角田光代のレビュー一覧

  • 源氏物語 2

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    『源氏物語』の2冊目は、秋の「紅葉賀」の帖から始まり、春の「花宴」の帖へと続き、雅やかな宮中での宴の様子が描かれます。
    人々の緊張感あふれる心理的なやりとりも読み応えがありました。
    「葵」の帖では、賀茂の祭で、光源氏の正妻と側室の牛車が鉢合わせ小競り合いになるというトラブルが起こり、この事件をきっかけに、その後、更なる悲劇が訪れます。
    悲しくシリアスな物語のなか、光源氏の人並外れた恋愛エピソードは相変わらずで、笑えるものもありました。光源氏は、内裏に勤めている年配の女君(50代半ばから後半)といい関係になります。(光源氏は二十歳前後)しかも源氏の親友も参戦し、可笑しな三角関係となります。ドタバ

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    2026年04月09日
  • 紙の月

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    普通の専業主婦だった梨花が一億円横領する話。
    破滅に向かうことが分かっている物語を読むのは苦しいですが面白いです。
    正義感が強く普通の人であることはこの物語の核だと感じました。

    倒れる間際のジェンガのような状況に読みながら、はらはらします。自由や幸せが何かを考えさせられる作品でした。

    夫の悪意のない言葉での見下し、価値観のズレが絶妙。
    解像度が高くてゾクッとします。

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    2026年04月09日
  • 韓国ドラマ沼にハマってみたら

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    同じく韓国ドラマ沼にハマった私には、うんうんそうよね!と共感するポイント多数。まだ観ていないドラマや知らなかったドラマも出てくるので、今後の観たいリストに追加した。

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    2026年04月09日
  • 対岸の彼女

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    ずっと前に買って、面白いけど何故か読み進められなかった本。もう読み終わることもないかと思っていたが読めた。
    単純に文章が上手い。凝っているが複雑過ぎない構成も好き。
    主人公達のドンピシャ世代ではない今だからこそ読めた気もする。
    淀んだ空気を変えることを、まだまだ出来るのかもしれないと静かに後押ししてくれるような話。

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    2026年04月07日
  • 明日、あたらしい歌をうたう

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    キッチンカウンターに飾られたロックスターの写真に、「おとうさんだよ」と言うところから始まるこの物語が、こんなに心が温まるお話だと思っていなかった。
    歌によって救われた人たち。その出会いから世界が色づいていくような、そんな人生を豊かにするものに出会えることって幸せだよなぁ。今で言う推し活は、ずっとずっと前からあって、エンタメによって今日を生き延びれたり、明日も生きようと思えたり、そういう活力とか人生の豊かさを与えてくれるものだなと改めて思った。

    手を差し伸べてくれる人はいる。それにちゃんと気づいて、その手を強く握り返せるようにしたい。

    「でも、続けてたら信じられないくらいうまくいくやつと会え

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    2026年04月07日
  • 笹の舟で海をわたる

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    薄らと膜を張った重苦しい泥の中を進むように読みました。辛かった…でも筆者の巧みな文章が止めることを許さない。エネルギーを常に燃やし続けるように生きる人が近くにいると、どうしても周りは重心がぶれたり、他責的になってしまうことがあるのが理解できるだけに、左織と子どもたちとの関係性は苦しく、もどかしく、とにかく読み終え安堵しました。

    後から考え直し、星を増やしました。最後の方に初めて自分で選択をしたことで、何も選択してこなかったこと、視野が狭く自分中心で捉えていた世界は当然ながら一番身近な人にとっては別の世界、その人が中心の世界であったことに気づく。そこに至るまでの緻密な積み重ね、筆の力がとんでも

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    2026年04月16日
  • ゆうべの食卓(新潮文庫)

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    美味しいものを追い求めるのが好きだ。色々な美味しいものを食べてきたはずだが、確かに、記憶に鮮明に残っているのは1人で食べたものより、誰かと「美味しいね」と言い合って食べたものだ。
    人が食事を美味しくするのか、美味しいものが人をつなぐのか…わからないけれど、一緒に食事を取る、という人間しか持たない文化がすごく好きだ。そんなことを思い出させてくれる作品。

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    2026年04月03日
  • 明日、あたらしい歌をうたう

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    日常に潜む狂気だとか闇だとかはかなり抑えめにして、まっすぐな「青春小説」として書き切ったのが奏功したと思う。
    読者の満足感もかなり高いはず。

    ただ、書き切った分、余白が残ってないところがちょっと物足りない気もするけど、これはこれでありかな。

    それにしても死後17年にもなるのに、直木賞作家をして小説を1本書かせてしまう忌野清志郎の影響力に改めて敬服。
    作品三つ星。清志郎の分をひとつ加えて星四つ。

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    2026年04月03日
  • ゆうべの食卓(新潮文庫)

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    『食べる』がテーマの短編集。

    一つの舞台に対して三編の作品というのがとてもおもしろい試みだと思った。
    一編一編は短いけど、短い中にもこちらの心に残るフレーズや価値観がしっかりと盛り込まれていて、とても満足度の高い話だった。
    この作者さんのこのテーマならおもしろいに違いない、という読み手の期待に十二分に応えてくれる本。

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    2026年04月03日
  • 対岸の彼女

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    二人の異なる女性を主人公に置き、過去と現在を交錯させるこの作品。そこには多種多様な人間模様が複雑に入り組んでいる。

    その様子は、あちこちの水底では思い思いに泥が渦巻きつつも、全体としては穏やかに流れる大きな清流のようだ。
    遥かな上空の青さを忠実に写し取りながら、利根川に合流し、太平洋に注ぐという渡良瀬川。
    直接に見たことはないが、自然に囲まれ紺青に澄んだ大河と、先方には対岸の浮かぶ光景が、この眼に映り込む。

    読後に感想文を書くとなって僕が困ったのは、この川に棲む魚たちの、誰に着目すべきかという点だった。
    ここではまず、この作品の象徴的な人物であるナナコに焦点を当ててみよう。魚子と書いて、ナ

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    2026年04月03日
  • もう一杯だけ飲んで帰ろう。(新潮文庫)

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    読んでいると、焼鳥の焼ける香りやビールの冷たさを感じる気がする。
    このエッセイが書かれたのがコロナ禍前で、舞台となっているお店がコロナ禍をどんなふうに乗り切られた(乗り切れなかったお店もあるだろうが)のかと思うと、少し苦しくもなった。

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    2026年04月03日
  • 方舟を燃やす

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    ネタバレ

    柳原飛馬と望月不三子の人生を昭和、平成、令和までそれぞれ交互に追っていく。
    年代も違い、読み始めはこの二人がどう繋がっていくのか全くわからなかったが、後半にやっとつながりお互いに影響する。
    どちらも全く違う人生なのに、親の影響を強く受け、方や反面教師のように母のようにはなりたくないと思いながら生きていき、方や父にずっと言われ続けてきたことが頭から離れず、自分はそう生きねばならないと思い込んで生きていた。
    この本を読んでいて、親の子どもに与える影響の大きさに改めてにも引き締まる思いがする。
    一方で、どんなに自分で考えて選んだ道でも間違うこともあるし、どうにもならないこともある。ギリシャ神話の方舟

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    2026年03月29日
  • ツリーハウス

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    ネタバレ

    戦中を生きた祖父母の代、戦後の成長期を生きた父母の代、その後の安定・停滞期を生きた子どもの代、それぞれの代でこんなにも環境が違うんだなと驚いた。

    祖父母の満州での話は、異国の地だし人も死ぬし、特に印象に残った。上の代の人たちの経験を聞いてみたくなった。

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    2026年03月29日
  • 明日、あたらしい歌をうたう

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    私も親になったんだな、と改めて思った。この作品読んで、ラストに行くにつれ感極まって涙がポロッと。手を差し伸べてくれる人がいるって幸せで、それが最愛の息子への手がたくさんあったら、たくさんでなくても私や夫以外に一人でも多くいたら嬉しいな

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    2026年03月29日
  • 三面記事小説

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    ネタバレ

    キツい話が多い読んでて苦しくなった。短編だからなんとか読み切れたが。
    三面記事の裏に、みなこのくらいの人の人生が詰まっているのは不思議な気持ちになった。
    あとは、主人公が主観で語っていても、事実の部分を繋ぎ合わせればそうではないのでは?と思わせられる文章になっていて、伏線の貼り方が素晴らしかった。

    個人的にだが、認知症の話はいつも泣いてしまう。
    親をこう見取らなければいけないのでは、という苦しさと、自分もいずれこうなってしまうという恐怖が私を襲うのだ。
    そして自分が今祖母を見て見ぬふりをしているというか罪悪感というかに苛まれている

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    2026年03月29日
  • 空中庭園

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    ネタバレ

    タイトルの空中庭園がなにを意味するのか、ずっと考えながら読んだ。
    庭園=理想とすれば、そこに見えていながら手が届かない、という感じだろうか。

    それにしてもタカぴょん、普通のおじさんっぽいのに何人も愛人がいるなんてどういうこと?

    角田光代さんの作品は、女性にフォーカスをあて、共感できるものが多い印象だったが本作は少し方向性が違うかなと感じた。

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    2026年03月29日
  • 源氏物語 6

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    ゆっくりスピードになっちゃったけどやっと6巻読み終わったよ。光君が亡くなって、ここからは匂宮と薫が主人公のお話が始まるよ〜。

    真面目だった夕霧がカスになったりとか、不義の子再びとか色々あった巻だったなー。
    紫の上が亡くなる時めちゃくちゃ泣いてしまったマジで!びっくりした!!
    あと途中から逐一感想メモるのやめちゃったんだけど、面白かったです。ここまできたらもちろん亀速度でも最後まで読もうと思うー!!


    【以下ネタバレメモ 途中まで】






    【夕霧】
    ・夕霧、亡き親友の妻に言い寄る キモ!
    ・んで結局強引に迎え入れる!キモ!
    ・夕霧「鬼のような女ですよ!(相思相愛だった雲居雁のことを)」

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    2026年03月28日
  • 対岸の彼女

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    女性たちの蟠りの描写がリアルだった。離婚するとか修羅場があるとかではないけれど、だからこそ現実の中の人間関係が色濃く身近に感じられた。立場の違う女性たちのお互いをわかり合おうとできる心の強さや優しさが素敵。

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    2026年03月27日
  • タラント

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    ネタバレ

    自分が「何者にもなれなかった」と受け入れられたのは、多分30代後半くらいだったと思う。ちょうど、主人公みのりと同じくらいだろうか。
    何者にもなれなくても、自分なりに頑張っているし、それなりに楽しく生きているから、それで十分というのは、ある種自分の負けを認めるようで、きっとなにかを受け入れるプロセスだったと思う。

    身近なところに「何者かになった」人たちが(少なくともそう見える人たちが)いたら、それはもっと苦しいだろう。

    地方から東京に出てくる人たちが、東京に行けば何かになれると思っているのを、東京出身者としてはずっとうっすらと苦々しく思っているのだけれど、その根っこには「ずっと東京で暮らして

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    2026年03月27日
  • 幸福な遊戯

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    たぶん3回読んだ。話の筋はシンプルながら違和感が残る。主人公は小さい女の子が男の子と手をつなぐかのように体を重ねる。男にとって都合のいいタイプの女、でも男は去っていく。自分ならどうするか想像が及ばない。

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    2026年03月26日