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恋人のキタザワに誘われ、同居することになった南。ところが、そのマンションには、キタザワの遠い親戚マリコとその恋人サトシが住んでいた……。成り行きまかせで始まった男女四人の奇妙な共同生活を描く表題作ほか、別れの予感を抱えた若い夫婦があてのないアジア放浪に出る「かかとのしたの空」を収録。今を生きる若者たちを包む、明るい孤独とやるせない心をうつしだす作品集。
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Posted by ブクログ
角田光代の本を始めて読みました。 現代っ子の孤独やら喪失感やらなんやらかんやが、ぎっしりと冷たくつまっている本です。
キタザワもマリコも、オレンジの巻きスカートの女も苦手だ。 読み始めてすぐに思った。ルーズで、グダグタで、図々しくて、 「しっかりと」「普通はこうでしょ」ルールに縛られがちな自分を彼らは遠くの方でニヤニヤ笑っている気がするから(とんだ被害妄想だけれど) 南も「私」も彼らに対してしっかりと(?)苛々...続きを読むするしそれを行動や言葉にするのだけれど完全に拒絶するわけではない。 そこが読んでいてもやもやするし、苛々するし、でもそうそう、実際そうなんだよなぁとも思う。 気になる、待っている、厚かましくてルーズな彼らのことを私も。 苦手な人、自分とは相容れない人と関わった時、その時の気持ちを「ムカつく」「〇〇な気持ち」とか簡単に整理することも行動に移すことも現実は難しい。 嫌だな、苦手だな、訳わからないなと思いつつも惹かれる、姿を探している。 形容し難い気持ち達に折り合いをつけながら生きているんだと思う、私たち人間。
「みどりの月」。秩序が崩壊した同居空間へ迷い込んでしまった主人公。対局としての、普通の、規則正しい生活。読み進めるに連れて規則正しい生活の方が退屈に感じられてくるが、それが狂気なのか自然な心なのかわからない。 「かかとのしたの空」。昔友人とバンコクからシンガポールまで旅行したのを思い出す。まずカオサ...続きを読むンロード。そして、ハジャイにもよったことがある。シンガポールでも、確かに痰吐いている人を見たことがある。この新宿歌舞伎町的雰囲気の方が自分には自然と受け入れられるといった、主人公と同じ感覚を持ったことを思い出した。アジア放浪旅行での男女の心理が描き出された作品。
収録の「みどりの月」「かかとのしたの空」とも女主人公の体温を感じる。それと、文章のリズムが心地よい。
何か読むものがほしくて、 本屋で購入。 エコノミカルパレス に似てるなあと思って読んでいたら、 解説によれば、 この連作集の次にくるのが エコノミカルパレス になるらしい。 オススメ度からすると、 あまり読者に評価されていない 作品のようだが、 私はこの小説が嫌いじゃない。 心にうったえるもの...続きを読むがある。
『みどりの月』『かかとのしたの空』の2編からなる。 『みどりの月』は狂ってる。 二組のカップルが共同生活をする。人間関係はおかしいし、主人公以外の3人の考え方がおかしい。 『かかとのしたの空』は冷めた夫婦が無計画長期旅行に出る話。途中から現地で出会った「女」が付きまとってくる。この「女」がなんか...続きを読む憎らしい。そう読ませる作家がうまい。
表題作「みどりの月」の主人公は周りがルーズなのにいらつくけど結局なじんでってしまう。ルーズにもルーズの心地よさがあるのね。
『みどりの月』と『かかとのしたの空』 という2つのお話。 2つのストーリーは全然違うのに、どこかリンクしている気がした。 「かかとのしたの空」での、荷物の描写は面白かった。 旅に出る前は、 【捨てるのは一瞬で、手放したとき自分がむりやり背負わされていた重い荷物を勢いよくおろしたような物理的快感があ...続きを読むった。】 と晴れ晴れした気持ちだったはずなのに、 旅に飽き、疲れがたまり、「思ってたのと違う」と気づき始めた頃になると、 【それでも荷物は重かった。疲れが癒えることはなかった。不要なものを捨てたぶんだけ、同じ大きさの、倍の重さの何かが入りこんでいるように感じられた。帰りたいとは思わなかった。ただ何かが噛み合わないのだった。】 と真逆の捉え方になっていた。 分量が少なくて読みやすそうと思って手に取ったけど、 登場人物が皆それぞれに「諦め」とか「逃避」に走っていて、でも結局現実からは逃げられない。読みながらもやもやして、読後もすっきりしなかった。
軌道を修正しながら人生を歩む女性が主人公の話と、タイの放浪話 一話目は大変客観的な描写で、言葉で一つ一つの動作をこんなに具体的に表現できる物なのかと思った。 二話目は割と抽象的な話、聞いたことある街名があったところはリンクできた。
同棲する事になった男のマンションに実は戸籍上の妻が住んでいたと言う角田ならではのあり得ない設定の話とアジアを放浪する男女の話の2話。
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みどりの月
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角田光代
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