角田光代のレビュー一覧
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Posted by ブクログ
心にじんわりと温かいものが広がるような読後感を味わいました。
物語の中心にはラジオがあります。私自身も中学生の頃から姉と一緒にラジオを聴いてきたので、ラジオが日常に寄り添う存在であることに深く共感しました。リスナーの話に笑ったり、共感したり、応援したり、一緒に悲しんだりする。ラジオには、そうした共感の力があり、誰かとつながっている温かさを感じさせてくれます。
この作品では「何気ない日常」が丁寧に描かれているからこそ、登場人物たちの暮らしが自然と想像でき、とても読みやすかったです。読んでいるうちに、自分の生活の一部もこうして誰かに語られると、何か特別なものになるのかもしれないと思わされました。
恋愛についての描写も印象的でした。
100人が反対しても止められない恋がある。そんな恋をしてしまうこともあるし、苦しいこともある。
けれどいつか振り返ったときに、全てがきらめいていたらいい。私はそんな風に思います。
『それもまた小さな光』というタイトルの通り、日常の中にある小さな輝きを見つけられる一冊でした。しずかだけれど確かに心に残る、素敵な読書体験でした。