角田光代のレビュー一覧
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Posted by ブクログ
1億円を横領した女性銀行員と彼女の同級生たちの話。人間の弱いところを深く生々しく露呈した作品。お買い物中毒の話でもなく、若い男に貢ぐ話でもない。自分がどんな人間なのか、探しても探しても見つからず報われない主人公の話。
「かわいい子には旅をさせよ」とはよく言ったものだなと。若いうちからもっといろんな経験を積んでおけば、自分で自分の道を開拓できたのではないかと思う。
ずっと心に穴が開いたままの主人公が、顧客の預かり金から一時的にお金を抜いてしまったことから全ては始まる。
生きていくのにお金は必要だし、お金の余裕は心の余裕は事実。でも、人生で大事なものはお金では買えないものばかりで、お金って実は -
Posted by ブクログ
お母さんへの対応とコロナ禍での情報の扱い方をリンクさせてるのすごい、まさかここに繋がるとは。誰もなにが正解か分からない、そういう時の行動の仕方、考え方、自分だったらどうできるだろうと考えた。そして案外、人生ってむしろ分からないことだらけで、そのなかで生きているのだよなと。考え過ぎても考えなさ過ぎても、極端に反対するのもただ数に流されるのも、よくなくて。そして正解なんて最後まで分からない。それが生きているってことなんだなぁと。
そしてものすごく取材とかしてるのだろうなと思わせる、出来事の詳細さ。本当にリアル。こども食堂の活動や役所のお仕事…
食事は幸せを作る。身体に良いものを食べる。なにを食 -
Posted by ブクログ
「河を渡ってしまうと、渡らなかったときには戻れないのだと、その音を聞いて、あらためて思う。」
些細なことから大きなことまで、一つひとつの決断が自分の人生を変えていく。小さな行動は小さな結果だけに結びつくのではなく、大きな結果として返ってくることもある。
あらた少年がすくすくと成長していく様子、母親であるくすかの子どもへの接し方。とても素敵だった。
語り手があらた少年であれば子どもらしく書き、くすかであれば大人らしく書く。違和感なくスラスラと読み進めることができたのは、作家さんの技量のすごさによるものなんだろうな。。。
辛い日々だけれど、読書で現実逃避することができた。
本に救われることが