無料マンガ・ラノベなど、豊富なラインナップで201万冊以上配信中!
『本の雑誌』が選ぶ 2014年ベスト10(ノンジャンル)の第1位 獲得! ! 終戦から10年、主人公・左織(さおり)は22歳の時、銀座で女に声をかけられる。風美子(ふみこ)と名乗る女は、左織と疎開先が一緒だったという。風美子は、あの時皆でいじめた女の子?「仕返し」のために現れたのか。欲しいものは何でも手に入れるという風美子はやがて左織の「家族」となり、その存在が左織の日常をおびやかし始める。うしろめたい記憶に縛られたまま手に入れた「幸福な人生」の結末は――。激動の戦後を生き抜いた女たちの〈人生の真実〉に迫る角田文学の最新長編。あの時代を生きたすべての日本人に贈る感動大作!
※アプリの閲覧環境は最新バージョンのものです。
Posted by ブクログ
自分を正当化してしまう、無意識のうちに他人を妬んでそのことに戸惑うなど、場面ごとの繊細な心理描写に引き込まれた。
章を追うごとに過去の出来事が詳細に描かれていく流れがあり、続きが気になって読み進めてしまったが、それだけでなく主人公から見た「風美子」の印象がコロコロと変わっていくのが良い意味で特徴的だった。
勧善懲悪的な復讐物語をどう思うかという議論が随所にあり、善悪の価値観(多様性の観点も含めて)、幸せとは何かということについて考えさせられた。
「現在」の時間軸で描かれている出来事はかなり少ないが、最終的にはその中に、思い出したくない過去やコンプレックスと向き合った上での主人公の決断を見てとれて、壮絶な読後感を覚えた。
Posted by ブクログ
終始ゾワゾワする、こういう女同士の心の機微を書かせたらめちゃうまいなぁと久しぶりに角田作品を一気読みして激しい運動を終えたような気分。回想で疎開先での意地悪をした上級生もそのあと出てくるが別に成敗されるわけでもなく、読者の期待を絶妙にずらしてくる感じ!イヤミたっぷりの義母とか酒に溺れる風美子の旦那など脇を飾る人も存在感たっぷり。地味で保守的な左織の目線で描かれているから面白い。
左織と百々子の関係がピリつきすぎて読んでいて辛い。ほぼ全方位左織のこうありたいという展開にならず、でもそれも本人の自覚のなさなんだなぁ、と思ったり。自分のことを省みてますます重い気持ちになってしまった。
最後は自分の人生を選択できてよかった。時代のせい、誰かのせいにしない生き方をしたい。
昭和の世相から平成初期の出来事まで物語に絡んでいてそこも楽しめた。
Posted by ブクログ
薄らと膜を張った重苦しい泥の中を進むように読みました。辛かった…でも筆者の巧みな文章が止めることを許さない。エネルギーを常に燃やし続けるように生きる人が近くにいると、どうしても周りは重心がぶれたり、他責的になってしまうことがあるのが理解できるだけに、左織と子どもたちとの関係性は苦しく、もどかしく、とにかく読み終え安堵しました。
後から考え直し、星を増やしました。最後の方に初めて自分で選択をしたことで、何も選択してこなかったこと、視野が狭く自分中心で捉えていた世界は当然ながら一番身近な人にとっては別の世界、その人が中心の世界であったことに気づく。そこに至るまでの緻密な積み重ね、筆の力がとんでもない。
※アプリの閲覧環境は最新バージョンのものです。
小説・文芸
小説・文芸
小説・文芸
小説・文芸
小説・文芸