪に揺れる椰子の木と、テラスにぶら下がったハンモックと」
子供の頃の、絵の具を溶いた時のワクワクする -
Posted by ブクログ
すっごく良かった。私が本を読む理由がこの1冊につまっていて読み終えた後はさらに本が好きになっていました。
特に「さがしもの」と「彼と私の本棚」が好きな話。
私も旦那と彼氏彼女だった時に同じマンガを読んだり、音楽を聞いたり、映画を見たりしていた。
特にマンガは家族になった今も家の本棚にあって、そのマンガを見ると昔2人で新巻が出るのをすごく楽しみにしていたこと、本屋さんで大人買いしたこと、ここが良かったここがダメだったと話したことを思い出し、本そのもの、そして本にまつわる記憶が自分の一部になっているんだとこの本を読んでまさに実感した。
日焼けしたマンガのページは、そこから積み重ねた年月を想起させて