角田光代のレビュー一覧
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「帰りたいよぅ」
祖父が死んだあと、祖母が子供のような声で言った。ここから、中華料理店を営む親子三代の“根っこ”を探す旅が始まる。
祖父母は自分が生まれた時から“おじいちゃん、おばあちゃん”であり、両親は“父さん母さん”で、性の意識すら無い。
でも、間違いなく男女であり、自分と同じ年齢を経て今に至る。
人生は“簡易宿泊所”のようだ。
なぜここにいるのか、いつまでいるのか、ここを出てどこへいくのか……
「だってあんた、もし、なんてないんだよ。後悔したってそれ以外にないんだよ、なにも……」
その言葉は妙に重い。
「翡翠飯店」は世紀を超えて紡いでいく。
根など無くても紡ぎ続けることはできる。 -
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角田さんも穂村さんも大好きで興味を持った本。
角田さんは女性として、穂村さんは男性としての意見を交互にやりとりして進んでいく。
こういう女性が多いかもしれないけど自分は違うとか、もてる男性はこうだが自分にはできないとかいう話題も出てきて、男女の違いを紐解くという面白さももちろんあるけど、ただ角田さんと穂村さんが恋愛観について意見を交わし合うという意味でもすごく興味深かった。
特に印象に残ったのは次の二つ。
一つ目は、「もてる」というのは対人的な「スペース」、つまり「隙」が関係しているのでは?という考察。
隙、確かに大事だよなぁ、わかるわかる。
学生の頃からもてるのは、狙った獲物は逃さない -
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小さな子供を持つ専業主婦の里沙子が、乳幼児殺害事件の裁判員裁判に関わっていくことから始まる物語。
裁判員裁判を身近に感じることがなかったので、詳細な記述に私も参加しているような感覚になった。
同時に母親であれば体験したことがあるだろう感情を、今まさに体験していたり、距離を持って振り返って眺めていたり、複雑な感情が入り混じる様子がとても丁寧に描かれている。
そして、水穂という娘を殺めて裁判に立っている女性の裁判員裁判が進むのと同じようにに、里沙子は大きく揺らされながら、自分自身をゆっくり振り返っていく。
不器用で少し頑固、人との距離がやや長めの里沙子だが、その感情や思考、言動がどのようにし -
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「難しい」「全部読もうとすると挫折するから自分の読みたいところだけ読むくらいでいい」という感じの声をたくさん耳にしていたので、ビビり散らして長らく積んでいたけど読み始めたらめちゃくちゃ読みやすくて驚いた!それはきっと角田さん訳だからなのと、光る君へを見てたからだろうな。
光る君へってほぼ源氏物語オマージュで構成されてるやないか…と今更ながら。ドラマ見直したい。
こういうこと言うのは本当に無粋ってわかってるんだけど、光源氏、やっぱりめちゃくちゃにキモいですね
若紫の帖は狂気を感じたよ
末摘花は西洋系の顔立ちとスタイルだったのかしら、今の時代なら美人さんだったろうに…
しかし、1000年前の物 -
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結婚生活の不幸
とある源語ファンがかういった――角田光代の訳がもっとも癖がなくて読みやすいと。だから本書をひもといた。今更の感があっても憶せずにいふと、名作中の名作である。すくなくとも読むのに遅すぎるといふことはない。
序章、桐壺から、よどみなく端正な文章で現代語訳され、われわれが気づかされるのは、この物語に一分のすきもないといふこと。まづそれに喫驚した。
ともすれば、いまの小説はなんと心情の多いことであらう。これもあれも――とどのつまりは読みづらい。それにくらべれば源語の凄味はひかりかがやく。展開はすばやい。
桐壺は、一身に寵愛を受けた更衣の苦悩と、周囲の妬みを背負ふ。それは端的 -
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「見つめあう夫婦っていないのかな」
「見つめあってたら生活できないんじゃない」
何気なく交わされる会話に射抜かれつつ読み進む。
互いに挫折した恋を経て気付けばずっとそばにいた幼馴染にも、女が立ち位置を超えてしまったがゆえに離れて行ってしまう男にも、泥沼化しないまま旅立つ不倫相手にも、ゆるい必然を感じる。
各パートの隙間にラジオからの『どうでもいい』おしゃべり。
パーソナリティーが、実は故意にそのように発信しているその"どうでも良さ"が、悩んだり迷ったり一途だったりする日々に、染み込んだり染み込まなかったりしながら心地よく流れる。
時間をおいて再読したい作品 -
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これ凄い好き。
私なんか全然本読んでないなーって思った。
若林さんがそもそも繋がっている、なんなら飲み仲間作家さんとの鼎談から始まって。初めましての作家さんも登壇してくるんだけどこんな会話繋がって凄いなー掘り下げてるなー面白いなーってのが連続するんだから。
タイムリーにみたかったなー。もっと対談して欲しい作家さんいるなー。私が好きな作家さんの本がお勧めされてて嬉しいなー。
もう紹介されてる本片っ端から全部読みたいっ!!すべての回でその時話題に上がったテーマでお勧めの本を作家さんが紹介するんだが、これが垂涎なんです。紹介の仕方にも唸る、だってどれもこれもすっごく読みたくなる。
沢山の本