角田光代のレビュー一覧
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左遷されていた光君が都にもどり、権勢を誇るようになる。前半では以前関係をもった末摘花や空蝉が再びクローズアップされ(「関屋」での空蝉とのニアミスはとてもドラマチックだ…)、本巻ラストから次の巻にかけ「玉鬘10帖」が展開される。
このあたりから(男の盛りを過ぎた)源氏のかっこ悪さが目立ち始め、また下の世代についての言及が多くなる。後半の3帖、「朝顔」「少女」「玉鬘」はストーリーにも起伏があり、面白く読めた。やんちゃだった頃から今でも執着している朝顔の姫君にやっぱり拒まれ、大人(内大臣)の都合で幼馴染同士の恋が振り回されて、内大臣と源氏が共にかつて関係を持った亡き夕顔の娘が見つかり…。 -
Posted by ブクログ
ネタバレタイトルに「アジアの街角」とあったので、てっきりアジアのどこかの国が舞台になっているお話なんだと思い込んでいた。でも、実際に海外を舞台に展開する話は1つだけ。ほかは日本が舞台。そして日本でアジアの料理を食べる、もしくはアジアのどこかの国から来た人が登場する短編小説集。
でも、なんか意外と好きだなと思う話があって、ハッピーな結末ではないのに、「あ、私この話すきだ。もしかしたら、この作家さん(島本理生さん)、私好きかもしれない」と思った。
それと、初読み作家さんだった大島真寿美さんの小説。私ら日本人って香港が中国に返還されて、そのあと若者たちが抵抗して、自由が奪われていく様子をニュースで見てるけ -
Posted by ブクログ
昔誰かが、日記の書き方について話しいていた。その日一日のことを何時に起きて、とのんべんだらりと書くのではなく、その日のほんの20秒ほどのことを書き尽くしない、というようなことを言っていた。
この作品を読んでいて、それを思い出した。日々は些細な決断の連続であることはよく言われるが、ほんの20秒、あるいは10秒ほどの思考や、意識の流れ、感情によってその日は成り立っている。
そのような些細な描写の連続だった。
だからこそ、映像は地味だけど、彼らの寄るべのなさがありありと迫ってきた。私が普段見て見ぬふりをしている心もとなさを見せられた。
ただ、物語はどれも悲観的に終わるわけではなく、寄る辺なくも