角田光代のレビュー一覧

  • 銀の夜

    Posted by ブクログ

    何者かになれなかったとしても、手に入れたと思ったものがそのそばから溢れていくものだとしても、人生は愛おしい。
    そんなものなのだ。じたばたしながら、カッコ悪さを晒しながら、怖がらずに自分の人生を抱きしめよう。

    0
    2024年02月05日
  • 福袋

    Posted by ブクログ

    8つの物語から成る短編集。一つの物語の文量がちょうどよく、隙間時間で心地良く読むことが出来た。
    角田さんの作品は初めてだが、場面は日常によくありそうなものだけど表現がすごい。

    印象に残った表現メモ

    ・白っていうより銀
    赤ちゃんの純白さの表現が素敵。赤ちゃんの瞳は「白っていうより銀」で「ビー玉のように澄んでいる」

    ・福袋
    人生を福袋に例えた表現が素敵。
    ひょっとしたら私たちはだれも、福袋を持たされてこの世に出てくるのではないか。福袋には、生まれ落ちて以降味わうことになる全てが入っている。希望も絶望も、よろこびも苦悩も、笑い声もおさえた泣き声も、愛する気持ちも憎む気持ちもぜんぶ入っている。

    0
    2024年01月30日
  • もう一杯だけ飲んで帰ろう。(新潮文庫)

    Posted by ブクログ

    夫婦である角田光代と河野丈洋の両氏があちこちの飲食店や居酒屋をめぐり、綴ったエッセイ。
    第1夜から第38夜まであり、韓国釜山の文庫特別編のおまけも。
    よくもまあこれだけあちこちの店に行っているもんだと感心するばかり。
    「われわれ夫婦はどちらかといえば出不精なほうで、ふたりで食事をするために都心まで繰り出すということはあまりない」と、河野氏が綴っている。これだけあちこちの店に行っていながら、何をのたまう(笑)。
    また、「『アルコールを摂取すること』と『酒を飲むこと』は違うということで、人生を豊かにしてくれるのは後者でしかない」とも、河野氏。至言。
    とにかく楽しいエッセイで、機会があれば行ってみた

    0
    2024年01月29日
  • 空中庭園

    Posted by ブクログ

    ある家族とそこに関係する人を含めた6人によるそれぞれの視点で描かれた物語。家族の中には何事も包み隠さず、隠し事をしないというルールがあり、一見明るく平凡な家族だが、読んでいくとそれぞれに秘密があり、作り出している平穏な空間はあぬまで表層的なものにすぎず、実際はカオスに崩壊していることに気づく。


    まるで嘘なんてない普通に幸せそうな家庭なのに、一つの家族をこんなに嘘で虚像で作られてしまうものかと本当に怖かった。と同時に、秘密なんてあるのが当たり前で、人はみんな二面性をあるいはそれ以上を持っているものなんだろうと。だからこそ、「嘘のない家庭にしよう」とありえない不可能なことだと思った。そんな不可

    0
    2024年01月28日
  • あしたはうんと遠くへいこう

    Posted by ブクログ

    久しぶりに角田光代の強烈な小説を読んだ。2001年にマガジンハウスから単行本で刊行されたそうで23年前になるけど、脇目を振らず真っ直ぐに突進するちから強い内容だった。もうこんな話は書けないんだろうな。

    0
    2024年01月24日
  • Presents

    Posted by ブクログ

    女が一生にもらうであろうプレゼントにまつわる短編12編。共感できるところがいっぱい。子どもが描いた家族の絵のエピソードがささった。

    0
    2024年01月20日
  • 今日も一日きみを見てた

    Posted by ブクログ

    犬派と思ってた角田さんがたまたま子猫をもらうことになってからネコにハマっていく様がさすがの観察力と表現力でリアルに語られていく。こんなにも愛しくかつ人間性までも愛情豊かな存在へと変えてしまうものなのか。飼っていない私は思う。

    0
    2024年01月20日
  • 銀の夜

    Posted by ブクログ

    自分の人生のはずなのに、いつのまにか他人任せの毎日を送っている感覚。

    「生きる手応えとは?」

    知らず知らずのうちに自分を縛っているもの、執着しているもの、そこから抜け出したときの解放感と足取りの軽さ。
    終盤のスピード感とキラキラした景色の場面では、読んでいるこちらの心からも、何かが削ぎ落とされたように思えた。

    人生と向き合うのはつらい、苦しい。
    それを乗り越えられるのは自分たったひとりだけれど、それでも大丈夫だからと背中を押してくれた一冊。

    0
    2024年01月13日
  • 銀の夜

    Posted by ブクログ

    3人の女性、立場は違うけど皆それぞれに悩みを抱えながら生きている。
    大人になると友達と集まっても、本当の本音は話せなかったりするところがわかるなーと共感。
    特に女性は既婚、未婚、子あり、子なしとか嫌でも分類しがち。
    そうするとこの話はできないかな、とか無意識に話題を選んだりして。

    最後の終わり方好き。

    0
    2024年01月11日
  • おやすみ、こわい夢を見ないように(新潮文庫)

    Posted by ブクログ

    悪意とか憎しみに関する短編集
    人の悪意はこわい
    自分の中にある悪意や憎しみも怖い
    自分が意図してなくても憎しみに支配されてしまう可能性があってそれも怖いよな、と思った
    そういう負の感情の表現が上手い

    ただ、田中弥生の解説がこの本の〜は〜を表している。みたいに言い切ってるのが最悪だった
    揶揄的な表現を解説でこうである。って決めつけるのって1番ナンセンスに思う
    こういう作品って人それぞれどう捉えてもいいはずなのに

    0
    2024年01月09日
  • 源氏物語 上

    Posted by ブクログ

    素晴らしいですね。
    源氏を現代語訳するなんて!
    しかも、古典に詳しくないって…。
    逆に詳しくないからこそ、挑めるのかしら。
    内容は、何度も読んで理解していこうと思います。

    0
    2024年01月07日
  • 空中庭園

    Posted by ブクログ

    家族と言えど所詮他人で、ちょっとしたボタンの掛け違いや言いたくないことがあって当然だと思う。
    登場人物それぞれの視点で描かれてるから、みんなにちょっとずつ共感できて、ちょっとずつ共感できない。だからこそ絵理子が雨の中壊れきった庭園を守ろうとする姿が痛々しくて切なくなった。
    ただし馬鹿夫、お前だけは納得できねぇ。消えろ。

    読後、D.A.N.のSSWBのMVを思い出した。本書の家族という枠組みがそのまま友達に置き換わったような感じなのでぜひ見てほしい。

    0
    2024年01月07日
  • 今日もごちそうさまでした

    Posted by ブクログ

    「ほわわ~ん」と読んでくれと書いてある。「ほわわ~ん」と読んだ。
    気負いのない、ほんわか気分になりました

    0
    2024年01月06日
  • 月と雷

    Posted by ブクログ

    この小説に登場する、「生活」ができない人たち。
    なぜそうなってしまってるのか、あれこれと理由を探すのは簡単だし、ともすれば彼らがちゃんと「生活」できるようになるためにはどうすればいいか、なんてことまで考えてしまいそうになる。
    でも、彼らは確かに生きている。
    彼らが一日一日をちゃんと送っていることは間違いない。
    そのことを肯定したいと強く思う一方で、同じ場所に留まり続けて日々を蓄積していくとの重みと尊さもあらためて感じる、そんな読後。

    0
    2024年01月06日
  • くまちゃん

    Posted by ブクログ

    自分を振った人は他の人に振られて、その人もまた誰かに振られてて…登場人物が繋がっていく短編集。古傷が掻きむしられるような共感はなかったけど、そこがかえってリアルだと思った。サクッと読めるし色々考えさせられるフレーズもあって面白かった。

    0
    2024年01月03日
  • 銀の夜

    Posted by ブクログ

    仲が良ければいい人ほど、年齢を重ねれば重ねるほど孤独や上手く行ってない自分を見せたくない。
    主人公達は私と同世代なのでわかるなーって思うことがたくさんあった。
    こんなダサい部分に共感するってことは
    周りも同じような感じなんじゃないか。
    いい意味で開き直ればいつだってあの頃に戻れる!
    そう思えた1冊。

    0
    2024年01月02日
  • ツリーハウス

    Posted by ブクログ

    中華料理店を営む家族の話だが、4代に渡り様々な人が登場するなかで、強かに生き抜いた泥臭いながら共感の持てる読後感を得た.藤代良嗣が祖父泰造、祖父ヤエの過去を調べる過程を中心に話が展開するが、戦前の満州、敗戦に伴う引き揚げの苦労、生きる糧を得るための出店、高度成長期のどさくさ、学生運動など昭和の世相を織り込みながら、家族が成長していく過程が楽しめた.得体の知れない人が住み着くルーズな家風も、物語を面白くしている.弟太二郎と母文江の存在が家族の中で中心的な役割を果たしてと感じた.野崎さんの解説が物語の全体像を的確に表現していると思う.

    0
    2023年12月31日
  • 太陽と毒ぐも

    Posted by ブクログ

    とても読みやすい作品でした。

    私が感じる『読みやすさ』は、あまり深く考えずに読めたり、文章が簡単だったりする作品を指すことが多いです。
    しかし、この小説はそういう『読みやすさ』ではなく、あまりにもストンと簡単に心に入ってくる『読みやすさ』がありました。簡単に入ってくる分、何とも表現出来ない哀しさがじわじわと沁みてきます。
    イタタ…と思う恋愛の哀しさ。
    あ〜…と思いながら読む恋愛の哀しさ。
    それでも離れられず、トントンと読み進めました。

    0
    2023年12月30日
  • 源氏物語 1

    Posted by ブクログ

    恥ずかしながら、私も角田さんの言う「源氏落ちこぼれ組」の一人だった。「角田光代[訳]」と読者の皆さんの読みやすいというコメントたちに惹かれて、ようやく私でも読み始めることができた(本当に読みやすくて一気に読めた)ので、手に取るきっかけをくれたことに感謝したい。

    光君の浮つき加減や言い訳なんかには突っ込みたいところが満載だったけど、この時代の女性等の在り方や暮らしが垣間見えて興味深かった。
    あとがきを読んで、やっぱり女性側にフォーカスして読むのが良さそうだと思った。解題もとても勉強になったので最後まで読むことをおすすめする。

    0
    2023年12月29日
  • 太陽と毒ぐも

    Posted by ブクログ

    ⚫︎受け取ったメッセージ
    それでも人は、人がいないと生きられない


    ⚫︎あらすじ(本概要より転載)

    「角田光代の隠れた傑作」といわれる、
    不完全な恋人たちの、キュートでちょっと毒のある11のラブストーリー。

    リョウちゃんは、あたしのたいせつな恋人は、
    あたしの前で口を開いた洞窟なのだ。
    そうしてあたしは未だその入り口で立ちすくみ、
    その一番奥に何があるのか見極めるための
    一歩を踏み出せないでいる。
    ──「お買いもの」より

    ハッピーエンドから始まる恋人たちの幸せな日常。
    どこにでもいるようで、でもちょっとクセのある11組の恋人たち。
    買い物依存症、風呂嫌い、万引き常習犯、迷信好き……。

    0
    2023年12月27日