角田光代のレビュー一覧
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Posted by ブクログ
角田光代の本は好きでよく読むけど、これが一番好き。旅をしていたことがあるっていうのもあって、すごく共感する部分があったし、旅なんてしていなくても、すごく分かる部分があるんじゃないかなって思う。
この本出てて来る「純度100%」と言う表現がとても心に深く刺さった。
自分にはいろいろな自分に変化できる自分が張り付いて、その場を取り繕ってすごしている。だけどそれって本当の自分じゃなくて、じゃあ本当の自分って何だろう、って思ったとき、しがらみの一切無い状況に居る自分なんだって思う。しがらみは消えはしないけど、旅をしているときは、すべて置き去りにして、「自分だけ」になる。何かに驚き、何かに感動し、何かに -
Posted by ブクログ
本書を読んで、学生時代に感じていた「一人になると世界が終わってしまうような感覚」を思い出しました。あの頃は、とにかく一人にならないように必死だった気がします。
もし当時の自分の周りにナナコのような存在がいたら、きっと標的にされたり陰口を言われたりしていたのだろうとも思います。それでも大人になって振り返ると、自分の芯をしっかり持っているナナコのような女性は、とてもかっこいい存在に感じるのだろうなと思います
「ひとりでいるのがこわくなるようなたくさんの友達よりも、ひとりでいてもこわくないと思わせてくれる何かと出会うことのほうが大事」という言葉は、過去の自分や今まさに悩んでいる人に伝えたいと思え -
Posted by ブクログ
娘が中学校に入学したタイミングで、小学校からの友達とバンドを始めると宣言。
そのタイミングで、この本に出会えるとは…
やっぱり偶然ではなく必然なのかも。
あらた少年と母であるくすかの二人の章が交互に展開される。
角田光代さんは、若い人達の葛藤や劣等感のモヤモヤとしたものを描くのが本当に上手い。
あらたとくすかが、家族や友人の中での自身の存在について悩み苦しむ様子は読んでいても切なくなる。
自分に関心のない両親をもち、自分は誰にも見えない存在なのだと思うくすか。
父の存在について口を閉ざし続ける母を持ち、自分はなんの才能もなく、存在意義に疑問をもつあらた。
その二人に唯一の安らぎを与えてく