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Posted by ブクログ
マタニティ生活の悲喜こもごもを綴った、日記形式の小説。
妊娠中に角田光代を読みあさりまくった私はなぜよりにもよってこの小説は読んでいなかったのか……。
我ながら不可思議だけれど、娘二人を産み落としもう今後一生妊婦にはならないと誓えるまさに今、このタイミングで読めたのはほとんど何かの啓示にすら思える。
それほど私にとって意味のある小説でした。
妊娠したのに、うれしくない。そんなだめ妊婦のマキと、明るくてどこかまぬけな夫・さんちゃんの出産までの日々。
経産婦としては、やはりどうしても自分のときを思い出さずにはいられない。
フライドポテトばかり食べていたこと、ハヤシライスとコンソメスープはどうしても気持ち悪くなってしまったこと、マタニティ服は買わなくても済んだこと、体重が増えすぎて怒られたこと、旅に出るような気持ちで荷造りしたこと、予定日はやっぱりそわそわしたこと。
すっかり忘れていたあれやこれやが、読んでいるうちに次々と涙と共にこみ上げてきた。
育児がしんどくて、子供なんてつくんなきゃ良かったと思ってしまうことも正直たまーにある。あるけれど、でも私だって、娘たちが腹にいたときはあれやこれやして、どうかどうか無事に産まれてきてと心から願ったんだ。
きちんと私ももっているそんな愛おしくてしょうがない気持ちを、ぽっと灯してもらえた気がする。
妊娠中の戸惑いや、嬉しさ、誇らしさ、万能感、不安、現実味の無さ、そういうごちゃまぜな感情と日常を大切に大切に書いてくれていて、むやみに嬉しくなりました。
さらっぴんの娘たちの前にこれからひらかれていく世界を、私もさらっぴんになってひとつひとつ手にしていきたい。
私は娘たちが産まれる前からずっと、娘たちの母親なんだ。それって本当にすごい。
Posted by ブクログ
つい先日読んだ『自分で名付ける』とは全く違う感じ方。やはりエッセイと小説という違いはあれど。
『自分で名付ける』は今の子育てしづらい点やジェンダー感などまで、感じるところを赤裸々に書かれていて、これからの子育て、気合い入れねば。と感じた。
この『予定日はジミー・ペイジ』では、子供が生まれるまでの将来の期待感を強調されているためか、そうか、未来はこんなにも希望に溢れてるんだ、的な、ぼんやりと幸せを感じるような読後感だった。
下記の表現なんかは特に素敵だし共感した。
「時間ってのはいつもいつも流れているんだけど、子ども産んだとたん、それが目に見えるようになる」
「そうか、ここには時間が詰まってるのか」突き出たおなかを神妙にさすると、Kは笑った。
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小説・文芸
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