角田光代のレビュー一覧
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新(あらた)は父親の人物像はもちろん、父親の不在を疑問視すらせずに
シングルマザーの母くすかと暮らしています。
ある時母に写真立の男性が父親だと聞かされ、やがてその男性がロックスターだと知り…
特筆すべきはさらっと読める、とても読みやすい文章。
新とくすか、二人それぞれの視点で、時間軸もそれぞれに物語は綴られていきます。
独特な感性のロックな母親くすかさん。
新は父親がいないことでの寂しさや心細さは持っていません。
その意味ではくすかさんはちゃんと自立した大人の女性で、
支えあい、愛し合っている素敵な親子です。
くすかさんは働き者で息子に我慢をさせないよう、
のぞむことはなんでもやらせて -
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ネタバレ母くすかと息子あらたの二人の視点で物語は進んでいく。
母くすかの章では、親からもらった過酷な運命に支配されるのではなく、自分で選んだ音楽と、自分で生んだあらたへの愛によって、自分の人生を新しく(あたらしい歌として)歌い直すこと、生きることが描かれる。
息子あらたの章では、シングルマザーの家庭で「母ひとり子ひとり」として育つあらた。彼は、母親の持つ切実さや、どこか影のある過去をうっすらと感じつつも、健やかに、そして力強く成長していく。高校3年生の文化祭でのバンド演奏というクライマックスに向かう中で描かれる、匠人や陽菜との瑞々しい友情。それは、大人たちの過酷な現実とは切り離された、「彼自身の人生の -
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作中で金原ひとみさんも触れていますが、「最後の晩餐」‥‥学術的には「キリストが処刑される前夜の12人の使徒と摂った夕食」を指し、その代表格があのダ・ヴィンチ作の有名な修道院壁画ですね。
私個人としてはまさかキリストじゃあるまいし、家族に看取られながら「この中に私を裏切る者がいる」などと予言(遺言)し、パンと葡萄酒を食して逝く…。てか裏切り者のユダは誰よ? 遺族による遺産相続争いではなく、実家と墓じまいというまさかの醜悪な泥仕合…もはや笑えないギャグ! 小金持ちじゃないけど、自分が旅立った瞬間に家族がガッツポーズしてたらやだなぁ、ハハ。
帯にもある通り、「あなたは人生の最後に何を味わい -
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宮田ナノさんの『ハラヘリ読書』という作品の中で
この『さがしもの』について書かれたページが気になって読みました。
表題の『さがしもの』他、「本」をキーワードにした短編集です
気になっていた『さがしもの』はもちろん、個人的には
持ち主を不幸にする(と主人公が信じている)本のお話『不幸の種』ととある本屋さんがきっかけで小説家になった主人公のお話『ミツザワ書店』が特にお気に入りです
あとがきエッセイの中の角田さんの「つまらない本」との向き合い方も参考にしていきたいな、と思った。つまらない本などなく、それは今の自分と相性が良くだけで、本の問題ではなく、自分の側の問題である、と。
その他、印象的だ -
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ネタバレ中盤の、どこか遠くに行きたい気持ち、帰りたくない..主人公の気持ちに共感、涙しました。私が思春期の反抗期真っ只中、似たような気持ちになったことがある。子供の頃は、自分を取り巻く環境や人間関係は、自分自身では選択できず、狭いコミュニティの中で成るがまま、過ごしてきた。地球上のほんの小さな出来事であるにも関わらず、1つ1つを身近に感じて、体当たりして、たくさん悩んでいた。逃げたいと思うことも、あるよね。みんなそれぞれ、悩みも違う。考え方も違う。同じ人間なのに、環境違うだけでこんなに分かり合えないんだなあ〜と主人公の気持ちを想像しながら読んでいた。ずっと一緒にいたい、友達もいるし..さみしいなあ。思
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作家のメンツがよかったからもちろん期待してたつもりだけど、アンソロという詰め合わせの性質上すべてのお話が自分に合うわけでもないと思っているので、百パーセント期待していたわけでもない気がする。だけど、これは個人的によかった〜!作家によってアプローチが違うのも面白かったし、なにより全員すごく読みやすかった。すんなり入ってくる感じで、一冊のアンソロとして温度感?みたいなものが揃っていてよかった(語彙力)
わたしは江國香織だいすきマンなので江國香織のお話がいちばん読みたかったしいちばんすきだったけど、井上荒野もよかったなあ。あの短いお話のなかにオチまでつけてくるのってすごい。