角田光代のレビュー一覧
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角田光代の本は好きでよく読むけど、これが一番好き。旅をしていたことがあるっていうのもあって、すごく共感する部分があったし、旅なんてしていなくても、すごく分かる部分があるんじゃないかなって思う。
この本出てて来る「純度100%」と言う表現がとても心に深く刺さった。
自分にはいろいろな自分に変化できる自分が張り付いて、その場を取り繕ってすごしている。だけどそれって本当の自分じゃなくて、じゃあ本当の自分って何だろう、って思ったとき、しがらみの一切無い状況に居る自分なんだって思う。しがらみは消えはしないけど、旅をしているときは、すべて置き去りにして、「自分だけ」になる。何かに驚き、何かに感動し、何かに -
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「ピンクバス」
働いて、結婚して、子供を生んで、幸せに暮らしましたとさ。
というような言葉はたくさん目にするけど、
本当は、その単純なパターンの中に、たくさんの葛藤と矛盾がある。
複雑な心境を書き出すの、本当に上手だと思う。角田さん。
「昨日はたくさん夢を見た」
私の好きな、放浪旅行系♪
インドに旅行にいった彼氏と、日本で相変わらずだらだら過ごす自分。
変わりたいけど、変わらない。
世の中には、自分が変われば、世界は変わるって言う人がいるけど、
どうしようもない、もやもやから抜け出せない人もいる。
生きるって何?
みたいなことを一緒に悩んでくれるような作品。
答えは -
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やっと8巻あるうちの半分!!
光君も40歳になりました。そろそろ落ち着け。
みんなそうだと思うけど灰ぶっかけたのナイス!
5巻はどんな話なのかたのしみですー!
以下メモとネタバレ
【胡蝶】
・光君、やっぱり玉鬘のこと好きになる
・玉鬘は拒絶!そりゃそう!!
・玉鬘の美しさを聞きつけてみんな求婚
・紫の上は光君が玉鬘にそういう感情持ってるのにもちろん気づいている
光君それは流石にキモすぎる!落ち着いてきたのかな〜って思ってたのに全然そんなことなかった!玉鬘の拒絶はナイス!
【蛍】
・光君の弟が玉鬘にアタック
・光君マジで悪趣味ってかめんどくせーなこいつ
・頭中将、行方不明の娘(玉鬘 -
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ネタバレ本の概要にあるような「立場の違う女同士、なぜ分かり合えなくなるんだろう…友情と亀裂を描いた物語」という印象は受けなかった。
たしかに小夜子と葵は持っているものと持っていないものは異なり、対岸に位置する女性であると思う。しかし描かれていたのは「“女”であるから」という性別による分断というより、人が人と関わること(学生時代の時から、年を重ねても変わることのない疎ましい人間関係)について辟易し、悩む様子が描かれていたように思えた。
小夜子と葵は一旦距離を置いて遠回りしながらも、最後は人との出会いを前向きに捉え、再び二人で前進しようとしていた。その姿はあの懐かしい高校時代の再来のようで、清々しさと美し -
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友人に勧められて手にした本書。
一億円を横領する女性の物語なのだが、とにかく怖かった。
怖くて怖くて両手で顔を覆うけど、指の隙間から覗き見るというような感覚で、怖いところはガンガン飛ばし読みしてしまった…
そして、ものすごい余韻。
角田光代さんはほんとにすごいなぁ。
ホラーでもないのになぜ、そんなに怖いのか。
それはやっぱり、自分も梨花のようになってしまうのではないかと思わせるような心理描写なのだと思う。
横領するなんてただのバカな人と思う。
一方で、仕事に対する不確かな自信や夫婦の会話の噛み合わなさ、学生時代に慈善活動をしたことなどの歪んだ自己満足感、自由なお金を得た時の解放感…すべてが自 -
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朝井リョウ氏がイン・ザ・メガチャーチ関連の記事で共鳴を感じインプットにもなった?と言う作品。
古い時代の話から始まるので、あまり今の自分の感覚とは違う世界と思っていたが、気がつくと現代になり実は自分と同世代でもあるあたりに驚く。
育った土地や環境が違っても、同じ時代背景には同じような感覚があるというか共感が湧くというか。
また、不易なことも見えてくる。合わせて葛藤も。いつでも孤独は苦しいし、何かを求めるし、それでいいのかと内側から外側から確認していく。そして何に踏み込んで生きるのか。踏み込みすぎたり、それ以前に己を確認出来ていなかったり、踏み込み方が分からない場合に人はこうなるな、とを事例を -
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この本を読んで、個人的にはスッキリはしなかったものの、あらゆる思いが溢れてきた。
かつて小学生時代毎日のように遊び、他の子と遊べないように自分を独占しようとして私の親に怒られていた子、中学時代他の子と仲良くしている様子に嫉妬してもっと仲良くしたいと泣いたあの子、今どちらの子ともほとんど関わりはない。ぽっかり空いた穴が輝きとなるどころか、穴が空いた記憶すらなくなってしまっている。あの日のあの頃のあの気持ちってなんだったのだろう、今では思い出せない感情の一つになってしまっていることに気づく。思春期の頃もそうだが、今の社会も何も変わっておらず、人と違うところを見つけては笑ったりして、そういうのってど -
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2人の男女のそれぞれ約50年間の人生を追ったストーリー。
「信じることとは何か」を問いかけられる作品。朝井リョウのインザメガチャーチを彷彿とさせる題材。
ノストラダムスの大予言、地下鉄サリン事件、東日本大震災、コロナ禍など、実際に起きた出来事が背景として描かれながら、この2人がどのように生きてきたのかが語られる。そのため、当時の自分は何を感じていたかを思い出しながら読むことができる。
ノアの方舟の物語は、ノアが神のお告げを信じて舟に乗ったから助かった=信じる者は救われる、という話だと思う。
しかしこの本は、タイトルが示すとおり「方舟を燃やす」。
信じること=救われること、ではないということに