角田光代のレビュー一覧
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Posted by ブクログ
いつもながら面白いエッセイだった。
作者の当時の年齢に自分が近づいてきたから面白さが増しているのだろうか。
1番印象的だったのは、どこか(タイやったけ?)への旅を通じて、年齢を重ねるにつれてそれまでの方法が合わなくなる日が来る、っていう感想を持っていたこと。
自分はそんなにたくさん旅をしてきたわけではないけど、このことは万事に通ずることだと思って強く共感した。
例えば人との関わり方。詳しく言うと、親や家族との関わり方もいつの間にか変わってしまうものだし、友達との関わり方もそう。体調を保つ方法だって、昔のままではいられない。
もしかすると、旅というのはそれをどストレートに感じられるものなのかもしれないな。
もうあまり時間がないかもしれないけど、発展途上国や社会主義国など、自分の常識が通じないところに行ってみたくなった。
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Posted by ブクログ
先月から「ボクシング小説」を数作読み続け、
今のところ、全くもってハズレ無し・・・なのです。
今作も、とても楽しく読ませていただいたのですが、485ページと分厚いだけでなく文字数も多いせいか、日数がかかってしまった。
・・・・楽しい日を長く過ごせたので文句はありませんが・・・・
さて、本作は、
ボクサーが主人公では無く、ボクシング雑誌の編集者の視点で描かれており、より一層、現実的に味わうことが出来るのです。
この主人公も物語の最後にプロテストを受験するという味付けも、とてもとても美味しく頂くことが出来ました・・・・。
続編がある様です・・・近いうちにいただきます。 -
Posted by ブクログ
ネタバレ国際貢献のボランティアに打ち込むも、心が傷つき無気力となったみのりに、祖父の生き様が交差し、再び「使命」を見つけて行くお話。みのりの心理描写が丁寧で、とても文量が多いが、丁寧である分、読後の充実感が大きかった。
悩んで立ち止まるみのりと悩みながら突き進む玲、悩まず突き進むムーミンの関係が印象的。みのりと玲に亡くなったムーミンの声が降ってきて背中を押してくれるのは、二人の中にムーミンの純粋な「初心」が生き続けていたからかな。
また、各章に挟まれる清美の戦前戦後を生き抜く壮絶だけど素朴な描写が、陸が描いたものと分かる仕掛けには、陸の「清美の記憶を引き継ぐ」という素直な「タラント」が伝わってきて感動。
また時間を置いて読みたい一冊でした。
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Posted by ブクログ
主人公は、期せずして裁判員を経験することになった若い母親。
事件は母親による子殺し。
はじめての裁判への参加。
ひとつの事件が、語る証人によって、幾重にも違う相を見せることの驚き。
そして主人公は、母親の子殺しという事件が
決して自分と遠いことではなく、
自分の生活の中でも一歩の違いで起こっていたかもしれないことに思いが至る。
不思議なんですが、主人公も、似たような状況にあったことを、
なぜか忘れているんですね。ページが進むにつれて、
主人公もかなりヒドイ毎日を過ごしてきたことがわかってきます。
なぜ忘れているんだろう。
あと一歩のところで、破滅を切り抜けてきた、
だから今は忘れていよう、という無意識の現れでしょうか。
朝日文庫 500ページ