角田光代のレビュー一覧

  • おまえじゃなきゃだめなんだ

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    短編集。
    同じ店や同じ出来事、同じコミュニティについて別の視点から描きつつ、そこに錯綜する色々な物語が綴られている。
    こんな性格や境遇の異なる主人公(女性が多い)や登場人物を、こんなに生き生きと、心の内まで上手く表現できる所がすごい。共感できる。

    ・さいごに咲く花
    ・おまえじゃなきゃだめなんだ
    ・それぞれのウィーン
    ・紅座

    の短編が、とくに好きだった。

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    2022年01月27日
  • わたしの容れもの

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    「焦り」がどっと押し寄せた。

    歳をとることへの焦り、歳は重ねるのに中身がなかなか伴っていかないことへの焦り、40歳、50歳になり身体が老いていくことへの焦り。

    角田さんは読者を焦らせようとした訳ではないことはわかっているのに
    読めば読むほど焦らずにはいられなかった

    父母や祖父母を思いやり、大切にしようという気持ちが強く芽生えた

    深く考えさせられたという意味で忘れられないエッセイになった

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    2022年01月17日
  • ロック母

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    ほんわかした短編集という感じ。

    ロック母 は壊れたとはいえ、やっぱり母親らしくどっしりとして我が娘を丸ごと受け入れてるようで頼もしく感じる。
    父のボール は私の今の状況とあまりにも似て重なって…どんなに色々あった親でも最期を見せられるといい意味でも悪い意味でも緩むのだな。と…実感したばかり。

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    2022年01月16日
  • 今日も一日きみを見てた

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    猫好きでペットを飼っていない私にとってはすごく新鮮で、読んでいて楽しいエッセイだった。
    狭いところが好きじゃない猫もいるのかと驚いたり、壁に突進するトトを想像して笑ったり。
    仲間意識が強くて留守の家の人の代わりを務めたり、家族会議に参加してくるトトが可愛すぎた。
    ━━━━━━━━━━━━━━━━━━━
    生後三カ月で角田家にやってきたアメショーのトトは、粘り強く慎重派で、運動音痴。ああやっぱり私に似てしまったんだねえと同情し、愛猫の寝息に至福を覚え、どうか怖い夢を見ませんようにと本気で祈る。この小さな生きものに心を砕き世話しながら、救われているのは自分の方かもしれない―猫を飼うことで初めてひらけ

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    2022年01月12日
  • 月と雷

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    一般常識に囚われずに本能のままに生きるってわがままなようで でもよほどの強い信念がないと生きられない。
    人の目を気にせず奥深いところでの愛は決して忘れずに自分のやりたいように生きる

    そんな人は邪念がない。
    そんな人に心のどこかで憧れる自分が確実にいる

    そんなお話だったかな

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    2021年12月18日
  • 幾千の夜、昨日の月

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    読みながら、旅に出たいなと思った。小心者の私は言葉が通じない見知らぬ土地で夜を過ごすのが怖くて、海外旅行はなんとなく二の足を踏んでしまう。でも、一人旅の夜で「ひとりでいる」ことを味わうのは好きで、自分自身にとって大切な時間。
    このエッセイは夜の心細さも不安も、夜の美しさも心強さも、いろんな面を描いていて、すっと心に沁み込んでくる。

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    2021年12月10日
  • 私的読食録(新潮文庫)

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    角田光代は20代後半かけて30代までよく読んでいた作家でした。様々の作品が映画化やドラマ化にされていて、女性の感情を丁寧に描く作者だと思いました。堀江敏幸は別の作品でかなり挫折してしまって、角田さんとならきっと挫折せずに読めるんだろうと思い購入。往復書簡だと思いきや、雑誌「dancyu」での散文集でした。それぞれ読書記録の中、「食」に関する内容を紹介するエッセイ。これもまたたくさん触れ合ったことないの作者や作品の中、食べ物や食卓な話が書かれて、短い文章だけどどんどん作品を読みたくなるような描写ばかりでした。

    「本来私たちは、病むことではなく健やかであるために食べるのだ、と。」(池澤夏樹 君の

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    2021年12月08日
  • Presents

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    形の有無に関わらず、それによってもたらされた経験そのものがプレゼントの本質なのかもしれないと思った。そもそも人生そのものが両親からのプレゼント。
    後書きの「人は贈るより、つねに贈られる方が多い」に、はっとさせられた。

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    2021年11月20日
  • 恋をしよう。夢をみよう。旅にでよう。

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    エッセイが好きで、角田光代のものもこれで3冊目なんだけど、他の作家のものと読み比べてみると彼女には澱みがないのが印象的だった。

    女性作家のエッセイはともすれば内面を書き出すうちに過去のドロドロや「〜すべきだと思う」みたいなものが多くなってくるが、角田光代にはそういうものを感じない。
    人間らしいし、いわゆるさばさば女とは違うし湿度がないわけでもないのに、自分の中の嫌な感情や思い出も「そういうこともあるよね」と割り切っている。
    そういうところが読みやすいしとっつきやすい。
    深い悩みを相談しても、深刻になり過ぎずに「そうなんだー」と軽く聞き流してくれそうな、でも突き放すわけでもない感じがすごく友達

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    2021年10月25日
  • 太陽と毒ぐも

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    最初の1ページ目を読んだだけで、ああ、やっぱり面白いと思ってしまう。
    俺は角田光代の文章が本当に好きなんだとあらためて実感する…
    旅行やら出張に出かけて池袋(個人的に思う場所ですが)に着くとものすごく安心して、帰ってきたんだけと感じるのと同じ感覚だと思います。笑

    11の様々な恋人たちのとてもリアルな関係が描かれていて、自分の今までの恋愛と共感する部分も沢山あってとても面白かったです。

    この小説の帯に芦沢央さんが書いている
    「じぶんの欠片たちが口々に騒ぎ始める。
    これは私のための物語だ、と。」
    さすがですね!まさにこの言葉がこの小説という
    感じでございます♪

    「サバイバル」の中で
    俺たちは

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    2021年10月18日
  • 字のないはがき

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    ネタバレ

    原作・向田邦子さん、文・角田光代さん、絵・西加奈子さんという豪華な顔ぶれの絵本が出たと知ったときから手に取りたかった一冊。
    ストーリーは知っていましたが、どんな絵になるのか、装丁になるのか興味しんしんでした。
    西さんの絵が温かみがあってしみじみ佳いです。

    厳しくて怖いお父さんが、小さなかぼちゃを取ってしまったらいつもは怒るお父さんが、小さくなった小さな妹をだきしめて、おおんおおんと泣くシーンは何度読んでも涙が出ます。
    悲しみややりきれなさ、戦争に対する理不尽さも込められた泣き声なのではないでしょうか。
    読後、表紙の可憐なたんぽぽにまた涙が誘われてしまいます。

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    2021年10月16日
  • Presents

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    家族をしていてやりきれない事やそんな中でも日々の幸せを感じられる時が描かれている。
    まーいっかと曖昧に思うことや後少しだけやってみるかで、上手くいくかは分からないけれども人と暮らすってそういう事かなと思わせられる。
    また、松尾たいこさんの絵がとても素敵な本。

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    2021年10月03日
  • 太陽と毒ぐも

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    もれなくすべて

    「別れたほうがいいんじゃない」

    と思う恋愛小説というのが面白い



    彼女がお風呂ギライで不潔 とか

    記念日に執着する とか

    旅行中にけち臭い男とか

    買い物依存 とか




    そりゃね 愛の前では

    些細なことかもしれませんよ

    愛してるなら受け入れるべき

    いあいあ そうとも限らない

    やっぱり 受け入れられない

    許せないことだってあるんです

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    2021年09月29日
  • 平凡(新潮文庫)

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    自分はこの作中の人物のどれかのような人生を歩むのかもしれない。
    じわじわくるこのリアリティ、流石です。

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    2021年09月21日
  • キッドナップ・ツアー

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    理論社から1989年初版で出た本。水色で白の浮き上がるイラストと文字が好き。カバーを取ると、見返しと同じ水色と白のストライプ。装幀装画デザインが、内容と合っていい感じ。小学5年生女子の感受性ってこんなだったかも〜。お話しと同じ夏に読めて、文章の美しさを楽しめました。

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    2021年08月26日
  • 私はあなたの記憶のなかに

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    角田光代さんの短編集は沢山出ていますが、この本は編纂が良いです。
    収められているのはどれも大事件ではないけれど、言葉にしてしまうのはもったいないような瞬間を写しとった短編ばかりで、読み終わると自分の中に大切な思い出が増えたように錯覚するようでした。

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    2021年08月18日
  • 太陽と毒ぐも

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    この作品のあらすじを見てみると、

    “一見幸せそうに見える二人に、ふとした瞬間に訪れる微かな違和感や不信感”
    “不完全な恋人たちの、キュートでちょっと毒のある11のラブストーリー”

    くぁぁぁぁぁーー!
    これだけでビール3杯はいける。

    また、帯にはこうある。

    “大好きなのに、どうしても許せないことがある”

    くぅぅぅぅぅーー!
    レモンサワー追加だ。

    芦沢央さんの解説の言葉をお借りすると、ここに詰まっているのは、「ドレッシングが分離した後、互いに混ざり合わない存在として向き合わざるを得なくなった油と酢たちの物語なのだ」。
    この、「ドレッシング」を使った表現は、本作品の中の「二者択一」に出て

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    2021年08月16日
  • 字のないはがき

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    ネタバレ

    戦争時代の向田さん家族の話。普段、家族の前では弱いところを見せないお父さんが妹の無事をとても心配されていて「おうおう」と泣かれた場面に、読んでいる私も涙が出ました。戦争が終わってからその葉書の事は思い出される事はなかったのですね。思い出したくない辛い日々だったのだと思います。戦争は嫌ですね。

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    2021年08月12日
  • 太陽と毒ぐも

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    角田光代の描く11組のラブストーリー。
    きっと一癖も二癖もある男女の恋模様が読めるのだろうなと思って手に取ったが、見事に期待を裏切らない作品でした。
    好きだから何でも許してしまう面もあれば、好きだからこそ許せないこともあったり。
    『太陽と毒ぐも』とはよくつけられたタイトルだなと思いつつ、世の中のカップルを表すぴったりの表現でもあるな。と思わされました。

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    2021年08月05日
  • 笹の舟で海をわたる

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    ネタバレ

    本当に素晴らしい小説だった。
    一人の女性と、その周辺(おもに家族)の、戦時中の子供時代から平成の老後を描いた長い物語。
    主人公の左織は、戦時中には家族と離れて疎開を余儀なくされ、父親も戦争で亡くしているが、それ以外はごく平凡で、親からも兄姉からも愛されて育った普通の女性。特に悪いこともしていないし、特に何かに努力して自分を高めようともしていないけれど、まぁ昭和の時代の「普通の母」たちはみんなそんなものだったんじゃないか…。主婦(妻そして母)として、一生懸命家庭を守り、子育てをしている。なのに、なんだかうまくいかない。まず、第一子である長女百々子と異常に相性が悪い。あまり可愛いと思えず、第二子の

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    2021年07月31日