角田光代のレビュー一覧

  • さがしもの

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    人と人との間にそれぞれとくべつな関係があるように、人と本との間にも、そういう“特殊で個人的”な関係が存在していると、角田さんは言う。

    そんな関係性について描かれた9つの物語。

    本好きな人が読めばきっと、自分の本棚を眺め、その一冊一冊と思いを交わしたくなるかもしれない。そのとき本は、エンターテイメントのひとつとしてじゃなく、友人にも相棒にも腐れ縁の奴にもなる。

    そうでなくっても、この物語にはすてきな言葉がたくさん散りばめられてあるから、きっと自分のための言葉に出会える。

    本が好きな人、つらいお別れをしてしまった人、大切な人とうまくいかないなって人に、読んでほしいです。



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    2026年02月12日
  • 恋をしよう。夢をみよう。旅にでよう。

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    私の中で恐らくエッセイは選り好みがあるけどこの方のエッセイはスラスラ楽しく読めました。

    私にはない考えや視点も面白くて、中でもサザエさんを『時間が止まってる』、『変化を許さない』と捉えられてるところが好き。フネに注視したこともなかった笑

    全体的に人間味があってすき!そしてこの方が八日目の蝉の人なんだと知って驚き!他の作品も読みます。

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    2026年02月16日
  • 平凡(新潮文庫)

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    人生に対して、もういかほども抗うことができなくなり、諦念を持ってしまってからでさえも、人はふりかえり、あのときあんなことしなければ、とか、ここをこうしとけば、とか、そんな生産性のないことをついつい考えてしまうものだと思います。

    『当たり前の、普通の、平凡な人生を送ってくればよかった。なんのことはないそれが一番だったんだ』
    僕はふりかえってそんなふうに
    思ったりするんです。
    『平凡』ってなかなかに
    難しくないですか?
    『平凡に生きてる』って
    案外非凡なことなのかもしれません。

    『平凡』って幸せと同義なのではないだろうか、と還暦をこえてからそう思うようになりました。
    当たり前に日々を健康で過ご

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    2026年02月10日
  • タラント

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    ネタバレ

    知られてないのが惜しいレベルで高評価な一冊。

    あらすじはかつてボランティアに勤しんだ孫女のみのりと戦争に行き足と感情を失った祖父の清美と不登校気味な甥の陸が各々抱える悩みや過去が交錯しながら進むヒューマンストーリー。

    ボランティアを「助ける側と助けられる側を無意識に線引きしてる」とか、救われる側はしおらしく弱者であってほしいという無意識な考えとか等身大だけどリアルな視点や物の捉え方にひとつずつ共感できる。善意には善意で返すという無自覚に信じているところとかハッとさせられる考え方を言語化してくれる一冊だった。

    「この子は困難な立場にいるというだけで、私と隔たった世界にいるのではない。かっこ

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    2026年02月08日
  • 字のないはがき

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    まだ字も書けないほどの小さな女の子が戦争のために家族から離れて疎開した。

    家族からたくさん愛されてきた小さな妹。
    両親の心配をよそに元気に疎開先へ出かけていく。
    その後疎開先でどんどん元気をなくしていく様子が字のない葉書からありありと伝わってくる。
    その変化に胸が締め付けられた。
    どんなに心細く苦しかっただろう。
    お母さんもお父さんも居ても立っても居られなかっただろう。

    子どもたちの無邪気さ、健康、安全基地、時には命を奪ってしまう戦争の理不尽さをひしひしと感じた。なぜ人間はそんな愚かな行為に繰り返し走ってしまうのか。

    小さな妹が無事に大きくなってよかった。

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    2026年02月04日
  • 森に眠る魚

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    1999年、とある地区で出会った5人の母親の関係が、子どもたちのお受験の空気とともに混沌としていく
    母親と子どもたち、その家族と登場人物が多く、なかなか組み合わせを覚えるのに苦慮しましたが、
    読み進めるにつれて、意地や欲が波及していく様に戦慄したり、嫉妬や猜疑心に狂っていく母親たちに恐怖したり、どろどろとした角田ワールドに浸れました
    この意地の張り合い、代理の自己実現って、きっと他人事じゃあないんだろうなぁ…とひやり

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    2026年02月01日
  • 源氏物語 上

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    源氏物語は中高生の古典とか受験勉強などで断片的に読んだだけなので、通しで読みたくて手に取った。源氏物語もとてもすばらしいし、この日本文学全集そのものが大変良いので、全巻買って本棚に並べたい。予算があれば笑

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    2026年01月30日
  • 源氏物語 8

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    最終巻ものすごく面白くてあっという間だった!!
    特に蜻蛉→手習→夢浮橋の流れがドラマチックで、なんというか今風で…とにかく読みやすかった。
    古典を読んでいるというよりエンターテインメントを楽しんでいる感覚
    浮舟に憑いてた魔物が「1人目は取り殺した」って言うシーン怖すぎて鳥肌。大君の名前出さずに、でも読者には大君のことだとわかる、そういう昨今の漫画のような演出を1000年前からやってたのスゲエ…
    源氏物語途中で作者変わってる説あるけど、たしかに宇治十帖(特にこの8巻に入っている浮舟以降)はテイストがかなり違うように思える。でも私は、創作している過程で書き方が変わったり書きたいものが変わったり筆が

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    2026年01月28日
  • タラント

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    なかなか読み応えのある本だった。
    過去の経験から前に進むことに怯え、「意義のあることをしている」と思わないように無難な道を選んでしまうみのり。ウジウジしたみのりが好きになれないと思う人もたくさんいると思うけど、私はみのりに共感してしまう。玲のように思いついたら即行動!みたいにはなれない。それでも世界で起きている恐ろしい出来事や人々に思いを馳せることができる。心が潰れそうになっら、怖くて立っていられなくなったらその場から逃げてもいい。先行きが見えなくても、自分が何もできなくてもいつも穏やかでいられる寿士さんのような人に私もなりたい。

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    2026年01月26日
  • ひそやかな花園

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    大学のゼミで、生殖補助医療についての事例や判例を学んだことから読み出した。現在こそは理解が徐々にされてきているが、この時にこのお話を書かれているのがすごいなと思った。登場人物の抱える違和感や感情が伝わってきた。

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    2026年01月24日
  • ひそやかな花園

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    ネタバレ

    感じたことある感情がめちゃくちゃ出てきた。親同士が仲良くても子供同士は仲良くなれないパターンもあれば、結局親の都合で会えなくなっちゃうパターンもある‥親になった時に子どもの気持ちに立った行動をしていかなきゃな‥

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    2026年01月22日
  • さがしもの

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    本にまつわる、どこか希望を感じる九つの物語から成る短編集。

    実は「彼と私の本棚」という作品が共通テスト模試だったかな。それで出題されて、気になったので手に取った本。
    角田さんの心情描写が美しくて、共感を貰いながら読める優しい話。
    個人的におすすめです!

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    2026年01月20日
  • 月夜の散歩(新潮文庫)

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    なにげない日常(料理、食べ物、猫など)を淡々とした文体で綴ったエッセイ。たまに出てける猫の写真がたまらなく可愛い!

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    2026年01月19日
  • 私のなかの彼女

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    母も恋人も変、でも普通なのかも、子供や恋人には自分の感じる普通を押し付けたいのが普通なんだろうな。
    15年付き合った終わり方は寂しいけどこんな女と付き合えないのもわかる。
    ふらっと始めたのに才能あってすごい、色んな現実に徐々に打ちのめされながらそれでも前を向く姿はかっこいいしカタルシスがある。
    角田光代に少し毒気のある日常を描かせたら右に出るものはほぼいないと思ってるので、そんな描写が15年分も続いて嬉しかった。

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    2026年01月17日
  • 今日もごちそうさまでした

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    最近エッセイが好きでよく読んでいるが、その中でもこの本は、とくに五感を刺激してくれるエッセイだと感じた。

    これまで食にまつわる小説やエッセイをいくつか読んできたが、どちらかといえば小難しかったり、手間暇のかかる料理が多かったりして、自分からは遠い世界、額縁の中に飾られた芸術を鑑賞するような感覚があった。
    それと比べると、この本はもっと身近で、読んでいるあいだ、いままさに手元で同じ情景を見て、味わっているような感覚を呼び起こしてくれる一冊だった。

    言葉選びや文章のリズムが心地よく、踊るように楽しんで書かれているのが伝わってくる。きっと話すときも、わくわくしながら嬉しそうに語る人なのだろう、と

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    2026年01月17日
  • 韓国ドラマ沼にハマってみたら

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    見てないの見なきゃ。
    冬ソナ以降何度も波が来たけど、ここんところ私の沼も長い。

    本当に俳優さんたちうまいよな。別人に見える。

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    2026年01月16日
  • タラント

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    主人公のみのりの語り口が、過去に遡る時と、現代の時とあって、その構成が面白く、みのりの考えがよく伝わった。
    最近読んだ、善良と傲慢や、何者、正欲などとは違い、登場人物一人一人に共感できるところや、何か近しいものが感じられた。その人物描写が素敵だと思った。
    みのりの祖父についての文章が間に挟まっているが、これはみのりの甥の陸が書いたものであると言うのが素敵だと思った。
    みのりの祖父が、戦争での経験を通して新しい挑戦や感情を放棄してしまった気持ちもよく理解できる構成になっており、世界で起きる惨事から目を背けてもいいんだよというメッセージがある。
    みのりの夫の性格も素敵だと思った。先行き不透明でも悲

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    2026年01月16日
  • 坂の途中の家

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    ネタバレ

    虐待事件の補助裁判員という主人公の役割を通して、主人公や周りを取り巻く人々の心情などが語られていく。

    子供ができる前に思い描いたようには仕事と育児の両立ができない、働けない、社会からも孤立せざるを得ない状況になり、全てが初めての子育てについて「人と比べずに」と正論を向けられたところで、私は間違ってない?どれが正解?と向かう先のない思いが消化不良を起こし、モヤモヤは自分の中に募っていく。

    夫(嫁に対して)→いつも穏やかにいてほしい、情緒の浮き沈みに対応するのは面倒くさい、社会進出なんてどうでもいい、家さえうまく回してくれればいい、家の事以外で面倒な事をかかえてほしくない、問題に向き合わない

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    2026年01月15日
  • さがしもの

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    本と恋愛を巡る幾つかの短編集。百者百葉の恋愛観があり、本との付き合い方がある。読んだら少しだけ心が緩やかになる。

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    2026年01月12日
  • ひそやかな花園

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    ネタバレ

    面白かった。
    子ども時代の、日常から離れた夏の思い出から、だんだんと現実に近づいていく。
    自分たちのルーツを知ったところから少しずつ紐解かれていって、そこにはそれぞれの苦しみや葛藤があって
    知りたくないことも知らなくてはならないのが現実で
    でも知った先に待っているのは決して不幸ばかりではないのも、リアルだなと思った。
    角田光代の作品って、綺麗事だけじゃないところがいい。
    賢人と紀子が結婚しましたとか、ドナーから本当の父が見つかって感動の再会とか、そういうおとぎ話的な展開にならなくて本当によかった。笑
    ドラマみたいなことは起こらないけど、少しずつ、でも確実に心が動く瞬間があって、そういう細かい描

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    2026年01月10日