角田光代のレビュー一覧
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Posted by ブクログ
ネタバレ音楽は素晴らしい、ライブや音楽系の映画で感じた感動をこの本を読んで味わった。私が感じた音楽への感謝のような、祈りのような物を言語化したような作品だ。
構成は新が自分の父親の死と母親がついた嘘の謎を解明していくストーリーと母親の過去を深堀するストーリー。母親と新、お互いがそのストーリーは詳しく知らず、読者だけが全てわかる構成。
新が真相を解明していく内に生き方が分からなくなっていく思春期の多感さは共感できたし、母親の行動もなんとなくだが理解しやすかった。新も母親もそれぞれ変わっていくのだが、そこには必ず音楽とめっちゃ合う人がいた。
明日を生きていけない、自分がどうしたらいいのか、どうして生き -
Posted by ブクログ
生まれた時から父の存在はなく、遺影として飾られていたミュージシャンの写真を、父と聞いて育った新(あらた)。
両親から愛情を注がれずに育った母親のくすか。
くすかは高校時代、たまたま入ったパン屋のBGMに心を奪われる。そして、そのミュージシャンの歌を心の拠り所として、高校を卒業し、大学進学のために上京し、ある男性と運命の出会いをする。
このミュージシャンのモデルは角田さんもよく聴いたというあの方ですよね!あの風貌に胸に突き刺さる歌詞。私よりちょっと上の世代の方はめちゃくちゃ刺さりましたよね。私も少し聞きました。
今の世に生きていたら、どんな歌を詩を世に投げかけていたかなと思います。
機嫌が -
Posted by ブクログ
中高生とか見ると若いなとか幼いなとか感じる歳になって、これからどんどん大人になるのが嫌だったけど、歳を重なることは喪失することではないから、意義を見いだせるようになりたい。出会いと別れはきっと必然だと思うから、そのときそのときに自分と関係を築いてくれている人のことを、その時間を、大切にしたいと思った。
あと!aikoのキラキラがすごくふたりと重なった
♬遠い遠い見たことのない
知らない街に行ったとしても
離れ離れじゃないんだから あたしはこうして
羽が生えたことも 深爪した事も
シルバーリングが黒くなった事
帰ってきたら話すね
その前にこの世がなくなっちゃってたら
風になってでもあなたを待っ -
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Posted by ブクログ
ネタバレ小夜子と修二の関係が自分の両親を見ているようで非常にリアル。
葵は心のどこかで小夜子(過去の葵)を飼っておきたかったのだと思う。だからこそ、熱海で小夜子が葵の誘いを断った瞬間、予想外の行動をしたからふたりの関係に一度ヒビが入った。
葵は過去の自分を小夜子に重ねていたが、小夜子は年齢を重ねているだけあって、当時の葵には埋められない違いがあるという現実を突きつけられる。そこで初めて、「いつまでも夢ばかり見てはいられない」ということを思い知らされたのだと思う。
読後には、切なさと寂しさが残った。なぜそう感じたのか考えてみると、時間は嫌でも流れ、すべてが変化していくという事実を突きつけられたから -
Posted by ブクログ
私も音楽に助けられてきて、音楽を聴いている時間は一番自分らしくいられる、誰からも否定されない時間だと思ってる。だからこそ、この一冊はとても身近な話に感じられた。
息子の新も、母親のくすかも、
真っ暗な世界の中で音楽があったからこそ、
そしてその人がいたからこそ、少しずつ希望が見えていく。
その情景がとても繊細に描かれていて、きっと誰もがどこか共感できる感情や経験なんじゃないかと思った。
昔バンドマンに恋をしていたことがあって、その頃の気持ちを懐かしく、そして少し恋しく思い出した。
新の視点とくすかの視点が交互に描かれ、
青春、恋愛、そして家族愛がぎゅっと詰まっていて、読んでいるうちに心が -
Posted by ブクログ
戦争中もコロナ禍も何が正しくて正しくないのか、誰も判断できなかったし、後々にならないと判断が正しかったかどうかなんてわからない。
自分はちゃんと考えて絶対騙されない!と思っても人はいくらでも騙される。絶対騙されないというのがいかに難しいか。
主人公の不三子が子供たちにワクチンを打っていなかったことを夫に責められる場面では、夫に怒りが湧きました。人任せにしていたくせに後から責めるのは無しじゃないの?じゃあ悩んでた時期に一緒に考えてくれたらよかったじゃない(怒)
未知の出来事に遭遇した時に自分は何を信じて何を信じない判断をするのか、そんなことが出来るのか?読者みんなが考えると思います。本当に -
Posted by ブクログ
最後まで読んで涙が出るような、救われた、と思うような、大切なお話。
このお話を手に取ったら、どうか最後まで読んでもらいたいな。
みんな、水にうつる私キラキラ光る冠をかぶって、水の上をボートで行くのかもしれない。
私は、どれだけのものをなくして来たのだろう、今まで生きてきて。なんとも不思議で、あたたかくて、光に包まれた、心に残るお話だった。
いつまでもずっと感じ続けてしまう、みたいな。
夢なのかもしれない。人は夢の中にいるのかもしれない。何もかもすぐに忘れてしまうような夢。
子どもの時にしかなかったこと。忘れてしまうような、キラキラしたこと。それをなくす狭間の時。
分からなくても自分の正義で精 -