角田光代のレビュー一覧
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ネタバレ面白かった。
満州から、戦争から逃げてきた泰造の
「そこにいるのがしんどいと思ったら逃げろ。逃げるのは悪いことじゃない。逃げたことを自分でわかっていれば、そう悪いことじゃない。闘うばっかりがえらいんじゃない。」
という言葉が印象的だった。重かった。
同じく逃げて生き延びたヤエの、
抗うために逃げた、生きるために逃げた、
そんなだったから、子どもたちに逃げること以外教えられなかった。
というような言葉。
逃げてきたことを恥じて、苦しんだ二人の言葉。
翡翠飯店の人たちは、だらしなく逃げてばかりのように見えるけど、何も考えていないわけではないし、むしろ色々考えていて、でもうまくいかなくて、 -
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ネタバレ旅のお供に、と読み始めた。
角田光代さんの小説って、全体を通して、ずん、と重い印象がある。だから、角田さんフィルターを通して見る旅も、そういう、ずん、としたものが出てるんじゃないかと思っていた。
しかし。角田さんが、こーんなにおおっぴらでおもしろいだなんて!時折り、繊細だと感じるところもあり、小説の雰囲気と重ねて、うむうむと自分を納得させながら読んでいたが、でも、わたしの中の角田さんの印象は全く変わってしまった。もちろん、良い方へ。
なんといっても、旅のスタイルに憧れる。移動手段にしても、現地の人との交流にしても、食事にしても、その土地に混じり込んでいる。野生的というか。わたしも、こうい -
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ネタバレ恋人の仙太郎を中心にしていたのにいつのまにか仙太郎を置いて自分で歩けるようになっていた。
最初のいい感じ男子仙太郎がどんどんあれ?あれ?と嫌な奴に見えてくるのは元からそういう人なのか和歌の目線なのか、和歌の目線で一緒にひやっとしたり仙太郎の反応にびくつき、いやでも別れるのはつらいなでも一緒にいるとしんどいなの矛盾。
別れて恨みつらみの小説を書くと編集者にそれは違うと言われて、あれ?となるとこ。
私なの?て気づくとこ。
自分のダメさや勝気なとこ、譲れないとこ、変なのかな?て思うとこそういうのがてんこもりに書かれてる。
上手く言えないけど角田光代めちゃくちゃ面白い。すごい。 -
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ネタバレ沈黙に焦る、ありがとうがないと腹が立つ、体育がだるくて嫌い、など普遍的な悩みに作家7名が趣向を凝らして答えた1冊。
とくにありがとうがない、という悩みに対し、そもそも世界で「ありがとう」をめったに言わない国の人がおり、水くさいと考える人もいるということを初めて知った。自分の考えだけだと決して浮かばない考えなので、興味深い。
その他にも「結局悩み解決してないじゃん」といったものもあったが、回答の内容が大喜利のようで面白く、こう考えればいいんだな、自分もこういうところあるなぁと楽しく読めた。
真剣な悩み解決に一役買う本ではないが、小さいコラムを読んでいるようで面白かった。 -
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ネタバレ泣いた。でも別に悲しい話は一切無い。精神的に疲れてる時に、意外な人から親切にされて泣きそうになる気持ちを大きくした感じ、胸にくる。人から猫への静かな愛情が丁寧に書かれていて素晴らしかった。対象が猫じゃなかったとしても共感できるかもしれない。
トトちゃん(猫)が小さい時に家にきて、病院に行って、おもちゃで遊んで、トイレ騒動があって、人に預かってもらって、とか猫との暮らしのエッセイ。猫はもちろん可愛い。
でもこの本で好きなのは、著者が知り合いに、おかあさんに甘えてるのね、と言われた時「飼い主です」と訂正したくなるとか、家族だとは思うけど・・、と口ごもってしまうとか、心の中では一緒にいてくれて嬉 -
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家族に無関心であった主人公が祖母との中国旅行を通じて家族のルーツについて知る内容。歴史的背景が細かく描かれており、祖母の生きた戦時中、子どもたちの生きる戦後、孫である主人公が生きる現代が、交互に描かれて読みやすかった。
戦争という自分ではどうしようもない状況から逃げることを選択した祖父母は、自分の子供たちにも逃げることしか教えられなかった故、子供達も逃げてばかりの人生に。しかし時代が違うと。今の世の中にもいろんな問題があるにせよ、そのせいにして逃げ続けるだけでは生きていけない、と言われているような気がした。改めて戦争について考えさせられるし、今の生き方についても考えさせられる話だった。
普段何 -
Posted by ブクログ
このシリーズ、2冊目の方を先に読んでしまった。
でも順番関係なかった、今回も素晴らしい読書時間をいただけた。
【猫】にまつわるいろんな事を知って驚いていく角田さんとトトの日常が、「うちの猫もそう!!」とか「そうだよねカリカリね、あぁふみふみね(笑)」とか、クスッと笑ってしまうような共通点や共感が満載で、とにかく楽しい。
そしてまたさすがの角田光代…(失礼なの承知だけどだってもう)言い回しが最高に最高で!
猫以前=BCビフォーキャット
猫以後=ACアフターキャットって!笑
猫好きと犬好きに対する考察も興味深い。
犬好きが可愛いと思うのは自分ちのわんことその犬種くらいまでだけど、猫好きは全宇宙 -