角田光代のレビュー一覧

  • 子どもお悩み相談会 作家7人の迷回答

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    小学高学年から。作家7人の迷回答と言うだけあって面白い。お悩みにそれぞれ答えてくれているが、一般的な回答を期待してはいけない。とにかく文章が楽しめる。

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    2026年02月23日
  • 今日も一日きみを見てた

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    猫を飼ってからの気付きや変化、猫の知識が面白い。

    世話をするによって、何かわからないけど癒しでない何かに助けられているという。これは私も植物を育ててるときに感じる。水やりをして鉢替えをして。普通に生きている分には非合理なことなのに。

    また、なんでも言語化するのが正義みたいな世の中だけど、この"やりがいみたいなこと"に名前なんてなくて良いと思った。
    終始ほっこりしたし猫について、それ以外にも感情の整理や勉強になって読んでよかった!

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    2026年03月01日
  • くまちゃん

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    フラれ小説なんだけど、ネガティブな気持ちにならず、人の根っこの強さとかしたたかさを感じた。
    恋愛と仕事の関係を実感する年齢だから、より刺さった気もする。

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    2026年02月19日
  • 恋をしよう。夢をみよう。旅にでよう。

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    問いかけから始まる文体が多いからなのか、角田光代さんとちょっとした行きつけのバーや喫茶店で恋バナやら人生やらについてよもやま話をしているような気分になる一冊。

    「あなたも一度くらいあるよねえ?褒められてキャラが微妙に変わったこと」

    「男運なんてものは存在しなくて、私も友人も知人も、自分のシンプルな基本設定に忠実に恋愛をしてきただけなのではないか、と思うのだ。
    〜大事なことと許せないこと、つまるところこの二点を満たしている男と、人はだれでもつきあうのではないかしらん。
    〜男運が悪いと言われている女の子って、つまり基本設定がゆるいというか、即物的ではないだけなのではないかと」

    「当事者でありながら過度な関心を持たない。それは、愛とより近しいと私は思うのだ。信頼と言い換えてもいい。
    〜無関心のまま、家族の食事の世話を完璧にこなすフネは本当にかっこいい。」

    「何回恋愛をしたから上達するということもあり得ない。馬鹿みたいな人と連続五回つきあっても、六回目にまた馬鹿みたいな人を好きになったり、平気でする。醬油さしラビリンス。」
    (醤油サシって何かしらの欠陥あって正解を探して買い続けるけど、なかなか見つからないよねって難しいよねって話)

    「親しい人、好きだと思える人たちのあいだにこそ社交辞令は存在すべきだと。」

    「人の会話って、ほんと、馬鹿みたいだよなあ。馬鹿みたいで、意味もなくって、くだらなくて、大切なことはいつも伝わらなくて、けど、なんてあたたかいんだろう。そう思った。」

    「しかし一方で、酒でどんなに失敗しても(記憶がない、道路に寝る、知らない人にからむ、夜まで続く二日酔い)、酒トラウマが私に何も学習させないのはなぜだろうと、疑問に思ったりもする。」

    20年以上前のエッセイと知り驚いたくらい、何年経っても古臭いと感じさせないお洒落な感覚と普遍的な感性を持ち合わせてる角田光代さんのファンになった。

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    2026年02月15日
  • 恋をしよう。夢をみよう。旅にでよう。

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    私の中で恐らくエッセイは選り好みがあるけどこの方のエッセイはスラスラ楽しく読めました。

    私にはない考えや視点も面白くて、中でもサザエさんを『時間が止まってる』、『変化を許さない』と捉えられてるところが好き。フネに注視したこともなかった笑

    全体的に人間味があってすき!そしてこの方が八日目の蝉の人なんだと知って驚き!他の作品も読みます。

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    2026年02月16日
  • 平凡(新潮文庫)

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    人生に対して、もういかほども抗うことができなくなり、諦念を持ってしまってからでさえも、人はふりかえり、あのときあんなことしなければ、とか、ここをこうしとけば、とか、そんな生産性のないことをついつい考えてしまうものだと思います。

    『当たり前の、普通の、平凡な人生を送ってくればよかった。なんのことはないそれが一番だったんだ』
    僕はふりかえってそんなふうに
    思ったりするんです。
    『平凡』ってなかなかに
    難しくないですか?
    『平凡に生きてる』って
    案外非凡なことなのかもしれません。

    『平凡』って幸せと同義なのではないだろうか、と還暦をこえてからそう思うようになりました。
    当たり前に日々を健康で過ごせること、
    それって実は大きな祝福ではないかと。

    そんなあたりをうまく書いてあると思う表題作だけでも読んでみて欲しいし『月が笑う』とかも心に残るし、みな粒揃いなので、できれば是非手にとってみていただきたいと思います。

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    2026年02月10日
  • タラント

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    ネタバレ

    知られてないのが惜しいレベルで高評価な一冊。

    あらすじはかつてボランティアに勤しんだ孫女のみのりと戦争に行き足と感情を失った祖父の清美と不登校気味な甥の陸が各々抱える悩みや過去が交錯しながら進むヒューマンストーリー。

    ボランティアを「助ける側と助けられる側を無意識に線引きしてる」とか、救われる側はしおらしく弱者であってほしいという無意識な考えとか等身大だけどリアルな視点や物の捉え方にひとつずつ共感できる。善意には善意で返すという無自覚に信じているところとかハッとさせられる考え方を言語化してくれる一冊だった。

    「この子は困難な立場にいるというだけで、私と隔たった世界にいるのではない。かっこつけたいし、写真にはきれいに写りたい。学校にいきたいのは勉強したいからではなく、サッカーがしたいからだし、殴られればムカつくが、だからといってどうすればいいのかわからない」このワンフレーズが印象的。海外で困っている人をどこかで線引きして、自分とは遠い存在、違うなにかと思っているが本当はそうじゃないこと。もっと普通に等身大の人だということを言い表しているのが印象的。

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    2026年02月08日
  • 字のないはがき

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    まだ字も書けないほどの小さな女の子が戦争のために家族から離れて疎開した。

    家族からたくさん愛されてきた小さな妹。
    両親の心配をよそに元気に疎開先へ出かけていく。
    その後疎開先でどんどん元気をなくしていく様子が字のない葉書からありありと伝わってくる。
    その変化に胸が締め付けられた。
    どんなに心細く苦しかっただろう。
    お母さんもお父さんも居ても立っても居られなかっただろう。

    子どもたちの無邪気さ、健康、安全基地、時には命を奪ってしまう戦争の理不尽さをひしひしと感じた。なぜ人間はそんな愚かな行為に繰り返し走ってしまうのか。

    小さな妹が無事に大きくなってよかった。

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    2026年02月04日
  • 森に眠る魚

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    1999年、とある地区で出会った5人の母親の関係が、子どもたちのお受験の空気とともに混沌としていく
    母親と子どもたち、その家族と登場人物が多く、なかなか組み合わせを覚えるのに苦慮しましたが、
    読み進めるにつれて、意地や欲が波及していく様に戦慄したり、嫉妬や猜疑心に狂っていく母親たちに恐怖したり、どろどろとした角田ワールドに浸れました
    この意地の張り合い、代理の自己実現って、きっと他人事じゃあないんだろうなぁ…とひやり

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    2026年02月01日
  • 源氏物語 上

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    源氏物語は中高生の古典とか受験勉強などで断片的に読んだだけなので、通しで読みたくて手に取った。源氏物語もとてもすばらしいし、この日本文学全集そのものが大変良いので、全巻買って本棚に並べたい。予算があれば笑

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    2026年01月30日
  • 源氏物語 8

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    最終巻ものすごく面白くてあっという間だった!!
    特に蜻蛉→手習→夢浮橋の流れがドラマチックで、なんというか今風で…とにかく読みやすかった。
    古典を読んでいるというよりエンターテインメントを楽しんでいる感覚
    浮舟に憑いてた魔物が「1人目は取り殺した」って言うシーン怖すぎて鳥肌。大君の名前出さずに、でも読者には大君のことだとわかる、そういう昨今の漫画のような演出を1000年前からやってたのスゲエ…
    源氏物語途中で作者変わってる説あるけど、たしかに宇治十帖(特にこの8巻に入っている浮舟以降)はテイストがかなり違うように思える。でも私は、創作している過程で書き方が変わったり書きたいものが変わったり筆が乗ったり乗らなかったり、そういうものの結果だと思うけどね
    人の不幸を描けば描くほど冴え渡る、それが紫式部だということは一貫して変わらなかったわけだし。

    角田さんは相変わらず薫のことが大嫌いみたいだけど、わたしは光君よりだいぶ好きです
    なぜなら歪なキャラクターが大好きなので。
    しかも無意味に歪んでいるのではなく、薫のような「なぜここまで歪になってしまったかがわかるキャラクター」が良いの。味があって面白いの。
    光君たちの時代から続く業がつくりあげたある意味悲しい男だよな
    考察のしがいのある奴ってだーいすき

    源氏物語全部読んで、変な感じだけど、日本人になれたって気がする

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    2026年01月28日
  • タラント

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    なかなか読み応えのある本だった。
    過去の経験から前に進むことに怯え、「意義のあることをしている」と思わないように無難な道を選んでしまうみのり。ウジウジしたみのりが好きになれないと思う人もたくさんいると思うけど、私はみのりに共感してしまう。玲のように思いついたら即行動!みたいにはなれない。それでも世界で起きている恐ろしい出来事や人々に思いを馳せることができる。心が潰れそうになっら、怖くて立っていられなくなったらその場から逃げてもいい。先行きが見えなくても、自分が何もできなくてもいつも穏やかでいられる寿士さんのような人に私もなりたい。

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    2026年01月26日
  • ひそやかな花園

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    大学のゼミで、生殖補助医療についての事例や判例を学んだことから読み出した。現在こそは理解が徐々にされてきているが、この時にこのお話を書かれているのがすごいなと思った。登場人物の抱える違和感や感情が伝わってきた。

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    2026年01月24日
  • ひそやかな花園

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    ネタバレ

    感じたことある感情がめちゃくちゃ出てきた。親同士が仲良くても子供同士は仲良くなれないパターンもあれば、結局親の都合で会えなくなっちゃうパターンもある‥親になった時に子どもの気持ちに立った行動をしていかなきゃな‥

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    2026年01月22日
  • 月夜の散歩(新潮文庫)

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    なにげない日常(料理、食べ物、猫など)を淡々とした文体で綴ったエッセイ。たまに出てける猫の写真がたまらなく可愛い!

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    2026年01月19日
  • 私のなかの彼女

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    母も恋人も変、でも普通なのかも、子供や恋人には自分の感じる普通を押し付けたいのが普通なんだろうな。
    15年付き合った終わり方は寂しいけどこんな女と付き合えないのもわかる。
    ふらっと始めたのに才能あってすごい、色んな現実に徐々に打ちのめされながらそれでも前を向く姿はかっこいいしカタルシスがある。
    角田光代に少し毒気のある日常を描かせたら右に出るものはほぼいないと思ってるので、そんな描写が15年分も続いて嬉しかった。

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    2026年01月17日
  • 今日もごちそうさまでした

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    最近エッセイが好きでよく読んでいるが、その中でもこの本は、とくに五感を刺激してくれるエッセイだと感じた。

    これまで食にまつわる小説やエッセイをいくつか読んできたが、どちらかといえば小難しかったり、手間暇のかかる料理が多かったりして、自分からは遠い世界、額縁の中に飾られた芸術を鑑賞するような感覚があった。
    それと比べると、この本はもっと身近で、読んでいるあいだ、いままさに手元で同じ情景を見て、味わっているような感覚を呼び起こしてくれる一冊だった。

    言葉選びや文章のリズムが心地よく、踊るように楽しんで書かれているのが伝わってくる。きっと話すときも、わくわくしながら嬉しそうに語る人なのだろう、と想像した。
筆者がもともと偏食だったという記載もあり、だからこそ、普通の人なら当たり前として通り過ぎてしまう感覚をひとつひとつ見逃さずに受け取り、良し悪しで評価することなく、丁寧にすくい上げて表現している。そんな印象を受けた。

    私自身、ここ数年ほど適応障害を患い、食欲も睡眠も死んでいるような状態が続いていた。年始になってようやく、少しずつ食事に対する感覚が戻ってきたところなのだが、この本を読んで、その感覚がさらに刺激されたように感じている。

    まだ全回復ではないので、生の食材に手を出すと腐らせてしまいそうだ。だから冷凍のものも織り交ぜながら、ほんの少しずつ自炊を増やせたらいいな、増やしたいな、と思わせてくれる作品だった。
食欲が死んでいるときに、もう一度読み返したい一冊。読めてよかった。

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    2026年01月17日
  • 韓国ドラマ沼にハマってみたら

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    見てないの見なきゃ。
    冬ソナ以降何度も波が来たけど、ここんところ私の沼も長い。

    本当に俳優さんたちうまいよな。別人に見える。

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    2026年01月16日
  • タラント

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    主人公のみのりの語り口が、過去に遡る時と、現代の時とあって、その構成が面白く、みのりの考えがよく伝わった。
    最近読んだ、善良と傲慢や、何者、正欲などとは違い、登場人物一人一人に共感できるところや、何か近しいものが感じられた。その人物描写が素敵だと思った。
    みのりの祖父についての文章が間に挟まっているが、これはみのりの甥の陸が書いたものであると言うのが素敵だと思った。
    みのりの祖父が、戦争での経験を通して新しい挑戦や感情を放棄してしまった気持ちもよく理解できる構成になっており、世界で起きる惨事から目を背けてもいいんだよというメッセージがある。
    みのりの夫の性格も素敵だと思った。先行き不透明でも悲観せずに穏やかでいるという才能を持っていて、みのりも夫と一緒にいる時はありのままでいられるというのがいいなと思った。
    みのりの大学生のときの友達も、その人たちについてみのりが考えることも、ああ、そうだねって思えた。
    また読みたい。

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    2026年01月16日
  • ひそやかな花園

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    ネタバレ

    面白かった。
    子ども時代の、日常から離れた夏の思い出から、だんだんと現実に近づいていく。
    自分たちのルーツを知ったところから少しずつ紐解かれていって、そこにはそれぞれの苦しみや葛藤があって
    知りたくないことも知らなくてはならないのが現実で
    でも知った先に待っているのは決して不幸ばかりではないのも、リアルだなと思った。
    角田光代の作品って、綺麗事だけじゃないところがいい。
    賢人と紀子が結婚しましたとか、ドナーから本当の父が見つかって感動の再会とか、そういうおとぎ話的な展開にならなくて本当によかった。笑
    ドラマみたいなことは起こらないけど、少しずつ、でも確実に心が動く瞬間があって、そういう細かい描写に出会うたびにグッとくる。そんな作品だった。

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    2026年01月10日