角田光代のレビュー一覧
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目から鱗、というけれど、まさにそういう読書体験だった。
源氏物語は丸谷才一、瀬戸内寂聴、田辺聖子など色々な方が口語訳しているが、角田光代は初めて敬語を用いず、現代の小説の語り口で翻訳をした。
平安文学研究者の山本淳子さんは、物語がドラマとして現代に受け入れられやすくなったのは画期的なことだという。
これまでの口語訳では、男性の視点からであったり、恋愛や性愛を基準に解釈されたり、作家によって個性が現れるようだ。
さらに「源氏物語」を現代の女性の立場から読むと、視点や論点が違う解釈も生まれているし、道長からの依頼説など、今のところ否定されていない説も生まれている。
(でもそれが定着するとしたら、 -
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Posted by ブクログ
「紅葉賀」から「明石」までを収録。
正妻である葵の上よりも紫の上の元にばかり通う光源氏。藤壺との間に不義の子を成し、六条御息所を等閑にし、朧月夜と逢瀬を重ねる。現代人の感覚からするとあまりに多情で不誠実、一方で“家”に囚われず己が心のままに恋愛できる自由な男にも映る光源氏の姿が、なんとも滑稽で哀れ。光源氏に通われる嬉しさと、通わぬ彼への恨めしさ・彼に通われぬ己(中には明石の君のような、彼に見初められた身分違いの己)への惨めさに翻弄される女君たちの描写も巧み。マザコンでヤリ◯ンの美男子と振り回される女たちの話、とだけでは言い尽くせぬほどの奥行きある物語として読めるは、作者と訳者のおかげだろう -
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ネタバレ盲信?いや、違う。不三子は自分で納得して、沙苗の提唱する食事法や生き方、ワクチン等々への考え方に賛同し、実践していたはず。良かれと信じて。この生き方こそが、方舟に残る途。周囲の愚かで蒙昧な人々には分からないだろうけど、私たちは違う。いずれ、判明する。あえて困難で煩雑な生き方を選んだ私たちだけが、祝福され、健康で幸せで文化的で、真の意味で豊かな生活を送ることができるのだ……。
できるはずだったのに、ね。不三子、尋常じゃなく頑張ってきたのに
不三子ともう一人、男の主人公がいたのですが、もう不三子しか覚えていません。
コロナ禍の頃、程度の差こそあれ、こういう人が数多く出現したものです。
正しいの -
Posted by ブクログ
ネタバレ現実みがあって丁寧な本だと思います。
日常の出来事1つ1つ丁寧に心情が伝わります。その感情がにハッとさせられ楽しかったです。
大学生から、同棲前、同棲後とバブルを経ながら長い期間の生活がかかれています。
祖母に対する親近感は変わらず、いつもその影が見えます。
読みかけですが、祖母がどのような時代で何を思ったのか、そして和歌がどのように生きるのか、不安まじりで楽しみながら読みたいです。
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少し読んだので追記です。
傷つく出来事があっても辛いと思わないようにしているのが痛々しいく思いました。
男性から傷つくこと、妊娠のこと、賞のこと。
大切に思った何かがうまくいかなくなってしまう。周り