角田光代のレビュー一覧

  • さがしもの

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    読み終わって、言葉を越えた共感を持つことが出来たときが、読書の楽しみと言うのだろう。
    昨日読みかけた本に、文章について書いてあった。単語というレンガを積み上げたかたち、それが文章である。確かに日本語の文章はそういう構成で出来ている。そして一編の作品はその集合体で出来ている。
    無数にある単語の中から作者が選んだ、一つ一つの言葉が好きで、出来上がった文章が好きで、そして一編の物語になった時、それがぴったり合った好きな作品になる。
    好きな言葉があり好きな文章になっていて、それを読み終わると何かすっと腑に落ちた気持ちがする、その上作品に溶け込む感じがする。優れた作品からは作者の言いたかった、作品に託し

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    2026年02月28日
  • 明日、あたらしい歌をうたう

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    ネタバレ

    何がどう良いかとか、どんな物語だったとか、説明できない。ただただ、心が揺さぶられ、気付けば涙が流れていた。本や映画などの作品に触れた後、ほんのたまにしか感じることのない、この感情。余韻。息苦しさ。興奮。吐き出したい気持ちがあるのに、言葉にできない。
    希望も絶望もある。眩しい青春も、耐えられない現実もある。彩りのない世界も、色とりどりの世界もある。人生を変える出会いや別れがある。不器用で、とてつもない愛がある。色々な形の愛がある。感情が混ざり合って、どう言葉に残したらいいか分からない。ただ、この本を読み終えた今、確実に、世界の色が変わった。

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    2026年02月28日
  • 対岸の彼女

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    再読です。泣きました。
    10代で読んだ頃はあまりピンと来ない部分もあったので、いつか読み直そうと思っていた作品です。
    主人公の年代になった今、胸にグッとくる場面がいくつもありました。

    家庭や仕事、立場の違う同い年の女性どうしの話だったかなと記憶していたのですが、物語はもっと複雑で。主人公の二人の女性、それぞれの過去を遡って、窮屈な人間関係に悩みもがきながらもどうしようもないような学生生活を語り、それが現在にどんな影響を与えているか、まるでミステリーのように読み解く事ができます。

    とにかく心理描写がすごくリアルで。私も知らずに人を傷付けてはいないかな、なんて考えさせられもしました。大事な気付

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    2026年02月27日
  • 明日、あたらしい歌をうたう

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    胸を、心を、わたしを、強く強く揺さぶられた。
    生きるよろこびをこれほど高らかに歌いあげた小説があっただろうか?
    この閉塞感に満ちた日々に
    音楽が流れ、光がさし、
    世界がまるで違って見える、
    そんな奇跡のような体験ができる本です!

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    2026年02月26日
  • もの書く人のかたわらには、いつも猫がいた NHK ネコメンタリー 猫も、杓子も。

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    とても癒されました。
    毎日の暮らしの中に共存している
    猫という生き物が、たくさんの
    作家の方々の憩いであり
    生きがいであり、無くては
    ならない存在でした。
    家の猫も保護してから3年
    猫を飼った事もない家族の中で
    その存在感の大きな事、
    角田光代さんの文章の中に
    (以前は、自分は自分はという
    感じで暮らしで辛かったところに
    猫がきて自分以外の事に心を
    持っていけるようになった事で
    楽になった)とありました。
    まさにそれです。疲れたけど
    とりあえず猫に餌をあげようと
    声をかける事で気持ちが良い
    方向に切り替えていける。
    猫って不思議な生き物です。

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    2026年02月26日
  • 対岸の彼女

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    恐ろしい程の人間観察力 男の方が単純明快で生き易そうですね?しかし木原君は男の風上にも置けない!私に似過ぎて腹立たしい(笑) 作り話とは思えぬノンフィクションのような迫力

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    2026年02月24日
  • いま読む『源氏物語』

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    面白い面白い面白い面白い面白い!!!角田さんを紫式部と重ねる山本さん、それに恐縮する角田さん、こんなにも対談形式でスルスル読める本あるかな、対談形式の本は読みづらいなと感じることが多かったけどこれはもう、おもしろ楽しく読めました。角田光代訳の源氏読んでいきたい。

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    2026年02月23日
  • 子どもお悩み相談会 作家7人の迷回答

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    小学高学年から。作家7人の迷回答と言うだけあって面白い。お悩みにそれぞれ答えてくれているが、一般的な回答を期待してはいけない。とにかく文章が楽しめる。

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    2026年02月23日
  • 坂の途中の家

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    とっても良かった!5歳の女の子の育児中専業主婦の私は正直読んでいて辛かったけれど私も自分の育児、家庭を振り返るきっかけになった。あんなに小さな子供にイライラしたり、夫や義母の言葉に傷ついたり、周りの子供が気になったり‥というのは小さな子供と一日中家で過ごしたことのある人にしかわからない気持ちだと思う。モヤモヤした読後感が残るかと思ったけれど「白いワンピース姿の水穂にお辞儀をして街へ繰り出す理沙子」というスッキリする終わり方だった。

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    2026年02月22日
  • 対岸の彼女

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    学生時代の自分と大人になってからの自分を考えてしまった。変わったところもあるし、そうでないところもある。「友だちが少ないと暗くて、暗い子はいけない子」それ私のことやん!って思った。身内からもそういう評価されてた。

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    2026年02月22日
  • さがしもの

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    本に関する短編集
    本にまつわる角田さんのエピソード、物語が詰め込まれている。読んでいくと、本のことがどんどん愛おしく思えてくる。読みながら、もっと本が読みたいと思う。角田さんと本のエピソードを回りながら、自分もどうして本が好きだったんだっけ?と昔を愛しみたくなる。

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    2026年02月21日
  • 今日も一日きみを見てた

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    猫を飼ってからの気付きや変化、猫の知識が面白い。

    世話をするによって、何かわからないけど癒しでない何かに助けられているという。これは私も植物を育ててるときに感じる。水やりをして鉢替えをして。普通に生きている分には非合理なことなのに。

    また、なんでも言語化するのが正義みたいな世の中だけど、この"やりがいみたいなこと"に名前なんてなくて良いと思った。
    終始ほっこりしたし猫について、それ以外にも感情の整理や勉強になって読んでよかった!

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    2026年02月21日
  • さがしもの

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    彼と私の本棚
    失恋をした時に、もうひとりの私が見下ろしている。

    だいじょうぶ、だいじょうぶ、もうひとりの私は安堵してうなずいている。笑えるじゃない。冗談を言えるじゃない。ほしい服があるじゃない。すれ違った男の子を、ちょっといいなと思ったじゃない。もうひとりの私は、子供を褒めるように私を褒め続ける。

    ここがとっても大好き。
    きっと私はこの話を好きな人にした時に、いつかこうなってしまう自分を予感していたんだと思う。
    だからぽろぽろ泣いて、困らせてしまったね。
    この本のおかげで、悲しいこともすてきなことに思える。私の宝物です。

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    2026年02月20日
  • くまちゃん

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    フラれ小説なんだけど、ネガティブな気持ちにならず、人の根っこの強さとかしたたかさを感じた。
    恋愛と仕事の関係を実感する年齢だから、より刺さった気もする。

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    2026年02月19日
  • 対岸の彼女

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    情景描写がとても丁寧で、実体験しているような気持ちになった。言葉で表記しなくても、状況の説明で場面がわかる。それってすごい。さすが直木賞。登場人物も多いのに、キャラが際立っており、それぞれ少しずつ共感できるし、魅力的に映る。そして、含みを持たせた終わり方も素敵。大好きな作品にまた出会えた。

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    2026年02月18日
  • 対岸の彼女

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    29歳でこの作品に出会えて共感の嵐だった。
    ずっと同じライフステージで生きてきたと思っていた友達が次のステージに進もうとしていたり、知らない間にもう進んでいたり、やるせない距離を勝手に感じることが日に日に増えていく今日この頃。この作品に出会えて、なんだか救われた気がした。
    今現在結婚していてもいなくても、子供がいてもいなくても、忘れられないひとときを歩んできたってことは消えない過去で、それがあれば人間なんとかやっていけるのかもって思いました。刺さる言葉にもたくさん出会えたなあ。

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    2026年02月16日
  • 恋をしよう。夢をみよう。旅にでよう。

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    問いかけから始まる文体が多いからなのか、角田光代さんとちょっとした行きつけのバーや喫茶店で恋バナやら人生やらについてよもやま話をしているような気分になる一冊。

    「あなたも一度くらいあるよねえ?褒められてキャラが微妙に変わったこと」

    「男運なんてものは存在しなくて、私も友人も知人も、自分のシンプルな基本設定に忠実に恋愛をしてきただけなのではないか、と思うのだ。
    〜大事なことと許せないこと、つまるところこの二点を満たしている男と、人はだれでもつきあうのではないかしらん。
    〜男運が悪いと言われている女の子って、つまり基本設定がゆるいというか、即物的ではないだけなのではないかと」

    「当事者であり

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    2026年02月15日
  • 対岸の彼女

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    女同士の友情と確執が、現在と過去を行き来して語られていた。
    専業主婦の小夜子が公園デビューに失敗するところから物語は始まる。
    鬱々とした気持ちを晴らすかのように仕事探しを始め、子どもを保育園に預けて、生き生きと働き出す。
    もう一人の主人公は、そこの社長の葵。
    暗い過去を持つ葵と小夜子はわかりあえないまま意気投合して、仕事を通して社会に役立つ自分を確立していく。その世界観に引き込まれた。

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    2026年02月13日
  • 神さまショッピング

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    角田光代さんの作品はあまり読んだことがない。八日目の蝉くらいかな。
    可愛らしい表紙と軽いタッチのタイトルから想像するよりは、骨太で重さのあるストーリーばかりの短編集だった。
    様々な事情を抱え、神様に会うために旅をする8人の女性の話。インドやミャンマーの秘境めいた寺や、ヨーロッパの巡礼地などへ、様々な思いを抱えて旅する女たちの話は、今すぐ自分も旅に出たくなるような、引き込まれる魅力がある。
    抱える事情は様々で、軽重にも大きな違いはあるけれど、どれも人の心の葛藤や迷い、矛盾、弱さなどに共感できるものばかりだった。

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    2026年02月12日
  • さがしもの

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    人と人との間にそれぞれとくべつな関係があるように、人と本との間にも、そういう“特殊で個人的”な関係が存在していると、角田さんは言う。

    そんな関係性について描かれた9つの物語。

    本好きな人が読めばきっと、自分の本棚を眺め、その一冊一冊と思いを交わしたくなるかもしれない。そのとき本は、エンターテイメントのひとつとしてじゃなく、友人にも相棒にも腐れ縁の奴にもなる。

    そうでなくっても、この物語にはすてきな言葉がたくさん散りばめられてあるから、きっと自分のための言葉に出会える。

    本が好きな人、つらいお別れをしてしまった人、大切な人とうまくいかないなって人に、読んでほしいです。



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    2026年02月12日