角田光代のレビュー一覧
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失恋って文字とは違って失うものも沢山あるけど得るものだって沢山ある。
ゆりえがまさにそうだったように、人を好きになるってことは好きになった人をを自分の理想や憧れってフィルターを通して見ることな気がする。
相手の本質が見えるにつれ自分のイメージとの違いに戸惑ったり、自分が何者にもなれないと藻掻いて焦る中で何者かの枠にしっかり収まってる相手と恋することで自分を落ち着かせたり。
恋は二人で、相手を想いやるものだけど恋ほど人間をわがままに利己的にするものもないな、
けどひとつの恋が終わって時間が経つとその時の景色や記憶が一気にズームアウトして色々なことを考えるきっかけになるだろうし、その中には失 -
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2歳(3歳近かったかな)の子供を育てている専業主婦の里沙子に、裁判員制度の裁判官の仕事が来ます。
その被告人が、8ヶ月の赤ちゃんをお風呂に落としてしまった母親で、裁判が続くと同時に、里沙子がその被告人に同調していってしまいます。
里沙子の気持ちが痛いほど分かり、途中でしんどくなりました。(特に、子供が絡んでくるあたりは、本当にそういう時あるよね。という感じになり)
あーちゃん(主人公の娘)は、自分に何かあっても、ママだけは私の事をまっさきに考えてくれる。という母と子の信頼関係ができているから、あーちゃんはママにたいしてだけワガママになるんだよって、慰めてくれる人はおらんのかーい!(と、思 -
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ネタバレ面白かった。
満州から、戦争から逃げてきた泰造の
「そこにいるのがしんどいと思ったら逃げろ。逃げるのは悪いことじゃない。逃げたことを自分でわかっていれば、そう悪いことじゃない。闘うばっかりがえらいんじゃない。」
という言葉が印象的だった。重かった。
同じく逃げて生き延びたヤエの、
抗うために逃げた、生きるために逃げた、
そんなだったから、子どもたちに逃げること以外教えられなかった。
というような言葉。
逃げてきたことを恥じて、苦しんだ二人の言葉。
翡翠飯店の人たちは、だらしなく逃げてばかりのように見えるけど、何も考えていないわけではないし、むしろ色々考えていて、でもうまくいかなくて、 -
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ネタバレ旅のお供に、と読み始めた。
角田光代さんの小説って、全体を通して、ずん、と重い印象がある。だから、角田さんフィルターを通して見る旅も、そういう、ずん、としたものが出てるんじゃないかと思っていた。
しかし。角田さんが、こーんなにおおっぴらでおもしろいだなんて!時折り、繊細だと感じるところもあり、小説の雰囲気と重ねて、うむうむと自分を納得させながら読んでいたが、でも、わたしの中の角田さんの印象は全く変わってしまった。もちろん、良い方へ。
なんといっても、旅のスタイルに憧れる。移動手段にしても、現地の人との交流にしても、食事にしても、その土地に混じり込んでいる。野生的というか。わたしも、こうい